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雲を掴んで岩登り(乾徳山:山梨県)

2008年 10月 4日

 昨日の夜は早く布団に入ったので、今朝起きるのは楽でした。早寝万歳!
 しかし、高尾から塩山まではひたすらグースカ。ま、こんなもんです、出発日というのは。


 乾徳山(けんとくさん)登山開始。バス停降りてすぐ。
 天気は上々のようですが…?


 道が、本当の登山道が見つからない…。


 げっ!
 封鎖…!?


 いえいえ、ただの獣害防止柵です。抜けられました。
 でも、登山道、どこ?


 ちょっと戻って、やっぱり、これしか入るところがない。…行ってみるか。


 フラッシュ焚かんと写らない暗い道…とも呼べないような樹林帯。ホンマに道なんでっか?


 でも、何気にリボンがあるから、それを辿れば何とかなるのだろう…(不安)。


 はい。左の道から出てきました。標がどっちを指しているかを見れば、僕の通った道はクソルートであることが判ります。


 僕の今日通った道は、道満尾根という何と読むのか判らないところで、かくのごとく急坂が続きます。市房山といい勝負ですな。結構キツい。


 道満山頂上は密林。ただのピークですが、三角点だってあるんですよね。


 針葉樹が多い混合樹林なので、こういうバカでかい広葉樹が一本あると目立ちます。トチノキかな…。


 延々と、漫然とした道を歩く。飽きてきました。


 林道を横切ってきました。どうも、ここにマイカーが一台、入ってきたようです。


 この山にもトリカブトがおりました。


 数本の木がちょっと赤い程度の紅葉。まだ見頃はずっと先ですな。


 何科の植物かも判らない花。何だろうな。
 調べても、判らん!


 秋を感じさせる風景ですね。それにしてはちょっと暑いけど。


 羽の虫干しですか?
 きれいな甲虫です。


 イマイチ晴れてくれない。
 実は、ずーっとこんな感じなのです。


 でも、時々見える青空は、やっぱり嬉しい。


 尾根の東側は比較的展望が利きます。今日に限って雲が少ない、という意味です。


 突然視界が開けたと思ったら、ここが、扇平という場所だそうです。やっと樹林との接近戦が終わった。


 月見岩というただの岩。
 何でこんな所に一個だけあるのだろう、と、不思議に思う。


 マツムシソウ(マツムシソウ科)…に似ているけど、なんか違う気もする。


 ヤマラッキョウ(ユリ科)っぽい。赤紫が濃い。マツムシソウっぽいやつとともに、一輪しか見かけませんでした。
 余談ですが、ネギ属という分類にあるようで、Allium thunbergiiというそうです。Alliumって、アリルイソチオシアネート(Allylisothiocyanate、ネギとか辛子とかの辛味成分)と関係がある?


 扇平、もっと晴れていたらすすき野原ももっときれいだったろうなぁ。


 そうこうしないうちに、すぐ樹林帯。しかも岩場。
 …。


 縦写真が続くよ?
 岩場だけど展望の利かない樹林。拷問だぁ!


 でも、ところどころに岩が出っ張ってるので、一応展望台…。
 でも、雲が邪魔で見えんのじゃ!


 僕以外にも登山者はわんさかいて、地図のコースタイムが1時間という意味がよく解りました。みんな、怖がって岩に張り付いていますよ。


 僕がこういう切り立ったところに立って景色を眺めていると、まるでおぞましいものを見たかのようにみんな避けていきます。
 …というのは誇張だけど、見ているだけで怖いそうです。


 みんな、鎖を頼りに岩を登ってるけど、好日山荘の店員さんと話している時に、鎖の杭が抜けたことがあると聞いて、できるだけ頼らないようにしています。


 そして、今回は頼らず、三点確保でよじ登りました。
 だから、岩場だけみんなより早い。


 イワインチン(キク科)っぽい。高山植物だそうです。…って、2000mの乾徳山は立派な高山か。


 岩場の出っ張りが多いので、ちょくちょくそういうところに立ち止まるふうたろう。結局カメとウサギで、ウサギふうたろう。


 スゴく切り立った岩場ですね。落ちたら即死ですよ。


 でも、あんまり怖くない。それより、このガスがうざい。


 何とかと煙は高いところが好きという。絶対ふうたろうは何とかである。
 でも、好きになれるものがひとつでも多いのなら、バカである方がいい。


 若い衆が何だか鎖場で消防隊員の真似事をやっていましたが、よく考えたら結構迷惑だったかも。危ないし。それとも、真剣だったかな?


 さて、乾徳山頂上に到着。登山口(クソルートの入口)から2時間56分。3時間15分のコースですから、まあまあですね。


 お約束、下剤袋に辛ラーメン。乾徳山も下剤山。
 何気にこの下剤袋、サイズが手頃で丈夫で素晴らしい。わざわざ買ったプラティパスの水筒は押し入れの肥やしになっています。


 ガレ場と紅葉。ガスがなければもうちょっとええ感じなんやけどなぁ…。


 雲、晴れてくれよ~~


 色温度を上げているので、ちょっと赤っぽいけど、見た感じこんなもんかも。


 少し、このガレ場をまっすぐ下るのが下山道だと思っていました。


 余裕があればこの稜線の奥にある黒金山を通って、西沢渓谷に抜けようなんてこと考えていたけど、バスの時刻考えたら、絶対無理。


 ここで下山道を選びます。


 岩と土と木の根の混じった最悪ルート。これが下まで続く下山道。ああ、岩場が恋しいぜ…。


 ほっぺたを登山道の岩に押しつけながらコケを撮影しました。


 この写真のどこかにシカが何頭かいるんだけど、見えません。


 風景が穏やかになったと思ったら…


 そう、高原ヒュッテ。でも、老朽化が激しい。


 この調子だと、来年、建物が残っているかどうか怪しい。雪が降ったり台風や爆弾低気圧が来たりすれば、崩壊するのではないかと。


 高原ヒュッテのある国師ヶ原から乾徳山を見上げました。
 すべては曇天が台無しにしています。これが絹雲なら、最高なんですがねぇ…。無い物ねだりです。


 錦晶水という水場があります。ずっと下に行くと銀晶水というのもあります。


 背丈の低い笹と樹林の中をカモシカ歩行。…と、途中追い抜いた若い兄ちゃんに言われたのです。歩行というよりも走ってたな。


 ミズナラか何かの広葉樹が明るくてきれいです。こういう樹林ならいいかもしれない。針葉樹林は暗くて鬱になりそうです。
 念のため、都会よりはまし。


 意外と、ヒュッテから先はあっさり着きました。15時22分。山頂を出発してから1時間59分。


 でも、バス停まではまだ道のりは長い。害獣よけの柵に阻まれたりもしました。


 とか何とかいって、ほぼ出発地点まで戻ってきました。さっきの登山口から25分。


 よく解らないけど、市営バスが運行しているらしい。冬も使えるのだろうか。
 市町村合併の影響で運行されることになったようだけど、要はその気になればできることを証明しているだけであって、小泉改革の成功とは、僕は考えていない。


 農水省管轄で建設された小さな公園。
 悪いところばかりつついて申し訳ないが、農業に予算使ってくれ。
 便所は借りたぞ。


 無料休憩所、なんてものがあったり。すぐ横にソバ屋さんがあったりして。こういうボランタリー精神旺盛の小商店、ありがたいです。
 ここで、乾徳山頂上手前の岩場から抜きつ抜かれつしてた、関西弁バリバリのご夫婦と、少し話をば。バス発車10分前くらいだったので、一時は間に合うか心配もしました。間に合ってよかったね。


 塩山駅。バスの釣り銭が切れて、運賃が払えませんでした。たぶん、185円くらい足りなかったと思います。
 バスのこの釣り銭システムは、何とかならんかな。


 ぶっちぎって駆け上り、駆け下りたけど、なんかぼやけた山でした。何のことはない、はっきり晴れてくれなかったからです。金峰山・甲武信岳、その他の山見たかったのに。
 帰りは2階建ての鈍行快速列車に乗って、2時間もかからず、所沢に着きました。取手ならずいぶん遠かったろうな。


天気:くもり時々晴れ(山梨県東山梨郡三富村・塩山市、移動中は含まない)

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