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遥かな利尻島(ポン山:北海道宗谷支庁)

2024年 5月 1日

 昨日はデメリットしかなかったひどい宗谷岬行軍をしましたが、宿泊したゲストハウスモシリパは快適なところでした。そんなにゲストハウスもたくさんの箇所行ったわけではありませんが、基本的にハズレは引いていません。ただ、中には半強制的に踊りとかにつきあわされるとんでもないところがあると聞きます(それはとある島のユースホステルだったと思いますが)。小学校の林間学校じゃあるまいし、そういうのは断固拒否です。


 とりあえず、このモシリパは稚内を拠点にしたいときに使えそうです。キッチンもあって買い込んだ食材で調理が可能なので、外食連発するより案外安上がりになる可能性もある、か?


 昨日の風雨が嘘のように晴天です。そして、雰囲気的には7時くらいな気がするところですが、まだ5時50分。ゴールデンウィークの北海道の朝は本当に早い。


 思えば、稚内市は何回目の来訪ですかね。少なくとも仙台とか名古屋とか福岡よりは多い気がします。前橋とか新潟とかといい勝負か。


 2005年ころに来たとき、こんなにきれいな港ではなかった気がするのですが、どうですかね。空港みたいにきれいになっちゃって‥


 船もこんなにきれいでしたっけ?


 さんふらわあのあのイベントもそうだけど、こういうの流行ってるんですかね。でも、これはスタンプを押すための台紙を購入するようになっていて、事実上有料コンテンツみたいです。そして、パッと見た感じ、すでに乗り終えている航路がかなりあるようで、もう一回遊べるドン系はそろそろうんざりなんですよね‥イングレスも300名山終わったあとだったし、非常に大変でしたね。


 でも、これから向かう利尻島は、上書きの旅です。2007年5月以来となります。


 稚内を出港しました。うん、出港。


 利尻山が雪かぶっています。


 ちょっと船の反対側から遠くを見たら礼文島も見えます。
 でも、あの初めて利尻や礼文に渡るときの初々しい気分にはどうしてもなれません。未経験は人生で一度しか使えない最強の武器です。


 さて、利尻島に着きました。あそこに見えているのはペシ岬。懐かしいですね‥


 船を降りてドラクエウォークのセッティングを済ませ、ゆっくり周りの景色を見渡します。2007年以来17年ぶりの上陸です。ちゃんと訪れた記録をモンスター図鑑や武器庫に刻んでおかねばなりません。ちょっと油断するとすぐに「初めてたおした場所 東京都板橋区」、スラミチに「今週は東京都板橋区でぼうけんしたね」と煽り倒されます。
 家の庭で遊ぶことを冒険とは言いません(苛


 今回、実は一眼レフを持ってきていません。自転車での移動、ザックには着替えやテントを詰め込んでいる状態では負荷が大きすぎましてね。
 スマホのカメラは所詮は簡易カメラです。ピント合わせはいい加減だし、露出補正も融通が利きません。SigmaのSD1Merrill(いまはもう発売されていません)、やっぱり持ってくればよかったかな。


 港の近くにある漁協の店。都市部にいるとほとんど気づかないけど、こういうところに来ると、商業の大切さを身にしみて感じます。


 今日は先にキャンプ場に行きます。荷物だけでも置かせてもらえればこの先ハイキングや自転車が楽になりますから。


 ペットはだめだそうです。
 ふうたろうはペットとともに旅をすることはありませんが、自転車ではよく爪弾きされることがあります。最近では、ふうたろう絵日記には書いていませんが、3月、室戸岬から徳島市に向かうとき、阿佐海岸鉄道に乗ろうとしたら、デュアル・モード・ビークル(DMV)に自転車が載せられないことが発覚して、フリーきっぷ区間であるにも関わらずヤラれました。まあ、向こうにも事情があるのでしょうけど、結局カネをかけてレンタカーとホテル予約が楽に旅行できる手段なのでしょうね。楽しいかどうかは別にして。


 まだ9時半でしたが、テントを張らせてもらえました。早速、荷物置いてポン山に行きますか。


 このキャンプ場、ハリギリが自生しています。


 何年か前に毟られた痕があります。調理器具持ってきていれば、ふうたろうも毟れたかもしれません。でも、今どきのゲームみたいにインベントリなんてものはありませんのでね‥現実はきついっす。


 昨日あいざわで買っておいた食べ物などを持っていざポン山へ向かいます。


 エゾエンゴサク(ケシ科)です。この季節に来るといつも出迎えてくれていた、聖地・北海道の花です。元カノが、ふうたろうがこの花のことを「ゴサク」と呼んでいたら笑っていましたっけ。いまでもあの人の笑いのツボはわかんないな。


 これは!コゴミの群生地!!
 こんな道路の際で山菜採りが楽しめるなんてなんと羨ましい‥
 そして、調理器具を一切持ってこなかったことを後悔する。まあ、荷物的に持ってこられないんですけどね。


 初めてここを訪れたとき、確か道路ではなくこちらの山道を進んだ記憶があります。なんかヤヴっぽかった記憶と一緒に。


 これはヨブスマソウ(キク科)の新芽です。秋田県の方ではボンナとかホンナとか言うそうです。これ、独特の香りがあって、アクをうまく取り除いて食べるとかなりうまい山菜です。
 そして、調理器具(略


 北麓野営場(道路の突き当り)から山に入る道と合流したところから普通の登山道になります。
 2007年に利尻山に登ったとき、こんなところ歩いたっけ。もう忘れました。


 東屋、なんかあったかな。


 この案内もここ数年のうちに設置されたものでしょう。17年も経っていたら、さすがにボロボロだもの‥


 ふうたろうは今回はポン山に向かいます。利尻山は登った記憶がありますが、ポン山の記憶は曖昧です。


 どのタイミングで言おうかと思っていたのですが、今日の利尻島は暖かいを通り越して、暑いです。苫小牧でも思ったのですが、ゴールデンウィークの北海道をコート無しで過ごせるのに驚愕しています。


 これはハリギリではなくてタラの芽ですか。人の目につくところにあるタラノキは芽を出すたびに毟られるので、歪ですね。
 若い芽を摘むと曲がる。はっきりわかんだね。


 コシアブラとかハリギリとかタラノキとか、木の芽系の山菜は確かに美味しい。でも、木の芽系の山菜採りの後味はどうも悪い。特に新芽を毟られ続けたタラノキが枯れ果てているのを見ると、なんと持続不可能なことかと思うのです。コシアブラやハリギリはそれでも大木になった後の木の芽の数個を取るくらいならいいとして、人の背丈くらいのタラの芽が毟られているのを見ると、本当にやりきれない気持ちになります。


 まずは大ポン山に行きましょうか。


 残雪です。ふうたろうの今の時季の北海道のイメージはこれです。


 大ポン山からの眺望はかなりいいです。過去に登ったことがあるような気がするけど、こんなに展望良かったかな。


 北西には礼文島。たぶん、明日にはあちらに渡ることになります。


 本当に、一眼レフ持ってくればよかったね。持ち物がいっぱいなので調理器具ともども携行を諦めた物品ですけども。


 エゾエンゴサクがたくさん咲いています。


 ヌオッ(゚皿゚;)
 これはすごい!
 そういえば、誰かがこの花の蜜を吸っていたとか言っていましたっけ。あと、天ぷらにして食べる人もいるとか。‥しらんけど。


 これはカンゾウですか。何カンゾウか知りませんけど。
 で、これも確か食べられたという記憶があります。知識が曖昧なので手を出しませんが。調理器具もないし(滅
 それはそうと、小ポン山にも行きました。そこは展望もない、朽ち果てたベンチがあるだけのしょぼい山頂ですが、周辺がギョウジャニンニクの畑らしいです。このギョウジャニンニクも成長がすごく遅いと聞いたことがあります。持続可能な採取についての知識も含めて、ふうたろうが自信をもって採れる山菜はそれほど多くないのです。


 では、そろそろ下山しますか。


 ポン山は日常的に山に体をならすのにいいところだと思います。
 ふうたろうが住んでいる関東平野、特に茨城県南部や埼玉~東京都心にかけては、そういうところ、本当にないですね。日本有数の山なし圏です。なぜそんなところに住まねばならないのか。


 甘露泉水、ですか。
 なぜだろう、なんか妙にこの水を飲む気がしない。登山するときなら汲んでいくのが正解なのですけど。
 そういえば、この甘露泉水のところで若い女性(当時)となにか喋った気がします。メアドとか聞いた気がしますが、アドレスがデタラメでメッセージが届かなかった気がします。
 そういえば、大洗発のさんふらわあの中で、禁煙のエコノミールームで喫煙しようとしていた人にやめろと言ったら逆ギレされたのもこの年の来道時でしたね。なんかあのときはふうたろうが自省しているような日記書いているみたいですが、今なら普通に通報していいやつです。
 あれ?なんで甘露泉水でろくでもないこと思い出してんだろ?


 下山しましょうか。


 北麓野営場が見えてきました。


 まったく思い出せないのですが、こんなに小綺麗でしたっけ?


 ドラクエウォークでツボだのほこらだのお宝モンスターだのをタップしながら来たので、自転車をおいてあるキャンプ場に戻ってくるのに時間がかかりました。


 これから沓形(くつがた)方面に行きます。今いる場所は利尻郡利尻富士町ですが、沓形は利尻郡利尻町。地名を刻んでおかねばなりませんね、ドラクエウォークに。


 それにしてもこの原野と山の美しさよ!


 今は笹原だけど、真冬は雪原なんでしょうね。雪原の利尻富士も見てみたいです。たぶん、こんなド快晴になる日は殆ど無いでしょうけど。


 沓形まで5kmです。でも、向かい風なのがガチできつい。ふうたろうが自転車を漕いでいるとき、順風満帆という単語は出てくることはありません。


 (・ε・;)ん?
 なんだこれは。


 猛烈にくっそ怪しいのすき。話のネタ的に。


 冷蔵庫の扉のガラス越しにでもわかる、あの分離した液体は何でしょうか。「ミルピス」なので、カルピスみたいな乳酸菌系飲料のニオイが言語的な意味でしますが、下の方にあるやつは‥


 とりあえず、無難に言語的な意味で乳酸菌飲料のにしておきます。まあ、何事も基本から、ですね(何
 でも、ミルピスの名誉のために言っておきますが、結構うまいです。だてに全国発送していません。
 なぜ全国発送しているとわかるのかって?壁に宅急便の伝票が無造作に貼り付けられているからです。
 あと、言語的にも乳酸菌飲料ではないものもあります(何
 果実系ジュースはいいとして、ギョウジャニンニクはリアルにぼうけんだと思います。モンスター図鑑に登録できるなら飲む‥かな?


 さて、利尻島に来てからまともな有機物を摂取していません。調理器具さえないのだから、当然ですけど。どこかで昼飯の惣菜なりを買いたいのですが‥
 と思っていたところにドラクエ的な町がありましたので入りましょう。


 上の写真の左手の店が生鮮品売り場のようです。そこに惣菜や寿司がありました。
 ネギトロ巻約600円。職場の近くにあるまいばすけっとのβデンプン巻きずしに比べたら美味しかったです。
 そのあと、右手のサツドラで傷みにくいものを買い込んでおきました。


 沓形港に来ました。鴛泊よりも利尻山の眺望は良いですね。


 ただ、沓形港は夏の繁忙期にだけ稼働している港でした。17年前は沓形から礼文島に渡ったことがあるので、当時よりもダイヤは圧縮されている印象です。


 沓形からキャンプ場に戻るのですが、仙法志(せんほうし)経由で利尻島を75%周回しようと考えていました。しかし、同じ場所から同じ時刻に、お互い逆周りで発車するバスが並んでいたため、しっかり間違いました。お早いご到着です。


 キャンプ場に芽吹いていた立派なハリギリの芽。とって帰って食べたい。小さい木だから罪悪感あるし、家に帰るの5日後だから無理だけど。
 ところで、ゲームの序盤に釣ったアユやサケ(ジャケ)がラスボスを倒す頃になっても道具袋に残っているブレスオブファイアⅣみたいなのチョー羨ましいっすね。新桃太郎伝説では生魚はしっかり腐りますが。
 でも、最近のインベントリ(物置?)は、中で時間が停止している設定らしいっすよ。


 昼間の夏の暑さから一気に冬の寒さに叩き落としてくる夕方、足湯でもと思ったら‥


 湯が抜かれていました(滅


 19年前、元カノ(Ⅲ)と来たキャンプ場は今泊まっているキャンプ場です。今だから言いますが、すでに一緒にいて楽しい、という感覚は失われていましたね。体調もすこぶる悪く、常時ムカムカしてぐったりしていました。青森県の十二湖に初めての一人旅をしたのはその年でした。そういえば、その元カノもその同じ夏に一人で屋久島に行っていた気がします。一人旅、楽しんでいたのかなあ、手紙をもらった気がするけど、覚えていません。


 人間失格だってさ。
 さっきのサツドラに売ってあったのですが、この外装にこの中身(パサパサしたクリームサンドみたいなやつ)を入れた理由が本気でわからない逸品()でした。このサイズで150円という猛烈にくっそ怪しいのすきな感じなのですが、普通に喉通りませんでした。
 ところで、ふうたろうは文学はほとんど知りませんが、人間失格ってどんな話なんでしょうか。高校生の時、同級生の女子が、「自殺したくなるよ」みたいなこと言っていましたけど‥?


 今日はポン山に登って、利尻島を75%回るという目的で動きました。後者は失敗したけど。ポン山自体は楽しかったのですが、ポン山が良かったから今日は楽しかった、というのとはちょっと違います。途中に芽吹いていたハリギリやコゴミ、青い絨毯になっていたエゾエンゴサク、原野の向こうに佇む利尻山が見えたサイクリングロード、猛烈にくっそ怪しいミルピスたち、パサパサした人間失格サンドなどなど、そういう色んなものを束にして、楽しんだと思います。目的だけを追いかけても楽しめない。はっきりわかんだね。


天気:快晴(北海道稚内市・利尻郡利尻富士町・利尻町、海上を含む)

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