3度目の正直(大菩薩嶺山塊南部縦走:山梨県)
ここは初狩(はつかり)駅。ふうたろう、何とか山行の現場までこぎ着けました。しかし、楽しみよりも不安の方がずっと強く、ただでさえ遅れている電車の中で、到着時間の短さに戦いているのでした。
何山かは判らない。初狩から西方に見えた記憶があります。雪がうっすら積もっているようにも見えます。
…今週末からの、大山などの前哨戦としてはお誂え向きです。
肝心の、ふうたろうの登る山は、縦走コースなのですが、最初は滝子山。山梨百名山というものに登録されているそうです。しかし、ご覧の通り、情景一致です。
登山口まで簡単に歩けてしまうのが、今回の良いところ。しかし、GPSの試運転もかねて使っていたのがなかったら、迷っていたでしょう。GPSには、迷った跡まで残ります。
で、この看板、いかにもここが登山口です、といわんばかりのくせに、よーく見ると、このとおり。
本当の登山口はこちら。
…大してさっきのと変わらねぇじゃねえか。
薄暗い針葉樹の林道を上がります。ふうたろうの山スイッチはオフのまま。
初狩駅周辺ではそこそこ良かった天気も、滝子山周辺の空は曇りがち。ガスまでかかってきました。
地面に雪が残るようになってきました。この辺りの地図を買っていなかったので、GPSを頼りに進行。まぁ、案外道は判るものです。
これでは座れない。せっかくの休憩所、…どうやって過ごしたか、忘れました。
ガスも濃くなってきたし、心なしか、雪の厚みも増してきたように思います。この辺りで、地図にない道は終わり。そして、持っている地図を使えるようにもなります。
地図にない割にはしっかりした道でした。さて、滝子山に向かいますよ。ここまで来ればあとは前進あるのみです。
しかし、ガスは濃い。まぁ、今日は前哨戦だし、ダメっぽかったら滝子山で引き返そうと。
やれやれ、雲が分厚くなってきた…、ん?いや、違う。青空だ。これはイケるかも知れない。
雲の動きは速いのなんの。しかし、木々は樹氷になって、青い空に映えるのなんの。ふうたろうのMPが全快した!
こうなってくると、山スイッチはオンです。95%を気力に頼る山ふうたろうは、これからが勝負ですな。ちょっときつい坂ですが、GPSのおもしろさにも目覚め、高度を稼いでいく速度の意外な速さにもびっくりしながら、突き進みます。
樹氷がきれいですぞ。12月の山万歳。さっきの不安は消し飛びました。MP全快です。
この辺りの樹氷、まるで松葉のようです。こんなの、初めて見ました。
檜平という場所みたいですが、まぁ、滝子山の看板は出続けているので、ばちあたり登山を続けます。
う~ん。回復に向かう雪山は素晴らしいですなぁ。
期間限定の樹氷。既に気温が上がってきているので、そこら中で樹氷が上から降ってきます。
一気に急登の男坂を駆け上がり、滝子山山頂。
でも、思ったほど展望は良くなく、天気もイマイチ。ちょっと拍子抜けかしら。この辺りになって、ようやく人と出会い始めました。いつも逆コースふうたろう。
定番!辛ラーメン。まぁ、言うまでもないですな。汁まで飲んで、HP回復。
登頂した他の登山客たちとも、展望がない無念さを共有したあと、北へ、縦走しに行きますよ。体力全快のふうたろうに不可能はない。
GPSがあるので気持が大きくなりすぎて、少しやぶ道に入ったりして迷い気味になりましたが、まぁ、修正利きます。GPSなくても、方角でルートに戻れますから。
ここから、笹子駅に行けるそうです。でも、ふうたろうはまだ何キロも先の湯ノ沢峠まで行きます。
当然、逆ふうたろうは踏み痕のない道を。雪にまみれながら猛牛のごとく進行。
大谷ヶ丸という場所に着きました。ここで、笹子駅に向かって帰るか、まだ北に向かうかを決める最後の決断をします。ふうたろうは、ここで出会った、同じGPSを持って意気投合してしまったふたりの登山家たちに背中を押された気分に勝手になって、ハマイバ丸へ向かうことになりました。
時刻、13時半。
まだまだ雲は多いけど、午前よりずっと天気が良く、縦走路を闊歩します。
今日、初めて見えた富士山。でも、これが殆ど最初で最後でした。
ここがハマイバ丸。ハマイバとは、「破魔射場」と書くそうです。
ハマイバ丸を抜けたら、しばらくして草原状の道。時刻既に15時半頃。かなり日の入りに近くなってしまいました。
ちぎれ雲の隙間から出たり入ったりの太陽。でも、山陰に入る時間も長くなってきたような…。
この辺になって、景色が良くなる(夕焼けに映えるから余計に)。足止め食らうふうたろう。
大蔵高丸。今日最後のピークです。…ここが最も展望の良い場所みたいですね。
傾いた日に輝く雪と、傾いた日に、一抹の不安を覚えるふうたろう。
まだ稜線から下れないふうたろう。急げ!日没まで1時間を切ったぞ!!
でも、山の風景は、朝と夕方が最高なのです。ここで足止めを食らわされなかったら、ふうたろうが山に登る意味はほとんどないのかもしれません。
どんなに急いでいても、氷の魔女が誘惑してきます。ダメだ、誘いには勝てない…。
…といっても、計算高いふうたろうですから、ダッシュで撮っていってしまうのですね。この辺の雑さが、やっぱり構図だとかのクオリティに出るのかもしれません。
ここは、さっきのところとは少し違うところで、草が樹氷で輝いているところです。平ヶ岳の時もきれいだったけど、こちらはまた素晴らしいッス。
魔女タイム終わり。さっさと下りますぞ。ここから左。れっつごー!
なお、ふうたろうは、ここでスーパーハイテンション入っています。
さっきの立て札を左に下りてすぐ、トイレがあります。冬季でも使えるのかどうかの確認はしていないけど、簡易とか書いてあったような。
湯の沢避難小屋からの下山道は、急がなければマックラだというのに、雪とぬかるみと沢の、悪魔のコンボ。靴が濡れる、足下が滑る(転倒すれば沢にドボン)。
水場はまだ凍っていませんでしたが、それがこのおぞましいルートを作るのです。で、その水場。
とりあえず、マックラになる前に、この沢筋の道だけは抜けなくてはなりません。暗くなったら、非常にキケン。
16時45分、何とか林道終点まで。既に日が落ちてから10分過ぎていますが、何とかセーフ。でも、これからが長いんですよね。
林道マックラコース。でも、木々の隙間から見える夕焼けが、メッタクソにきれいでした。あの避難小屋に泊まれたら泊まりたかった。
18時前、既に甲斐大和駅…。
何と!大谷ヶ丸で出会ったふたり組の登山家たちと、林道を下ったところの温泉でばったりと。お約束のコースです。いつも助けていただいて、本当にありがとうございます。ふうたろうもそれを狙っているわけではないのですが(バス便があったので待つことはできました)、旅は道連れ世は情けってやつですかね。ホンマ、ありがたいッス。
ふうたろうにできる、ふうたろうがしてもらったこと以上のお礼なんてこの世にないと思っていますが、このイカす饅頭をお渡しすることで、お礼をしました。
一緒にスキーか軽い山でも行こうと言われましたが、地図にない道をゴリゴリと下るような人が「軽い山」といってもなぁ…。単独行に慣れきってしまった上に、集団行動不適当ふうたろうには、ちと荷が重いッス。すんません。
これで、ふうたろうの久しぶりの山行は終わりです。最初は自信がなくて、滝子山で引き返すかというレベルでした。でも、行けましたね。ふうたろう旅日記、どうやら復活です。さて、今週末からの大山行、がんばりますぞ。
天気:くもりのち晴れ(山梨県大月市・東山梨郡大和村)
覚え書き:GPS10時間機能・バス最終18時27分頃・GPS地図欠け
GPSの使い方も兼ねての山行だったのですね~。
読んでいてわくわくします。
たぶん、GPSは早く届いても金曜日。出発が土曜なので、でんしゃのなかで説明書よんでも、あたま悪いので入ってきそうにないです。。。
でも、時間みながら、様子みながら引き返すって選択肢があるのでちょっと行くだけ行って見ようかと思えてきました。ありがとうございます。
樹氷がきれいですぞってところの写真すっごくイイ感じですねー。
平が岳のときもよかったけどこちらもすばらしいっすの写真もいいわー。
GPSは、ふうたろう、説明書なんて殆ど読んでません。
まあ、マップソースという物を入れないと使えないので、
その辺がめんどくさいですねー。
あ、別のマイミクさんが、山別に○や×を付けてくれているみたいなので、
あれのが単純明快ですね。
この滝子山は、樹氷(霧氷)のきれいな山ベストスリーに入ります。
西吾妻山、由布岳、滝子山。
平ヶ岳の草霧氷は、今思えば、まだまだ全然、ですわ。