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雲の愛情(由布岳西登山道コース:大分県)

2010年 1月 3日

 半目の状態で金屋の家(祖父母たちの家)を出てきましたが、朝飯はふうたろうが起きるよりも早く叔母やばあちゃんが起きて準備を始めてくれていました。また、おにぎりも持たせてくれ、これで昼飯は安泰です。う~ん、何というありがたさ。
 大分駅のコインロッカーに登山に必要ないものを突っ込んで、久大本線で由布院駅。そこまでは良かったけれども、由布岳の存在が解らないくらい真っ黒に曇っています。


 由布岳西登山口に至るには、別府行きのバスで岳本バス停まで行きます。運賃140円。本数は心配要らないくらいたくさんあります。
 しかし、天気はめいっぱい心配で、小雪が舞っているではないかっ!


 この看板の手前にローソンがあるので、そこで小休止というか、様子見。しかし、居座りづらいコンビニですので、結局買ったものを外で食べて、寒い思いをするという罠。


 待っていてもどうしょもないので、行きましょう。ほら、ちゃんと登山道の案内板もあるので、あの乾徳山とかよりはマシですよ。


 深い樹林の登山道は水路の中とか墓場の横とか機能しない砂防ダムとかを通っています。うげぇ、マイナスエネルギー(゚Д゚|||;)


 しかし深い樹林帯は意外と最初だけのようです。


 湯布院町の市街地が見えます。この程度の高さだとまだ丘に上がった程度の展望です。


 1時間も登らないで、草原地帯に出てきます。本来なら由布岳がババーンと見えるでしょう。


 また針葉樹林かと思ってもそれはつかの間。


 草原の山に出てきます。曇っていても快適ですよ。


 あまり明確な道はないけど、とりあえず展望の良い場所に行けば次に進むところも解ります。
 少し、青空が見えてきました。


 天気の回復は一進一退。じれったい。


 相変わらず由布岳は雲に覆われていて、まったく見えません。


 黄金色の草原も日の光があればもう少し輝くのに…。


 どうも、由布岳も樹氷になっているようです。…が、晴れてくれないと…。


 展望は雄大です。歩いていて飽きが来ません。疲れ知らずです。


 飯盛ヶ城という小高い丘が見えます。あそこはガスっていないので展望がありそう。


 水場がありました。しかし、パイプが転けていて、使える状態ではなかったので、元に戻しておきました。水量は意外と多い。


 う~ん…、全然晴れてこないなあ。今日はこのまま、なのか…。


 慌ててもしょうがないから、先に展望が良さそうな飯盛ヶ城の上に行ってみよう。


 これが飯盛ヶ城から見る由布岳。…?おぉ?由布岳、遂に晴れてきたか?!


 飯盛ヶ城から南を見てみた感じ。こちらは山が少ないので、雲も少なく、多少明るい。ハイウェーが坂を這いつくばっているのもよく見えます。


 飯盛ヶ城を下りて、由布岳に取り付きました。程なくして、だだっ広い休憩所が現れます。飯盛ヶ城から、ここで人々が休んでいる光景が見えていました。


 空がだんだん明るくなってきました。まだ由布岳は一進一退ですが、さっきの一進一退とは次元が変わった感じがします。


 獣道がそこら中にあるようで、通らないようにとの看板。「私は人間」だとさ。獣道を人間が通るのはやめようという話か。


 カヤトの間を歩きます。少しずつ青空の割合が増えています。


 湯布院町方面の展望がいいです。


 霞が多くて露光オーバー気味ですが、やっぱり眺めはよいです。


 ふうたろうは登山している人と話し込む癖があるので、気が付くと20分くらいが過ぎ去っていることがあります。そして、その間に天気も変わります。


 どうやら、さっきまで下からは見えなかったこのアイスバーンゾーン、晴れたようです。


 上空の雲はまだあるものの、ガスって周りが見えないということはなさそうです。いやあ、樹氷がよく発達していますね。


 そろそろ、お鉢のところに到達です。雲はかかっていませんぞ!


 さて、由布岳の西峰から先にいただきますか。東峰と西峰のふたつがあるのです、由布岳。


 分岐のところでマッタリしている人々に挨拶をして、ふうたろう、サルのように雪の岩に登り始めました。
 天気の回復は速度を上げています。


 うぬおーーーーー!!
 樹氷がきれいですぞ!


 鎖場。先に書けば、西峰の険しさは東峰とは比較にならない。


 日陰はこのとおり。雪がビッシリ。樹氷もばっちり。


 西峰から見る東峰。樹氷に覆われた山肌、恐ろしいくらい、きれいです。


 ここから樹氷まつりです。


 青空がより多くなってきました、東峰。


 岩の後ろに里山の連なりが見えます。


 東峰です。


 周防灘(すおうなだ)方面は快晴。


 山頂到着です。意外と広い山頂です。


 到着13時8分。
 なるほど、午前中、ここをあのガスが覆っていなかったら、この美しき樹氷はなくなっていたんですね。その自然の愛に気が付かなかったとはッ!


 ふうたろうのすぐ後に、福岡県の行橋から来たという単独の女性がいました。しかも、若そうでした。生まれて初めて単独の若い女性に会ったかもしれない。いや、流石にそれは誇張しすぎか。
 で、東峰の縁の向こうに見える雪の無い山は、去年暴風雪でひどい目にあった鶴見岳。


 さっきの行橋の人は携帯で写真を撮ったらすぐに下りてしまいましたが、ふうたろうは塩おにぎりをバクバク。青い光と塩味がたまらない。


 ちょっと、お鉢巡り、行ってみようかな。


 国東半島(くにさきはんとう)の向こう側が見えてきます。


 樹氷が目の前で堪能できるといえば聞こえはいいですが、要はヤブですから。


 でもやっぱり樹氷は感動的。


 この美しさは、ここに居る者にしか解らないですな。


 しかし、先に進む勇気はありませんでした。アイゼンも持たずに来たし、スパッツもしていない(最強の軽装で来たので)し、また頂上に戻りました。


 ちょっと粋なアマチュアカメラマン的な夫婦が登ってきました。「午前中、ガスってたけどあそこで諦めたらこの風景は見られんのだ。」だとさ。ふうたろうも、そう思います。


 嗚呼、もうたまらんね、これは(トリップ状態)。


 とはいえいつまでも山頂にいるわけにもいかないので、下り始めましょう。ふうたろうに遅れてさっきの粋な夫婦が下りてきます。


 樹氷と絹雲と青空。「一富士二鷹三茄子」並にナイス(?)な組み合わせ。


 山頂からグラデーション。


 すごい雪の壁!


 分岐で休むつもりは全くなく、ダイレクトに東峰に向かい、途中から西峰を撮ります。


 これが東峰。山頂の標が見えます。


 カヤトにも樹氷。


 山頂です。ダブルトップ。ふうたろうと同じカメラを持っているおっちゃんがやたらと景色に感動してシャッターを押し続けていました。


 樹氷と西峰。


 しかし、よく見ると樹氷もこの陽気でかなり溶けています。これが午前中からこの調子で晴れていたら、今までの絶景は全部吹っ飛んでいたんですね。いやはや、本当に一面的なものの見方は凶です。


 さて、下山しましょう。南登山口に向かいます。


 あの休憩所までは同じところを下ります。本当は東登山口方面に下りたかったけど、お鉢巡りを諦めたのと同じ理由で諦めました。


 上りとは違って快晴の空。


 カヤトと湯布院町市街。


 カヤトと青空。


 さて、飯盛ヶ城と由布岳の分岐まで下りてきましたよ。由布岳の眺望抜群。


 …って、それは行き過ぎです。しかし、特に崖っぽいところもなかったので、そのままブルドーザの道みたいなのを下りてしまいます。


 しかし、ドロドロのものすごい急坂を下るハメになり、ひとつ谷の向こうをさっきの連写していたおっちゃんが歩いているのを見ました。下りてきたここ、登山道に見えるだけで、まだ登山道ではないと思われ。


 南登山口付近からの由布岳の眺望は抜群。空が青くて山頂が白いから余計際立ちますね。


 なだらかなカヤトの中をマッタリ下ります。心地よい。


 …と思ったら、到着1分前に別府行きのバスがスルーしました。(`Д´;)ウッキー


 しかし、由布院駅行きのバスを待つところで、別の粋な登山夫婦と話をできたので、良し。


 朝着いたところと同じところだとは思えない、由布院駅前の通り。由布岳が雄大ですなあ。


 この後、上り道で立ち話をした人とまた会ったので、電車でくっちゃべっていましたが、4分前に別府行きの久大本線の列車が行ってしまったというのは裏ネタだったりします。
 大分駅で荷物を取り、西大分駅、西大分港に向かいました。港の近くには何も店がないと思って、通り沿いに遠くに見えたローソンに立ち寄って、カップ麺を夜と朝分買ってから乗船手続をしようとしたら、港のド真ん前にセブンイレブンがあって、犬死感増大というのも裏ネタだったりします。


 西大分港発神戸港行きのダイヤモンドフェリーは、猛烈に混んでいたので、写真が撮れたのは一人きりになれたシャワー室くらいでした。なお、鏡にふうたろうが映っていませんが、貞子ではありません。


 しかし、由布岳の美しさは、冬の山のすばらしさを教えてくれました。西吾妻山の樹氷群もすごかったけど、それに並ぶ美しさだと思います。
 これから、神戸港までマッタリと帰りましょう。
 #119由布岳クリア。


天気:くもりのち晴れ、一時小雪舞う(大分県大分郡湯布院町・別府市・大分市、移動中は含まない)

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