しかししかしか。(諏訪山リタイア:群馬県)
客なんてそんなに乗り降りしないのに、高崎線は一駅ごとにドアを開閉するので、寒くて一睡もできませんでした。結局寝不足のまま、下仁田駅。
下仁田駅でアテにしていた食べ物の店は全然開いていなくて(まあ当たり前か)、結局朝4時半に食べたパン1枚と、自販機で買ったコーンスープ一本だけでひもじい出発。
しかし、一方で、捨てる神あれば拾う神あり。下仁田駅から上野村ふれあいセンターに向かう乗合タクシーの運転手さんが気を利かせてくれたお陰で、諏訪山登山口に早く着くことができました。
しかし、西上州の山なのに、思いの外積雪量が多い。登山口でこれだとこの先どうなっているのやら。
川沿いの細い斜面の道を、雪の中ざくざくと歩きます。荷物が日帰り用なので、軽いです。
砂防ダムの滝がばっちり凍っています。気温は-4℃。まあ、大したことはないです。
滝。ホワイトバランスを変更しました。ただし、オートなのでどういうふうに変更されたのかは解らない。
夏場に来たらどうだろう、意外と涼しいかな。それとも、裏妙義の丁須の頭に行ったときのようにやっぱり猛暑なのかな。とりあえず、川沿いの気持ちよい道です。
しかし、この沢筋もいいかげん飽きてきたけど、どこまで歩けばいいんだろうかと。何気に、25000分の1の地図にはまったくルートが載っていないので、地図を読みにくいったらありゃしない。
しかし、かなり進んできて、遂に樹間から大雪を被った浅間山が見えたりなんかして。
しかし、湯の沢の頭はまだ少し先。登山口から1時間半のコースなのに、稜線に出たところで時間が来てしまいました。
湯の沢の頭。展望も何もない、ただのポイントです。ハラ減ったけど、もう少し上を目指そう。
歩いていると、小屋っぽいものが。いや、ここまで歩こうとがんばったのが本当のところなんですがね。避難小屋の、屋根のあるところで食いたいじゃないですか。寒いんだからさ。
(゚Д ゚;)ガーン
傾いてるじゃないですか。しかも、向こうが見えるし。
でも、風よけくらいにはなるでしょう。こん中でインスタント焼きそば。
(゚Д ゚#)ギャー
むしろ、風が吹き抜けて寒いんですけど。
というわけで、とっとと食って、上に向かいました。しかし、ここから突然道が険しくなります。
岩場がかなり雪に埋もれていて、急坂も非常に登りづらくて、かなり焦っています。空の青さも、景色の広さも、あまり目に入ってきません。
既に13時を回っています。16時20分の乗合タクシーに乗ろうと思っているのに、いけるのか?
ようやく、三笠山の山頂です。立て札によると、諏訪山まで728mらしい。よく8mなんて細かい数値を出したものだとは思うけど…。
それはともかく、往復55分。雪道なのでたぶん55分では戻ってこられないでしょう。残念だけど、ここで引き返します。しかし、ここで引き返しても16時20分に間に合うかは至極怪しい。
この景色、思いきり味わいたかった。これは、下でキャンプ張るなり、民宿に泊まるなりしないと、諏訪山の完全なクリアは無理だと思われます。
なお、諏訪山の山頂は樹林に覆われているそうです。展望はこの三笠山がいいと、昭文社の地図には表記されています。
三笠山の山頂にこのほこらがありますが、中には何が入ってんでしょうね。いざとなったら避難もできそうですが…。
空には薄雲が広がっています。絹雲が流れる様は、いつ見てもいい。
なお、下に見えているシルエットが、日本300名山の諏訪山です。
さて、下山を急ぎましょう。…とはいえ、さっき苦労して登ったあの雪の岩場を下るのも、また一苦労です。慎重さは上りよりもずっと必要。
三笠山のシルエット。今日はずっと南下するコースなので、常に逆光でした。
雪道のトラバース。何度も滑り落ちそうになりながら、サクサクと歩きます。昔より雪道は慣れたかな。
超特急で歩いたら、15分くらいで湯の沢の頭分岐まで来ました。ここから楢原登山道を通って下山します。
梯子を寝せて階段っぽくした道。右腰にぶら下げているカメラが、手すりもどきに引っかかってめっぽう歩きにくいという罠。
さっきの梯子を登り詰めると、このほこらがあります。このほこらの後ろに岩の出っ張りがありますが、見かけほど展望はよくありません。
これ、樹林じゃなかったら怖くてトラバースなんてできないですね。しかも、ダッシュとか無理。
地図には小倉山という表記のあるところで、尾根を越えて再びトラバース。落ち葉が汚らしく散らばっているところを歩きます。
ところで、道の良し悪しを見分けるのに、実はシカ先生が先導してくれているので助かっています。シカトレースはなかなか使える。
でも、むやみに信用すると、ゲームオーバーです。
さっきのシカトレースはほとんど下山を終えるくらいまで、新旧含めると付いています。まだ雪もそれほど深くはないので、基本的に道を見失うことはありませんが、日陰になると暗かったり、落ち葉にまみれていたりするので、多少注意は必要ですか。
しかしそれより、ここに下るまでのトラバースの連続の道、猛烈に長いです。いや、長く感じます。
ここからはアイスバーンのような雪道をBダッシュ。雪に足を滑らせることでエネルギー節約。しかし一時勢い余って転倒。
何度も諦めた。16時20分に国道まで下りるなんて、絶対無理だと。
しかし、到着16時18分。もはや、間に合うように来たことに満足してしまいました。
実は、乗合タクシーに乗ることが、結果的にできました。そのいきさつは色々あるのですが、諸々の事情によって書けません。とりあえず、運転手さんに感謝です。それ以上何ものでもありません。
このあと、滞りなく帰宅。池袋でカレーを食ってきました。
諏訪山、完全に登り切れなかったのは無念ですが、コースタイムの計算を1時間以上間違っていたようで、どおりでおかしいと思った。
それから、南牧村で荒船山から立岩を歩いたときにも思ったけど、この辺りの村々の活性化に、何か貢献できないものかと思ったりします。山がきれいなので、登山道を整備して(手伝って)、登山客を呼び込んで温泉などに浸からせるとか、そばやコンニャクを食わせるとか。
天気:晴れ(群馬県多野郡上野村、移動中は含まない)