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春の逃避行(岩殿山:山梨県)

2010年 4月 18日

 昨日の夜から、あまりにも鬱状態がひどく、発狂しそうでした。朝になってもひどかったのですが、いいかげん爆発しそうだったので、爆発するくらいなら、その爆風の勢いで出掛けてしまえと思ってやってきたのが、この大月駅。
 同じ月が付く月山には行けなかったけど、何もできないよりは遙かに良い。


 今日歩こうとしているのは岩殿山。大月駅や隣の猿橋駅からずっと見えている岩山です。そこを、こういう日にこそ、歩いてみようということです。
 登山口まで車道を歩いていると春の花が咲いています。これは雑草ではないので判りませんが。


 大月駅からダイレクトに歩くので、町中を少し通ります。


 骨董品売り場でありそうな看板。
 今日は何となく写真撮るのも必死。


 大月市内を流れる桂川に架かる橋。岩殿山が目前に迫る。


 橋から桂川の渓谷を見下ろすと、すごい高さです。
 そんな橋の真ん中あたりに添えたばかりの花と、まだ煙を上げている線香が並んでいました。誰かが、事故か身投げかで亡くなったのだろうか。


 ここを進むと岩殿山の登山口があるようです。


 立派な登山口。花まで植えられています。
 岩殿山は城跡のようです。山というよりも公園という位置づけなのでしょうか。


 ヒメオドリコソウ(シソ科)でしたね。八溝山でもたくさん見かけましたし、都市部でもたくさん生えているはずです。


 何スミレ、かなあ。判らないけど、たくさん咲いています。


 岩殿山は岩山なので、展望が比較的良いです。途中の館に着く前にも眺望の良い場所はちょくちょくあります。


 見えているのは高川山と三ツ峠山と本社ヶ丸。高川山以外は登ったな。


 舗装された遊歩道。


 キジムシロ(バラ科)だろうと思います。


 ヤエムグラ(アカネ科)です。
 八重むぐら しげれる宿の さびしきに
 人こそ見えね 秋は来にけり

 …という百人一首の、上の句を思い出しました。
 実は、秋の歌だったんですね。
 でも、ヤエムグラが茂る宿のように、寂しい場所、いっぱいあるんだろうね、特にこのご時世。


 歩いていると、昨日の未明に降った雪が残っているところがあります。


 公園の入口の門。


 散った花びらが絨毯になっています。花見ができるんだろうな。人を集めれば。


 ふうたろうが向かうのはまずは岩殿山山頂。


 階段の連続です。


 急なので、何度も折り返します。


 後で歩いていた中年のグループが喋っていましたが、ジュウニヒトエらしいです。恐らく、シソ科?それとも、ヨツバシオガマのようなゴマノハグサ科?この辺り、いつもビミョーな形です。
 っていうか、ゴマノハグサって何なのさ。


 岩殿山の稜線に立ちました。山頂はもう少し先ですけど、そんなに遠くありません。


 展望台に着きました。


 眺望は素晴らしいです。晴れていれば、富士山がバリッと見えているはずです。秀麗富岳12景のひとつです。


 桂川と中央道が併走。


 東京に最近できた(できようとしている?)スカイツリーと岩殿山の標高が同じらしいです。
 眺めの質は比較できるものだけど、そのものの質は比較不可能です。ふうたろうは、対話しながら歩ける山の方がいい。


 ここも散りかけの桜がたくさん植わっています。


 とりあえず、最高峰を踏みに行きましょう。


 その最高峰はアンテナや樹木でまったく展望無しです。


 山頂の質は八溝山といい勝負。


 展望台に戻るとき、樹間から滝子山が見えました。大菩薩嶺南部。


 滝子山から、ハマイバ丸、大蔵高丸、等が続いていきます。いつか、全部縦走してみたい。


 さて、これから、「稚児落とし」の方に向かいます。今日はマッタリ、行きます。


 すっかり春の芽が出ているカエデ。こんな時に雪降らされたら、たまらんよなあ。


 それでも、花を咲かせ、新芽を出して、生きなければしょうがない。


 イカリソウ(メギ科)です。初めて見た花です。


 鞍部に来ました。そんなに坂はキツいところはないので、サクサク進みます。


 すっかり春気分のきのこですが、おとといや昨日の朝の雪と来たら…


 兜岩という場所に向かっているようです。もちろん、岩場コース。


 岩場コース、ロープや鎖の箇所があります。でも、無理に捕まらなくても進めます。


 新緑の芽吹きと散在する桜。


 小さな上り下りを繰り返しつつ道を進みます。
 ピンク色のはツツジです。


 当然岩場コースでしょう。しかし、だいぶ細いので滑落注意。この岩場に行く前にも林の中を巻いて通る逃げ道があります。


 岩にしがみついている木々。


 まだまだ、先はあります。あの春霞に消えかかっている鉄塔のところまでは少なくとも。


 恐らく、林の中の巻き道を通るとこんな感じのが続くのでしょう。やっぱり岩コースでしょう!


 さっき微かに見えていた鉄塔の真下から、遠く滝子山方面を見ています。


 更に進むと、稚児落としに近づいてきます。いや、スゴい岩場です。向かいからやってきたおばちゃんが、ふうたろうの立ち位置をやたらと怖がっていました。


 眺め最高。岩場万歳。


 稚児落としの岩場はけっこう長めに堪能できます。紅葉のシーズンとかもいいでしょうな。


 さっきの岩場を振り返って眺めてみると、やっぱりスゴいですね。うん。


 やっぱり、気になっていただけあって、来てみたらなかなかです。


 しかし、高度は下がってきました。里が近くなってきています。


 木の下にちょっとした岩場があったので一休み。
 …やっぱり、こういうマッタリ山は、一緒に歩いてくれる人がいたら、楽しいだろうなあと思いました。


 センボンヤリ(キク科)でしょうか。やっぱり、春です。花がありますね。


 ずっとキケマンだと思っていたけど、キケマンにも色々種類があるみたいです。これは、ミヤマキケマン(ケシ科)でしょうか。もっとよく葉っぱも見ればよかった。


 これはムラサキケマン(ケシ科)です。


 この吊り橋、危うく見過ごして明後日の方向に行きかけましたが、これを渡れば、岩殿山の縦走コースが終わります。


 渡ったところの自販機で缶ジュース。ひとり乾杯。


 あとは大月駅まで車道歩き。急がなくていい。マッタリ歩けばいい。花でも愛でながら。


 これはしだれ桜なのか、住宅地の入口に満開でしたので、ふらふらっと吸い寄せられるようにその下に行きました。


 嗚呼、ふうたろうの生まれた月は、緑萌え、花咲く季節なんだなあ。


 桂川の支流、葛野川に架かる橋を渡って、大月駅に向かいます。


 あの跨線橋を渡れば、大月駅の入口がある側に行き、5分も歩けば駅です。


 15時前には大月駅に着きました。3時間弱で駅まで戻ってきたことになりますか。あまりマッタリ、ではありませんね。
 15時24分の東京行きの普通列車で帰ります。国分寺を通って東村山で乗り換えて…。
 今日は所沢も通り過ぎて、何となく本川越まで行ってみました。実をいうと、mixiの携帯ゲームのスタンプ稼ぎなのですが。それでも、所沢で直ぐに下りたくなかったので。…ただ、電車で行って戻るだけだけど、改札さえくぐらないけど、岩殿山のデザート的な感じですか。
 今日は精神的ダメージの治療目的で山を歩きました。全快を願って歩きましたが、それには遠く及びませんでした。
 さ、また明日から、仕事。この一週間、また堪え忍ばなければ…。
 #329岩殿山。


天気:くもり時々晴れ(山梨県大月市、移動中は含まない)
覚え書き:ココイチ

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