断続性の山(鳳凰山中道コース・早川尾根:山梨県)
甲府の朝。昨日の夜はあまり天気も良くなかったようですが、なんとか今朝は晴れ間が見えています。そして、ふうたろうも、どうやら歩く元気はあるようです。
っていうか、甲府駅から「ホテル内藤相生」まで、15分じゃ行けないだろう。
韮崎駅まで行き、青木鉱泉行きのバスに乗ります。しかし、この青木鉱泉行きの山梨中央交通バス、乗り場が解りにくい!ふうたろうがウロウロしていたら、道行くちょっとやーさんっぽい(ごめん)おっちゃんが教えてくれました。ありがたや。
片道切符で1500円。山、見えてるくらい近いのに高いなあ、と思っていたら、通る道の険しいこと。なんだ、あのバウンドしまくりの荒れまくった道は!(゜Д゜;)
モーグルのような、断続的な砂利道を越えて、バスが青木鉱泉に着きました。
そして、ふうたろうはまた登山口を探してウロウロ。登山口までが登山の9割ってのは、本当です(キリッ
昭文社の地図には載ってないけど、駐車場の係をやっていた青木鉱泉のおっちゃんが、近道を教えてくれました。いや、ちゃんとしたルートなんですがね、本当は。
それの入口がここです。駐車場のところにあります。「近道」とも書いてあります。
なんのことはない、さっきのバス停からすぐに入ったところに戻って来ました。やっぱり登山口までが登山です(`・ω・´)
そして歩き始めます。順調に近道の橋というか、丸太橋を渡ります。
あっ!Σ(゜ ◇゜;)トイレットペーパー忘れた…
って、こんな所で気が付いても遅いと。
トイレットペーパーを忘れて少しへこんでいるふうたろう、腹が痛くならないことを祈りながら、とりあえず砂利道歩きです。
ふうたろうが登るのは、中道というルートです。ドンドコ沢の方が楽しそうですが、一筆書き一途ふうたろうは、薬師ヶ岳や観音ヶ岳に行って戻ってくるのがいやなので、あえてこちらから回ります。明日はアサヨ峰まで行くのですから!
中道コースは尾根の急坂で長い道です。水場を望むべくもないのですが、登山口入ってすぐくらいに、一箇所だけあります。昭文社の地図には載ってないはずです(2008年)。
とりあえず浴びるように水を飲んでから、この水場からの急坂に臨みます。ジグザグの道。暑いぞー(;゜Q゜;)
標高1600m付近で、林道にぶち当たります。でも、如何にも使われていなさそうな林道。
それから2時間、写真を撮る気も失せるほど、ヤブ=スウォーム=マックラ=ロングコースです。この道、二度と通りたくねえ…(滅
しかも、空、ものすごく曇ってきていて、超不吉です。
この2600m付近で、少し樹林が明るくなりました。さすがに、中部地方の森林限界の高度を超えているし…。
このあたりでちょうど、中年くらいの夫婦と休憩がてらおしゃべりをば。ふうたろう旅日記の醍醐味のひとつですからね。
シャクナゲがそこら中に咲いています。やっと見所が出てきたというべきか。
何やら展望の良さそうな場所が出てきた。しかも、空が明るくなってきましたぞ。
この辺りは砂地というか、脆い花崗岩というか、そういうものでできています。さっきまでの樹林帯が嘘みたい。思えば、アブが何匹もたかってきて、本気でうざかった。濡れタオルで一匹たたき落としたっけ。
ん?(・ε ・;)
何気に、変なところに迷い込んでないか?
せっかく4時間を余裕で切るスピードで来たのに、迷ってどうすんねん。
薬師ヶ岳到着です。ここは鳳凰山をなす3山のひとつです。地蔵岳は大きな岩の上なので、そこは行けないとしても、この薬師ヶ岳と、後述の観音ヶ岳は登山可能なので、行っておくのです。
今回、うま味が正直言ってあるとは思えない中道コースをそれでもあえて登ってきたのは、ここを通るためです。
こんなに間近で北岳を望めるとは、うれしいですな。南アルプス3個目の鳳凰山にて。
さっきのハイパーマックラ樹林コース(中道コース)を思えば嘘みたいな景色。天気も嘘みたいに良いですね。
ラーメン食復活。スープは塩分補給に欠かせないようです。
それにしても、やっぱりこの辛いラーメン系は、農心の「辛ラーメン」がいちばんですな。この、今作っている、キムチラーメンはあまりイケてない。
ところで、風上で喫煙すると煙いんですけど、そこのおっちゃん!
モヤモヤしているけど、さっきよりも展望が開けてきたみたいです。
しかし本当に不思議なところです。これはあの羅漢寺山(2009年4月29日)の縦走を思い出します。地層的には、それとも同じなのでしょうか。
その岩の上に、煙のようにいるふうたろう。気が付いたら、地蔵岳方面が晴れてきているではありませんか。
もう少しで、これからふうたろうが突き進んでいく早川尾根の先の方まで見えてきそうです。
ところで、なぜか、さっきの薬師ヶ岳もそうだったけど、こういう櫓がある。なんなの、この錆びた櫓。ふうたろうに登れっていうの?(っていうか、勝手に登って写真撮ったりもしてみた)
観音ヶ岳を過ぎて、樹林帯と砂地が交互にやってきます。見晴らしは素晴らしい。
観音ヶ岳から早川尾根に向かうには、一旦下ります。下ってみるとこの岩稜の大きさ!
そして、地蔵岳西のピーク、赤抜沢の頭への上りのきつさを見ることになります。
…大丈夫!ふうたろうはたった5日前、あの祝瓶山の茨街道を通ってきたのだからっ!
天気はあれ以降一進一退。晴れると猛烈に暑いけど、晴れないと晴れないで、気分萎えます。
そういえば、この辺で道が解らなくなっているふたり組の若い男性ふたり組がいましたな。道を聞いてきたので地図で説明してはみたけど、ふうたろうもここ初めてだよーん。
赤抜沢の頭。ここで鳳凰山荘に向かえば楽だけど、アサヨ峰に行きたいのでこのまま早川尾根へGo!さっき、ふたり組がその早川尾根方面へ行くのを確認しました。
しかし、なんか曇っています。日を遮ってくれて暑さが治まるのはいいんだけど…
さっき早川尾根を先に行ったふたり組発見。抜かす気はなかったけど、ふたりも疲れていたみたいで、休憩していくというので先に行かせてもらいました。
高嶺(たかね)到着。
ふうたろうはここの岩の上に寝っ転がってお休みです。なんという余裕!早川尾根小屋までまだ3時間弱ありまっせ?今既に15時半。
岩の上に干物のように転がっていたら、何だかガスが切れてきましたな。
さて、そろそろ出発しますか。
ガス、だいぶ晴れてきた。地蔵岳がまた見えるようになった。
甲斐駒ヶ岳がうっすら見えてきました。早川尾根小屋は、今見えている樹林の尾根の、雲に隠れるか隠れないかの辺りです。
この辺りは岩ゴロゴロの荒涼とした稜線ではなく、低木茂る清々しい尾根です。
こういうガレ場が断続的に現れます。この、「断続的」が良いのです。
甲斐駒ヶ岳もかなり晴れてきました。明日登るアサヨ峰はまだ見えませんが。
しかし、早川尾根小屋に行くまでにもう一つあるピーク、赤薙沢の頭、厳しそうだなあ。
白鳳峠。虫があまりにも多くて、うんざりしました。
(゜皿゜#)ウキッ!
赤薙沢の頭の上に立つと、もうすっかりガスは晴れています。暑いけど、やっぱり風景は最高。雲もこういう晴れ始める瞬間がいちばんきれいなのです。
甲斐駒ヶ岳やアサヨ峰などが見えるまでもう少しです。…が、これから広河原峠に下れば樹林帯に入ってしまいます。
いや、広河原峠に下る前から、赤薙沢の頭を過ぎた辺りで既に樹林帯です。でも、木漏れ日が何となく心に安らぎを与えます。
ここはもう早川尾根小屋近くです。広河原峠からの少しの上り返しをがんばったら後は緩い上り坂。樹林続きですが、晴れていればそこそこ明るいです。
さあ、早川尾根小屋に着きましたぞ!到着17時50分。青木小屋から9時間51分。
小屋番が麦茶を持ってきてくれ、受付をしました。テントは400円。小屋泊まりは予約がないとだめだそうです。
早川尾根小屋、正直かなりボロいです。まあ、テントだと関係がないといいたいですが、そうでもなかったりするので明日の朝にでも。
体調的に思わしくなかった昨日を思えば、よく鳳凰山を越えて早川尾根小屋まで歩いたと思います。しかし、さすがに疲れました。高嶺か赤薙沢の頭前後にせめてテン場があるだけでも違うのですが。鳳凰山は縦走するには大変行きにくい場所であります。
さて、ここまで来れば明日を楽に攻略できます。アサヨ峰。午前中の早い時間帯に通過できる見込みなので、期待大。恐らく快晴に近い状態で歩けるのではないかと思っています。
まあ、さすがに、どんでん返しの大雨だなんてこと…ないよね?
ふうたろうがテントを張り始めた頃、さっきのふたり組が到着して、ふうたろうの横にテントを構え始めました。よろしくね。
そして、向かいにテントを張っているおっちゃん、イビキ凄すぎ。
天気:晴れ時々くもり(山梨県甲府市・韮崎市・中巨摩郡芦安村・北巨摩郡武川村)