小田越山荘のロフトで寝ていました。1Fは雨戸がはめ殺されていて、特に暗くて、まるで恵那山の頂上避難小屋みたいです。やってられないので、まだ雨戸が閉まっていないロフトで寝ました。
夜中は猛烈に寒かったのですが、実はその寒さはこの小屋の中だけとかいう話で、ぶっちゃけ窓を開けて寝ていた方がマシとかいう罠だったりします。
このロフトに上がってくるときのこの入口というか、梯子の上部は100リットルザックが通りづらい。この上の梁(?)だけでも切り落としてもらえれば助かるのに。

とっとと出発します。あまりにも暗くてけっこう遅くまで寝てしまいましたし。
すでに小屋周辺で雪があります。もちろん薬師岳に向かうにつれ、標高が上がるので、雪の量は増えます。

ところで、樹林帯である上に空を高層雲が覆っているので、猛烈に暗い。

ガスっているので、やる気なくすなあ…(滅

雪の量が増えました。
見るところがないのであっという間に(写真では)山頂です。昨日の上り以上に長く感じましたな…。

早池峰山と遠く岩手山が見えます。さっきまでかかっていたガスが無くなったようです。でも、なんかパッとしない
( +_+;)

南側の展望も昨日に比べればいいけど、日差しがないので、正直興ざめ。

あの牧場のあるところが馬留下山口のあるところ。けっこう遠いなあ。

このハイマツのヤブと歩きにくい岩場を通過します。

薬師岳バイバイ…

高層雲のシマシマ(滅

冬枯れのゆるめの下り坂です。

しかし、又一の滝のある谷に下る坂は非常に急です。落ち葉で地面のでこぼこなり
木の根っこなりがカモフラージュされているので、危険極まりない。

平らなところが出てきたら、この急坂もほぼ終わりです。

もう一度ぶり返しのような急坂を高さで50mくらい下ったら沢に降り立ちます。

一枚岩の沢です。七ヶ岳の
歩きにくかったナメを思い出します。
ところで、ナメの代わりにこの測道は
ウルトラぬかるみゾーンです。靴がくるぶしくらいまで沈むところもあり、あの那須岳の坊主沼避難小屋付近を思い出すところです。

又一の滝の上部。日光の竜頭の滝を彷彿とさせるような感じですが、あそこみたいに人はぎょうさんいないし、変なあずまやとかもなさそうです。

又一の滝が見えてきました。

これが又一の滝。曇っていてはっきり言ってビミョー…

神社があります。紙垂(しで、垂れ下がっている白い紙)が周囲にまき散らされていたので、注連縄(しめなわ)に差し込んでおきました。

この位置からだと看板もバッチリ撮れるのですが、ビミョーに傾いでいるナメ(苔の生えた岩)で、脚がダイナミックに宙を舞いました。

川のナメは美しいけど、道まで一枚岩だったのね…。

崖の歩きやすい道に変わりました。でも、まったく人がいないというのは、何だか不気味というか。

沢はこんなに細いけど、支流がけっこう多い。この辺りの橋は、平津戸コースに架かっていた
戸板と違って安定しています。

馬留登山口に到着。何だか、地図と道が一致しなくて、知らぬ間に着いていたという気分ですが。

ここからバス停まで4~5km車道歩きになります。

駐車場は10台ほどのスペースがあると地図には書いていますが、10台も駐まれるかなあと思ったり。なお、馬留登山口の右手にも林道がありますが、通行止めです。

砂利道が直に舗装路になり、牧場が見えてきました。若干雑草が生い茂っているような。

空は絹層雲~高層雲の薄曇り。はっきりしない。

ここまで人に会わないと、本当に不気味です。が、静かで良いと言えば良い。

紅葉のピークを迎えるのは落葉松だけ。

牧場か牧草地(牧草を栽培するところ)には人も家畜もいない。

落葉松樹林に囲まれた牧草地です。落葉松の紅葉がいい。

落葉松樹林の長閑なる農道。

振り返ると遠く薬師岳。

やっと人の気配が、と思ったらただの牛舎で、人影はありませんでした。

畜産家の家も見えてきた辺りで、軽トラの横に立ちすくんでいた地元のおっちゃんが声をかけてくれました。大出まで歩くというと、軽トラに乗せてくれました。軽トラには早池峰山のボランティアの腕章が。

しかし、大出バス停から出るバスは、14時8分です。まだ11時にもなっていないので、ゆっくり歩いても時間が大あまりです。…ということで、おっちゃん、時間つぶしができるだろうと、遠野市のふるさと村(という道の駅)まで送ってくれました。おおきに!

ふるさと村でとりあえず腹ごしらえ。鰻重定食を注文しましたが、なぜかデフォルト定食ではこれに蕎麦がくっついてきます。鰻重に蕎麦は食い過ぎだろう。そういう量的にも質的にもバランスのおかしいのがあると、本当に食欲が失せる。まあ、無理言って蕎麦を除去してもらいましたが。

これは
「けいらん」という料理だそうです。中にあんこの入った小麦粉のお団子で、それをH
2O(ただの湯)で茹でただけのもの。鰻重を食ったあとなので、ちょっと皮が伸びていたけど。

しかし、食事が終わってからというもの、このふるさと村は、正直おもしろくないところだなあと、ドンヨリして過ごしていました。送ってくれたおっちゃんには悪いけど、2時間時間を潰すようなところではなかったよ…(´;_;`)

13時23分のバスで遠野駅に来ました。15時13分のバスまで1時間半くらいの待ち時間がありましたが、駅の窓口が開いていないので切符も買えません。パートタイムなのかなあ、みたいな。

ボーッとしていてもしょうがないので、遠野市街地を散策。バスの運転手とも話をしていたけど、遠野市も人口が減っているらしい。問題視しているわけではなかったけど、実は給与も安いらしい。そういう経済の縮小が、更に地方都市の経済を萎縮させていくんだなあと思う。

JR釜石線。奥に遠野駅が見えます。

早瀬川。奥に、季節はずれの黄砂で霞んだ六角牛山(ろっこうしやま)が見えます。

ん?(・ε・)
百姓一揆って何?

何かと思ったら、幕末の頃の歴史を書いた碑が見られるだけとか。

空は絹層雲とも高層雲とも見分けが付かない薄雲に覆われていて…、どうもスッキリしませんな。
だいたい、今日は薬師岳に登っているときから、暖気が入って積もっている雪や樹氷が溶けて、精神的にも本当にスッキリしない山歩きだったのですよ。

遠野市は小さな店が並んでいます。まあ、元々はこういう小さな店が力を合わせて町を作っていたのでしょうけども。
とりあえずこの店は米屋なので、米屋というものに親しんでこなかったふうたろうは、ひとまず入ってみました。そして、
いわてっこという品種の白米2kgを土産にすることになったと。
店番は婆ちゃん一人でした。飴玉をふたつ、もらいました。…まるで子どものお遣いですがな(何

駅前に大きなショッピングセンターがあったので入ってみると、入口付近に産直市場がありました。まさか、ふうたろう念願の
ササゲなんて置いてないよなあ、と諦めていたところに、格安で大粒のササゲと書かれた袋がたくさん!超テンションアップ!!
ふうたろうはササゲを手に入れた!(ドラクエ5風に)
遠野駅からの釜石線はやたらと混雑していました。しかし、目の前に座った婆ちゃんとその娘さんっぽい人と、デカいザックから始まって話し込むという、
ふうたろうの法則が起こりました。まあ、色んなこと話したけど、ふうたろうにとって、こういうところで
リアルにたくさんの人と話をするのが山の喜びでもあるのですなあ。
新花巻からの新幹線の混み方も尋常ではなかったけど、そこではふうたろうの法則は起こりませんでした。
あと、大宮駅ナカで食ったうどんがあんまり美味くなかったという罠(滅
流れ的には鳥海山の時と似た感じの竜頭蛇尾っぷりですが、山頂の雪景色はやっぱり良かったなあ。次回以降の雪も楽しみになりそうです。
#96早池峰山クリア。
天気:くもり(岩手県遠野市、移動中を含まない)