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男岳の上にも2時間(寒)(秋田駒ヶ岳田沢湖駅~中生保内~男岳縦走コース:秋田県)

2011年 6月 18日

 再び、キラキラ号で秋田へ向かったふうたろう。何だかデジャブを感じるこの頃だけど、南日本が梅雨で\(^0^)/オワタなので、東北などに脱北するしかないのです。行き先は秋田駒ヶ岳一帯。
 というわけで、ここは横手駅。ここから田沢湖線田沢湖駅まで電車に乗ります。キラキラ号で大曲まで行ってから乗ってもよかったのですが(値段は同じなので)、キラキラ号到着から電車発車まで6分しかないため、罠がイッパイのふうたろうの旅では、空恐ろしくてできません。


 無難に田沢湖駅到着。MERUNのサンドイッチ用に耳をカットされた食パンにチョコクリームを付けて5枚も食べたらさすがに気持ち悪くなるという罠。しかし、口直しに駅中のコンビニで鮭おにぎりを買って食べて、いざ行かん。


 田沢湖駅から乳頭温泉(乳頭山登山口)や秋田駒ヶ岳8合目などに行くバス便は、1時間に1本あると考えて良いのですが、ふうたろうはアブノーマルルートをあえて取りたいと思ったので、田沢湖駅からそのまま歩くことにしました。
 バス通りをそのまま歩いてもしょうがないので、車でしか行けない、中生保内(なかおぼない)登山口へ直行するのでした。こうすることで、秋田駒ヶ岳を、乳頭山まで南からほぼ縦走する形になります。


 中生保内登山口の看板があります。まだまっすぐ、かな。


 (・ε・*)ん?


 おお!
 タケノコの皮むきなんかあるのか!じゃなくて。生産力が違うということですなあ…。


 ヌオッ(゚Д゚;)
 …なんて余裕ぶっ扱いていたら、さっきの看板、よく見たら矢印が右に向いていて、あそこを曲がらんといかんのでした。どおりで、いつまで経っても登山口への入口が見つからんわけだ…。


 というわけで、30分も犬死にして、棺に入ったままさっきの看板ところを曲がりました。


 ああなんという解りやすい道だろう(棒読み)
 このあたりから、看板が目立ってきます。


 この草はイラクサ(イラクサ科)でしょうか。なんの恐れも抱かず触れたら、トゲにグサッ¨:∴(゚ε゚;)とやられ、毒液まで注入されてしまいました(滅
 その毒液とは、Wikipediaによるとアセチルコリンヒスタミン(両方とも生体の伝達に関わる物質)らしいです。ギ酸という話も毛勝山ん時に聞いた気がするけど、どっちが本当なんだろうなあ。
 っていうか!痛すぎるんだけど
 (`皿´;)


 しかも、天気は、昨日からいきなり曇りに変わっています。日本海上空を寒気を伴った気圧の谷が通過していくとかぬかしています。やっぱりふうたろうの旅は罠がイッパイ(滅


 ああ樹林帯が薄暗いなあ(棒読み


 広大なワラビ畑。栽培しているんでしょうかね。この畑全体にある発がん物質プタキロサイド総量で、何人をガンにかからせられるのかなあ、なんてことはさすがに考えませんでした。
 ワラビ食いてー(何


 やっと、持っていた地図の中に入りました。何気に、田沢湖駅からこのあたりまで、持っていた25000分の1の地図から外れていて、そのために迷ったのです。決して、看板の矢印を見間違えていたからではありません(きっぱり


 しかし、そんなことはどうでもよくて、この蒸し暑さと田沢湖からの距離+迷った距離で、十丈の滝まで寄り道する気力全くなし。しょぼかったら犬死にスペシャルだからね。


 そして、田沢湖から2時間33分(迷った時間を含む)もかかって11時14分、やっと登山口。ま、ゴールが便所だった越後駒ヶ岳や、登山口が下山口だった鳥海山に比べたら、屁でもないね(何


 新緑から少し葉緑素が増えた初夏の広葉樹たちの下を歩きます。やっと登山らしくなる、ふうたろう。


 最初の渡渉。渡ったらすぐに右だ!


 ひたむきな上り。


 そして2回目の渡渉。ここで水をグビグビ。本当は水場はもうちょっと先なんだけどね。
 ところで、ずっと気になっていたけど、このあたり、ゴミがすさまじく多い。あまりにも我慢ならなくなって、持っていたドンキホーテのビニル袋に回収。後で晒します


 周りの雰囲気が変わりました。樹林から笹ヤブへ。


 後ろを振り返ると、眺望が。


 そして、御坪分岐。


 晴れていれば、横長根の方を回っていこうかとも思ったけど…


 無難に近い金十郎長根を歩くことにします。展望見込みなかったら、犬死にスペシャル2だもんね。


 しかし、新緑の大森林が広がっているこの一帯、素晴らしくきれいです。紅葉したら、どんな状態になるでしょう。…きっと大混雑なので、できればごめん被りたいけどね。


 何気に、この金十郎長根、プチヤブこぎを強いられます。


 振り返ってみます。


 けっこう単調な尾根の上りを歩き続けます。


 これで晴れていれば最高だと言い張りたいんですが、雨に転けるかガスになるかという地獄の二者択一状態ですからね、今の空は。


 ところで、腹が減ったので、しょうがないから誰もいない登山道途中でコンロを取り出してチキンラーメンを作ろうとしたふうたろう。
 …ガソリンストーブが、どこからともなく燃料漏れしてるという罠。しかも、ポンピングのシャフトがやたらとグリグリいう罠。使い終わっても、どこからともなく燃料がにじみ出てくるという罠。今回のトラブルは、いつになく、ひどい。


 燃料漏れしたガソリンストーブでチキンラーメンを食った後は、ゴールデンキウィを食います。ビタミン補給。山の果物は金ですな。


 しかし、その間に、さっきの曇り空がガスに転び始めました。


 水沢分岐点。


 進む先はガスりまくり(滅


 岩場の横をトラバース気味。雪渓は踏まなくて良いようです、今は。


 しかし、そこから男岳に登る道は、砂礫と浮き石のダルいルート。険しいとかそういう次元ではありません。


 そして、もちろん、キジムシロなどのお花畑は猛烈なガスという件。


 写真撮る指の動きもほどほどに、サクッと男岳山頂。サクッと、といっても、荷物にはテントも入っている100リットルザックを背負っているので、かなり疲れました。今日は田代平山荘まで行きたいと思っていたけど、当然無理ですね。っていうか、行く気にならん。


 このひどい濃霧の先で、熊鈴の音が聞こえます。誰かいるようですが、見えるのは白いガスのみ。


 岩ゴロ砂礫の道を下ります。


 分岐を阿弥陀池方面に曲がったら、歩きにくい石畳。


 そして木道。


 幻想的な木道。先が見えないですね(棒読み)


 阿弥陀池も、さっぱりです。


 男女岳(おなめだけ)は微かに見えたようですが、それは一瞬の話でした。


 阿弥陀池と阿弥陀池避難小屋が見えている瞬間。これ、貴重。


 さ、今日はこの小屋で終わりにしましょう。このウルトラデラックス・ガスガスゾーンの中、田代平(乳頭山よりもまだ先)まで縦走したくないし。


 さっきチキンラーメンを食ったばかりだけど、もうどうせ今日は…と思って、さっさと夕飯として赤飯を食いました。小屋の中には他の登山者もいたので、まったり話などしながら。当然、絶不調のガソリンストーブには哀れみの声がかけられて。
 しかし、どうも外の様子、若干晴れてきたようです。さっきみたいなガスゾーンではなくなりました。


 というわけで、男女岳(秋田駒ヶ岳最高峰)に行ってしまいますか。


 さっきはガスに取り囲まれてさっぱりだった男岳も見えます。


 男女岳山頂への道は、木の階段。しかもジグザグ。


 相変わらず、低い雲がウロウロしています。ちょっと、展望は絶望、かな…


 一応、男女岳の山頂ですが、これでは…ねえ?


 というわけで、下りてきました。


 しかし、何となく晴れる方向に向かいそうな予感はずっとしています。これから悪くなることは、午前中見た天気図では、なさそうだし。


 それで、男岳に向かいます。なんと、女岳方面はそこそこの展望があるではありませんか。


 まだ、男岳もよく見えています。


 これだけ展望あれば…。
 (・ε・)ん?


 西からどんどんガスが上がってきて、ガスがひどくなりました。でも、この空の雰囲気、必ずガスも晴れるという、確信もあります。


 しかし、今はまだ量的変化しか起こりません。ガスが薄くなるだけ。


 でも…これはもう晴れるよね…?


 ガスはみるみるうちに晴れていきます。


 そして、日が照り始めたら、反対側(西から日が照っていれば東側)のガスの中に、ブロッケンの妖怪。ふうたろうはこれも計算ずくでしたぜ。


 6月の山、ついに(*゚∀゚*)キター!


 こうなると晴れる一方。この、鼻づまりが解消するようなすっきり感はたまらない。


 田沢湖まで見えるようになりました。これが、ガスった状態から晴れるときの、質的変化ですな。すごい。


 ムーミン谷(?)と呼ばれている火口の方はまだガスが残っています。


 遙か広がる新緑の山肌。やっと晴れてくれた、という思いです。


 青空もかなり広くなりました。さっきガスっていたところとは、思えないですね。


 それでも、この薄雲がもっとすっきり取れてくれたら…


 男岳稜線のブッシュ。ツツジなどが紅葉しそうですね。


 さっきよりも、若干景色にもやがかかってきました。


 空は流れる雲のショー。


 横岳。明日はあそこから縦走を始めます。


 雲を見ると、空の大きさを感じます。


 後光差す男岳(何


 手前の女岳と、遙か彼方の和賀岳。和賀岳は公共交通機関がない山で、どこから登るか思案中。抱返渓谷というのはひとつ目を付けていますが。


 あれが男女岳。右奥の遙か彼方に、かすんだ岩手山が見えます。あの、鍋を忘れた岩手山。いや、コンロの方だったかな…。


 ふうたろうはこうして、この男岳の稜線に2時間ほどいることになりますが、18時半~19時くらいになって、阿弥陀池避難小屋にもう3日くらい住んでいるつくばの写真家さんが上がってきました。さすが、勝負師の余裕…。


 後はまったり、夕日を眺めましょう。


 いや、マッタリっていうか、かなり寒いです。風が止まることなく吹いているので、手先から冷えます。


 しかし、なかなか、赤くなってくれませんね、上空の雲が…。


 今日はちょっと条件が整っていないのかなあ…。2時間も粘ったのに。


 ついに沈んでしまいました。雲の向こうに。


 このくらいが精一杯かな…


 クソ寒くなってきたので、小屋に戻ろう。


 …としたら、雲がいきなり赤くなってくるという罠。これはマジで罠(滅


 でも、雲が少ないから赤みが足りないんだもん。
 …などと負け惜しみを言っておく。


 宴は終わりました。あとは小屋で寝るだけ、ですが、明日の晴れも願わなければねっ!


 小屋に帰ったら、青森県の三沢から来た二人のおっちゃんと話をしていました。山の話、原発の話、やっぱりこうでなくては。
 ふうたろうが寝ようとした20時半頃、何だか心臓の鼓動で身体が震動しているなと思ったら、他のみんなも感じているようで、弱い地震でした。震度1かそれ以下の強さだったので、もちろん、無視して寝ましたが。
 それからしばらく、どうやらおっちゃんや写真家の彼は、飯を食って盛り上がっていたようですが、ふうたろうが次に目が覚めて気が付いた頃にはいびきの中でしたな。
 明日は晴れ予報。ガッツリ乳頭山めがけて突っ走りましょう。


天気:くもりのち時々晴れ(秋田県仙北郡田沢湖町、移動中は含まない)

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