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初の自転車通勤(大滝根山・鬼穴および大越コース:福島県)

2011年 11月 3日

 昨日の夜というか、今日の未明、びっくりするほど体調が悪い。しかも、眠れないと来た。こんなんでどうやって福島くんだりまで出かけるのかと思ったけど、どうやら無事に4時起きに成功したようです。電光掲示板には「いわき」の文字がありますから、ここは郡山か水戸でしょうか?


 ここは水戸でした。ふうたろう、鈍行で、常磐線経由で行くことにしていたのです。新幹線で行けば6時の電車に乗って8時半頃に目的地駅の菅谷駅に着くことが出来るのに、あえてこういう遠回りをこんな最悪の体調の時に限ってやるというのが、ふうたろうだったりするという(滅
 その代わり、常磐線では、既に日暮里を出て三河島の記憶がなく、荒川沖の発車音であるキラキラ星と、飛び起きたら石岡だったのと、その次が赤塚だったのと、くらいでしたか。何故か水戸駅からは猛烈に混んでいて、大甕(おおみか)くらいまでどんどん人が乗ってくる。落ち着いて寝られない。常陸多賀で少々、日立で大量に人が下りて、ふうたろうが次に記憶が出てくるのは磯原。その次はどこだったかなあ。
 とりあえず、常磐線がこれほどベッドになるときはない(何


 いわきからは磐越東線に乗ります。いわき駅を使うのはこれで4回目でしょうか。今までは常磐線で仙台を行き来したときに使っていましたが、もう、未来永劫使えないかもしれない。


 ところで、ふうたろうがいわきで電車に乗るやいなや、バーサンふたりが何やら放射能のことを話していますがな。聞きとうないけどでかい声で喋っているのでよう聞こえますがな。
 「福島の米は(放射能)大丈夫なのにねえ。」「そんなに嫌なら、電気使わなければいいのに。」「石原都知事が東京に原発を持ってきてもいいと言ったことには、感謝の涙が出たよ。」
 (゚Д゚)ハァ?
 どれもこれもずれとるわ。避けられる放射能を不必要に取り込む気もないし、原発がなくても電力が足りていることはかなり浸透してきているし、石原の単なる強気発言には反吐が出るだけなのに、ざけんじゃねえよ。

 …なんて事は言いませんでしたけど、寝起きから胸くそ悪い発言を聞かされて、いきなり(滅)でしたわ。


 ああ外はこんなにのどかなのに、色んな意味で気分が悪い(滅


 紅葉、今ひとつですな…。しかも、猛烈に曇っているという呪いが。


 菅谷駅到着。ふうたろうがこの震災後、恐らくふうたろうにとってもっとも線量の高い地域に出てきたことになるでしょう。残念ながら、それは常に意識してしまいます。…が、ふうたろうが自分で決めてきた場所であり、異存はありません。


 そう、実は今日は、自転車で出勤なのです。折りたたみの自転車を担いで電車に乗り、菅谷駅から大滝根山登山口までその自転車で向かう。長い車道を突っ切るためのひとつの手段です。また、これが帰りの寄り道を可能にするとしたら、すてきですからね。


 自転車で平地を走ると、そのスピードに驚愕するばかりです。すぐに曲がり角を通り過ぎてしまいますね。


 それにしても、天気予報では2日前までは晴れだったんだけど?何、この呪い。


 そして、大滝根山がどんと乗っかっている台地の上に上がる坂があるのですが、こいつが長くキツいのですな。歩きならそれは大したことなくても、チャリだと地獄の道のりです。


 既にこの辺で下山した気分とか(滅


 進んでいるところが妙に怪しく思うほど、アップダウンが意外とあります。地図で見てアップダウンの少ない方を選んだつもりでしたが、罠でした(死


 あぶくま洞という観光地の駐車場(観光バス用)ですが、あまりにも誰もいなさすぎではないですか?


 何気に、このあぶくま洞のあるところ、猛烈な急坂で、バテ気味。気分が悪いんですけど。


 やっと急坂を登り切ったところにあぶくま洞の入口。駐車場を見ると3~4台車が停まっていましたが、以前はもっとたくさん人がいたんだろうなと思うと、切ないですな。


 仙台平へ向かう道路も、殆ど交通量がありません。異様な静けさ、ふうたろう、色んな山(登山基地)に来ているけど、こんなのは見たことがありません。


 ここは仙台平(せんだいひら)キャンプ場の分岐。右奥に見える白い建物は「星の村会館」というらしく、研修施設のようなものみたいです。…が、今日は使われていないようです。


 そして、この分岐のところにはやや広めの駐車スペースがありまして、その奥に自転車をとめましょう。25000分の1の地図を見ると、ここから尾根づたいに大滝根山に繋がる破線がありますから、行けるのだと思います。


 ¨:∴(◎ε●。)ブッ
 いきなりトゲ植物がお出迎えです。ふうたろう、ザクザク刺されて、指から血が…(滅


 ああ紅葉がきれいだなあ(棒読み)


 紅葉はほんとにきれいなんですが、どうも細かい低木や木本性蔓植物が絡まってきて…


 さっきよりは若干明るくなったものの、空はやたらと曇ってるし(怒


 …でも、それらを差し引いても、有り余るほど紅葉のきれいなところなんだろうね。この前の浅間隠山よりも、いい。


 地図のルートは完璧にガセですが、尾根づたいに歩けばいいのなら、いくらでも歩けます。ぶっちゃけ、これはヤブのレベルではありませんから(何


 しかし、突如舗装路まがいの道が現れました。いや、歩きやすいなあ(棒読み)


 5合目のブナ平、らしいけど、25000分の1の地図にはそんなこと書いてませんから。場所は判りますけどね。


 再び紅葉を見上げながら進みます。


 不自然なくらい刈り払いのされた登山道を進んでいきます。


 さりげなく鎖場(ハシゴも併設)なんてあったりしますが、そんなもん要りません。


 その一回目の鎖を抜けると岩の上から展望が利きます。山が広範囲に紅葉しています。
 …これが福島県や新潟県周辺の紅葉なんですよね。


 更に上に進むと、何やら登山道の分岐…?当然、25000分の1の地図にはないけど。


 その分岐のすぐ上に高圧線とぶつかるところが。


 一応展望は良いところです。


 大滝根山の山頂はまだもう少し上です。


 すぐに自衛隊基地のフェンスが見えてきます。ま、判ってたのでがっかりもしませんけど。


 フェンス沿いに踏み跡が。


 これが山頂の神社ですか。一応、基地の外にはあるんですね。


 山岳信仰のための神社も、これじゃあ形無し。昔は女人禁制なんて言っていたらしいけど、自衛隊は禁制にはならないんですねえ(棒読み)


 神社の左手に更に踏み跡が付いているので行ってみると、フェンスの向こうに三角点が見える場所が。ま、あえて踏まなくてもいいよね。


 付近を少しだけ散歩してみると、何やら色々あるみたいだけど、自衛隊基地から低周波音がずっとモーモーいってて、興が冷めるのです。


 ああ山頂の基地(棒読み)


 さあもどろうか(棒読み)


 山頂にいた時間は5分もなかったね。ここは山頂が重要なのではないので、良いのです。


 何やら笹ヤブの向こうが景色良さそうだったので、笹をかき分けて出てきました。高圧線沿いに頻繁に刈り払いされているような感じですから、踏み込んでも問題ないでしょ。


 展望良いところで、最後の一個のドーナツ万十を食います。福島で伊那名物を食う楽しみ(何
 そういえば、白山や中央アルプスで四国銘菓も食ったなあ。岩手山で北海道銘菓も食ったなあ(黒笑


 さて、さっき発見したルートの方で下りますか。ふうたろうは基本的にピストン山行はありませんから。


 ん?(・ε・)
 クワガタ…?こんな初冬に…??


 この大越コースは若干坂が急で、木の根っこが鬱陶しい。


 展望のありそうなところをなんとか見付けてみたけど、今のところこれが関の山。


 何やら、ザレがありますな…


 その奥のところに、展望が利く場所があります。
 一面の紅葉ですね。


 よく見たら、北の空はかなり晴れています。今朝の雲画像を見ると、晴天だったのは青森県以北。八甲田山や白神岳、森吉山あたりまでは良かったのかもしれませんね…


 それにしても、この紅葉を、屈託なく歌える日はもう来ないのかな。


 ふうたろうがさっきの展望台で晴れるのを待っていると、おっちゃんが一人、下ってきました。「静かですねえ…」と言いあいながら。


 山頂付近はもう落葉していましたが、このあたりは再び見頃を迎えた樹林帯です。


 紅葉自体は今年のはダメっぽいけど、秋の雰囲気はばっちりですね。


 おっちゃんに追いついては離れを繰り返しつつ、賽の河原までやってきました。沢になっています。


 仏像があって、ここから山頂へ直接向かうコースと分岐しているようです。
 …25000分の1の地図一枚だけが頼りのふうたろうには、そんなまともなルートなんてものは通ることが許されないのですなあ。


 晴れていたらもっときれいなのでしょうけど、これでもかなりいい感じです。


 楓類が多い。


 森の中を歩くのが楽しみな季節です。新緑(+残雪)の時期とこの時期は、樹林帯も捨てたもんじゃないですよ?


 針葉樹も混じった樹林帯。針葉樹は植樹?


 このあたりは少し未熟の紅葉。


 全体的に赤や黄色も薄い。今年は気温が平年よりも2~3度高いみたい。


 登山道が終わりました。おっちゃんは少し前を歩いています。


 廃バスが放ったらかしにされていますね…


 おや?教会ですか。


 …しかし、扉が破れています。どうやら放棄された教会のようです。


 …放棄されてホコリだらけになり、落ち葉を払う人もいない、地震で動いた倚子もそのままの状態ですね…


 教会の前に植わっている楓はこんなに鮮やかに輝いているのに。


 この教会の名前、かな?左下にある看板??


 隣にあるかやぶきの屋根の建物も、どうも廃屋みたい。


 いつまでここは人が息づいていたんだろう。


 メニューはかかったまま。荒れ果てた冷蔵庫や台所、ほったらかされた食品や調味料の入った入れ物が、とても寂しい。


 羽幌町の炭坑の町の廃墟を思い出しますね。この新聞は、アメリカ軍がアフガニスタンに侵攻した頃の新聞。日付を見てみると2001年10月9日だそうです。


 もう一つ隣には、あぶくま高原ホテルというものがあります…が、どうもこれも放棄されて長そうですね。


 草ぼうぼうのだだっ広い駐車場には、さっきのおっちゃんの車1台だけ。


 ちょっと見てみますか…


 ドアが開いている…


 受付の事務室はボロボロ。あのパソコンはまだWindows98で動いていたでしょうか。


 奥も見てみましたが、暗くて怖かったので途中で逃げました。でも、外の廃れ具合もひどいものです。あの地震の影響もあるのでしょうね。


 ホテルの上にも上がれてしまいそうです。ここ、雨樋から水が流れてきて…


 コンクリートの地面には2槽式洗濯機の中が多数転がっています。ここではいったい、この10年の間に、何が起こったんだろう。


 ゲーム機のメダルが散乱しています。


 変わらないのは周囲の山の紅葉の美しさだけ。人間社会なんて、儚いものですなあ…


 石垣は倒壊していました。もうこの建物が再利用されることはないでしょう。100年後、200年後、この建物はどうなっているでしょう。


 何となく寂しい思いを抱えながら去ります。
 ここは、経済の衰退で廃れ、地震で壊れ、放射線で避けられた場所だと感じます。


 …さて、仙人平の分岐のところまで自転車を取りに行きましょう。


 途中、25000分の1の地図にある道とはまったく違うところに、登山口がありました。


 この道、黄葉がきれいですね。曇っている間に日が傾いていて、最初からきれいに見える(何


 どうやら、一周してきたようです。


 あのヤブの中のチャリンコをピックアップしていきましょう。こんなところから登るのはふうたろうと、森の動物くらいですね。


 ちょっとだけ仙人平の方に向かってみますか。坂はしんどいけど。


 補修されたような道路脇から、滝根町が一望できますが、空を見ていた方がいい感じ。だって、雲は晴れてもガスってるんだもん(滅


 チャリで北上します。さっきあぶくま高原ホテルの入り口から歩いてきたけど、またそちらに向かうのです。


 台地の上の谷筋の道で、紅葉がまたきれいなのです。


 人々の息づく集落が現れます。腹が減ったのでメシ屋でもないかなあ。


 本当に、放射能の心配をしさえしなければ、すばらしいところなのに。


 秋の穂がやや強い風にたなびきます。


 もう11月なのに、ひまわり…。そういえば、ひまわりは除洗の効果が期待できるという話もありましたか。


 この子どもたち、ふうたろうが下からチャリで台地の上まで上がってくる前のところで集まっていましたね。ふうたろうのことをみんなも覚えていてくれていたようで、嬉しかったなあ。そして、底抜けに元気でした。


 稲藁が田んぼに干されています。どこの農村でも見たことのあったはずの風景だった…。


 自転車で走っていると通り過ぎてしまいそうですが、写真は撮っていきたいと思っているので、思ったように進みません。ブレーキをかけるのにも意外と体力を使います。


 道が少し太くなって、大越町の、大越駅周辺の集落方面に向かいます。緩やかな上り坂で、チャリにとっては意外と辛い。しかも、さっきからめちゃくちゃ腹が減っていますので。


 すれ違い、あるいは追い越す車もほとんどなく、労せずして道路を走れます。その楽さが重い。


 もうそろそろ駅前。大きな銀杏の木があります。そういえば、茨城県取手市にも西の方に行くとこういう集落があって、銀杏の木に夕日が当たってきれいなところ、あったよね。懐かしいなあ。


 大越駅、到着です。


 電車は5分くらい前に発車したところで、駅前の老夫婦がやっている小さな店でどん兵衛を買って食べます。メシ屋なんてありませんから。


 時間があったので散歩でもしようかと思ったけど、この川を見て、疲れがどっと押し寄せていることに気が付きました。考えたら、昨日の夜は殆ど寝ておらず、体調もひどく悪い中やって来たんですもんね。


 乗ってきたチャリをキャリーバッグにしまいました。


 あとは20分ほど郡山行きの電車を待つだけ…


 曇っていたけど、自衛隊の基地は興ざめしたけど、森の木はいつもと変わらず季節を歌い、町の子どもは今日も元気に笑っていましたね。心にも、そして身体にも(滅)錘が付いていたふうたろうだったけど、来て良かったと思います。無事、初の自転車通勤も成功し、次からもこの手が使えることがはっきりしました。
 #245大滝根山クリア。これで日本300名山が合計200に達しました。


天気:くもりのち時々晴れ(福島県田村郡滝根町・常葉町・大越町、移動中は含まない)

  1. SHAKUSHI
    11月 8th, 2011 at 01:30 | #1

    見事、予定通り大滝根山に輪行山行されたんですね!
    僕の母もふうたろうさんは福島の山に行ったのか?と心配してたんですよ。
    無事に登山できてよかったです。

    ちなみに僕もDOPPELGANGERの折りたたみ持ってるんですよね。サイズは小さいですが。
    輪行袋も同じのです!けつが痛くなるんですけどね…

    ふうたろうさんも更にパワーアップしてこれからは山旅に行けますね!

    スピード違反はいけませんよー(笑)

  2. ふうたろう
    11月 8th, 2011 at 08:50 | #2

     体調が恐ろしく悪い日で、そういう意味での心配も多かったのですが、何とかなりましたね。

    >福島の山に行ったのか

     ご心配おかけしました。普通はそういう感情ですよね。例えば、身内が福島に行く、福島のものを食べる、となると、今は不安になるものですよね。実際、ふうたろうも意識してないわけではありませんでしたから…

     自転車、ある程度車輪が大きくないと走りづらいだろうし、かといって、大きすぎると重いし、難しいですね。24か26インチだった気がしますが、とりあえず重かったです(滅

     自転車で行ける山、近場で日帰りが適した(ピストンしかコースがない)ところに殆ど限られるんですよね。あとはせいぜい東北の一部くらい、ですかねえ… スピードは出したくても坂なのであまり出ませんわ。下り坂も出し過ぎたら怖いし(滅

  3. みゃーみ
    11月 10th, 2011 at 19:33 | #3

    大滝根山。途中から廃屋の案内になってました(笑)あまり歩くところないみたいですね。
    私が行く時は林道登山ですね。天気の悪い時か体に故障のある時に八溝山とセットで。

  4. ふうたろう
    11月 10th, 2011 at 23:27 | #4

     行くなら、大越コース(廃屋の案内所(何))からピストンが無難ですか。それか、大越コース、賽の河原のところで道が分岐しているので、少しですが周遊気分も味わえるようです。
     ふうたろうの足で、自転車の置いてるところに戻るまで3時間かかりました。八溝山と連覇は、ふうたろうならツラいだろうなあ・・・。

  5. 11月 15th, 2011 at 00:52 | #5

    行けなくなったらどーしよなんて言ってた大滝根山ですが、行っちゃいましたね。

    正直ホントに行けなくなったら大問題ですが、来年には自分も行きたいと思います。
    この山に関しては全くもってどんなルートがあるのかわからんのですが、とりあえず入口出口を変えられるってのはインプットしました。

  6. ふうたろう
    11月 15th, 2011 at 08:32 | #6

     行けなくなったらどうしようかと、本当に心配でした。例の雨呪いで(滅

     当初、放射線測定の機械を持っていこうかと思っていましたが、あえて持っていかないことにしました。測ってどうするのか、というのもありますから。でも、あのヤブの中の落ち葉とか、猛烈な量の放射線を放っているんだろうなあと思いながら歩いたものです。落ち葉とかは、特に高いんですよ…。
     今年はもうシーズンが終わりましたね。あえて行くなら、雪の時期に行くこともできるそうですけども。春先なんかでも、早春賦が奏でられそうなところで、いいでしょうね。

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