がん遺伝子の封印が解かれるとき
ふうたろうが悪かったあの一度を除けば、今日は3回目。頭に来たのを通り越して、猛烈に疲れた。とりあえず、何があってもその事実だけは変わらない。今日はそんな午後だった。もちろん、職場、ですが。
2009年3月、職場に行っても仕事がなく、自分で仕事を探すほど器用でもなく、やることはインターネットを見ていることくらいしかなかった。しかし、他のみんなは何かしらやっているように見える。たぶん、やっていたのだろうけど。
今思い出しても、あの頃は地獄だったなあ。一人だけ仕事もせずにネットばっかり見ていた自分が、心底いやだったなあ。そして、そのストレスに頭がおかしくなって、出勤拒否。まあ、あの頃は何もかもがイヤになっていた頃だったけども。
そして3年後の今も、ふうたろうを取り囲む状況は変わってません。未だに、あの職場に毎日8時間拘束されている理由が判りません。居る意味さえも解りませんが。
ここ数日、幸運にも生化学の学習に種火がついてきたので、一応関連あること、というふうに割り切って、ネットで遊んでいるよりは100億倍マシだと思って、やっていますが。
というわけで、今日の生化学講座。ふうたろうは、今日の気分に即して、がんの発生についてお勉強。概ね知ってはいたことだけど、再確認です。
がんの発生には、がん遺伝子(Oncogene)が関わっています。がん遺伝子というのは、その名の通り、がんを引き起こす遺伝子なのですが、実は宿主(がんになる生物)の遺伝子の中に元からいる、細胞の増殖などに関わるタンパク質の遺伝子が変異したもの、と考えてよいようです。
例えば、ニワトリにラウス肉腫というがんを引き起こすウイルスがいるそうです。このウイルスが何故ニワトリにラウス肉腫を作るのかというと、そのウイルスは、srcというがん遺伝子を持っているからです。ウイルス(virus)由来なのでv-srcと書きます。しかし、このv-srcは、元はチロシンキナーゼという細胞の情報伝達(増殖の?)に関わるある種の酵素を作る遺伝子だと考えられるようになりました。それは、宿主の中に、殆どそっくりな遺伝子配列(塩基配列)をもったsrcが見つかったからです。これを、細胞(cell)由来と言うことでc-srcと書きます。正常に働けば、生きていくのに欠かせないタンパク質を作る遺伝子。
このラウス肉腫を起こす、ラウス肉腫ウイルスは、その増殖の時に宿主からc-srcを一緒に持ち出してしまい、いつの間にか、それが突然変異してしまい、本物のがん遺伝子v-srcになってしまったと、考えられたようです。それが再び別の宿主に感染してそのv-srcが働いたら…がんになりそうですよね?
v-srcは元はc-srcが変異した遺伝子で、それががんを起こすのだとしたら、c-srcが変異するだけでもがんになる可能性があるということです。例えば、放射線やある種の食品添加物などで。
ウイルスが原因のがんも、化学物質が原因のがんも、これならなるほど、合点がいきます。c-srcが変異したり、あるいは変異せずともそれがやたらと活性化されるような要因が発生したりすると、がんが一歩前へ進むのだと。
今日勉強していた分野は、生化学というか、分子生物学、でした。ふうたろうはこの教科を履修したことは…ない気がします(脂汗)。でも、いざ自発的に学ぶと、おもしろいものです。そしてその学びはきっとどこかで役に立つと…信じたいけど、今は信じられませんね。
今日は2回、いつものパン屋に立ち寄りました。ふうたろう、今日の出来事がよほどこたえていたのでしょうね。親父っさんには10分ほどだけど話を聞いてもらい、女将さんの方には詳しいことは話さなかったけど、話をするだけで若干気が紛れました。
でも、ふうたろうは何のために勉強しているんだろう。いや、それは、ふうたろうのためにしているんでしょうな。山に登ることと同じで。山も化学も、楽しそうに語れれば、興味を持ってくれる人くらい出てくるかも。そしたら、何かの足しにはなるでしょうか。
自分の好きなものが報われる気がしないのは辛い。ふうたろうが化学を封印してきたのはこういう理由からでした。しかしそれが今、若干解かれているのは、ふうたろうが多くの人との繋がりを取り戻し始めたからかも知れません。山もずっと独りだったけど、実は応援してくれている人がいて、それを忘れなくなったふうたろうがいます。化学もまた、同じような道をたどれるでしょうか。奇しくも、この封印を解く――遺伝子に突然変異を与えるが如く――刺激を与えてくれたのが、この3回ほどケンカをした彼の影響もあることは、どうやら認めざるをえません。もちろん、山の立ち枯れや自然農法をやる茶農家という、現実社会からという側面も大いにあるのですが。
この解けた封印が、がんとなるのか大いなる進化となるのか、判らないですね。
天気:晴れ時々くもり(東京都板橋区)
ふうたろう様
先ほどは ありがとうございました。
OVERLANDは フィールドでの視認性を重視したアウトドアウォッチです。
ふうたろう様の「山行の相棒」として 大活躍してくれると思います。
ガンガンとお使いなって下さい。
それでは またのご来店を 心よりお待ち申し上げます。
とけいや夫婦
道具というものに頓着しないふうたろうにとって、専門店での話は、実はとてもためになります。物を作ったり売ったりする人の気持ちも買うものなのだなと、最近は思います。
この時計は、10000円すると見たときは、最初は高いな、と思ったけど、本来はそれ相応の手間をかけて人が作っているものだし、これでもまだタイで組み立てているために安く叩かれていると思うと、少し胸が痛みます。
ただ高ければいいというものではありませんが、ものを買う、使うことの意味を、最近つとに考えます。
このソーラー発電の電波時計は、時計マニアの友人にいわせても、
>ソーラーで充電し、電波で補正するって、ある意味最強やからね。
>山の上に籠るふうたろうには、ぴったりの時計じゃないか。
だそうです。
そういうことをいろいろ考えると、これはきっと1万円の価値以上のものがあるはずです。
「山行の相棒」として、使わせて頂きます。
これからも、お世話になります。