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腐ったナマコときつねの嫁入り(森吉山阿仁ゴンドラ~ヒバクラ岳縦走コース:秋田県)

2012年 3月 10日

 インフルエンザからの病み上がり。正真正銘の病み上がりでやってきたのは、予告通り秋田県。ここは大曲駅前。しかし、どうしようもなく曇っていて、地面もかなり濡れています。気温が高いので、降れば…雨か?


 大曲駅に、夜行バスのキラキラ号が15分ほど早く着いたので、7時46分田沢湖行きの電車に間に合いました。これでひとまず角館(かくのだて)まで行きます。


 角館もどんより。数日前に気温が上がって雨が降っているはずなので、おそらく地面に積もっていた雪の殆どは溶けてしまったはず。雪の山ももっと大きかったんじゃないかな。


 秋田内陸縦貫鉄道の発車時刻まで40分以上あったので、とりあえず待つしかありませんな。もう、すぐにでも山に登れる態勢でいるので、雪が積み上がったところで遊んだりすると。


 さて、一両編成の電車に乗りましょう。まあ、この角度からだと一両なのか二両なのか判らないんですがね。


 ひたすら曇り続けている秋田県内。これでも、南日本よりは天気がマシという件。今日、まともに天気がいいのは西日本くらいではなかろうか。あと、北海道とか?追悼登山するために来たのに、そのフィールドである東日本限定で崩れるとか、低気圧は本当にウザイ。


 電車が阿仁合駅に着いたら、すぐに乗合タクシーが阿仁スキー場に向かってしまいます。こんなどうしようもない天気でも、同じタクシーにはあと5~7人ほど乗客がいました。ゴンドラ乗り場で散り散りになったあと、これまたあいのりゴンドラでスキーヤーのおっちゃんと山話しつつ、山頂駅で最後の身支度です。


 荷物担いで出発。下界よりは若干見通しが利いているような気はしますが、五十歩百歩。


 最強に人工的な場所を通って、とりあえず、上へと向かいます。このゴンドラがなければ、下から歩くことも充分考えられますが、今はスキー場があるのでね…


 樹氷は崩壊しているとの情報を得ていました。しかし、2年前に蔵王に登ったときよりは全然マシ。これはまだ残っていると言っても良いでしょう。


 スキーヤーやノーマル観光客はこのロープの外には出られません。出ても雪に埋もれるのが関の山でしょう。


 ここからが始まりです。人の手が入らない場所に来ないと、始まらないのです。


 後ろから、軽荷のおっちゃん。サクッと樹氷原を見て回り、森吉山をゲットして帰るのでしょうなあ。


 荒涼とした感じに見えますが、実はそこら中シュプールやら何やらがたくさんあります。


 ここまで来て、空にうっすら晴れ間も見えるような気がします。多少晴れる?


 このうすら白い景色の奥に、森吉山が見えています。


 1308mのピーク付近に立つと、北方向に避難小屋のようなものが見えます。ゴンドラが動いている時間に下りてこられなかった人用ですかな。


 森吉山がでーんと見ていている、と言いたいんだけど、ここまでガチで曇ってると、テンションも上がりませんわ。しかも、頭の中では、職場エナジードレインの毒が回っていて、更にテンション下がっていますから。


 山スキーに来る人たちでごった返しているのがよく判る、シュプール。ふうたろうはこんなところを歩きたいのではないのだ。


 右奥に見えるのが一ノ腰というところらしい。あちら側からも、昔スキー場があった頃は登れたらしいけど…今は除雪すらされていないだろうから、アクセス不可能。


 これが樹氷の現状。


 まあ、多少氷がこびりついているだけ、マシかな。


 ここにもう一つ避難小屋。森吉山に取り付く前にここで休憩、と言いたいところだけど、入口が埋まっていて、この100リットルザックで入り込むだけでエナジードレイン食らうので、外で「たけのこの里」をイナヅマ食いしてそのまま森吉山に食らいつきます。


 この、(Θ_Θ)どよーんとした空と景色を見よ!モチベーション上がらない(滅


 空の部分だけ青く塗りたいくらいだけど、実は、昨日まで青く塗らなくても青かったという罠。


 それでも、2週間ぶりの山なので、充分ありがたいと思えと…


 山頂近くなると、ハゲた樹氷がなくなってきて、モンスターらしくなってきました。


 これ、懐かしいね。2008年3月9日、西吾妻山で見たあの樹氷は本当にきれいだった(過去の栄光(滅))


 このうすら白い景色、どうにもならんね…。先々週の入笠山よりひどい。人の入りも同程度…というと言いすぎだけど、このシュプールがね…


 人気のないところをもそもそと歩いているのが普通のふうたろうにとっては、シュプール一本あるだけで人混みという、人口耐性がないというゲロ弱度。


 そして、難なく森吉山山頂。しかし、ガスっていて、加えて職場エナジードレイン食らっているふうたろうの感動度は半減どころではないと(死滅


 山頂には3人組が座り込んでメシでも食っているようでした。まあ、今日はあったかいけんね。でも、ふうたろうはこんなところでじっとしていたくないので、すぐに消えます。


 このホワイトアウトに近い状態の向こうに、うっすら遠くの景色が見えます。アレがふうたろうが今回進むべき道です。ええ、避難小屋に戻るなんて、デラックス軟弱モードではありませんから。


 とりあえず、人里から離れます。


 (Θ_Θ)
 何となくヒバクラ岳が見えているような気がするね。


 薄日の差している森吉山山塊。しかし実は雪が眩しいだけという罠。


 ふうたろうがスキーでもないのに無意味にぐねぐね曲がって下りてきているという件。


 そして、ようやく誰も足を踏み入れない、天然樹氷ゾーンに突入。やっとふうたろうの天下です。


 念のため言っとくけど、こんなところ、地図も持たず、天気も読まずに歩いていたら、遭難必至です。まだ見通しが利く(ヒバクラ山や森吉山などの目印が判る)ので、進めるのです。


 ああ樹氷が眩しいなあ(棒読み)


 ああ森吉山登ったなあ(棒読み)


 でも、樹氷はまあまあきれいではないでしょうか。去年はあの憎き地震のせいで全部パァでしたからね(怒


 ずっと書いてこなかったけど、空はうすら青くなっています。しかし、ひっきりなしに雪が降り続いています。きつねの嫁入り、ですかな…


 晴れていたらさぞかし気持ち良い散歩コースでしょう。きっと、踏み跡の数も多かったでしょう。


 ヒバクラ岳がはっきり見えてきました。尾根を忠実に辿るのですが、辿ると言っても非常になだらかなので、どこが尾根なのかを見分けるのは…


 とろけたアイスモンスター。さしずめ腐ったナマコか(滅


 腐ったナマコの樹氷原。


 腐ったナマコの樹氷原にうすら明るい日差しが。


 腐ったナマコ樹氷原を歩いてきた。


 なだらかなヒバクラ岳を登ります。荷物はそれほど重さを感じませんが、20~25kgは、それでもあるとは思います。


 ヒバクラ岳に登っていくと、腐ったナマコが冷凍ナマコくらいになります?


 気温が低くないと、ガスが多くて風が強く吹き付けないと、この樹氷は成長しないんですよね。昨日まで晴れていやがったこの天気の巡りは、史上最悪というわけですな(怒


 ヒバクラ岳の樹氷と彼方の森吉山1。天気さえよければ。それ以外言うことは何もないよ。


 ヒバクラ岳山頂は、本来登山道が通っていないことになっています(地図上では)。しかし、雪なので行けてしまいます。そして、猛烈にガスっていて、展望は死んでいます。


 もう、どうしようもない天気だね。判っちゃいたけど、今日明日は東北に来ないわけにはイカンでしょ…


 さて、ここから更にふうたろうは秘境に入り込んでいきます。ヒバクラ岳と小池ヶ原という1280mピークの鞍部から南に尾根が延びていますが、そこを進みます。ヒバクラ岳から鞍部まで下りるより、そのままヒバクラ岳を尾根沿いに進んでしまった方が楽ですかね。


 …小池ヶ原含む主稜線はもはやガスりまくっていてやる気湧きません。


 まあたまにはこういう雪山も良いかなあ(棒読み)


 とりあえずこの尾根に入るところまでが迷いやすい場所だと思われたので、今日中にこの尾根まで来たので、ここで終わりますか。まだ時間あるから雪洞掘ってみよう。
 …と思ったけど、雪の斜面がなだらかすぎて、深く掘るのがダルくなったので、結局塹壕(ざんごう)みたいなところにテントを埋めるような感じになりましたと(滅


 夜は定番のモッツァレラチーズスパゲッティ。タンパク質を摂っときます。


 モチベーションが上がらないのは、いちばんの理由は職場エナジードレイン。もう一つは、雨週末の法則。天気に合わせて山に自由に行ければいいなあとか思ったり。まあ、そんなのは宝くじでも当てないと無理かな。
 …明日はこの尾根を打当(うっとう)集落まで一気に下ります。数時間で下れるでしょう。今日のこの雪道の歩きやすさを思えば…。
 何となく登って下りるだけの感じになりそうだけど、誰も通らないところを通れるので、それだけは満足感を感じられるかな?


天気:くもり時々雪(秋田県北秋田郡阿仁町・森吉町、移動中は含まない)

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