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夕張岳(っぽい)の花(何)(山行記録は6月23~25日付)

2012年 7月 1日

 さて、花の季節真っ盛りの時季に、よりによって夕張岳という花の数鬼畜の山に登ってしまったので、花スペシャルというか、花地獄の世界に入っていきましょうか(調べるの大変(脂汗))
 これは、インターネットを調べると、シナガワハギ(マメ科)というそうです。帰化植物だそうです。
 ところで、ここは夕張岳より直線距離では10kmくらい離れているので、夕張岳の花ではありません。


 ナデシコ科フシグロ属、あるいはマンテマ属の花っぽいのですが、…なんだこれは?


 ぬおおぉーーー…
 どうやら栽培種が野生化している…?それとも、元々生えているのか、マメ科ルピナス属の花らしい。Googleで調べても見つけるのが大変だった…
 葉っぱは10枚くらいに裂けていて、紫を始めとして色んな色のものがあります。


 ヘラオオバコ(オオバコ科)らしい。帰化植物らしく、蔓延っているとか。ハーブとかにして使えるらしいともWikipediaには書いてあったので、今度野菜として食べてみる?(黒笑


 ヒレハリソウ(ムラサキ科)
 こいつも思えば名前を確認するのに大変苦労した植物でしたね。ふうたろうの持っている図鑑は、比較的本州の高山植物や野草には強いけど、下界の雑草や北海道の固有種などはめっきり弱い。今回の花スペシャルが地獄たる所以ですな。


 セイヨウノコギリソウ(キク科)…でしょうか←(弱気
 この辺り、難しすぎる花、多すぎ。


 チシマアザミ(キク科)
 種類が多いので難しいですね。
 ここから白銀橋を過ぎて林道。


 ズダヤクシュ(ユキノシタ科)。やっとお馴染みのが…(涙


 ハクサンチドリ(ラン科)の白花種?
 一輪だけ咲いていて、ユウパリコザクラの会の人とかにも聞いたけど、正確には判らなかったくらいどマイナーという話。


 エゾノヨツバムグラ(アカネ科)のつぼみ。まだ咲いていないッス。山の中腹までは意外と花の種類が少ない。


 ピントが合ってないけど、クルマバソウ(アカネ科)。葉っぱが6枚のやつはクルマムグラという植物だそうです。


 ミヤマハンショウヅル(キンポウゲ科)。暗闇(ガスっているから)の中にひっそり咲いていました。一輪だけだったかと思います。


 お馴染みシラネアオイ(キンポウゲ科)。これまでの判らないづくしの花を見ていると、自信失うところだけど、これ見て安心する(ぇ


 これもお馴染みマイヅルソウ(ユリ科)。ピンぼけは勘弁してほしい(荷物が重くてかがめない(滅))


 カラマツソウ(キンポウゲ科)。ミヤマカラマツとの区別は、花の下のところに葉っぱみたいなやつ(托葉)が付いているかどうか、で、付けるらしい。ミヤマカラマツには付いていないらしい。この写真では、ちょうどそこが見えないという罠。
 なお、この辺(前岳付近)から徐々に花の数が増えてくる。


 シロバナエンレイソウ(ユリ科)。オオバナノエンレイソウという白いエンレイソウの仲間もいるが、もっと大きいらしい。この花は普通の茶色のエンレイソウと同じくらいの花の大きさです。


 花びらの数的にノウゴウイチゴ(バラ科)


 アングル悪いというか、切り取りに失敗したけど、ウコンウツギ(スイカズラ科)。タニウツギはピンクだけど、このウコンウツギは薄黄色。


 リュウキンカ(キンポウゲ科)?エゾノリュウキンカはもっと遙かに大きいらしい。


 ハクサンチドリ(ラン科)。これは普通のハクサンチドリ。


 エゾウサギギク(キク科)。花の軸に毛があるか無いかで見分けるらしいが、屈まないと撮れないという罠。


 チシマヒョウタンボク(スイカズラ科)だそうです。ウコンウツギとかと同じ仲間ってのが…


 ミヤマアズマギク(キク科)らしい。「超塩基性岩」というタイプの土質に生えるらしい。


 チングルマ(バラ科)。お馴染み過ぎて涙が…


 イワイチョウ(リンドウ科)。新しいというか、別の分類ではミツガシワ科というのがあるらしく、そちらに分類されているみたいです。


 エゾノハクサンイチゲ(キンポウゲ科)。ただのハクサンイチゲとは違うらしい。っていうか、ハクサンイチゲとの区別が、ビミョーに付かないふうたろう。並べてみても判るかどうか怪しい。


 ユウバリソウ(ゴマノハグサ科)。夕張岳の固有種だそうです。
 夕張岳などは「超塩基性岩」というタイプの岩石でできていて、こういうところの固有種は、他の植物がそれに適応できない中でも生きていけるために、生存できるのだそうです。塩基性の岩石を好むのではなく、消去法的にここしか生きられる場所がなかったということのようです。
 ところで、太古の生物が今の地球環境に再び誕生したとしても、今の地球環境(酸素が多い、二酸化炭素が少ない、などの環境)の中で生きられないだけでなく、今の環境に適応して効率よく代謝活動ができる生物との物質や空間の取り合いに勝てないとも言えるのではないでしょうか。
 …そういう意味で、この夕張岳の「蛇紋岩メランジュ」という場所が守られなければ、ユウバリソウなどの固有種は失われる可能性があることになります。なぜなら、ユウバリソウがエネルギー獲得力で他の植物に引けを取らないなら、チングルマなどが咲き乱れているところにも生育しているはずだからです。
 ユウバリソウの咲いている場所は限定的です。


 エゾミヤマクワガタ(ゴマノハグサ科)です。これも「超塩基性岩」に生える植物。
 条件の悪いところに生きる生物というのは、生命が生きる切欠を与える開拓者ということでしょうか。ここも、時間が経てば土質が徐々に変化し、他の植物に取って代わるのかもしれません。


 ホソバイワベンケイ(ベンケイソウ科)です。まだ開花していませんが。


 ツマトリソウ(サクラソウ科)。馴染みの花です。


 イワウメ(イワウメ科)。初めて見る花ではないけど、2度目くらい、かな…。


 ミヤマダイコンソウ(バラ科)


 葉っぱがクチャクチャでよく判らないけど、ナンブイヌナズナ(アブラナ科)でしょうか。ナンブイヌナズナであるとすれば、これも「超塩基性岩」に生えざるをえない仲間だそうです。


 これもミヤマダイコンソウ?


 これはシナノキンバイ(キンポウゲ科)?ミヤマダイコンソウやら似ているのがゴチャゴチャしていて、難しいね…


 (エゾノ)ハクサンボウフウ(セリ科)??…図鑑を2冊出しても見つからない。北海道専用の花の図鑑を手に入れないとだめか。


 チシマフウロ(フウロソウ科)でありましょうな。


 サンカヨウ(メギ科)。お馴染みの花カムバックです…。


 ミツバオウレン(キンポウゲ科)でしょうね…。たぶん。


 ゴゼンタチバナ(ミズキ科)


 ミゾホオズキ(ゴマノハグサ科)でしょうか。オオバミゾホオズキは枝分かれしないそうです。これは枝分かれ…してますよね?


 花はその場で見分けるに限る。が、こんな図鑑持って山に登ってたら、ザックが重くて花が撮れんわ(じと目


天気:くもりのち時々雨(東京都板橋区)

  1. 7月 5th, 2012 at 19:07 | #1

    とても参考になりました!
    ネットでも限界がありますよね。
    図鑑を片手に登っても大変そう。

    ホソバイワベンケイ、見逃してました。撮り損なった・・・ 涙

  2. ふうたろう
    7月 5th, 2012 at 22:01 | #2

     ヒロくん、おいらもかなりスルーしたよ。それでも40種類も撮ってたんだよね、おいら。まあ、山に咲いてたのだけじゃないけど(黒藁

     今週末も天気良さそうだね。大雪の方にでも行ってきたら?ニセイカウシュッペ山とか?

  3. 7月 6th, 2012 at 22:57 | #3

    次は大雪山系狙ってます。しかし!仕事やら何やらで七月はなかなか時間つくれなさそうなんです。

    はぁー!山いきたいー!!

  4. ふうたろう
    7月 10th, 2012 at 22:15 | #4

    >ヒロくん
     21~22日、また夕張岳に行きますよ。今度は、登山だけが目的じゃないですけどね。

     ところで、土日も仕事ですか?ヒロくんところは??

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