真夏のVIP登山(滅)(粟ヶ岳【八木ヶ鼻~水源地縦走コース】:新潟県)
池袋発新潟行きの高速バスの「三条燕」バス停に着いたのが4時15分頃。完全に寝ていたふうたろうは運転手に起こされ、下車。そりゃ、普通にこんな時刻に起きるのは難しいですわ。
上り方向の三条燕バス停からJR「燕三条」駅まで歩くことはたやすいのですが、下り方向のバス停からどうやっていくのか、判りません。かなり遠回りをして何とか辿り着きました。
…が!燕三条駅、まずドアも開いてなければ電気もついていないという罠。日帰り用のリュックを枕にして床に転がって寝て待つことにしました。果報は寝て待てって言うではありませんか(違
燕三条駅から弥彦線に乗って東三条に向かいます。6時ちょうどには東三条に着きます。これで始発の八木ヶ鼻温泉行きのバス、6時50分発のに乗れる…
…と思ったら、何と6時50分のバスは土日祝日運休でした。ネットで調べた時刻表には白抜きの星マーク「☆」が付いているだけで、その意味は何も書いていません。新潟県のバスはこういうところがかなり不親切です。九州のバスもけっこう不親切だったけど。
→越後交通 東三条駅前=八木ケ鼻温泉 線
っていうか、初発と終発は削るなよ。
苦虫かみつぶしながら35分後のバスを待ちます。今まだ6時過ぎなので1時間半弱ですかな。
ああ東三条の町並みを観察できて嬉しいなあ(棒読み
しかし、その間にザックの中に入れていたプラティパス(もどき)の水筒が破裂して水浸しになり、朝から良くないのは判っていた体調(お決まりの通り、胃の具合)が悪くなり、まったく以て悲惨を極めてきます。
さすがレベル233(300名山の数)にもなると敵は強い(違
再びバスで眠りについていたら、いつの間にか八木ヶ鼻温泉に到着。って言うか、ここどこ?25000分の1地形図見ても、「八木ヶ鼻温泉」とは書いていませんから。
しかし、ふうたろうにとってはウルトラデラックスハイパーVIP接待ヌルヌル登山(何)とも言える、案内板がバス停から付いているではないかっ!
この案内板どおりに進めば、概ね自分の位置が判ります。25000分の1の地図「粟ヶ岳」の左端の部分です。国道と川の交差するところあたり。
いやあ至れり尽くせりだなあ(棒読み
登山開始から看板が出ているなんてふうたろうには稀なるハイパーよちよちコースです。しかもあんなに近くに粟ヶ岳が見えているなんて信じられない(棒読み
そこかしこに、登山口への指導標があります。いやありがたい。しかし、燕三条駅前のコンクリートの上で寝ていたときとはうってかわって、刺すように暑い。
この「木津商店」の入り口のところにノートが掛かっています。それに書けばOK。なお、この店は10時半開店らしいので、登山開始前の買い物は期待できないと。
木津商店前の橋を渡り、川の左岸を遡上すると駐車場があります。その真ん前に真新しい橋があるので、そこを渡ります。
橋を渡って直ぐ鋭角に右折すると、小さな山小屋があります。誰でも使えるのか、それともカギが掛かっているのかは確認していませんが。
太い道沿いに進めば迷うことなく登山口に到達するでしょう。そこにも駐車場があります。
トレッキングガイドなんてものもあったりします。どこまでVIPなんだと。
ここから本格的に登山道。ま、どっちかというとハイキングコースですわな、この猛烈な暑さという雪山も裸足で逃げ出すほどの障害がなければ。
彼方に守門岳。あれに登ったのは去年の11月5日。駅寝して向かった執念の山でしたな。
広がる大森林を見ているだけならまったく問題ないんですがねえ…
あまりの渇水ぶりに水場も涸れていますな。チョロチョロ出ていますので、そこのパイプを上手く使って集めます。
祠もあります。その真ん前は広場になっているので、冬山でテントでも張ってはいかがでしょうか。
小屋の中は快適とは言いがたい雰囲気。まあ、避難小屋、らしいと言えば、らしい。
程なくして分岐。25000分の1の地図にはない左方向の尾根道もあるようです。ただ、崩落しているようですが。
尾根づたいに汗だくになりながら進んでいくと、遭難碑が建っています。昭和6年に遭難した少年?か。
暑さに悶えつつ進みます。坂が緩急を繰り返します。暑い。とにかく暑い。
またもや水場指導標。登山道と反対側向いて立っているのが気になるけど。
水がほぼ涸れて汲めない状態。そこの水たまりの中にはオタマジャクシやら線虫やらがウヨウヨしています。さっきのところで水を汲んでいてよかった。ま、登って下りるくらい間を持たせる量の飲み物は買ってはおきましたがね…。
単調な上りが延々と続きます。ニセイカウシュッペ山のあの道のようです。ソックリです。退屈です。
粟ヶ岳が見えてきましたね。あの三ッコブのうちいちばん右のが粟ヶ岳です。
日当たりのすばらしい道がふうたろうを迎えてくれていますありがとう太陽(早読み
ちょっと風景に変化が出て来ました。午の背、らしい。岩場です。
山頂までもう少し。八木ヶ鼻温泉バス停から3時間ほどが経ちました。
前を行く眼鏡をかけた男性が、バテながら歩いています。よほど厳しいんでしょうな。とにかく汗が止まらないこの山行は、熱中症の危険性が最も高いと言えます。
やっと着いた、山頂…
アキアカネが秋っぽさを出していますが、日差しも熱も真夏のままという罠。暑い。死ぬ。
トンボが大量に飛んでいるので、ジッとしているとどこにでも留まってきます。いやあ、アブとかブヨとかと違って噛みつかない上に、あいつらを捕食してくれるのでありがたいやら可愛らしいやら。トンボと暮らしたいわ(ぇ
1時間ほど山頂でマッタリして、地元の人と山談義したら、改めて加茂市の水源地方面に向かいます。これからは下り中心。そんなに猛烈な暑さで死なされることも無かろうと思っていますが…
この彫りの深い山々は、ほんとうにすばらしい。暑くさえなければ。
方向を西方向に。水源地の方めがけて下り道が始まります。これがなかなかの急坂。
こちらにも看板があります。登山口までまだ4kmほどあるようですね。
夏バテしていなくて、このクソ暑さももう少し何とかなっていれば、あちらの権現山方面まで縦走していたんですけどね…
今は下山する体力もビミョーなほど。とにかく暑い。そして、胸がムカムカする。
避難小屋。ここはなかなか立派です。隣の尾根からも赤い屋根が見えて、如何にも立派そうでしたからね。
しかし、中に入ると無常識な登山者がたばこ吹かしまくって煙いの何の。嫌味を吐き捨てるように言って出てきました。
おめーだけが使う避難小屋じゃねーんだよ!
クソ暑い外のベンチの上で10分ほど休んでから再出発。小屋から程なくして水場の分岐がありましたが、もう、水はいいや。飲み物はまだあるし、下山も近い。
夏雲がウロウロして時々日を陰らせるときも出てきました。が、小さい雲ですから。
下山方向は、あの田んぼのあるあたり。なかなか遠いではないか。
この道にははしごとかがあります。けっこう岩山ですよ、この辺。
正面のモッコリ山(そんな名前ではないと思うが)は頂が広そう。
モッコリ山、テントでも張れるかと思ったけど、ビミョーにでこぼこで斜め。
そのモッコリ山から直ぐ、岩を巻くように進みます。ロープやらがくっついていますが、頼らなくても大丈夫でしょう。
相変わらず日当たりのいい樹林帯を汗だくになりながら歩き続けます。
こんなに日当たりのいい場所で休憩できれば最高ですよねー(引きつった目
ずっと下ってきたところ、ここが3合目の分岐です。一応日陰もありますから、そこに座ってカロリーメイトゼリータイプでもシバきますか。
元気で暑くなかったらこのまままっすぐヤヴ臭い尾根を突っ切っていくのですが、今日はそれだけの体力がなさそうなので、このまま直に下山と、ヒヨります。
とはいえ、こちらの道も今の状況ではそんなに楽とは思えないというか。まだ、北斜面なので日当たりは…そんなに変わんないか(ため息
さっき歩いていた稜線。冬の雪がガッツリ積もったときとか、ほんとうの意味で荘厳だろうなあ(歯ぎしり
蜘蛛の巣がやたらと絡んでくるので棒を拾って除去しながら進みます。急な下りではなかなか棒も振りづらい。
汚い貯水池に流れ込む沢があったので、顔を洗います。汗だくでたまらないのと、暑くてたまらないのとダブルで。近づくとカエルがたくさんダイブしていきましたけどね。
では、この蜘蛛の巣払いのラケット(違)ともお別れですね。
この蜘蛛の巣、黄色くてキモい(滅
第二貯水池グッバイ。大阪市住之江区の貯木場並に汚そうな水をありがとう(棒読み
登山口近くには駐車場もあるらしいけど、ふうたろうには関係ないので特に行くこともない。それより、トイレがありますので、きちんと用を足していくことをおすすめします。
さ、砂利道を進みましょう。調べた情報によると、下高柳という集落まで歩かないとバスを拾えない。
ん?「水源地」バス停?
(._.)どれどれ
加茂市営市民バス…。聞いてないぞ、そんな情報。
時刻表にはよく判らないことを書いてあったので(新潟県ではデフォルトか?)、予定どおり「下高柳」目指して暑いけど進みましょうか。
でも、あの稜線よりはまだ涼しいかも、この辺は。山ではいったい何が起こっていたのやら…
振り返ると粟ヶ岳の稜線には入道雲が。でも、粟ヶ岳そのものが曇っているわけではなさそう。
ヌオッ(゚Д゚;)
あれはさっきの市営バス…!
運ちゃん呼び止めて事情を話したら、このバスで「美人の湯」まで行けるそうで、そこから無料のシャトルバスに乗れば、加茂駅に行けるとのこと。ふうたろうはそのシャトルバスしか情報を得ていなかったので助かりました。
→新潟県加茂市 市民バスなど 駅前~七谷方面
リンクが切れているときは「加茂市営市民バス」で検索するといいでしょう。きっと誰も参考にしないでしょうけど(黒藁
というわけで、「長瀬神社前」バス停まで戻って1分後のバスを待ちましょう。
市営バスにはふうたろうひとり。しかも、美人の湯までなら無料でいける。市民じゃなくてもいいのかと聞いたら、それでも無料。…支払う能力がある人からは取ってもいいんだよ?そういうのは。
そして、美人の湯からもシャトルバスが出ていて、これもまた30分近くも乗るのに無料です。まあ、どうやら美人の湯を利用することが前提らしいけど、利用料払っても乗りたいわな、ふうたろうに取っちゃ。
しかし、利用料も何も、ふうたろうが到着した1分後に発車とあれば、窓口に行くことさえもできない。ごめんね、冬山にでも遊びに来たときにまた来るよ…
この後、加茂駅から越後湯沢駅までは鈍行、大宮まで新幹線、池袋まで湘南新宿ライン、で、帰りました。まあ、体中からカルボン酸臭が漂って最悪でしたが、何とか帰れました。池袋で久しぶりにGreat India(カレー屋)に寄ったら、登山靴を忘れてきて、しかもバスに乗った直後に気が付いて、210円損するという罠。ついでなので好日山荘で白ガソリンなどを買って帰りました。
本日はもう干からびました。何と荒い山行でしょうか。ぱたり。
#264粟ヶ岳クリア。
天気:晴れ、群馬県付近では雷雨(新潟県三条市・南蒲原郡下田村・加茂市、JR信越線など)