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鉛色の山頂

2013年 9月 28日

 いわみエクスプレス号(夜行バス)が庄原インター(広島県)に到着しました。待ち合わせをしているみんなが10時に庄原インターと言っていたのですが、ふうたろうの到着はその5時間前。まだ夜も明けてない暗い待ち合わせ。


 …なんてことをふうたろうがするはずがありません。5時間も高速バス乗り場なんかにいたら、マグロのようなふうたろうはしんでしまいますから。一応JR備後庄原駅の場所が北方向にあることだけは確認済みなので、Megapolisをやりながら歩きます。110リットルのザック担いで。


 高速道路とほぼ直角に交わる大通りに出ます。うろ覚えの地図では、その大通りを北方向に進めばJR備後庄原駅に行けるはずですが…


 ふうたろうは朝飯を所持していません。いや、菓子パン程度なら持っていますし、ガソリンコンロを使えばチャーハンだって作れますが、激しくアヤシいだけなので無難にコンビニでカップ麺を買いました(ため息


 何気に備後庄原駅に向かう道、またもや聞いてない緩い峠道でした(じと目歯ぎしりヴォー読み
 まあ、先週(今週だけど)の寺泊港~寺泊駅(新潟県)のアレなんかより全然マシということだけは、庄原市の名誉のため(何)に言っておきますか。


 見覚えがありますか。ふうたろうは今年備後吾妻山に登りに来たとき、広島駅を出て、高速バスに乗り、この庄原に来たのです。そこから路線バスで森脇まで行き、ヤヴをこぎこぎ、国民休暇村まで歩いたのですよね…。
 少し、懐かしい…。


 そして現実へ(滅滅滅
 返事がないただのしかばねのようだ(違


 すっかり曇ってしまった空。おい、今日は晴れる約束だったんじゃないのか。


 ところで、備後庄原駅で電車を待とうとすると、駅舎やホームを掃除するおっちゃんがいました。持っている箒を時々止めながら、ふうたろうと社会やら人やら政治やらの話をしていました。お茶までお呼ばれしてしまいましたね。


 いいよね、ひとり旅。今回は1人じゃないけど、今はまだ、1人。
 駅員のおっちゃん、お話ができてよかった。7時31分の始発列車まで、あっという間だったよ。


 この路線を走るのはもう何回目?もう、3回目ですね。吾妻山に道後山、そして今回の…。


 そして、あの備後落合駅が(じと目


 でも、この備後落合駅もかつては大変賑やかだったと言います。200名くらいの職員が詰め、この敷地には寮があったのだとか。利益追求のための民間企業になった国鉄が、今は…。高速道路もいいけど、なぜ鉄道は駅も含めてこんなにボロボロのままなんだ。


 備後落合駅で68分の待ち時間を経て、木次線で出雲横田駅に向かいます。4~5駅なのに1時間かかるとは、どんな路線なんだろうかと思いつつ行きます。


 一日5本あるかないかの木次(きすき)線。対向を気にすることもなく、単線を走ります。


 この車両(1両編成)にはふうたろう一人。鉄道マニアではないふうたろうでもこの景色には見とれるよね。


 しかし現実は甘くないことを教えられた三井野原駅(じと目歯ぎしりヴォー読み
 ああここで15分前の電車を逃したんだったなあ(ヴォー読み


 三井野原を過ぎてしばらくすると、何やら駅でもないのに減速…?と思ったら、どうやらスイッチバックのようです。こんなところにもスイッチバックがあるのかと、驚きました。


 これでふうたろうが知っているのは、肥薩線の真幸駅付近(宮崎県)、豊肥本線の…あれどこだっけ(熊本県)、篠ノ井線の姨捨駅(長野県)、そして今回の木次線出雲坂根駅付近。まだあったかも知れないけど、鉄道マニアではないのでいいのです(ぇ
 あ、ただのスイッチバックというなら、青森駅や函館駅、十和田南駅なんかもそうかもしれないけど。
 あと、私鉄は視野に入れていません。


 出雲横田駅到着。ここから何人か人が乗っていきました。これまで完全にふうたろうの貸し切りでしたね。


 出雲横田駅。今回の目的地は船通山。その山頂でキャンプをやろうという計画でした。登りはじめが12時とか言っていたので、当初はふうたろうは山頂で皆を待とうかと思い、この駅から歩いて行くつもりでいましたが、集合が11時(駅到着35分後)に変更になりました。ふうたろうに合わせてくれたようです。


 ひとまずこの駅の周りにスーパーがないか探してみたら、車いすに乗った女性がACOOPを教えてくれたのでそこへ。カツオのたたきでも作ろうかと思ったけどカツオの柵がなかったので、鯛をフライパンで蒸し焼きにでもしようという路線に変更です。それにシシトウと枝豆を購入。今回はガソリンコンロふたつ持ってきているので、ふうたろうの調理能力はかなり強力なのです。


 ACOOPから荷物を置いた駅前のベンチに戻ってきたら、みんなほぼ到着。11時集合、みんな遅れずに来ました。そして、再び買い物…!?大きめのスーパーが出雲横田駅挟んでACOOPに対して反対側にあったようです。


 スーパーで買い物を済ませたら一斉に船通山の登山口へ。ふうたろうはTom姐の代車に乗せてもらい、来ました。
 やっぱり移動力は自動車には敵いませんね…


 総勢7人、出発。ふうたろうの背中には110リットルのザックがあって、何気にこないだの唐松岳よりは重い。


 ま、荷車役くらいなら、やりますよ…。農協スーパー(ACOOP)で買った鯛も入ってるし。


 ところで、この登山道の沢沿いには、大量のウワバミソウ(イラクサ科)が生えています。今の季節ならミズ玉が採れるはず。ほら去年の金剛堂山の手前の河原でゾンビごっこしたときにチャーハンに入れて食べたあれですよ(じと目歯ぎしりヴォー読み


 ふうたろうがミズ玉を拾い始めると、S奥様とAkko姐さん(二人とも初顔合わせですが)も一緒に拾い始めます。広島県(ここは島根県だけど)では恐らく一切食べることのない山菜種だと思いますので、貴重ですよ(にやり


 足の置き方が山慣れしている人とそうでない人とで、判ってくる頃。水平道の沢を横切るときの岩に対する足の角度ひとつ、山慣れしている人は躊躇なく渡ります。


 ところで、このヤヴ沢直登して進まないか?(じと目黒笑


 登山道に、なぜか黒い消し炭みたいなのが散らかっています。こんな中途半端な場所で直火のキャンプとか、普通はしない。何だろうね。落雷で木が燃えたか。


 自然林の美しい船通山。日本海側の山ならではの風景ですかな。


 船通山の稜線に出ます。ここまで来ればあっという間です。


 ほら、あっという間に曇り空の山頂(ヴォー読み


 山頂にはふうたろうたち以外のグループもいます。見た限り今いるのは5人。


 この奥に伯耆大山が見えるはずなんですが…110リットルのザックより重い雲が…(滅滅滅


 宴会の準備です。船通山には小屋もありますが、そちらはふうたろうが想像していたよりも狭かった。あそこで本当にやったとしたらかなり迷惑でしょうな…。


 ふうたろうはとりあえずシシトウを炒めます。二つ目のスーパーで買い足したマイタケも合わせて、塩で炒めます。その後、コンビーフとオクラも炒めますが…そのコンビーフを切欠にふうたろうは表情を凍らせることになります。その話はいずれ追々することになるかもしれません。


 殆ど食べてしまった後ですが、トビウオの刺身も持って上がっていました。もちろん、ふうたろうの110リットルのザックの中にクーラーボックスを忍ばせて、ですね…


 ひと株のタカネマツムシソウ。周囲を見渡しても、タカネマツムシソウは生えていなさそうです。誰かの靴に種がくっついていたのか、鳥が運んできたのか…。


 連なる山々に鉛色の空、鬱になりそうな濁った空気。


 塗り絵大会をやっています。Akko姐さんがなぜか持ってきていた塗り絵。ペンまで入っています。24色どころじゃなかったような気がします。
 今日の隊長Fjさんとふうたろうも参加します。Fjさんはどうか知らないけど、ふうたろうは塗り絵なんてもう数十年ぶりじゃないかな。しかも見て判るように、抽象画!


 夕方になって、晴れ間が出てきました。一時は雨を心配したけど、大丈夫かな…ふうたろうも少し回復。


 折角採ってきたミズ玉を、処理しなければ…。Tom姐さんとAkko姐さんに葉っぱと茎をもいでもらっています。


 さて、この重鯛をどうしてやるか、と。一応内臓処理済みのを買ったので、大事にはならない、はず…(じと目


 とりあえず、油をしいたフライパンの上に置いてやります。蒸し焼きの方向で。本当はバター焼きにしたかったけど、バターを買うのはこれまた面倒なもので。


 予め塩をふっておかないとこうなります。まるでカワハギの煮物みたいになっています(滅滅滅
 ふうたろう、生まれてこの方、こんなにひどい魚料理はしたことがありません(涙目


 さて、Tom姐さんとAkko姐さんが苦労して剥いてくれたミズ玉、生はアントシアニン色素に染まっていますが…


 沸騰したお湯の中に入れるとあっという間に褪色します。ああ山頂の化学(棒読み


 これは一つ隣でRei姐さんとFjさんが作っている、へしこパスタ。「へしこ」とは、オイルサーディンならぬオイルマカレル。マカレル(Mackerel)とはサバのことです。


 しかし、焦げてしんでしまったフライパンたちを生き返らせるのはなかなかですね(じと目


 夜、みんな寝静まった後も、ふうたろうはずっと考え事。眠れませんよ…


 夜景がまあまあ、きれいです…。


 なかなか巧くいかないものですね。ふうたろうに団体行動はどだい無理なんでしょうかね…


天気:くもり時々晴れ(広島県庄原市・島根県仁多郡横田町・鳥取県日野郡日南町、木次線など)

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