マッシロな嘘(滅)(上州武尊山【川場谷~宝台樹北麓縦走コース】:群馬県)
週末に家に居続けることは死んでいるのと変わらないので、ふうたろうはどこかの山に出かけます。今回は上州武尊山(じょうしゅうほたかやま)を選んだわけですが、予報では元々それほど大きく崩れる感じではなさそうですが…
3時50分に起きだして乗り込んだ電車が関東平野を走っている頃は、空は完璧なる快晴。
高崎を過ぎて、榛名山を眺めている頃になると、ちょっと北側(右側)に雲が。
沼田駅には、8時40分発の川場温泉行きのバスに乗るために、余裕を持って7時55分着でした。だから、駅前のお土産屋さんとかで買い物をしていたりしていたのですが…
タクシーの運転手に呼び止められ、相乗りを半ば強制させられたような感じでした。結果的にはふうたろうにとって有利だとはいえ、正攻法ではない方法で、上州武尊山・前武尊登山口入口に到着してしまいました。
ええ、ずっと気になってはいますが、しこたま雨が降っています。
もう、タクシー降りたときからカッパモードですから。ただ、下を穿くと、結局汗で蒸れて濡れるので、穿かない方向で。
車で来られる限界の場所です。トイレとキャンプ場があるようです。トイレじゃなく、ひょっとして避難小屋みたいなのかな?
ふうたろう以外にもけっこうな数の登山者が入っているようです。天気悪いのに…と、傘を差しながらこの辺をウロウロしていたおっちゃんが言います。
紅葉は美しいです。八海山の時と同じように。でも、今回決定的に違うのは、ずぶ濡れであること。
ちょっとくらい濡れているならいいけど、ずぶ濡れはやめてくれよな。
ん?(・ε・;)
まだ9時台なのに下りてくる人がひとり…。どうやら、1700m程度から雪が積もってきているらしいとのこと。
ま、ふうたろう、数センチレベルの雪なんてものはへっちゃらですから。特にヤヴァイ岩場があった記憶も無いし(一度ここは登っています)。
不動岳とオグナHOTAKA分岐方面との分岐(ややこしい)にさしかかりました。不動岳方面に行くと、雪が降っている岩場とかクソゲー過ぎるので、普通のコースを辿ることにします。
晴れ間が見えています。低気圧は東に去って行くはずなので、これから再び天気が崩れることはないと思いたいのですが…。
とりあえず、不動岳の分岐からしばらく、木の根っこツルツル急坂ゾーンが続きます。
その急坂ゾーンで何人も下りてくる人にすれ違います。っていうか、全員下りて来てんじゃねーか?
いちばんイヤラシいのは雪よりもこのヌカルミ・デラックスです。ヌカルミと低木ブッシュは、本気で嫌いです。
しかし、実はザイルを担いだ若者を含めた4人組が、随分さっきに下山していました。ふうたろうはオグナHOTAKA分岐まで来ていますが、彼らは前武尊まで行って引き返してきたような雰囲気です。
ふうたろう、この指導標のある5mほど登山口側でスパッツを穿いていました。
オグナHOTAKA方面を確認しておきましょう。2007年3月10日のとき、ここを通って下山し、かなり大変な思いをしたのを覚えています。
もし、ふうたろうが前武尊でしんでしまったら、棺はこのゲレンデから下界に下ろそう(何
雪の量が増えてきましたが、地温と水温が高いので、こうなっています(滅滅滅
前武尊に、まっしぐらに向かうふうたろう。荷物が軽いので飛ばしまくりますが、ここは急坂なので疲れます。
殆どの人はそこで引き返したというが、ふうたろうは防寒具は真冬並みに近いものを持っているので、行ってみようかと。雪の量的にはアイゼン・ピッケルは要らない(役に立たない)だろうと。
ほんの少し、足跡が付いていましたが、10m程度で途切れていました。やっぱり諦めるよねー(じと目
行けるところまで行こう。雪岩でどうにもならないところがない限り、進めそうだし。
まれに日も差します。
…まあ、これを「日が差す」と言うかどうかはビミョーだけど。
ところで、剣ヶ峰の巻き道は、笹の切り株が凶悪です。雪に隠れているので、ガチの罠になっております。
昨日まではきっと雨が降っていたのでしょうね。でも、寒気が入って氷結しています。
実は、剣ヶ峰は通行禁止になっていたのですね。ふうたろうの2007年版くらいのお古い地図では、まだ禁止の表記はありません。
エビのシッポ。今日が、まだ10月であるのが、信じられない…。
秋を終わりきれていない(っていうか秋なんだけど)木が、赤い実を纏いながら凍り付いています。
こんなことなら、下の方で木の棒をしっかり拾ってくれば良かったなあ、とか思わなくもない。でも、手を使わないと進めないところもあるから、あればあったで邪魔になるか…
っていうか、天気回復してくるんじゃないのか?いつもいつも、週末に悪天候ぶつけやがって。
家ノ串山。ここまで歩いてきている人は皆無だけど、ふうたろうは来てしまいました。
中ノ岳南分岐。目の前の道をまっすぐ行くと、とりあえず、帰らぬ人になります(滅
これを進むと、下りたところから葉留日野山荘、つまり湯ノ小屋バス停まで、3時間歩く権利を得られますから。
というわけで、まだ武尊山の山頂すら踏んでいないふうたろうは、そっちに向かいます。
武尊山(ほたかやま)
紅葉(もみじ)夢見て
訪ねれば
紅葉どころか
景色も見えず
ふうたろう作 (ぎざぎざハート
水場がありました。悔しいからグビグビして、ついでに水を汲もうとしたら、水筒用のペットボトルがまたどこかに消えていました。
なくしものはなんですか~(じと目
こういう、かき氷シロップをかけたようなところを踏むと、
ヌオッ(゚皿゚;)
となります。
雨たへて
山の紅葉(もみじ)を
訪ねれば
秋は過ぎ去り
冬ぞ来にけれ
ふうたろう作 (ハイパーぎざぎざハート
雪や霧氷の重みで枝が垂れ下がり、雪ヤヴデラックスゾーン化が進行しています。
ガスりまくっています。普通なら、誰も歩きたくないモードです。
ヌオッ(゚皿゚;)
池の上(中)を歩けというのか?
いや、右側の白いところを池ポチャしないように進めということのようです。
秋空に
紅葉(もみじ)踏み分け
夢見れば
秋は過ぎ去り
吹雪なりけり
ふうたろう作(ふうたろう破滅の炭化
雪岩トラバースゾーン。こういうところ、ツルッと逝ってしまうと、大変危険ですのでおやめください。
しかし、本気で秋晴れを期待していたのに、これはあまりにもひどいですなあ…
いつの間にか「武尊山頂」の方角が失せています。過ぎ去った、なんてことあるまいな…。
ん?(・ε・*)
足跡が…
さっきの指導標のところまですら来ていなかったけど、発見。
指導標から5~10m程度で山頂です。
いやしかし、6年前の3月10日に行ったときよりもひどい吹雪だわ。
そして、ガスりたおしていて展望ゼロなので、さっさと手小屋沢避難小屋に行って、メシでも食おうかと思って進みますが、雪ヤヴデラックスゾーン化が進行していてやる気が極端に削がれています。
道が一部崩落したようで、道理でデラックス系の道を通らされたわけだ…
ふうたろう作(ふうたろう絶望の担架
そして、デラックス系の道は続きます。こんな氷と雪で冷たい上に滑りやすいのに、滑りやすさが元々高い垂直コースとかあったりします。
なお、これは氷瀑ではなくれっきとした道です(じと目歯ぎしりヴォー読み
急坂を大方下りきると、雪道がハゲてきます。同時に、樹林帯が濃くなって、いっそう暗闇属性が高まります。
手小屋沢避難小屋の看板は、ふうたろうが進む方向から見ると、裏側でした。
今日はどこまで罠が続くのか、ある意味見物ですな…。
なお、手小屋沢避難小屋は尾根から北側の沢に少し下ったところにあります。尾根伝いにあるわけではありません。
で、これが避難小屋なのかと目が点になってしまったのですな…。
しかし、ふうたろうには秘密兵器があります。ためしてガッテンでやっていたすいすいパスタを今こそ実戦配備するときです。
しかし、パスタ、小麦団子になりかかっているように見えるのは気のせいか(じと目
なお、今日使っているコンロは、古い方のコンロで、調子が悪いせいか、火を付けたらマンガのように燃え上がり、前髪と眉毛が焦げました(滅滅滅
「予約でいっぱいの店のパスタソース」らしいです。ボンゴレビアンコソース。
さて、すいすいパスタは、水を吸わせた乾麺なので、そのまま火を通せば一瞬で糊化(こか)します。糊化はα化ともいいます。デンプンが、水と熱によって構造的に変化するのでしょうけど、化学的にどう変化しているのか、ふうたろうも知りません。
なお、デンプンはブドウ糖がらせん階段のようにつながっている物質です。そこに水と熱が入ると…?
余談ですが、糊化の対義語を老化やβ化とも言います。
…ふうたろうは、予約と同時にキャンセルしたくなってしまいました(滅滅滅
いや、レトルトに頼ったふうたろうが悪い。しかも、小麦団子だもんなあ(滅滅滅
さて、ほど良く身体が冷えたところで、再出発しますか。尾根まで上り返さないと。
雪はいつしか雨になりました。
秋(冬)雨じゃ、濡れてゆこう(ヴォー読み
ふうたろうはまっすぐ尾根を進みます。
さっきの分岐で尾根南側に下りていく人が殆ど(全部)で、こちら(尾根道)には人が通った気配がありません。
しっかりと道が付いているので、下山するときの取り付き点で迷うことはありませんが、この道はかなり険しい。
沢筋というか、沢の上を歩く道です。雨が降っていなければもう少しまともなのでしょうけど、若干水量が増えているのかも知れません。
やはり沢の上を歩きます。しかし、ふうたろうの靴はまだ新しいので、あまり水がしみこんできません。ただ、今回の水属性攻撃で、ふうたろうの靴は相当なダメージを受けてしまったことでしょう。
絨毯が敷いてあるね。きっとふうたろう(独身)のヴァージンロードなんだろう(ぎざぎざハート
ヴァージンロード(毒心)の先には祭壇というか災難というか、まあ、そんなものがあったりなかったり。うす暗い樹林帯の、見捨てられ、荒れた林道が続いています。
ところで、黄葉と紅葉は、その機構がまったく違うので、使い分けなければなりません。
黄葉は引き算(クロロフィルを失って黄色くなる)、紅葉は足し算(ある種のアントシアニンを得て赤くなる)。
真っ赤だな 真っ赤だな
ツタの葉っぱが真っ赤だな もみじの葉っぱも真っ赤だな
沈む夕日に照らされて
真っ赤なほっぺたの君と僕
真っ赤な秋に 囲まれている
…ああ現実は厳しいなあ(じと目歯ぎしりヴォー読み
ふうたろうの場合、どっちかというと、真っ赤な嘘ですな(じと目
どさくさに紛れて下山してくる場所を200mくらい間違えて、濡れ鼠度をアップさせています。バス停まで数キロ、歩かねばなりません。
思い出してみれば、ふうたろうの歩いている左側はスキー場でしたな。
覚えていますか。この、宝台樹(ほうだいぎ)スキー場を。2005年3月13日に、茨城のみんなと来ましたね…。もうあれから8年半も経つのか…
いつのことだか 思い出してごらん
あんなこと こんなこと
あったでしょ…(涙目
ところで、この茅葺き屋根の横に立っている看板の文字、なんて読むのかな。
「雲越家住宅」?「うんこしやじゅうたく」ではないよな?
※「くもえつけじゅうたく」と読むそうです
延々歩いてきました。そろそろ県道63号線に当たるでしょう。思えば宝台樹スキー場にスキーしに来たときは、車でしたから、あっという間でしたよね。
でも、こうやって自分の力で歩かねば、深みのある楽しみは得られないという教訓を、8年半のアルバムに刻んできたはずです。
バスの前照灯みたいなのが見えたのでダッシュしたけど、違いました。
上の原入口バス停到着。着いてみるとあっけないですね。
大体判っていたことですが、12分前にバスは逝ってしまったところです(滅
しょうがないので、こういうところで雨宿りしながらバスを待つしか無いですね。あと40分の間。
ああバスよ人ののぞみよ喜びよ(ヴォー読み
久保バス停まで行くと、さっきの避難小屋よりボロい屋根付きの建物があるので、雨がしのげます。
というわけで、バスを乗り継いで上毛高原駅まで行き、新幹線で帰ります。水上駅から鈍行に乗って帰ってもいいけど、遅くなってしまいましたからね…
今日の罠とネタは本当にすごかったですね。佐渡島二日目に匹敵するくらいです。そして、あんなに吹雪くとは思っていませんでした。その割には、防寒対策はガッチリしていたけども。代わりに、雨対策が(略
ま、上州武尊山、1人でクリアできたしいいとしますか(じと目
#13武尊山2回目クリア。
天気:雨および雪、強風を伴う、東京などでは快晴(群馬県利根郡川場村・水上町、上越新幹線など)