麓の紅葉(もみじ)(大日ヶ岳【北濃駅禅定道経由~ひるがの高原縦走コース】:岐阜県)
真っ暗闇の関市役所前(岐阜県)。夜行バスが少し早めに到着しました。ただでさえ長い待ち時間なのに、早よ着いてくれたか…と、ありがたくて涙が出てしまいます(じと目
とりあえず、長良川鉄道「関市役所前」駅へ行きますか。
しかし、朝飯を食わないと始まらないので、何かないかと。しかも、アホほど冷え込んだ朝なので、温かいものを、というと、こうやってヤンキーもどきごっこするしかないという件。
いつもは日清どん兵衛なのだけど、今日は東洋水産(マルちゃん)赤いきつねに変更。
朝飯とはとうてい呼べないものを食べて、そのまま関市役所前駅へ。トイレでも入りながら、Megapolisでも起動して、暇潰すか、などと思いつつ。
ヌオッ(゚皿゚;)
トイレどころか、屋根すらアヤシい駅…
これが市役所前なのかよ…。
せめて、トイレくらい欲しかった…というのは贅沢か。
一個郡上側の駅(関下有知駅)まで歩こうかと考えましたが、そちらは名前と場所からして、トイレはなさそうな予感しかしないため、意思に反して美濃太田側(関駅)に戻ることに決定。
そしたら、関駅に着いた頃には始発の美濃市駅行きが発車するところで、こんなことならおとなしく関市役所前駅で待っていれば良かったなどと思ったり思わなかったり。美濃市駅の外に設置してあるトイレで用を足して新たなる旅へ。
美濃市駅の待合室は、横方向に吹き抜けになっていて、寒い。でも、負けない(何
そしてお空には早速絹雲が流れ着き始めています。イヤな予感しかしない。
長良川鉄道の北濃駅行き始発が、美濃市駅を7時3分に出たら、北濃駅到着は8時34分。
美濃白鳥駅(北濃駅より3コほど手前の駅)発の石徹白(いとしろ)行きの郡上市自主運行バスは6時。金曜の夜のうちに美濃白鳥(あるいは北濃)にいないと、乗れない。もちろん、第2便は12時過ぎているので却下。
見覚えのある風景ですが、今年5月26日、鷲ヶ岳にチャリで向かっているときに通っています。新緑が懐かしい(じと目
というわけで、進路を断たれているふうたろうは、歩いて登山口まで行きます。いや、登山口が北濃駅なだけですがね(じと目
前谷集落より、石徹白方面へ向かいます。最初は車道を歩くしかありません。
ふうたろうが気を揉んでいるのは車道歩きや行程の長さよりも、天気がどこまで持ってくれるのか、ということです。
ところで、さっき国道を歩いているときにバス停のポストをたまたま見ていたら、白鳥交通というところが、ひるがの高原や白川郷方面にバスを出していることが判明。もちろん、ふうたろうが進路を断たれていることには何ら影響しないので、今こうして石徹白方面にシコシコ歩いているわけですが。ただ、帰り(下り)をひるがの高原にダイナミックに変更できるので、いいのです。
でも、白鳥高原公式サイトには白鳥交通の"し"さえも出てきてなかったのはなぜだろうなあ(じと目歯ぎしりヴォー読み
白鳥交通のバスについては後述。
25000分の1の地図にはここから桧峠までダイレクトに上っていく破線の道が描かれています。恐らく、この左手にある、珍しく舗装されている道がそうでしょう。
文字のハゲた指導標が立っています。どうも、ここは一応正規のルートらしい。
ふうたろうを待ち受けているのは、あんな罠(じと目)かこんな罠(棒読み)か。
このルートは、まさか当たりくじか?
…それとも、アタリくじか(じと目
ここで杖にする木の枝を拾って、鬼に金棒、ならぬ、ふうたろうに木の棒。
この道は、間違いなく当たりです。少なくとも、石徹白に向かうバス通りの車道歩きをしなくて良かったかと。
これは…?まだ生きている木に、何かどんど焼きのような真似を…?
集落、というか、田んぼの奥までやってきました。どうやらここは正規の登山道というか、ハイキングコースのようです。「白山禅定道」(ぜんじょうどう)と書いてあります。
ふうたろう、この道はまず間違いなく消滅していて、悲惨なヤヴこぎを強いられると信じていました。
踏み跡はしっかりしているし、紅葉は美しい。滅多にない当たりくじですな!
地図にはちゃんとルートとして記載があります。しかし、禅定道という記載はありません。昭文社の「白山」の地図も、この部分は切れています。
茶屋峠?ここに、昔は茶屋があったのでしょうか。ただの山道に…?
さて、時間は潤沢にあるわけではない(何より天気が…)ので、進みましょう。最低、山頂まで行かないと折り返しも利かない…
針葉樹が多いので、あまり楽しくはないかな。真冬、雪が積もっていると雰囲気は出ますがね。
これは、イタヤカエデでしょうか。それにしては、葉っぱの切れ込みが深い…。ヤマモミジ(カエデ科)かもしれません。
草ヤヴがけっこうあります。草というか、ワラビ(シダ植物門)っぽいけど。ともあれ、ここはまだ「普通の人」の登山口にさえ至っていないところなので、早よ行かねば…
多少ワラビの枯れたのや、クモの巣ペシャルとか、気になるけど、どんどん進みます。
旧桧峠到着です。やっと登山口が手の届く範囲に入りましたか…出発から1時間47分の10時22分。
北の空は青空が広がっています。今日もきっと、谷川岳などの景色は抜群なんだろうなと思います。
道の彼方には温泉があります。当然、登山前のふうたろう、見向きもしないけど。
ウィングヒルズ白鳥リゾートの建物でしょう。ここからゲレンデを上がっていくことになります。
これはどっちの道だろうかと、とりあえず、道らしい左の方向に行ったら、負けました(滅滅滅
しかし、笹の切り株みたいなのが足を跳ね返してくるので、意外と登りづらい。
そこのヤブの中から踏み跡が出てきている…?この針のムシロゲレンデ通らなくてもよかったのか…?
いやー、このゲレンデ、地図で見るとそんなに急坂ではないんだけど、きついわー
リフトかゴンドラか何かの終点です。あそこでゲレンデが終わります。
ああ長かったゲレンデ…
その間、ずっと、「仮装大会」とか言うやつのアナウンスがスキー場のどこかから聞こえてきます。セーラームーンがどうのこうのと(じと目
しかし、その人工物ともおさらばです。まあ、ふうたろうの歩いているところは人っ子一人いなかったんですけどね。あったのはモノだけで。声だけで。
ヌオッ(゚皿゚;)
むしむしワクワクランデヴーの刑に遭っています。大量の虫がふうたろうの顔に当たります。立冬過ぎているのに(じと目歯ぎしりヴォー読み
下ではきれいだった紅葉も、ここでは完璧に散っています。いちおう冬なんですねえ(ヴォー読み
樹林が開けてきました。すれ違った好青年がここから先の展望が良いと言っていましたので、楽しみですね。
高曇りしまくっているけど(南の空だけ)、見通しはかなり良い。
東を向くと、中央右には御嶽、そして左には乗鞍の頭が、それぞれ見えています。
水後山到達。ここまで来ればあとは大日ヶ岳までまっすぐ縦走、か?
木々も完全に葉を落として、あとは雪が降るのを待つのみ、です。
25000分の1の地図では、ここから西方の尾根に向かって道があることになっているようですが、そんなものはありません。雪が積もっているときにでも歩けということですな…
なお、このルート、桧峠から大日ヶ岳山頂まで、コースタイム(昭文社の地図参照)で3時間半です。
で、ふうたろうは10時40分頃にゲレンデ下の建物のところにいたようですが、鎌ヶ峰と水後山の鞍部で12時13分頃。1時間半です。ここから大日ヶ岳山頂まで、2時間かかりますか?
笹原の続く稜線から、今度は西側に白山南部の山々、野伏ヶ岳などが見えます。3月30日、登りに来ましたね。いい山でしたよ…
鎌ヶ峰の標が見えます。アップダウンといっても、あの谷川連峰西部のダイナミックなものとは比べものにならないくらい小さいものです。
鎌ヶ峰の少し東側に、切りたった岩場のようなところがあって、展望が利くようになっています。しかし、ここからはむしろ鎌ヶ峰を振り返った方がいい感じの写真になる?
鎌ヶ峰は広い尾根状のピークです。若干低木や笹の背丈が高いですが、白山南部の眺望がすばらしい。
野伏ヶ岳と願教寺山あたりの間に見える奥の山は、越前経ヶ岳でしょうか。
越前経ヶ岳。猛烈な暑さの中、ススキ野原のゲレンデで生身を切り刻まれ、赤兎山までの縦走路(っぽい)ではウルトラデラックスハイパーヤヴ漕ぎゾーンと肥だめ様ヌカルミゾーンにあえぎ、アリやブヨに数十箇所かまれ、這々の体で下山してきた山ですなあ(じと目
それに比べて、あの別山と白山(御前峰)は、バス酔いで吐きそうだった程度で済んだんですよね(涙目
…ふうたろうの人生ってタノシいなあ(ヴォー読み
そこに見える尾根、大日ヶ岳山頂からそのまま白山方面に繋がっているのですが、猛烈なヤブで、まともには進めないらしい。雪の時期におとなしく行くか、根性ババ色でヤヴを斬り刻みながら進むか、するしかありません。
大日ヶ岳まで、稜線漫歩楽しみまくりなんですが、アップダウンが小刻みに多い。それなりにしんどいです。まあ、それなりに(ぇ
ところで、このコース、さっきの好青年も言っていましたが、誰にも会わなかったそうです。こんなに展望いいのに、不人気なのかなあ…
どうも、よく昭文社の地図を見ると、アップダウンが多く経験者向と書いてあるようです。
経験者なんて、大袈裟な…(アヴラ汗
ともあれ、笹原と展望のすばらしいコースです。大日ヶ岳に来て良かった、と、既に思えるレベルです。
いちおう、経験者向のコースらしいから、ニセピークがいっぱいあります。地図見れば判るんだけどね…(シレッ
そして最後のニセピークから、大日ヶ岳の大展望です。「ニセ」だからとバカにしてはいけません。
白山方面も良く見通せます。笹の背丈も低いのですばらしいです。
この辺りで、2人組の沢屋に出会いました。どうも、今ふうたろうが見ているこの谷を遡上してきたらしい。6時間ほどかかったとのこと。寒かったらしい(まあ当たり前だよな…
お互い、ヘンタイと呼ばれることに喜びを感じることを共感し合い、別れを惜しみ惜しみしました(黒ハート
午前中に比べたらだいぶ雲が増えました。しかし、まだ北アルプスは乗鞍岳から剱岳まで、ガッツリ見えています。
ん?(・ε・;)
ヌオッ(゚皿゚;)
よく見たら昨日家の近くのスーパーで買ったこのクロワッサン、スクラロース使っているではないか!!!!!!
スクラロースは有機塩素化合物です。すぐに人体や環境に影響があるわけではありませんが、単純に有機塩素化合物甘味料(スクラロース)は放射性セシウムと同じくらい無意味だと思っています。
…と、何で大日ヶ岳のさわやかな冷風吹きすさぶ山頂でこんなことを考えねばならんのか(ぶつくさ
山頂でカップ麺を食べていたおっちゃんと話をして、ふうたろうはクロワッサンを食いきって、記念撮影。メガネが紫外線で真っ黒になって、やくざっぽいですね(黒ハート
山頂はちょっとした広場になっています。向こうで若いカップルが休んでいるようですね。
さて、ふうたろう、おっちゃんに別れを告げて、下山路を辿ります。
コース名は明記されていませんが、そうですね、ひるがの高原に至り、いっぷく平を経由するので、いっぷく平コース、あるいはひるがの高原コースとでも呼びますか。
山の北麓の裾野には落葉松林が広がっていて、見事な黄葉です。しかし、このルート、かなりえぐれている上に笹の背丈も高い。あまり見通しがよくありません。
ここ、大日ヶ岳からひるがの高原コースを下って最初にあるピークです。展望台、らしいけど…展望を得たいなら、鎌ヶ峰まで行った方がいい。
左奥に見えるのは木曽御嶽山でしょうけども、真正面の山塊は鷲ヶ岳ではないでしょうか。あの5月26日、血反吐もんのチャリ通勤した鷲ヶ岳。
北アルプスの方、さっきは日が照っていたようですが、今はもうだめみたい。
空を、絹層雲よりも厚く、より下層に漂う、高層雲が覆い始めました。このまま悪くなるか、一旦晴れるか。
単調な道をダラダラと下っています。これはやはり、桧峠からのコースを選んで正解でしたね…。
雲が急激に厚くなり始めて、うす暗くなっています。雨が降りそうではありませんが…
ずっと下ってきますと、一旦下り坂の平になるところがあります。
そこがいっぷく平です。休憩にはちょうど良いでしょうが、まあ、休憩する理由もそんなになくてデスね…
まあ、あとちょっとしたら、Megapolisの時刻ですがね…。
北麓の見事な落葉松の黄葉を見たいのですが、どうも見えません…。
とりあえず、Megapolisの時刻です。休憩しますか。その木の上に座って。
え?山に来てまでゲームやってんじゃねえ?
このMegapolisというゲームですが、街作りのネットゲームで、放置しているとゲーム内で必要なコインを損する仕組みになっていまして、楽しんでやっている間は手間をかけねばなりません。
落葉していて、大阪の真冬の公園でも歩いているかのようです(何
いっぷく平からすぐあとに、急な下り坂があります。背景に鷲ヶ岳山塊が見えているので、急な感じが判るかと思います。
上を見すぎて足下の注意をおろそかにしないように。簡単にすっころびます。
また晴れてきたので、紅葉を上手く撮ろうとジタバタあがいています。
このひるがの高原コースも、ここまで来てやっと佳境に入りましたね。
やっぱり、紅葉には青空、欲しいっすね。コントラスト悪すぎて涙目。
鉄塔が出てきました。あそこをずっとまっすぐ尾根伝いに行くと、ひるがの高原方面に行きますが…
尾根伝いに行く道と、南斜面側に折れる道とに、この鉄塔の下で分かれています。
実は、尾根をまっすぐ進むには、「新淵」の地図が必要です。まあ、ビミョーに、ですが。そういうのもあって、南斜面に下りることにしました。
鬱空に鱗雲などが漂っています。ここまで来ると、「腐りかけた」果実じゃなくて、腐ったミカンですね(ヴォー読み
ここも何気に低木の背丈が高くて、アングルの良い場所がなかなか…
あれは血反吐(略)鷲ヶ岳ですね。
まあ、早くと言っても、ふうたろうはマラソンはまったくだめなので(というか、どちらかというと嫌いです(滅))、古道の入口で拾った木の枝(杖)にしがみつきながら歩きます。すると、次第に治まっていきました。腹痛が。
京都・嵯峨野を歩いているような気分です。そういえば、あの辺りはこないだの台風26号でひどい水害を被りましたね。あの近くには300名山の愛宕山があります。
ふうたろうが歩いている林道の南側を流れる、叺谷(かますたに)流れる川が、長良川源流だそうです。
どうも、この辺りは別荘地のようですな。いや、それとも住宅地なのか?
空を下層雲が追いかけてきました。天気が崩れるのも時間の問題ですかな。
156号線に出たら左に曲がってすぐ、分水嶺公園バス停があります。
当然、次のバスまで1時間以上待つのはデフォルトです。
→白鳥交通バス時刻表
「荘川白川郷線」を参照します。リンク切れの場合は、改めて「白鳥交通」で調べ、ひるがの高原が出てくるバス便を探しましょう。
こんな何もない観光地で1時間45分ほどの膨大な時間を何して過ごせというのか…と悩んでいたら、産直売り場っぽいものがありましたので、いちおう17時になっていない今のうちに飛び込んでおきました。
…が、あんまり面白くなかったね…(ため息
そもそも、冷蔵品が多いから買っていけない…
湿原植物園とカンバンが指していた方向に入り込んだら、そこは駐車場。そしてトイレがあります。
遂に辺りはマックラに。トイレの前で待つこと1時間半。そういえばさっきハラ痛いと言っていたので、トイレにも行っておきます。
一日千秋の思いで18時12分までバスを待ち、山の上でも着用しなかったウールの手袋をはめ、美濃白鳥駅前のマルモ食堂にやってきました。5月25日、能郷白山から美濃市(駅)に漂着したふうたろうが、22時になってメシを食ったあのマルモ食堂です。
今日は正常な時間に漂着したので、正常に食べられます。
マルモ食堂のマスターはふうたろうを覚えてくれていたようです。まあ、そりゃあんな時刻に、宿の人に電話までかけてもらって行った店ですもんね…
メシのあと、近くのスーパーで飲み物と歯ブラシを買って、3回目の民宿さとうへ。今年だけで3回目ですからね。でも、大日ヶ岳でとりあえず一区切りです。
短いようで長い旅路でした。明日は雨なので、今夜から明日にかけて、ゆっくり過ごしながら、帰るとしましょう。夜は宿の部屋にあったテレビで、「ステキな金縛り」とかいうコメディを見て大笑いしてから寝ました。ああ何と安寧な夜だろう(棒読み
#195大日ヶ岳クリア。
天気:晴れのち時々くもり(岐阜県関市・郡上郡白鳥町・高鷲村・大野郡荘川村、長良川鉄道)