Home > ふうたろう旅日記 > オイルポッターとシャドウが長い(何)(会津帝釈山【田代山縦走・シャドウ20km湯西川温泉コース】:栃木県)

オイルポッターとシャドウが長い(何)(会津帝釈山【田代山縦走・シャドウ20km湯西川温泉コース】:栃木県)

2013年 11月 24日

 夜は比較的ぐっすり眠りました。寝袋が自分の寝息や不感蒸泄でビチョ濡れになって不快だったのは不問にするとして(じと目
 3時半に起きて、パスタの準備をします。


 パスタそのものは昨日の夜から水もどししてあります。ためしてガッテンでやっていた、「すいすいパスタ」です。湯量を少なくできるため、燃料と水の節約になります。生パスタを持ち歩かなくても良いという利点はデカい。
 すいすいパスタの戻し汁は、ココアを沸かして飲むのにでも使えば有効利用できます。とろみが多少付いて美味いんじゃないか?


 さて、出発は5時半頃になってしまいましたが、夜陰に紛れてのテント撤収だったのでしょうがあるまい。とにかく、まずは山頂をゲットしに行くのです。


 見るからに、シーズン中はハイパーよちよちコースだと思います。でも、ふうたろうは登るからきついんだよね…


 ヘッドランプを点けながらの登山ですが、南東の空から日が昇ってきました。


 何気にさっきから下層雲が湧いてきて、朝焼けがきれいになりそうな感じです(じと目


 木々も燃えだしています。


 雲も燃えています。このまま燃えて無くなってくれればいいんだけど(ぇ


 山頂近しの雰囲気。霜、雪、霧氷などで凍てついた低木帯。


 黒い雲と黒い森に挟まれた、やっぱり凍てついた低木帯(じと目


 雪に中途半端に埋もれた山頂。


 そしてふうたろうは三角点へ至りました。289個目…


 山頂からの眺めは、車道は長いが奥深い会津・尾瀬方面の山の雰囲気を醸しています。


 北の空は低い雲が覆っています。そして、改めて、道なし雪ヤヴゾーンを歩いてこようなんて思わなくて良かったと思います。雪が足りなくて、猛烈なヤヴこぎを強いられますから。


 Megapolisを少しばかり起動させたあと、田代山へ向かいます。でも…?


 ふうたろうの天敵であるしゃくなげなどの低木ブッシュが、雪とコンボで道を封鎖しています。


 しかし、梯子を下ろされているふうたろうに、退路はない。


 なんだかんだ言って、ええ景色やがな。新雪ならではのキレがありますがな。


 いちおうまだ11月ですが、完璧に冬ですね。まあ、このあたりだけは、だけど。


 下層雲も厚くなったり薄くなったりを繰り返し、日も差したり差さなかったりと忙しい。


 縦走路のヤブがおとなしくなってきました。バテないよう、ゆっくり行きます。そのためにも、今日は早出している(つもり)のですから。


 雪の降る山は、静かに見える山が如何に動物たちでざわめいているかを教えてくれます。


 下層雲が広がっていると思ったら、上層にも気圧の谷の雲が…。こりゃ、今日はだめかな…


 でも、ひどく崩れることはあるまい。たとえひどく崩れても、ふうたろうの装備であれば-20℃くらいまで余裕。


 というわけで、楽しんでいきまひょ。


 しかし、薄曇りの空はコントラストがよろしくありませんね。


 百名山クラスの山と違って、人がまったく入らない場所。ふうたろうはこういうところが好きなんですね、結局。


 時折我に返ると、「ああ一人なんだなあ(棒読み」と頭の中で発する言葉がある。


 帝釈山から田代山への縦走、アップダウンが削られるように、上手く巻き道を施しています。それでも、北斜面の雪はちょっとばかりしんどいけどね。


 空は薄雲の往来です。そして、難儀なのは下層雲。今にも雪が降り出しそうです。


 おや?いきなり雪が消えた…。これからもこれまでも、こういう場所がたまに出てきます。深いところは膝上くらいまで埋まるのに。


 道、どうせ登るのであれば直登させてくれればいいのに、トラバースとかマジめんどくさいです。


 田代山手前の50mほどの上り坂を登れば、休憩所と田代山避難小屋が見えてきます。


 休憩所と称する広場には、山に馴染んでいない木製のベンチというか角材が置かれていますが、雪に埋もれています。


 小屋の中で何か食べようか、あるいはココアでも飲もうかと思ったら、板が打ち付けられていて入れませんがな。避難小屋なのに入れなくするのはどうかと思いますな。


 空には薄雲。明日は雨だという予報ですし、若干崩れが早まったんですかね。


 小屋から少し進むと、だだっ広い場所が見えてきました。


 木道は一方通行だそうで、避難小屋からやってきたら、猿倉方面に進むしかありません。…でも?


 誰もいない、雪以外何もないこの大平原に、そんなルールは無用でしょうが。


 まあ、進む方向は「一方通行」の方向なので、そっちに行きましょうか。


 一面の大雪原ですねえ…しかも、誰もいない。


 黒い森と青みがかかった白い空と。


 この湿原(雪原)で奇跡的に晴れています。


 しかし、北には厚い雪雲が控えています。


 あれが来たら、まあ、降られるでしょうな…。


 絹層雲が空を覆っています。いくら何でも、崩れ、早くないか?


 ふうたろうの足跡。


 ふうたろうじゃない誰かが過去に歩いた足跡。


 あの下層雲の端がこちらに近づいてきています。


 この田代山湿原で晴れてくれたなら、まあ、御の字ですな。


 人一人分が歩く程度の木道が通っています。


 空を覆われました。


 枯れたコバイケイソウの花穂がポロポロと。


 モッコリ木道雪の跡。


 彼方では雪が降っているようにも見えていましたが…


 さて、ここからいよいよ道なし雪ヤヴゾーンに突入ですかな…


 シュカブラ。日が照っていれば陰影が付いて美しい。


 この空、何となく、正月にモチを食っているときのことを思い出す(何


 とりあえず、さっきのロープを越えて湯西川温泉方面に向かうことにしました。そうしないと木賊温泉方面に延々歩くことになるので。車道、長いぞ~
 でも、こちらもこちらで、猛烈に険しそうですね。


 ふうたろうは間違いなく道ではないところを歩いています。


 右奥に繋がっている尾根を歩いていくわけですが…


 おや?ふうたろうの足跡以外に、誰か通ったのか…?それとも、クマか何かか?


 ブッ¨:∴(゚ε゚;)
 中途半端な雪の量で猛烈な笹ブッシュヤヴ。まさに生き地獄(滅滅滅


 こういうところを通ること自体、既に正常な登山ではないな…(じと目


 たかが200~300m進むのに、1時間はかかったと思われます。やっと鞍部ですか…。



 これは通常の道ではありませんいい子は真似しないように(じと目ヴォー読み


 倒木の切られた痕があります。かっこよくいえば古の道ですね(棒読み


 さっきからネコの目のように色変わりする空。


 また足跡が、と思ったら、どうも指の痕があるので、人外生物っぽいです。さしずめクマかデカい猿か。


 ウルトラデラックスハイパー雪ヤヴ漕ぎゾーンから空を仰いでいます。信じられないほど時間がかかります。


 ちっ、腐ってやがる。早すぎたんだ…(何
 雪がもっと降り積もっていれば、このウルトラ雪笹ヤヴゾーンに苦しめられることはなかった。


 あの向こうにある尾根まで行かねばならないのですが、道のりは険しそう。雪降ってるし。


 雪が不適切に湿っているので、つらさに磨きがかかっています。


 ヤヴはおとなしくなりましたが、上から下から、不適切に湿っている雪がウザいです(じと目


 さりげなく風雪とガスになっています。


 ああ幻想的だなあ(棒読み


 でも、道なし湿雪デラックスヤヴ漕ぎゾーン(滅滅滅


 スクラロースとは無縁だった頃のものとしか思えないジュースの古の空き缶が、木に刺さっています。誰が刺したんだろう、いつから刺さっているんだろう。


 そして、この中途半端すぎる雪の量!残雪よりタチが悪い。


 1750mちょいのピークに辿り着いたのは13時12分。9時過ぎにこの道なしデラックス(略)に入ってから4時間が経ってもなお、ここを抜けていません。さすがにヤヴァイ。


 会津と日光の国境稜線が見えています。そして、ふうたろうの歩いている尾根の裾を林道が…


 ふうたろうはそのまままっすぐ尾根を突っ切ろうとしていますが、どうやらこのシャクナゲデラックスヤヴ漕ぎゾーンに阻まれてしまったようです。シャクナゲという植物は、花がきれいだという(略


 というわけで、この斜面のヤヴを突っ切って林道に下りることに決定。


 当然、道ではないので、悪路なんてものではありませんよ(じと目


 林道が見えてきたとき、どれだけほっとしたことか…(遠いため息


 林道到達。アホほどツラかった…いや今までのすべてがね(遠い目


 雪が覆っている林道を進みます。ひとまずこのまま5km程度は林道を進まねばなりません。


 日当たりの加減ですぐに雪の有無が変わります。


 栃木県側は天気がいいですね。さっきまで湿った雪が降っていたのが嘘みたい(ヴォー読み


 新緑や紅葉の時期、きれいなんでしょうね。でも実はこの道、後述する場所で閉鎖されていることが判ります。


 あの、彼方に見える山は、高原山山塊、でしょうか…?いや、そんなに遠いはずはないか…


 いきなり舗装路になりました。


 う~ん、手前のは地図で見る限り、明神ヶ岳。やっぱりその左奥は日留賀岳~男鹿岳の稜線ですかな…


 しかし、それよりもそこにある名無しのピークの向こう側に、ふうたろうの道があるかどうかが問題なのであって。


 湿った車道が続いています。


 ここ、尾根(道)を歩き続けて林道と出合うはずだったところ。尾根に道、ないよね。どう見ても。


 そして、湯西川温泉方面に下るための尾根道(あれば)はもう少し先です。さりげなく上り坂があったりしてダルいです。


 道を見つけるまでは安心できぬ。


 …。
 ふうたろうはしんでしまった
 (゚Д゚メ)ゴルァ道ないやんけー!


 ひたすら法面(のりめん)の道が続きます。誰がいつ使っているのか判らない林道だけど。


 15時半。いや、マジで道がない。木には赤ペンキの印が付いているのですが、それは伐採の印なのではないかと思います。



 こういう道を企んでいました。しかし、その企てはいとも簡単に玉砕しました(滅滅滅


 というわけで、昭文社の地図にある縮尺率がデカすぎる地図を頼りに、湯西川温泉まで車道を歩くことにしました。そうする以外に方法はないので。


 25000分の1の地図からは一部コースアウトしています。昭文社の30万分の1の地図を見ると、奥鬼怒温泉方面に行った方が若干近い気もしましたが、ワケの分からないところに突っ込んでゲームオーバーになるのはいやなので、ここは湯西川に特攻します。


 しかし、湯西川に向かう理由はもう一つあって、記憶の片隅に、18時15分の最終バスが出ていた、という記憶があるのです。それでも、今から行って間に合うかどうかは怪しいところですが…


 こういうときこそ余裕を持ちたいものですね。心の余裕です。人生において重要な、余裕です。
 …あの長い尾根は女峰山の山塊ですかね。そして、右にあるのは日光太郎山?その間にあるのは男体山…は見えないか。


 これがさっき述べた、通行止めのゲートです。夏も冬も、ゲートは閉じているようです。


 ふうたろう、背中に110リットルのザックを背負っているので、いや、そもそも山を走るのは嫌いなので、ダッシュできません。分岐に気をつけながら、湯西川温泉に向かいます。


 日が暮れてきましたな…まあ、解りきっていることですがね。


 無心に車道を歩き続けて、幻の道の降下点にほど近い橋まで来ました。道消滅を知った15時28分頃から2時間24分経った17時52分です。しかし、湯西川温泉までまだ3kmはありそうです。


 三河沢、ふうたろうが下りてくるはずだった方の沢ですが、そちらの道にもゲートがあります。


 そして、さりげなくアップダウンとクネクネの続く県道を、足の痛みをこらえながら歩いていきます。18時15分には絶対間に合いません…


 というわけで、川治温泉からタクシーを呼んで、湯西川温泉駅までやってきました。店が閉まっているし、何もすることがないので待ち時間が長いったらありゃしない…そして、これから帰る電車、何気に終電ですやん。


 ところで、川治温泉を過ぎたところで車内のアナウンスが入りました。この野岩鉄道の切符には路線図がばっちり書いてありますので判りやすい。
 「次は七ヶ岳登山口七ヶ岳登山口です。」
 ヌオッ(゚皿゚;)
 龍王峡ちゃうんかい。また俺に歩いてこいと?間違うならもっと安心できる駅にしてくれよな…。
 なお、七ヶ岳登山口駅は、男鹿岳の最寄り駅です(`・ω・´)キリッ


 えげつないシャドウ歩きに始まり、えげつないシャドウ歩きを避けるためにオゾマシいヤヴこぎをしたら、結局両方付いてきたという、ハイパー貧乏神コースとなった会津帝釈山。帝釈山はマイカー専用の山だということが如実に解る山ですな。ペテガリ岳や日高南部神威岳よりひどい(じと目
 こんなことならもっと早ようにしとめとくべきでしたな…。
 この山、2度目はない(ぱたり
 なお、帰ったらほぼ日付が変わりかけていました(ぱたり
 #197会津帝釈山無理やりクリア。


天気:くもり時々晴れ、一時雪(福島県南会津郡檜枝岐村・舘岩村・栃木県塩谷郡栗山村、野岩鉄道・東武伊勢崎線・JR東北本線など)

Comments are closed.