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ハードな再挑戦(越後米山【大平~小村峠縦走コース】:新潟県)

2014年 9月 21日

 すでに昨晩から不安ではありましたが、今日は睡眠不足です。普段なら、いや、泊まりがけの山行の場合なら、十分に寝ることができるので、下界よりも体力が回復することが多いですが、日帰り山行2日連続とか、しかも間に飲み会挟んでいるとか、すさまじいことです。二の足を踏みつつも、結局惰性で、しかも始発で来てしまった米山駅。来たからには行くしかない。


 今回は浜に出て足を海面に浸けていくというのはやらないことにします。線路の向こう側に、どうやって行くのか、すでに忘れていますから。第一、HPが足りない(何


 変なところにいきなり迷い込んだ。
 …そんな夢を見た(何
 夢といえば、昨日の飲み会はすごかった。酒を一滴も飲まないふうたろうのそばで、ジョッキ7~8杯の生ビールを飲みまくっている人約2名。ふうたろうが二人称で酔っぱらいの渦に巻き込まれるのは初めてです。今までは傍から見ていて酔っ払う一人称とそれに絡まれたり介抱したり色々する二人称とを見てるだけの三人称でしたが、今回は(自粛


 というわけで、そんな夢の記憶鮮明な朝、米山に向かってGo!なのです。


 大平コースの駐車場は、管理人のおばちゃんがびっくりするほどいっぱいのようです。ま、駅から歩いてきたふうたろうには全く関係ない話ですけどね(真顔


 大平コースは以前も利用しました。なぜまた同じ道を使うのかと思うかもしれませんが、以前は、野田コースを縦走するつもりが深雪に阻まれてピストンを余儀なくされたからです。今回は、まあ、リベンジですね。


 ウスグラすぎる樹林帯の中で咲いていた花ですが、アキギリ(シソ科)でしょうか。


 林道を何度か横切ってショートカットすると、大平登山道の山道の本当の入り口に至ります。
 なお、この林道をずっと進んだところに、マイカー登山する人にとっては最短で行ける登山口があるそうですが、今は通行止めのようです。今の最短コースは、米山南側の水野集落から林道を上がったところより登る登山道のようです。


 ふうたろう、昨日同様、上りで急ぎ気味です。日帰りの登山は時間との勝負というイメージが強いです。帰りのバスに遅れたら取り返しがつかないこともあります。取り返しが着いても、帰り着くのが遅いと、写真の現像や日記の編集が思い切りずれ込み、さらなる大変さが待ち受けています。
 そんなことばかりが続くと、なぜふうたろうは山に登っているんだろう、と思いますね。山に登ったらあとはそのログを残すことだけをやっていればいい、というなら、楽なのですが(実際はそんなに楽ではない)。


 初の展望。2012年に登っているからといって、覚えているわけではありません。でも、あの時よりは空気が澄んでいると思います。あの時は4月下旬(2012年4月21日)、今は9月下旬ですからね。


 この道は階段地獄。他のコースは判りませんが、とにかく階段が多い。最近階段の付替えもされたのか、木が新しいような気がします。


 隙間から米山山頂が見えます。まだ遠いけど、駅からは2時間かけて、だいぶ歩いてきたと思います。


 南西方向を眺めれば、日本海とともに、ふうたろうの知らない山々が見えます。しかし、実は、あの山塊の中に、妙高山などが含まれているようです。駅でカップ麺を盗まれた伝説の青海黒姫山(2012年6月30日)は、霞んだ山のまだ向こうのようです。


 途中から、群馬県から来たというご夫婦と一緒になり、ついていくことにしました。大抵の人は普通に歩くことができるので、その後ろをついていくだけでHP回復になります。


 真ん中の尖った目立つ山は城山、かな?地図にはそういう名前で書いてあります。


 がんばれ岩というものがあると登山口のイラストマップに書いてありましたが、と書かれた岩(蓬莱山~武奈ヶ岳縦走時:滋賀県)並みにひどい扱いを受けているとは…(アヴラ汗


 そして、サクっと山頂。駅出発7時50分から3時間9分。2年前の4月は、途中(登山口に着くまで)のヤヴでウボァー(゚Д゚)しまくったので、これよりほんの少し時間が多くかかっています。


 米山の山頂からの風景は抜群です。昨日の夜、ここの避難小屋に泊まって過ごしていた人もいるようですが、最高だったでしょうね。


 北東方向を見ると、柏崎市です。そこには柏崎刈羽原発があります。廃炉の方向で停止していていいです。「原発は止まっていても廃棄物がなくなるわけではない」とかいう人がいるようですが、止めなければ廃棄物が出てくるから、廃棄物処分場が作られる。なぜこんな言説が出回っているのか理解に苦しみますね。止めなきゃ放射性廃棄物が増えるということに、何の異論があるのか。
 それは別にしても、火力発電にいつまでも頼っているわけには行きませんから、青海黒姫山で石灰について考えさせられた時同様、再生可能な方向を探らないと、破滅しかありませんね。


 あの柏崎刈羽原発が過酷事故を起こせば、この米山は当然登れなくなりますが、周辺の市町村が、再び浪江や南相馬のようなことになるわけです。たしかに、停止していても事故が起こらないことを保証するわけではありませんが、停止させねば、事故の可能性を下げる出発点にすら立てませんからね。


 サヨクがーウヨクがーと、紅白まんじゅうを選り分けるみたいに考えている人もいるようですが、左翼でも右翼でも、止めたいと思う人はいるわけですよ。左翼だからいいわけでもないし、右翼だから悪いやつばかりでもない。米山の稜線に上越市と柏崎市の境界はあっても、地球が線を引いているわけではないように、事実は境界線を設けません。


 さて、ふうたろうは、野田(のた)コース撃破のため、改めて東進しましょう。おそらく、ここから人の数は一気に減るはずです。


 山頂が大混雑なので、野田コース方面に少し進んだところにある広場にも人が集まっています。


 しかし、それを過ぎて野田コース方面に進むと、人は全くいなくなります。ただ森と誰かが開いた登山道があるのみです。


 前、苦労したところ、撤退したところはどこだろう。


 深く積もっていただろうから、わからないだろうけどね。


 高木の樹林帯に入ると、展望がなくなり、代わって森林浴を楽しむ段階になってきます。


 これからは紅葉も楽しめますが、まだ、ちょっと早いです。


 あのピークより、左右にコースがわかれます。ふうたろうが進むのは右方向、小村峠方面です。一方左方向にも谷根(たんね)コースが存在しますが、スズメバチが発生しているため通行禁止になっているそうです。スズメバチで通行止めの登山道って、すごい話だな、とか思ったりしますけどね…


 これはクルマバナ(シソ科)ですかな。


 色づき始めたカエデ。切れ込みが5つ以上、かつ浅いこのカエデは何でしょうか。


 ともあれ、今年の紅葉も楽しみですね。


 分岐に至りました。ここで右に進みます。


 よく見たら、この写真、現像失敗しています。まあ、鬱空のなすことだからしょうがない。


 ここは791mピーク付近です。ピークトップは通りません。ひとまず疲れたのでここで休憩です。
 しかし、こういうところに居られること自体、感謝ですよね。


 791mピークから少し先にがけ崩れなるものがあるようです。
 …が、それっぽいものがあったような気がする程度で、何も問題ありませんでした。警戒し過ぎ、かな。責任問われるから、やらざるをえないんでしょうけども。
 山での事故なんて、登っている人以外誰も責任とらなくていいです。金次第で助かるか否かが決まるようなことは、あってはならないとは思いますけどね。


 今度は黄葉ですか。これは何かな。図鑑などを見ると、マンサク(マンサク科)か、ハシドイ(モクセイ科)か…。全然見分けられない自分が悲しいです(滅
 でも、生息域的には、マンサクの可能性があります。


 ところで、ヤヴがひどくなってきてませんか?大丈夫ですか?


 はい、大丈夫のようです。どんどん進みましょう。16時30分野田発の北越後観光バスには十分間に合う時刻(13時13分)でしょうけど、マージンはとっておくべきです。


 ん?(・ε・*)
 赤岩ダム眺湖台?どれどれ。


 あのダム、治水や水利のためのダムかな。地図を見ると2連になっているし、揚水発電ではないのかな。判りませんけどね、ここから見ているだけでは。


 これはふうたろうも初めて出会う花ですね。クルマバハグマ(キク科)のようです。昨日の大源太山でも、似たような形した花、ありましたね?


 尾根が小村峠に近づいてゆくと、何かにぶち当たります。


 これです。なんのためにあるんでしょうか、これ。こんな山の上に。


 下をくぐって、鉄骨の間を進んでいきます。
 ただ山の景色を「ああ綺麗だなあ(棒読み)」というだけの山行をしていれば、こういうことは記録にさえ残りませんけど、あったことだけでも覚えておけば、いつか何かのヒントが得られるかもしれません。山はいつだってふうたろうの偉大なる教師なのですから。


 ちぎれ雲で日が陰っています。薄暗いです。写真撮りづらいです。現像でかなり調整入れています。NikonD7000時代なら、真っ黒と真っ白の写真です(じと目


 Sigma SD1 Merrillは人間の目で見えたものを再現する、というのがコンセプトだそうで、現像の時もそれに特化した手法が盛り込まれているようです。おかげで、結果的に、ダイナミックレンジの大きい写真ができやすいです。


 ところで、このヤヴの酷さ、7月5~6日にかけて歩いた津軽袴腰岳(青森県)のウルトラデラッ(略)ヤヴ漕ぎゾーンの崩壊林道を彷彿とさせますが、いかがでしょうか(真顔


 さあ、見えてきましたよ、ふうたろうの今日の終着点の野田集落。黄金色の稲穂が輝いていますね。


 後ろを振り返って、改めてここを上りに使わなくてよかったと思ったり。当初、コチラ野田コースから登る計画も上がっていたのです。


 仏様。左には登山者が置いていったと思われる杖用の木の棒が。ふうたろうにとってはまだ登山口(下山口)は遥か彼方なのにね(ヴォー読み


 この辺りには仏様が多い。なぜだろう。


 草やぶを進んでいくと…


 柏崎市と旧柿崎町との境界、小村峠に至りました。


 さて、小村峠から直接野田集落に降りる山道があるように、地図には描かれていますが…


 どうも、それはガセネタのようです(滅滅滅
 おとなしくシャドウ歩きでしんで来いということですねわかります(じと目歯ぎしりヴォー読み


 この送電線の下に、保守管理用の道くらい付いているかな、とか思ったけど、世の中そんなに甘くなかった(真顔
 というか、何のニオイかしらんけど、この辺ものスゴくクサいんですけど(滅滅滅


 臭ヤヴを諦め、ガチでシャドウを歩きます。デカい振り子にふられるが如く、南北にヘアピンカーブするシャドウを歩くのは、めちゃくちゃ時間がかかります。
 地形・ルート付き地図については後日載せます。いつになるか判りませんが(←こら


 車道は時折車が通りかかる程度ですが、山の斜面の影とかにいると轢かれる可能性がありますので、できるだけ目につきそうなところにいるようにします。


 クネクネと遠いなあ…一回ターンするだけで1kmくらい歩かされている気がしますわ。


 やっと下に降りてきた。峠から45分程度かかりました。


 すっかり秋景色。明後日は秋分ですもんね。


 集落。ここにはまだバス停はないので、さらに2kmほど歩かねばなりません。


 遠くでトラクターが動いています。そこかしこで今日は稲刈り。週末でここまで晴れが続いているのも珍しいですからね…


 大通りから抜けて農道に入ります。横を、脱穀したモミ米満載のトラックが走っていきます。


 これは山芋のむかごです。


 この先真っすぐ行ったところに国道353号線があります。そこをバスが通っています。


 黄金色の水田、素晴らしい。


 でも、この風景は10年後にどうなっているか判りません。今年は米価が10000円を切っていて、平均生産コストが16000円の今では、とてもヤバイことになっています。大規模農家でも、その大規模農業をするために投資した農薬などの投資が回収できないそうです。理由は、去年のコメが価格を引き下げていることによる、と聞きましたが、流通のイロハについてはちょっと解りません。
 ともあれ、新潟県の生産量(毎年一位を争う)に匹敵、あるいは上回る輸入米はすぐに停止すべきだし、他の作物を奨励するにしても、技術を培うまでの移行期間や、コメよりもひどい輸入の状況を改善しないと…
 小麦やそば、とうもろこし(穀物用)、大豆など、輸入を減らし、国内で作らせればいい。大豆だけでも、1.5兆~2兆円分ほど輸入しています。液化天然ガスが7兆円ほどのようですから、農産物を自給しようという努力だけで、国外にお金が流れていく量は減らせるのではないかと思います。
 や、ずいぶんこの項目、長くなりましたね。


 ともあれ、ふうたろうは、大規模なグローバル化なんて望んでいませんから。経済成長(誰にとってのかは知らないけど)より、国民の心が豊かになる方が、いいなあと、ふうたろうは思います。ある企業の業績が伸びる(=利益が増える≒株価が上がる)ことより、企業がちゃんと賃金を払って、生産活動を継続してくれることのほうを、望みますよ。誰のための経済か、一人ひとりが考えないといけませんね。


 さて、歩いている時に実際そこまで深い思いに耽っていたかどうかは記憶にありませんが、バス停到着です。ここから16時30分に柏崎駅行のバスが出ています。
 →北越後観光バス路線バス
 野田線を選ぶといいでしょう。
 なお、柏崎駅に行くなら、柏崎駅そのものに行くより、穂波町という場所まで行って駅まで歩くほうが早いかもしれません。


 この荒れ地も、元は水田だったのでしょうね。
 新潟県のコメの生産量は60万トン代後半だそうです。それに匹敵するコメを輸入して、コメあまり?おかしいですね(じと目


 結局、バス停2つ分ほど歩きました。さっきの木沢入口バス停近くには自販機ひとつなかったので、農協などのあるところまで歩いてきたのです。


 米山よ、今さらば。


 柏崎駅前の商店街のラーメン屋で餃子2人前と多めの米を食べて、長岡に向かいます。長岡駅のコインロッカーには、パソコンなどを入れてありますから、絶対戻らないと…
 でも、気持ち的には、さっさと帰りたいですな。猛烈に疲れています。


 長岡駅ナカのスーパーでミョウガときゅうりと豆腐と飲み物を買って、越後湯沢行きの鈍行に乗りました。越後湯沢まで鈍行、あとは大宮まで新幹線、という経路です。
 少しでも交通費を浮かそうという魂胆ですが、こんなことなら、週末パスを買って移動したほうがずいぶん安かったような気がします。まあ、結果論ですけどね。それでも、長岡池袋間の往復だけで元が取れますから、完全にミスですね…
 ともあれ、疲れきりました。明後日の秋分の日は、この分だと動けなさそうです(実際は水曜まで風邪で寝込んでいます(滅滅滅))。


天気:晴れ(新潟県長岡市・柏崎市・中頸城郡柿崎町、JR信越本線・上越線など)

  1. 9月 25th, 2014 at 06:38 | #1

    おはようございます。
    偶然ですね^^ 次の日に同じコースを歩くとは。
    もし同じ日でも、へばったヲジサンが歩いてるだけでしたけど。
    でも同じものを見ても観察眼と言うか、様々なものに思考を馳せブログの突っ込みはさすがです。

    あの鉄骨は雪崩止め(雪庇防止)で、数十年前に集落が一つ全滅したためだそうです。
    ヒッチさせてもらった人に教えてもらいました。
    下りのバスは途中の三叉路を通ってますので、フリー区間で捕まえるのが吉かと。(やはり地元の人に聞かないとわからない)

  2. ふうたろう
    9月 25th, 2014 at 08:20 | #2

     kirisameさん、おはようございます。
     同じコース、ですか。あのコースを歩く人はやっぱりいるのですね。道もしっかりしてますしね!…僕にしては、かな?(笑
     あの、無骨な構造物は、雪崩どめでしたか。でも、なぜ稜線に置いたんだろう、とか思ったりしますね。吹き溜まった雪の塊が落ちてくるから、その吹き溜まりができるのを防ぐためなんでしょうね、きっと。あの時は、里で人に出会いませんでしたので、聞くチャンスもありませんでした。

     バス、確かに三叉路のところ、経由して回っている便があるようです。しかし、柏崎駅方面は朝の2本しか通っておらず、国道に出るのが最善と踏んだのです。

     追記:平日のみ運行の乗り合いタクシーが、そういえばありました。22日は平日なので、そのことかもしれません。

  3. ふうたろう
    9月 25th, 2014 at 10:44 | #3

     あ、(雪庇防止)というのは、そういうことでしたか。今気が付きました。吹き溜まった雪=雪庇ですものね。失礼しました。

  4. 9月 26th, 2014 at 00:33 | #4

    三叉路を通るバスは、柏崎行きではなくて、野田行の下りバスを捕まえ、野田転回場でそのバスが折り返し柏崎になるという意味です。上りと下りで通る道が違うバスです。
    つまらんことに食いつきますが、路線バスの山旅のこだわりがここにあるということで・・失礼をば・・・

    ちなみに峠からの路は、柏崎原発建設の砕石を運ぶための道路で、当日も巨大な砕石運搬車が走っていました。どおりで立派な路だと。

  5. ふうたろう
    9月 26th, 2014 at 08:49 | #5

     なるほど、やはりあそこでループしていたのですね。でも、結局待っていても歩いても同じ時刻になったので、農協前まで、自らループして歩いて正解でした(棒読み
     小村峠からの道、ですか。そういえば、あのあたりの山、切り崩されたところが、地図にも表記されていましたね。原発の材料になっていたとは… ますます、原発は要らないものだと、思うようになりましたね…  平日と休日では、見えるものも違うのですね。面白いです。

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