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空を歩く道(富士山【吉田~須山コース】:静岡県)

2015年 10月 4日

 起きたら何か胃がムカムカします。始まったか、いつものあれが。
 とりあえずチャーハンを作って食べましたが、どうも食が進まない。行動中に動けないほど具合が悪くなってもあれなのでプリンペランを服用しましたが、実は気休めにもならないほど効果が薄いというのは、ここだけの話(何
 トイレに行って、5時半頃、出発です。結果オーライ、治まりました。


 空は薄明るくなってきましたが、登山道はまだまだ暗い。


 朝焼けです。


 日が差せば輝くであろう黄葉。


 六角堂、だっけ?


 ‥弾丸登山なんて、するもんじゃないね。たかが山頂でのご来光一つのために、過程を無視するなんてもったいないわ。


 ふうたろうは暗いところを歩くのは嫌いです。だから、夜中に登ってお鉢とかで朝を迎えるとか、一生やらないと思います。


 でも、いまいち日射しがガツンと来ないですな。


 人間の視力のダイナミックレンジの広さは、こういう写真を見るにつけ、本当にすごいと思います。


 山肌に本格的に日が差しました。


 月入り。


 早く、ここにも日が当たらないかな。


 富士吉田の市街地に近いところは青々とした樹林が広がっていたのに、この辺りは本当に見頃の黄葉です。


 6合目まで来ると、テン場でふうたろうの周りにいた人たちが朝日を拝んでいました。
 これみれば判るように、ご来光なんて、この辺りまで来れば十分なのですよ。12月とか1月とかだと須走口方面まで行かないとちゃんと見えないかもしれないけど、そんな季節に行く人が弾丸登山なんてしませんからね‥


 で、だ。
 富士山を登る山じゃなくて見る山だといった人、ここで正座2時間(真顔
 シーズンに長蛇の列の中登って、5合目から楽しようとした結果高山病になり、天気もかえりみず登って眺望も得られない。そんな状態でそんなことを言っているのなら、それは富士山が悪いのではありません。


 そりゃ、ブルドーザ道だって歩きます。こういうのはどうかと思います。山小屋などに物資を運ぶなどするためのものかもしれないけど、索道を使ったほうがいいんじゃないかな、と思ったりもします。


 山中湖が見えますが、よく目を凝らすと、湖面に湯気が立っています。


 ‥これ、ちょっと道を間違ったような気がする。このまま水平道を歩いてどこへ行くつもりなんだと。


 この砂状の道が続きます。


 この工事現場を歩くようなところを見ると、たしかに「富士山は登る山ではなく~」と思うかもしれませんね。


 しかし、あの7合目以降に乱立する小屋の数を見ていると、宿泊客に対するキャパシティだけを上げ続けたツケが回ってきただけじゃないの?と思います。


 5合目までの道路なんて、なくしてしまえばいいんじゃないですかね、いっそのこと。良くて馬返くらいの標高・位置から登らせるようにしたら、弾丸登山する人も減るだろうし、生半可な気持ちで来る客も減るでしょう。


 それから、こういう営業小屋の数も減らせばいいと思います。救護所くらいでいいと思います。


 基本的にこういう道がずっと続き、かつ、長く険しく、道具や食料などは持って上がらないといけない。そういう条件があれば、登山制限とかしなくても、勝手に減りますよ。


 楽するためにさんざん開発されまくった富士山を、「見る山だ」なんて、失礼千万です。


 大台ケ原(奈良県)の西大台なんて、セミナーだかレクチャーだかを受けなければならない上に、何日か前までに予約を入れなければならず、人数制限されるという。
 ふうたろうがこれまで登ってきた山(ルート)なんか、制限しなくてもほとんど人が居ませんでしたけど。アプローチがちょっときつくなるだけで人はグッと減ります。何をさせたいのか、何がしたいのか、ほんとうに意味がわからない。誰得の決まりなの?


 ‥いつの間にか砂地の道が溶岩の塊の道に変わっています。時々Portalにアクセスするために止まりながら、ジリジリと登っていきます。


 富士山も、ここまでひどい開発に晒されず、砲弾を撃ち込まれるようなことがなければ、世界自然遺産に登録されてもおかしくなかっただろうと思います。‥日本には、それだけのポテンシャルのある場所がいっぱいあるのに、それを壊しているんですよ。


 それにしても、今日はほんとうに人が居ません。2007年も同じ10月に登りに来たのですが、あの時よりも人が居ません。


 小屋の殆どがこうして閉鎖されていれば、そういうことになるのです。所詮そんなものです。


 ふうたろうは、誰もがこの景色を見る権利を持っていると考えています。


 でも、その権利を行使するためには、自分の体を鍛え、山の自然を守る義務がどうしても必要だとも考えます。


 そう、ムリなものはムリなんです。どんなにこの景色を見たくて、この岩に触れたくても、体力がないと登れない。


 その体力の無さを補うために山の方を過剰に改変するのは、本末転倒だと思うのです。


 富士山が、高さだけ日本一なんてことないようにしたいものです。


 ところで、この見渡す限り展望ありの中登っているふうたろうですが、7合目辺りから、ペースがガクッと落ちています。


 どうにもこうにも、足が上がらない。やっぱり、ガソリンコンロをガスカートリッジに変えたくらいでは大して軽量化にはなりません。荷物が重い‥


 さて、富士山が日本一の山と言われるところは、まるで空を歩いているかのようなところではないかと思います。高さ3000mを超える南アルプスや北アルプスは、周囲に同程度の高さの山があり、なおかつ連峰です。御嶽山や羊蹄山などの独立峰にしても、周囲に高さの同じような山がいっぱいありますから、雲の上に立つような感覚はなかなかありません。
 富士は日本一の山。空を歩くような山です。


 ‥富士山が世界文化遺産に登録されて浮かれるのはいいけど、こういう訳わからんことをしだすのは、どうしたものか。この木の柱、何か解ってます?


 あの、鳥居なんですけど。ふうたろうは神道を崇めるつもりは全く無いけど、その鳥居にコイン(硬貨)なんか挿すなよ。


 なんかね、天空の塔を登っているようで、景色は本当に素晴らしい。それだけに、今まで見てきたような惨状は腹立たしいです。


 疲れも絶頂期に入って久しい頃、お鉢の前の鳥居と狛犬がやっと手に届きそうなところに見えてきて‥


 8年前はこれを見て安心して、その後のお鉢巡りが地獄だったのですね。


 高さだけ日本一という表現をさっきしましたが、やはりその高さは富士山の魅力の大きな要素です。頭を雲の上に出し、四方の山を見下ろす‥


 でも、今更だけど、その富士山にIngressをヤリに来ているなんて、ねぇ?


 さて、山頂はまだ先です。富士吉田駅から続いているMissionも剣ヶ峰まで行かないと終わりませんから。


 火口を挟んで真反対にあるあの剣ヶ峰まで行って、やっと(Ingressの)Missionが終わります。


 下界は厚い雲に覆われてしまっているようです。


 ここは氷点下です。つららが凍りっぱなしです。


 静岡県側・御殿場口や須山口などに至る分岐点まで来ました。この辺りにもPortalがいくつかあって、おそらくお鉢巡りミッションの出発点になっています。


 ここもさっきのところと同様、静岡県側の各登山口から登ってきたところにある神社です。手を合わせる人もいます。多くは疲れ果てて寝転がっているようですけど(汗


 ふうたろうも疲れ果てていますが、剣ヶ峰まで行かないとMissionがクリアできません。


 そしてこの剣ヶ峰の最後の坂が結構ウボァー(゚Д゚)なのです。


 お鉢を上から目線で眺めて‥


 富士山、2度目の登頂です。
 ウボァー(゚Д゚)疲れたー


 で、時間も時間なので(12時半くらいです)、下山しましょう。


 とりあえず、下山の分岐点に荷物を置いてきたのでそこまで来ました。


 なんか、静岡県側は山梨県側と様子が違います。山梨県側は、登山の経験があって、登山届をちゃんと出している人であれば登ってよかったはずなんだけど、静岡県はそのへんうるさいのかな?


 といったところで、今更変更とかないし、他の人に続くぞ、と。
 ていうか、何で「通行止め」にするし。


 ブルドーザ道を通って楽に降りるのもいいけど、登山道沿いにPortal、しかも緑が多いので、行けないんだよなー(じと目


 これ、9合目の小屋かな。忘れましたけど。


 空、絹雲がチラチラしているけど、昨日からずっと天気良かったですな。予報通りです。


 でも、下ってくるにつれて上から見えていた分厚い雲海が津波のように押し寄せてきます。


 この柱にもコイン(硬貨)がメチャクチャ挿し込まれていて、Portalにすらなっているという件。「コインのモニュメント」とか、どんだけクソポータルなんだと。
 なお、これは壊れた鳥居だと思われます。


 なんか、時間的にやばくなってきたのでちょっと急ごうと思いましたが、このブルドーザ道、どこ行くの?


 ここまでひどいモッワモワはたまりませんね‥歩いていて髪が濡れるほどです。


 一瞬雲が切れて周りが見えるようになりました。いちおう下山者がいます。


 ‥水ヶ塚公園のバス停を16時に出るバスが最終なのですが、今、15時回ってますよ。水ヶ塚公園までまだコースタイムが2時間とかなってるんですけど、無理ゲーじゃね?


 ウボァー(゚Д゚)


 宝永火口縁って、まだまだ先は長い。


 富士宮口が近いので、そのへんの街の公園を散歩するような格好の人がウロウロしているんだけど、ふうたろうは遥か下の須山口ですから。つまり、水ヶ塚公園ですね。
 ていうか、まちなか歩くような格好で、こんなところ歩くな。


 ここを右に曲がれば富士宮口ですが、富士宮口からはもうバスが出ていません。9月7日、いや、8月31日だったかな、それくらいで終わっています。


 なんか、真っ直ぐ進む道、ふうたろう手持ちの古い地図には載っていないんだけど、たぶん新しくできたのだろうということにしといて、行きます。


 最終バスは絶望視ですが、調べてみたら十里木(愛鷹山の越前岳側の公共交通限界地のバス停)から17時55分発のバスがありましたので、それを目指してちょっと急ごう。地図的にはそんなに遠くなさそうだし。


 樹林が増えてきて‥


 一気に樹林帯に突入。


 下り坂、一気に巻き返したいところですが、コースタイムの半分までは流石に削れない!


 現在地は手に取るように判るのですが、判るだけに、案外スピードが上がらないことに焦りが。


 この辺りなんて、晴れていたら紅葉や新緑が凄まじくきれいだろうなと思います。


 水ヶ塚公園まで30分だそうです。今既に16時半ころ(カメラの時計がリセットされていて正確な時刻の記録が残っていない)なので、ゲームオーバーは確定。


 あとは17時55分十里木バス停なんですが‥


 はい、下山時点で17時ですね。十里木まで55分で歩けるかっつーの!


 おおふうたろうよしんでしまうとはなさけない


 御殿場からタクシーを呼んで、待ち時間に水ヶ塚公園にあるPortalをシバいていきます。誰か親切な緑の人がふうたろうのクソリンクを切ってくれたので、富士吉田市の何処かの神社まであらたなるクソリンクを引っ張れました。
 ごっつぁんです!( ゚д゚ )クワッ!!


 御殿場駅まで降りてきたら、メシ。エネルギー使い果たしましたからね。近くのカレー屋に入りましたが、1500円程度かかりました。変なもの食べるよりは色んな意味でいいことだけど‥


 というわけで、2度目の富士山、過酷でした。須走口下山の8年前は想像していたよりもぬるくて、高山病さえ心配していれば問題ないかと思っていたのですが、今回の須山コースは鬼畜。ていうか、宝永火口縁より下で誰一人いなかったことにはビックリでした。
 ふうたろう、定めの道行き、久しぶりに復活(何
 #25富士山2回めクリア。


天気:晴れのちくもり、夕方以降小雨ぱらつく(山梨県富士吉田市・静岡県駿東郡小山町・富士市・裾野市・御殿場市、JR御殿場線・小田急小田原線など)

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