米米米米米米米米
今週も忙しそうだ。まず、油脂分除去が必要な米のサンプルを表題の数だけ。そして、今日は来客もありました。
それ以外何かあったかというと、ま、あるにはあるけど、それはここには書かない。
どちらにしても、今日も疲れました。8サンプル分のアセトニトリルを蒸発させようと思えば、1時間以上かかります。これ、大変。転溶という操作自体でも1時間。米からの残留農薬抽出は、大豆には足元にも及ばないけど、時間のかかることです。
今日の来客の人の一人に、大きい人がいました。いろんな意味で大きい人でしたが、その人の発言に非常に共感したことがありました。
「分析で~という結果、というのは良い。しかし、病理学的な(つまり、農薬やら添加物やら遺伝子組換え食品やらの毒性)データを突きつけることが、大事なんだ。厚労省とかはそういうデータに弱い。」
…だそうな。これは働き始めてからずっと思っていたことです。残念ながら、こういう研究をやっているところは、あまりない。少なくとも、国や企業からも独立したところでそういう研究をやるところを、僕は知らない。
結局、この実験をやるには、多大なお金を必要とする。現業利益を得られる企業でなければ、あるいは税金で動く機関でなければ、その多大なお金を出せるところは、ない。
この大きい人のおっしゃること、僕の思いと同じです。例えば、トランス脂肪酸が食品(マーガリンなど)に含まれて「分析してみよう」といっても、毒性学(医学等)的研究の最新情報すら入らない(雑誌自体も凄まじく高い!)状況では、何のために分析するのかわからない。体系として、論理が空洞化するからね。ジャガイモのクロルプロファム(除草剤)だって、トウモロコシのBtコーン(遺伝子組換え)だって、それは同じ。
その大きな人は言ってたけど、逆に毒性データがあれば、「基準値がいくらであろうとも、『毒性がこれだけあるといっているのに基準値を見直したり、使用を取りやめたりしないのですね?』と迫ることも出来る。」と。
そりゃそうですね。分析結果だけなら、法を変えられれば、クロルプロファムやグリホサートみたいに基準値緩められて終わり。そんなもんです。ポジティブリスト。違反で捕まっているのはいるけど、緩められた基準の中でぬくぬくしているのも一杯おると思います。
矛盾しますね。誰も、自社製品を売るためにわざわざ規定以上の毒性試験をする企業なんて、考えられないから。矛盾。大いに矛盾。
天気:くもり(東京都板橋区・茨城県取手市)