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自主的崩壊

2008年 11月 13日

 雲の画像を見ると、昨日のうちにどうやら晴れていたらしい。今朝、慌てて洗濯の予約をして、今夜には干せるようにしておきました。
 で、今日の出勤はいつもと同じ時刻なのですが…


 下りたったのは、営団地下鉄丸ノ内線霞ヶ関駅。うちの職場が、こんな所にあるはずはありません。


 今日の出先は農水省。いえ、農水省の中で抽出をするのではありません。昨日言ったとおり、抽出からは離れます。


 普通、農水省なんかに用はないので、ここで仲間に会えなかったらGame Overです。でも、会えましたさ。
 それより、この風景、何をしているかというと、現役の畜産農家が農水省の役人に現状を訴え、それを変える施策を打ってくれと言っているところです。
 ふうたろうにとって、こういう「農水省交渉」というのは初めての経験で、目の前で役人の意見を聞けるということ自体、レアアイテムをゲットするようなもの。しかし、今日の収穫はそれ以上でした。
 最初の1時間くらいは何を言っているのか殆ど意味不明でした。農家の要請文を見て、役人側からの回答があって…。
 でも、やりとりを見ていると次第に明らかになってきたのが、「農家の現状は理解している。だから、メーカーに値段を上げてもらわなくてはならず、消費者にも値段高騰について理解してもらわなければならない。」ということ。
 更に、安売りを推し進めているメーカーに対する配乳をどうするかというのを生産者(団体)側で工夫してもらうしかないそうです。
 ハァ~?(゚⊿ ゚#)
 これだから、役所は怠慢だといわれるのです。
 …農水省側では、肥育牛を一頭購入すれば~円補助をするみたいなことをやっているようですが、そんな細かいジャリ銭なんかどうでもいい。まぁ、もらえるものはもらえるもので、農家にとってはありがたいのだろうけど、麻生がやろうとしている朝三暮四と挿して代わりあるまい。
 ふうたろう、さすがに呆気にとられて、
 「あの、こういう交渉、初めてなんですけれども、農水省や国の方で、一定価格以下(生産価格+労賃その他)で買いたたくのを、メーカーに禁止させられないのですか?ほら、本みたいに(「さいはん制度」と言っていたが…)。」
 そしたら、役人の一人、自信満々で、
 「そういう価格制度はむしろ今減ってきている。それに、値段は下がる時もあれば上がる時もあるから、一概に値段を決めてしまうのは議論すべきところですねぇ(`∀´)σ」
 …これが役人クオリティ。よく解りました。その価格制度の枠を変えろと言っているのに、理解できないらしい。
 そして、弁護の余地がないことをもう一つ加えたら、
 「お歳暮とか年末のくじ引きなどの商品に牛肉を使ってもらうなどの取り組みをしたらどうですか。」
 ( ゚ ロ ゚ ;)ポカーン
 …これは、ふうたろうの心の叫び。
 なお、隣では汚染米なども関連させた、米農家の時給179円という実態を何とかしろとも交渉していますから、これは長生きせんとな…。
 ジャリ銭のバラマキや地域・個人の努力で何とかなる次元ではないのですよ。これは、どう考えても、経済システムの問題であり、法律・政治の問題なんですよ。ふうたろう式に直すと、エネルギー計算もしないで核融合発電所の建設をしているような阿呆です。
 ただ、救いようがあったのは、役人自身が悪人ではなかったことです。役人は腐った政権の枠内で、小間使いのように扱われているに過ぎないのですから。
 この交渉の終わりに、農家代表が、「以前よりみんな自信を持ってきている」と述べたのですが、この意味についてはよく解りません。ふうたろうからすれば、生産者や消費者の自主性に頼る論理は既に破綻しているとしか思えないから…。まぁ、自主的崩壊ですな。諦めれ。


 さて、核心部分は過ぎました。この後はふうたろうがまごついているばかりの部分です。
 どうやらみんな昼食に出掛けたようで、腹が減っていない(さっきので腹一杯だ!)ふうたろうは展示室をうろついていました。ふうむ、有機農産物、ね…。


 農水省の廊下にあった、ウォータークーラー。うがい用と飲用のコマンドが選べるみたいですね。うがいなんかトイレの水でじゅうぶんやろ。


 Σ(゚ ロ゚;)ガーン
 みんながいない…
 役人の川の中に埋もれて、はぐれてしまいました。しょうがないから本部に連絡して、行き先の日比谷野外音楽堂を教えてもらいました。


 しかし、この、省庁街って、すごく不思議な形をしていますね。こんな所に毎日勤めてたら、死ぬかもしれない。


 首からタグをぶら下げた役人たちがこの公園にたむろしていました。みんな昼飯時なんだろうけど、何を食べて生きているんでしょう?


 さて、野外音楽堂は、既に黒山の人だかり。開催者発表で5500人いるそうです。それでも、各界から5500人ですから、これでも少ないんですけどね。青年雇用集会と同じ人数ですから。


 ページが切り替わるように、各界の代表者たちが横断幕を掲げてアピールしてきます。燃料の高騰、医療関係者の不足、どこも大変です。牛肉を賞品にしても燃料の高騰が抑えられるか、ヴォケ!


 みんなエロい心を持っているのか、なぜか看護師が訴えているところだけ、やたらとカメラを持った人たちが集まってくる。まぁ、医師不足は洒落にならんですからな、注目度もいっそう高まっているんでしょうな。この前の妊婦さんが亡くなったことにしても、あからさまに政治のせいですから。牛肉賞品論では解決できませんぜ、ダンナ。


 これは農家です。汚染米が、犯罪と一緒に放置されているという実態は、もはや救いようがない。なんか、その、箸にも棒にもかからない自民公政治のためなんかに、真面目に運動することがバカバカしくなります。



 なんか、面白いことをやっています。



 青や赤で染まる、意思表明。ま、これは祭だ。
 お互い、連帯しあっている、という気持ちを込めて、な。


 再び農水省前。ここで農民運動全国連合会を始め、新日本婦人の会など、食関連で人が集まっています。交渉(稲作と酪農)の結果報告もありましたね。でも、やっぱり、「役人の顔に自信が出てきている」という意味は解らない。


 農民連会長のお話。俵(模型)並べて、外米輸入に抗議しておきます。いや、それだけじゃないんだけどね。


 この集まりを怪訝(けげん)な顔して見つめる若い(ふうたろうと同じか年上くらい?)女性がいました。ふうたろうは朝食べてきたニンニク2欠け入りのスパゲッティのニオイを気にしながら喋っていた上に、この集会が何であるかを一言で説明することができなかったので、伝わらなかった、と思います。(゚-゚;)


 これは、デモ行進に出る前に、農水省に向かって、大声で抗議のシュプレヒコール。矢面に立つべきは本来、自民公3党の議員なんだがな…。


 国会議事堂が見えました。意味不明なことに、幟旗を降ろせと言われました。「国会要請なので旗は揚げられません」だそうで。弾圧や言いがかりならよりどりみどりか。


 …参議院会館前で、ちゃんと表立って応援してくれるのが、日本共産党だけ。この前の青年雇用集会もそうですが、その他多数クオリティはどうなってるんですか?まぁ、多くを語るまい。


 終わりは永田町駅前。呑気な自民党議員も出入りしているであろう、自由民主党の建物がありました。まぁ、そういう細かいジャリ銭は、どうでもいいけど。


 というわけで、今日はまるきり運動系でした。交渉の時の省庁のレヴェルがどういうものか、判りましたし、日記のネタになりました。他の参加者にとっても、多少役には立てた…かな…?何気にふうたろうのあの口火が議論に火をつけたことは最後にこっそり書いておくとしよう。


天気:晴れ(東京都千代田区・豊島区・埼玉県所沢市)

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