明るい闇、暗い光(藤枝高尾山【蔵田~中里集落コース】:静岡県)
昨日のうちに静岡市まで来ていました。今日と明日、職場関連のイベントで静岡県藤枝市に一泊します。しかし、このふうたろう、ここまで来て里山にさえ登らないのは、きわめて礼儀に欠けるので、既に計画済みです。
さあ、イベント前の小手調べだ。多少曇っているけど晴れ間も出てきたし行くぞ!
さあ行くz…
ヌオッ(゚皿゚;)
藤枝駅上空はけっこう雲が多い(滅
藤枝駅前から、藤枝市自主運行バスに乗っていきます。瀬戸谷温泉ゆらく前バス停で乗り換えて、さらに奥に行くバス停に乗り換えます。
路線は、藤枝駅ゆらく線を使います。
瀬戸谷温泉ゆらくよりも奥に行く人はほとんどいません。ふうたろうは運転手のおっちゃんといつものように話しながら、今日登る高尾山(藤枝市にも高尾山がある)の登山口がある蔵田バス停まで向かってもらいます。
バス代はゆらくまでが400円、ゆらくから蔵田までが200円、合計600円です。
背後にはより観光スポットっぽい高根山があります。日本1000名山(仮)の準備は始まっているので、この高尾山も含め、あの高根山も狙っています。
地図(25000分の1、伊久美)にはこの登山口およびルートの表記はありません。
おおむねこのような感じです。
登りでは気にならないけど、下りの場合、ここは指導標がなければうっかり尾根を直進してしまうでしょう。
尾根に至ってもまだ上りが続きます。短いですが、坂はそれなりに急です。心肺機能を鍛えるにはもってこいですね(ヴォー読み
程なくして林道に当たります。復員5m以上の道ということになっていますが、ダート(舗装されていない土道)です。
ダートを少し左に進んで、指導標通りに山道に入ります。明るい樹林帯になりました。
再び林道に当たります。
さっきの林道を左に行かずに右に進めば、そのままここに合流するはずです。
伐採地があります。ここは植林地帯なのです。が、木はお金にならない。だから、手入れする人もいなくなっている。
…バスの運転手のおっちゃんはそう話してくれました。
こうやって切られた木はまだマシだと言えるでしょうか。
これはタラノキですか。薄雲の影響とはいえ被写体がアンダー気味で写真としては駄作過ぎるけど。
この伐採地から高根山が一望できます。悔しいけど、悪くない。心と身体を休めるつもりで登るなら十分です。
さらにススキ野原。青空だったらより快適ですが、なぜか望むべくもない(じと目
ダートが舗装路に合流します。最初の急坂を過ぎればあとは平坦なので、荷物が十分軽ければアッサリ進めてしまいます。
再び山道に入ります。指導標を見逃さなければ心配のないルートですから。
朽ちかけた指導標。
今日は13時には会場にいなければならないので、9時33分出発のふうたろう、いくらハイパーよちよちコースとはいえ、安穏としているわけにはいきません。
そして藤枝高尾山到着。出発からちょうど1時間後の10時33分。ここまではぶっちゃけ問題ないのです(何
高尾山の山頂は展望らしい展望はありません。ただのハイキングコースの途中のようなものです。「名山」かといわれると、多くの人にとってはそうではないかも知れませんが…
この指導標を見ると、西方にある「菩提山」という山に至れるようです。地図を見ると、確かに菩提山、あります。…うむ。これも狙っておくか(黒笑
ひとまず今回は、瀬戸谷方面に向かいたいので、中里と書いてある方に向かいます。
ここ3回続けて里山系とは、ふうたろうらしくないですな。天気が悪いのも原因ですが、根性も足りない。
で、いよいよ分岐点です。ここから瀬戸谷小学校方面に下りようと思えば、右に行かねばならんのですが…
ヌオッ(゚皿゚;)
やっぱり通行止め食らいましたか(滅滅滅
はっきりとロープを張られているので、これ以上無理して進むのは御法度。
急な坂を下っていくと茶畑に出ました。予定では明日も茶畑を見学するのですが、ふうたろうは一足先に予習しておきます。
茶畑の風景、とてもきれいですね。今までふうたろうが歩いてきた山の中で、茶畑を通る場所は無かったはずです。
さっきの茶畑は美しいといいましたが、それは"明"の部分です。杉林と同じように、茶も輸入などで値が下がりました。高齢化と相まって、耕作放棄された茶畑も目立つようになったといいます。
この茶畑は、ススキなどの雑草が生えていることももちろんですが、木そのものが既にもう良くない、そんな風に見えますが…?
向かいにある487.5mのピークとその裾野にある茶畑群。
ふうたろうは、これをきれいだと思うことは正常だと思います。農薬などを使うか使わないかに関係なく、人が豊かに生きるための営みで、その結果がこの風景を作っているのだから。
大台ヶ原(三重県)や八ヶ岳(長野県)のような立ち枯れの美しさとは次元が違います。
そこに立っているのは防霜ファンで、一番茶が育つ時期の遅霜を防ぐために回すものです。
本当に美しい茶畑ですね。この静岡県の山地の風土に合った作物。そして、この地方に住む人々はお茶をたくさん飲む。
余談ですが、原因となる物質は単一ではないはずですが、そのお茶を「食べる」ことによってコレステロール値(だったかな?)を10%(だったかな?)ほど改善させる(医薬品レベル)効果もあるとさえ、聞いたことがあります。
人の営み。それは経済であり、芸術であり、豊かさである。しかし、お茶の栽培には農薬をかなり使うそうです。
しかし…、光と影。ふうたろうは、光を見たら必ず影を見なければならないと思っています。光に慣れた目は疲れます。もちろん、影に慣れても疲れますが。
光に慣れた目は、そのうち影のものが見えなくなります。ぶち当たっている問題や、困っている人たちを想像するには、見たい物だけを見ていては見えませんから。
しかし、それはともかくとして、行き止まりという罠(滅滅滅
茶畑のウルトラヤヴこぎゾーンなんていやです。
改めて更正して元の道に戻ろうとするものの、茶畑の道は入り組みすぎていて意味不明。無理やり下りるしかないというか何というか…
一応谷まで下りてきましたが、なぜか全然見当違いのところから道が繋がっていることになっています。俺はどの次元をほっつき歩いていたんだと。
何段も堰があって、全部埋まっています。これ、一応土石流を弱めるためですよね?傾山(宮崎県)の帰りにおっちゃんが話していたことを信じるとすれば、本当に全国レベルで砂防が埋まり、土石流の危険はもはや人災ということになるのですが…?無駄な公共事業ではなく、この埋まった砂防を何とかして、多発する災害何とかしろと。
…しかし、安倍政権は確か、地方交付税減らすと言ってませんでしたっけ?
川底は元々コンクリートか何かで固められていたようですが、度重なる土石流のせいか、それとも経年劣化のせいか、傷みまくっています。いやいや、掘られた壺にたまる水がきれいだこと…
しかも、こんなアルカリ電池なんかが平気で川に投棄されているという。まだ捨てられて間もない感じなので、拾ってみました(液漏れしていない)。
おや?使えるではありませんか。
おおかたデジカメか何かに使った電池を投棄したのでしょう。デジカメで使えなくなった電池は、こういうライトを使うにはまだ十分の電力が残っています。捨てずに取っておいて、ペンライトや目覚まし時計の電池などに使うといいです。
せせらぎが美しいですね…。ふうたろうが小さい頃からあこがれていた場所です。
こういうところに生まれ育ちたかった。でも、それは無い物ねだりというのだよ。
茶組合の建物。
この辺りは茶畑、そしてミカン畑と杉林、この3つ以外はほぼないと思って良いほどです。
この瀬戸川沿いには桜並木があるようです。桜が咲けば1ヶ月弱で茶の収穫が始まる…。
バス通りに出ました。さて、とりあえず瀬戸谷温泉まで歩きますか。どうも、会場まで歩いている時間は確保しづらそうです。
瀬戸川も砂利でガッツリ埋まっています。もちろん、堰堤の縁まで埋まっています。
ミカンを中身だけうまく食べている輩がいます。だれだあ?泥棒したのは(笑
ここは大水か何かで道路が削れたのを補修しているようです。しかし、この今の川の状態を見ると、無残としか言いようがない…
瀬戸谷温泉ゆらく、到着です。一応、これで今日の「山行」は終わりですかな。
朝、ここで乗り換えの時間に干し芋を買いましたが、もうちょっと何かほしい。まずは昼飯の確保と、それからお菓子があったのでそれらをいくつかポンポンと。
バスで瀬戸谷小学校まで行きます。これでふうたろうの山行は終了です。これから、出勤します(何
ここ、会場。もちろん、イベントと言ってもフィールドワークではないので、ここから先の日記は書きづらいのですよねえ…。
そして、ふうたろうは山からそのままパネルディスカッションになだれ込みます。
…ふうたろうの試練はこれから。自分の冷め切った熱意と、ここにいる人の熱意、温度差がありすぎて、ペルティエ素子で発電ができそう(じと目
この会議の中身について書くと、山日記とごっちゃになるので、明日に回します。明日もまだ続くので。
会議が終わったら、宴会場に移動です。さあ、これから試練も地獄級になりますよ…
とりあえず、出してもらえるご飯は、素材自体がすばらしいのでうまい。
食事が美味い、それなりに楽しめていたと思い込んでいたのはそんなに長い時間ではありませんでした。ふうたろうは、この職場のイベントに参加すると、本当に自信をゼロになるまで失います。
とてもじゃないけど、サラリーマンとして働いている、生活のためだけに、山に行くための資金を稼ぐために、働いているなんて思いながらここに来ると、針のむしろなんてものではありませんから。
つらい。本当に、この場にいる自分がつらい。
でも、ここにふうたろうが来る意味、来なければならない意味は、ここで話される中身を吟味すれば、どこに行くよりもよく解るのです。この、明るい闇というか暗い光というか、いるだけでどうにかおかしくなってしまいそうなのに、それでも来る理由は…
明日の写真にこの話を付けていきましょう。
でも、あの茶畑は間違いなくきれいでした。そして、放棄された茶畑は悔しゅうございました。その思いは偽りではありません。
天気:晴れ時々くもり(静岡県静岡市・藤枝市、東海道線)