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昼行灯

2008年 3月 17日

 残留農薬抽出。これはいつもの仕事ですが、今日は、その抽出でも最も重要な、濃縮に関わる機械がブチ壊れました。真空ポンプです。調子の良い時は28hPa(大気圧の40分の1)くらいまで下がるのですが、今日は200hPa。これでは、アセトニトリルを蒸発させることすら出来ません。


 相談の結果、1回バラして中見。ダイアフラムという部品が思いっきりすり減っていました。でも、どうも真空度が低いのはそのせいだけではなさそう。色々なところから空気が漏れてきているんだろうと思います。古いから…。
 お陰で、仕事もだいぶ遅れたし、昼飯もだいぶ遅れました。
 ついでに、部品の付け間違いで、何度か犬死にしてきました。


 ところで、全然関係ないけど、またゲームの話。
 これも、非常に示唆に富んだ話です。いつもの、「ブレスオブファイアⅡ」

ブレスオブファイアⅡ 使命の子 より

 仲間の1人ランドの母親が、ある宗教団体にさらわれ、自分たちの土地が乗っ取られようとしていた。団体の使者を追い払うことは出来たが、高台にある大教会まで行くには、大鳥の力がどうしても必要だった。
 大教会へ行くには、仲間の1人でもあり、ウィンディア城の王女でもあり、有翼人でもあるニーナが、人であることを捨て、完全な鳥にならなければならなかった。その決意を胸に、ウィンディア城に帰った。
 なんと、王(父親)は病に伏していた。枕元には、召使いの爺と、宗教団体・「エバ教」の神父がいた。神父は言った。
 「今こそ、エバ教を世に広める時です。」
 …祈れば治る、そう言ったのだ。しかし、王はそれを拒んだ。そのくだりが、「王のわしが、考えをみなにおしつけることはまちがってはおらんかな?」
 神父はエバ教に逆らったことを後悔せよと言って、立ち去った。王は祈りではなく、帰ってきた娘、ニーナがいることこそをよりどころとした。

(以後略)

 このあとのシナリオは、興味があるならどこかでこのゲームを手に入れてやってみるといい。今日はこの王の態度について述べたかったのです。
 「邪宗撲滅」という言葉は馴染みがないかもしれないが、実際に日本で政権を握っている公党の母体組織がこれを唱えています。そして、その信者の中には、賛同しない人たちのことを罵り、場合によっては暴力さえ振るうこともあります。少なくとも、彼らの組織が出している機関誌は、その暴言と悪意に満ちています(あくまでも外側の人間である僕から見れば、の話)。
 もちろん、外向きには「平和」と「幸福」を願っています。でも、本当の「平和」と「幸福」を願う人の集団が、本当にこんなことをするのだろうか。平和も幸福もその理念自体は素晴らしい。しかし、それへの向き合い方が人により多様なのも事実です。それを、「邪宗撲滅」
 まさに、神父が王に向かって言った言葉と同じであり、本当の平和や幸福が何かを理解しているのが、王の側であることを示唆していると思います。そして、そのエバ教は、人をさらい、殺し、騙し、奪っています。
 ストーリーというものは、空想の世界ではあっても、現実との接点をまったく持たないものにはなり得ません。それは、この世の中に生きている人間やその集団が作るものだから。実際にこの『ブレスオブファイアⅡ』に出てくる話は、現実の世界に相似したものでした。この前の1月26日にも、書きましたね。
 多様性を認めあえてこそ、本当の平和ですよ。それくらいの余裕が持てる社会が、幸福ですよ。そんな世界に、戦争を求める人の存在を想像することなど、どうして出来ようか。
 自己啓発だけで何とかなる社会ではありませんが、そういう意識を持つこと大事だということです。

天気:くもり時々晴れ、所沢市で夜小雨ぱらつく(東京都板橋区・埼玉県所沢市)

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