タマネギの皮ふうたろう(日光白根山湯元・上り:栃木県)
連続2週となると、多少アクションに二の足を踏んでしまいますが、出発してしまえばこちらのものです。登ること自体に躊躇はない!
ここは、東武動物公園駅。
ふうたろうは、4年前の10月8日~9日に、曇りと雨でヒドい目にあった日光白根山のリベンジに出るのでした。日光白根山は、ふうたろう絵日記を書く前に登った、最後の山です。ふうたろう旅日記にしたためるのはこれが初めてであります。
東武日光駅に着くまで、空は曇天。天気予報を信じるか信じざるべきか、悩んだものの、いろは坂を越える頃、急に天気が回復し、ギラギラと日差しが強まるのでした。
東武日光駅ではタクシー運転手が待ちかまえていて、バスと同じ値段でサクッと現地まで連れて行ってくれるというので、乗っかってしまいました。気さくな運転手で、もう何の話をしたのか忘れちゃったけど、ふうたろう旅日記に相応しい彩りを添えてくれたことは間違いなし。
ここは東武バス終点、湯元バス停操車場。(だと思う)
湯元スキー場のゲレンデを歩きます。レベルでいえば、先週の四阿山と同じくらいです。でも、真正面に見えている山は、マッシロ。よりによって、鬼怒川温泉方面まで抜けようとしていたふうたろう、既に無理だと覚悟しています。
スキー場を登り続けて3分の2くらい。ふうたろうの身体にはヘビーな荷物(25kgくらいだと思う)、妙高山で出会った強者MESLON(H.N.)さんではないので、既にツラいです。
前白根山の標。
気が早いというか、ふうたろうには所沢で長野県庁の案内標を見ている気分ですよ。
スキー場を突き当たって、いよいよ断崖のような急斜面を上るところへ。
本当のこと言うと、斜面や荷物だけならOKなのですが、雪が腐って(ざらざらしていて踏み抜いてしまう)いるのがもっともツラいのです。いきなり雪にハマって上れなくなる場所もあったり。
それでも高度を稼ぐと、周囲の山が見えてきて、カメラを取り出すものなのです。真ん中に見えるのが太郎山、その右に見える山が、女峰山や大真名子山・小真名子山などです。
こういう岩や木などを巻きながら雪の上を歩くのは、とてもしんどいのです。やっていると解ります。
(゚Д゚;)
スノーブリッジ(Snow Bridge)状になった雪。こういうところを踏み抜くとエラい目に遭います。
この辺りは、樹林も濃く、あまり展望も良くないです。でも、リベンジ!
2時間もかかってやっとこのゲレゲレ急坂を上りきりました。そして、この辺りで、食料が絶対的に足りないことを悟りました。
ゲレゲレ急坂を上がったところの広いところから、少し展望が(雪のない時期は曇っていたので見ていないけど)。
よく見たら、雲海になっています。いろは坂の向こうなのでだいぶ遠いんですけど。
そういえば、日光の山に来ると、雲海によく出会うんですよね。
ゲレゲレ急坂を上がれば上り坂は終わりかというと、それは甘い目測です。ハイパー・ヅボヅボゾーンの上り下りがわたしとあなたを待っています。
日光男体山が見えています。2007年6月23日に登った男体山は、腹を下したままBダッシュで駆け上がって、他の登山者の追随を許さず、半分くらいのコースタイムで登りきりましたなぁ。
女峰山と男体山のセット。女峰山の方がふうたろうは好きです。
ルートの厳しさでいうと、男体山よりも女峰山の方が別格に厳しいです。
関東地方(ここも関東なのだが)には薄雲が。
でも、展望抜群ですな。
こんな所に湯元行きの標がありますが、雪に埋もれてどこを指しているのか解りません。
シーズンに来ると、紅葉がきれいな、カンバ林。それでも針葉樹が多いけど。
この辺でスーパーハイテンションになったふうたろう。かといって、体力的にスピードを上げることはできないのですがね…。
右に見えているゴツい山が、日光白根山(奥白根山)です。
アルペン風の、前白根山から始まる、白錫尾根と呼ばれる稜線です。遠く皇海山(すかいさん)まで続いていて、ふうたろうが制覇したい縦走路でもあります。北信の雨飾山(あまかざりやま)~妙高山の縦走と同じくらい憧れています。
前白根山山頂。ゲレゲレ急坂で出会った最初で最後の登山者のおっちゃんが言ってた強風は、4年前のガス山登山に比べたら全然大したことないし。
ここで記念撮影しましたが、とても不格好なので見せられやしない…。
五色沼は凍結しています。まぁ、当たり前か。
しかし、見る分には、本当に雪山は素晴らしい。
しかし、一度この白錫尾根に足を挿してみると、一瞬でテンションが下がります。遙かなる雪の腐海、深い、不快。(´Д`;)
尾根から五色沼避難小屋に下ろうとしています。
でも、そこも白錫尾根に負けないくらいヅボヅボコースなので、避難小屋まで行くのがダルくなって、まっすぐ降りてしまいました。
ポールの曲がったテントで、早いけど夜飯。食料が足りないので、我慢して歩いてきて、かなりハラ減りまくっています。こういうフルーツは大助かり。
大方定番化したメニューですが、米とカレーはいつもの方法で。水は雪も使いますが、いつもの下剤袋で。
そういえば、そろそろ下剤の時期だな…。
アーベンロートが見られるかと期待してみたけど、だめみたいです。まぁ、いいか。こうしてテントで寝られること自体、幸せですからね。
沼は広いな大きいな。
2008年2月9日と10日に、赤城山の湖上でテントを張った時みたいに、氷の上で張りたかったけど、4月中旬にそれをやる勇気はない。
さて、夜も更けてきたし(?)、寝るとしますか。
と言っても、ふうたろう、本を読んだり、煩悩で苦しんだりしていましたっけ。煩悩っていうのは、色々な人からもらったイヤな言葉とか。思い出しちゃうんですよね、こういう時に。
もし自信をなくして、くじけそうになったら、いいことだけいいことだけ、思い出せ♪
そうだな、その通りだ。
本というのは、『進化から見た病気』(栃内 新 著 講談社BlueBacks)という本です。病気というものの進化学的な意味合いを強調したもので、ダーウィン医学とも呼ばれるそうです。
白根山の懐で科学をたしなむのはまた格別ですな。
まだ先週の日焼けした皮がむけきってないのに、さっそく日焼けモードです。そのうち顔の皮膚がタマネギの皮みたいになるぞ。
天気:くもりのち晴れ(栃木県日光市、移動中は含まない)
覚え書き:ファンタグレープ・マズい鮭おにぎり(東武日光駅)