ハンディキャップ(巻機山山塊:新潟県)
ここは六日町駅。そう、6月27日・28日と、猛暑とヤブ漕ぎの末、断念したあの巻機山の最寄り駅です。今日、あれから2ヶ月あまりを経て、リベンジです。
清水バス停。さあ、リベンジ開始!
…といいたいところですが、なんと!今日は朝からものすごく体調バッドな日でした。朝起きた時点で食欲がない、気分が悪い、電車の中では終いに頭痛のような気配もして、妙に不安感が募って…。
でも、どうしても諦められず、突撃しました。同じ巻機山に何度も突き返されるのはあまりにもくやしいのです。
バス停から車道歩き。集落の中をほんの少し、歩きます。それより、巻機山の方面、ものすごい雲の量ですね。
いつ頃からあるのか、林道の途中に巻機山への近道なる標識が。固い車道歩きは疲れるのでこちらへエスケープです。
近道はおよそ行程の半分。再び車道を歩いていると、涸れた沢。あれだけ雨が多かったのに…。
終点の駐車場。車がかなり止まっています。登山客も多いのでしょうか。
駐車場にたむろしていた下山直後の人々と少しだべってから、ふうたろうは改めて登山開始。食欲がないのでエネルギー不足。水分は比較的多めに摂っていたのでその力だけで推進。
しかし、バス停に着いた時点で13時半。ふつうの登山ではありえない時刻です。多少足を速めているのですが、何せふうたろうが今登っている「井戸尾根」は、急坂の連続。山域は地図で見ると小さい巻機山ですが、なんと険しい山よ。
井戸尾根最初の急坂が終わりかけになると、林相が落葉広葉樹になります。秋に来たらきれいだろう。今は間違いなく夏ですが。
5合目。目の前にある山は何山かわからないけど、どーんと雲が垂れ下がっていますな。雨の予報で晴れてくれた塩見岳とは逆に、晴れの予報で雲が多い巻機山。険しい、険しすぎる。
到着14時57分。
コースタイムが甘めに付けられている巻機山。3分の2くらいのタイムで、しかも休憩たっぷりマッタリで進めます。それが判っただけでも少し安心というものですが、曇っているのと、出発が遅いのとで、まだ安心はしきれません。しかも、今日は爆弾を抱えているようなものですし。
6合目。15時38分到着。
一瞬の晴れ間に、割引岳(われめきだけ)が顔を出しました。後述しますが、この山は今回は通過しません。
この裸地は7合目。気温が下がってきたのか、それとも寒気を感じているのか、少し寒い。歩いているときは猛烈に暑くて汗をダラダラかいているのに。
晴れたり曇ったり、概ね曇っているのですが、雨は降ってきません。これくらいの坂なら普段は閉口することもありませんが、今日は場合が場合なもので。
ニセ巻機山の手前になると、こういう植生回復のための柵が作られています。登山道と見分けが付きにくくなっています。
ガスは晴れたり曇ったり。さっきより晴れの頻度は高くなったような気がします。
ニセ巻機山の稜線に出ました。東斜面は驚くほど雲が少なく、巻機山がきれいに見えました。なめらかな山容です。
遠く、至仏山や武尊山が見えます。嗚呼、至仏山、そろそろおまえを食いに行くぞ。武尊山、単独を狙いに行きます。
荒々しく立ち上る雲。こういう風にメリハリのある天気なら、逆に素晴らしいのです。
ニセ巻機山の山頂に着きました。ここも展望の良いところです。「ニセ」なんて書いてあるけど、捨てたもんじゃない。
草もみじの木道と青空。もうすぐ今日のゴール、巻機山避難小屋。
到着17時19分。3時間49分です。
優雅に夜飯、といいたいところですが、なんと、避難小屋は20人の沢登りの団体客でかなりひどいことになっています。20人ともなると、かなり傍若無人な振る舞いになるようで、至る所、あらゆるものが私物化されます。寝るところを失った後から来た人の寝床を確保するため、例えば脚立を外に出したのですが、その脚立にも沢登りグッズが干されていて、退けたら文句を言われる始末。まあ、言い分は判るのですが。
ふうたろうは、土間に銀マットを敷いて寝ていました。ある3人グループの二人が、ふうたろうの銀マットの残り3分の2を使って寝ていました。
まあ、今日の客層のひどいこと。一緒にマットを分かち合ったグループの人たちも言っていたけど、寝方を考えたら、もう少し人は入るはずだったと。
外はこんなにいい雰囲気なのですが、いかんせん、体調バッドです。食後はやっぱり具合が悪く、久しぶりにプリンペランを使いました。いや、プリンペランって、ふつうはスゴく強い薬ですよ。
夕焼けがきれいになりました。でも、ちょっと樹林が邪魔かな。
程なくして再び曇ってきたので、みんな寝る態勢。まだ19時くらいなんですがね。
ふうたろうは気分が悪いので寝苦しく、晴れ間を見計らって外のベンチの上で寝転がってみましたが、湿気が多く湿ってきたので、小屋に逃げ帰り、寝ました。日付が変わる頃まで具合が悪く、ここ数年で、いちばん辛い山の夜だったかもしれません。
しかも、そんな日に限ってこの大混雑ですからね…。雨週末の法則、発揮です。
さて、山頂直下の避難小屋で夜を明かし、明日は登頂です。しかし、巻機山の佳境は頂上にあらず。明日は長い1日になりそうです。
体調も含め、どうなるのか、無事、下山できますように。
天気:くもり時々晴れ(新潟県南魚沼郡塩沢町、移動中は含まない)