バス酔いブレーキ(白山チブリ尾根コース:石川県)
1~2時間おきに目が覚めた夜が明けた朝、アルファ米のチーズリゾットをば調理。これがまた水を入れすぎて面倒だったのですが、なんとか食用に向かせました。
空はずいぶん早くから白み始めています。まだ5時過ぎじゃなかったっけ。
テントを畳んで、5時39分、南竜の馬場キャンプ地を出発。何気に、別山方面のルートが判りにくい。おっちゃんが声をかけてくれたので、助かりましたが。
エコーラインの稜線に日が差し始めました。日の出を拝むことは、今日は無理のようです。
湿原の中にコドラード枠っぽいものがあります。クロユリの実験をしているのだとかなんとか。
谷は薄暗くて、遠くのルートははっきり見えません。でも、目の前のルートを頼りに歩いていきます。
今日最初の急坂の上り、油坂手前の谷。空は抜けるような快晴で、下界は雲海で覆い尽されているようです。
分を追うごとに、稜線の1ページ1ページが、めくられていきます。
ふうたろうも、長い夜から抜け出しました。いや、1時間ごとに目が覚めるのは、本当にウンザリするものなのですよ。
油坂を登り切ったら、その苦労の甲斐があったと思うでしょう。この稜線を見よ!
*(゚ ◇゚ ;)ウホッ
うおぉおぉおををを~~~!
眺めいいッス。
ナナカマドの実。青い空に映えます。そういえば、会津駒ヶ岳もこういう感じで、ものすごくきれいでしたっけ。
あの太陽の下に、北アルプス連峰や御嶽山などがあります。雲海もビッシリ広がっています。素晴らしい景色です。
小さな池を見つけました。でも、地図には池がある形跡すら載っていません。
気の緩みです。
動きたくなくなりました。ハイパーマッタリモードです。
白山だし、ハクサンフウロ(フウロソウ科)があってもいいですね。もう最後の花です。霜が溶けて濡れに濡れて輝いています。
西側の広大な景色。目立った山はないけど、懐の広さを感じますね。
四国銘菓のベビーポエムを食べながら、ふたたびマッタリ。
あああああーーー!!最高ッス。
大塚製薬のカロリーメイト、ゼリーバージョンをいただきました。ホエイタンパクには分岐鎖アミノ酸(バリン・イソロイシンなど)が多く含まれていているらしく、筋肉のタンパク質の分解を抑えるようです。
日本薬学会ページ
しかも、これにはスクラロースなどの人工甘味料が混入されていないので、特に優れものです。色がちょっと汚らしいのが残念ですがね。
色づいた道を歩きます。しかし、紅葉自体それほどきれいなわけではありません。
ふうたろうはのんびり稜線を歩いているので、太陽はかなり上がってきました。本当は、南竜の馬場からチブリ尾根分岐まで2時間20分のコースです。
何度も後ろを振り返ってしまう。素晴らしい風景が続いているのですから。
別山到着!
御前峰同様、いや、それ以上の、360度の大展望です。
当初行こうと思っていた、三ノ峰方面。あれだけマッタリ歩いて遊べたんですから、慌てて荒島岳なんて目指さなくてよかったのですよ。バス酔いブレーキさまさまですな。気分悪いのはもうごめんだけど。
三ノ峰より南にもまだ山が続いています。いずれは登るであろう300名山のひとつ、野伏ヶ岳があるようです。
ただひとり、別山を占領。もっとも、ふうたろうと入れ替わりでみんな下山を始めたのですが。
しかし、風があるので、冷える冷える。
さて、御舎利山からチブリ尾根を下山します。マッタリ稜線ともここでお別れ。
チブリ尾根の始まり。
横から見ていると、人がやたらと目立つ稜線を、歩きます。歩いているとあまり感じませんが、横から見ると凄いところに感じます。
遠くの白山が壁のように突っ立っています。
だいぶ下りてきたようですね。
まるで『ウォーリーを捜せ』みたいですが、この中に赤い屋根のチブリ尾根避難小屋が隠れています。
急坂で樹林帯なので、それなりにしんどいです。
でも、あと少し。
きっと、紅葉の盛りは凄まじくきれいなんでしょうね。来週?でしょうか。
チブリ尾根避難小屋。
ここからの展望はぐうの音も出ないほど素晴らしいです。
とりあえず、中に入ってラーメン食います。朝10時前。
内装もとてもきれいです。
便所の窓は雨戸が閉まっているとマックラですが、開けるとシャンデリア。
便所の窓から立派な森林が。
水場はないけど展望は抜群。水を持って上がってここで泊まろう!
チブリ尾根避難小屋から少し進んで、木の葉のポリフェノールなどが溶け込んだだろう、水たまり。この深い茶色が、秋を思わせます…。
チブリ尾根、最高!天気が良いから余計にそうなのでしょうけども。
赤兎山、大長山、経ヶ岳。
福井県から来たというおっちゃんが言っていました。
もう展望は終わりです。これからは明るい樹林帯を歩きます。
でも、そろそろふうたろうも疲れてきて、煩悩が湧き始めています。煩悩とは、日頃の恨み辛みとかで心が苛まれることです。
この辺一帯はきのこの山だそうです。夫婦で来ていた年配の人が、両手にきのこで一杯の袋を提げながらそう言っていました。
ほら、地面に一杯生えているの、見えますか。
川縁まで歩いてくれば、登山道は残すところあと少し。しかし、この工事作業用道路と登山道との区分は非常に判りにくい。
12時を回っています。バスは13時45分。できれば温泉に入ってからバスで下山したいですね。
作業用車に向けて発するアラームのボタンが設置されていますが、本当に鳴るのかどうか。押してもうんともすんとも言いません。
到着です。下山完了しました。12時45分。
さて、白山温泉に入ります。
小さな女の子ふたりと、お母さんで運営しているような、秘境の旅館。
市ノ瀬のビジターセンター。バス待ちをしている間、関西から来た女性ふたりと山話をば。ここへ来る人の多くは、どうも関西人らしい。
バスは2時間強かけて、金沢駅まで降りてきました。行きのようなバス酔いには祟られず、滞りなく行き着きました。
ところがっ!
北海道の時と同じミッションであるサンプル回収のため、石川県でも行動。金沢駅ナカのコンビニのおっちゃんに近くのモ○バーガーの場所を聞いたら、「無い」との返事が返ってきたので、特急で20分西に進んだ小松市まで出掛けました。市と付く場所ならあるだろうと思って。
ところが、携帯で見ると、「駅から車で5分」と書いてあって、実際歩いてみようとするとべらぼうに遠くて、途中で諦めて犬死にしてきました。
道すがら、100円寿司と中古ゲーム屋があったので立ち寄り、105円寿司8枚と、『Nintendo DS Lite』本体&ドラクエ9の購入でアーバナイズし、金沢駅に戻りました。
金沢駅から800m歩いたところにモ○バーガーがあると、16時11分発の大阪行き(小松市に向かう)雷鳥号の中で、16時10分に携帯で確認していたので、金沢に着いたらダイレクトに向かいました。
我先にと争うマイカーに轢かれそうになりながら、気持1km以上歩いて、サンプルを回収し、22時18分発の寝台特急北陸号までの3時間をホームや待合室でドラクエ9をやって過ごしました。
…というわけで、すっかり山の興が冷めてしまったのでした。
…最初、具合が悪いときはどうしようかと思いましたが、登ってみれば素晴らしい山でした。白山は観光地化されていてあまり大したことがないだろうとタカをくくっていた部分もあり、けっこう上までバスで入れるという慢心もあり、かなり足下を掬われた感があります。だからこそ、荒島岳まで、なんてことを考えたのですが。
でもでも、山頂の360度の大展望と抜けるような青空と果てしない森林は、本当に素晴らしかった。雲のアトラクションでブロッケンの妖怪や虹のような雲も見られたし。夕焼けはきれいだったし。
また、油坂を登り切ってからの縦走と、チブリ尾根の稜線は絶景でした。おすすめです。
#58白山クリア。
天気1:快晴(石川県石川郡白峰村・岐阜県大野郡白川村・荘川村)
天気2:快晴(石川県金沢市・小松市)