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何もかも、ヤブ(七ヶ岳:福島県)

2009年 10月 18日

 ロケットのように後部車両を切り離しながら、東武・野岩・会津相互乗り入れの鉄道が、七ヶ岳登山口駅に着きました。
 この駅、駅舎はあるものの、改札なんてものはなく、ホームからダイレクトに外に出られます(推奨されているのかどうかは別)。


 駅前は本当に何もなく、そのまま日光街道に出ます。これからコースタイムで1時間40分の車道歩きが始まります。向かいの山はやや紅葉。


 日光街道沿いには川底が一枚岩の変わった川が流れています。夏は家族連れなんかが遊んでいそうな、川。


 日光街道を南下して最初に出会う橋が、七ヶ岳(ななつがたけ)の出発点に向かう出発点です。


 延々と続く車道。とりあえず、歩くなら覚悟は必要。25000分の1の地図を見て、ギョッとしなければ、それはマスター。


 とはいえ、この車道、車通りも少なく、静かです。遠くに紅葉した山が見えたりもするので、なかなか快適です。車道100選(?)に入れてあげましょうか。


 すすきと紅葉しかかった山などが見えていて、秋の雰囲気たっぷり。


 見えているのは七ヶ岳ではないようです。その手前の、ルートのない、美しい山。


 駅から1時間くらい歩いてきて、ようやく七ヶ岳登山道の案内標識を見つけました。ふうたろうが今まで歩いていたところは、出発点でさえなかったということです。


 長閑な刈り取り後の田んぼ。マッタリ、過ごしたいですなあ。


 あるところから、未舗装路に入る地点があります。昭文社の地図にはそのまま車道歩きということになっていますが、ショートカットで、25000分の1の地図には載っている破線ルートを歩きます。


 さっき見てのとおり、クモの巣と猛烈なヤブに揉まれながら工事現場のようなところに出てきたら、山が真っ赤に紅葉。風景的にはそうでもないけど、平ヶ岳で去年見たあの紅葉のようです。やっぱり、この辺の紅葉はすばらしい。


 この第一の未舗装を抜けたら、すぐに登山道です。三重ナンバーの車が1台留まっていて、少し25000分の1の地図のルートとはずれているけど、誤差だろうと思って進みました。カロリーメイト(ゼリータイプ)などでエネルギー充填完了。


 しかし、どうも様子が変です。ヤブが一方的に濃くなる上に、地図の破線(正規登山道?)から北方向に外れていきます。ついには山ひとつ挟んで向こうの谷に出てしまいました。


 なんか、チョー歩きにくい沢とかあるし。沢登りはないでしょ。


 結局、30分くらい歩いたところで引き返しました。しかし、ご丁寧に、国有林の立派な看板があったりして、観光地醸しているんですけど(写真は撮る気力もなかった)。


 道の入口に戻ってきたら、やっぱり、って書いてあるんですけど。
 この道には絶対入らないようにしましょう。


 横着せずに100m弱進めば、ちゃんとこれがあった。さっきのあの紛らわしい道は、立入禁止などの看板を設置すべきです。


 40分も遅れて、登山道の出発点に到着しました。時刻にして11時20分くらい。もう昼じゃねえか。


 さっきのブナの樹林に代わって少し針葉樹が鬱蒼とした道になりました。


 間もなく、沢道。


 なんか、ここも一枚岩の沢ですね。


 ぬおっ!!
 何と!登山道がダイレクトに一枚岩の沢に続いているではないかッ!


 急坂の一枚岩の沢。紅葉はきれいですが、足場が至極悪い。


 それでもハイパー早歩きでぶっ放したら、間もなく沢を抜けました。しかし、ヤブと急坂と岩ゴロゴロゾーン。


 急坂の途中に、やたらと怖いオブジェ。オブジェっていうのかな、こういうのも。


 猛烈な急坂を上がります。総じてこの上りはキツい。ロープ地帯は手にも体重を預けられるから、まだマシ。


 さっきから気にはなっていたけど、急坂の荒れたコースを歩いている間に雲がわき上がってきているんですよね。


 雲間から差す光で、紅葉地帯が美しく輝いてはいますが…。


 一応、もうすぐ山頂。


 今日は空気中のガスが多いので、光の筋がよく見えます。


 あのこんもりした山、影が丸くなっていていい感じです。


 着きましたね。山頂。七ヶ岳の山頂に到着です。記念撮影すると。


 でも、道迷い含めて3時間10分で駅から歩いてきたため、バテました。昼飯を食う気にもならず、フルーツ缶(缶じゃないけど)などを食って、そのまま縦走路へ。


 ふうたろうが登頂する前に、一人おっちゃんがいました。おっちゃんがいた頃は、ふうたろうの時よりも曇っていたんですって。


 まあ、このスポットライトのような感じも、悪くはないよね。


 さて出発です。しかし、また、ヤブですか?


 ふうたろうが迷い込んだ谷は、あの右にある山の左側だろうと思います。


 紅葉の雰囲気がすばらしいですね、ここ。


 稜線も美しいのですが…。


 ちょっと、ヤブがヤバすぎない?


 なんか、さっきから雲の量、増えてない?


 向こうの方はちょっと晴れてはいるみたいです。


 ヤブとはいえ結構なスピードで歩けます。ふうたろうだけかもしれないけど。七ヶ岳最高峰の一番岳が遠くなりました。
 七ヶ岳という名は稜線に沿って主なピークが7個あることから付いたのでしょうね。細かい上り下りはもういくつかあるのですが。


 晴れた紅葉の風景はこれが最後かな。雲がどんどん湧いてきます。


 暗くなった稜線。


 紅葉の鮮烈な色も消えました。


 こんなにひどいヤブなのに、看板だけは新しくキレイです。


 遂に山に雲がかかり始めました。


 下界に雲が垂れ下がっています。


 下岳(七番岳)に到着。しかし、ガスどころか、小雨さえ降り始めていて、展望どころではありません。


 下岳から、やっとヤブから解放されて、ただの荒れ地に戻ります。いや、快適な登山道ですね!


 霧の中の樹林。雨は諦めてください。そんなに降っていないのが救いですが。


 これも晴れていれば最高のロケーションですよね。


 ガスっていて見所が少なかったので、あっという間に稜線歩きは終わりました。七ヶ岳山頂に着いてから2時間ですべて終了。


 しかし、稜線から下るルートは、再びヤブで、しかも猛烈な急坂の荒れた道です。いや、これはスーパーハードですよ。


 その道を下ってきたら、大抵の人はこの砂利林道を歩くでしょう。メッタクソに遠いですが。


 しかし、遠回りがキライなふうたろうは、こういう道を探し出して(予め地図で)向かいます。


 そういうことをするから、当然猛烈なヤブ漕ぎを余儀なくされます。
 念のため、このルートは、さっきのスーパーハード急坂を下ったら、50mほど林道を上ったところにあります。


 これは道ではなく、沢です。今日はこんなんばっかり。


 ハイパーヤブ漕ぎルートを終えたら、入口(?)には七ヶ岳登山道の案内板が。ふつうはこれ見て登ろうという奴はいないでしょうな。


 林道をテケテケ歩いています。咳をしたらしゃっくりが止まらなくなりました。


 今更入山禁止とかいわれても困るッス。なんか、この山、やたらと不親切機能満載です。


 なんだか、不気味に車通りも少ない、太い舗装路です。


 長沢遺跡とかいう標柱がありましたが、ここ辺全体が、潰れた都市のような雰囲気があり、何度もいうようだけど、不気味です。
 その時、道路の脇から動くものがっ!!
 何と!裸の女性でした。(゚Д゚;)
 そして、その横には服を着た男性が。(゚Д゚;)(゚Д゚;)
 最初、クマかと思ったけど、毛の生え方とか体格とか、どうやらホモサピエンス原体でした。
 犯罪のニオイがしたので、車のナンバーを控えておきましたが、犯罪なら助けてくれと飛びかかってくるかと思いました。


 というわけで、これが今日のふうたろう旅日記のオチだったということですね。


 空は鉛色の雲がズンドコと覆っています。嗚呼、重い。


 Σ(゜◇゜;)ガーン
 たった今、1時間半くらいに一本の電車が出ていったんですけど!


 ふうたろうの到着、16時14分。会津山村道場駅。さっきの電車、16時11分発。犬死にふうたろう。


 時間はたっぷりあるので、昼食べなかったラーメンをば。


 線路を見ていても電車は来ません。まあ、おとなしく待てや。


 幸運にも、このあとは何事もなく、帰宅できました。
 しかし、あの山中のエロガッパ事件はヤバいですね。実につまらぬものを見てしまった。今日の山は、何とネタの尽きないことか。先週の北アルプスでのネタが少なすぎたツケか。
 #208七ヶ岳クリア。


天気:晴れのちくもり、小雨ぱらつく(福島県南会津郡田島町)

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