春の奥久慈(八溝山:茨城県)
宴の翌朝、その宴の主の家で目覚め、土浦駅まで送ってもらい、常磐線に乗り込みました。今日目指すは茨城県北部、八溝山(やみぞさん)です。
常陸大子駅で電車を降りたら直ぐ、蛇穴(じゃけち)バス停に向かいます。
大子町ホームページ路線バス
バス停から歩き始めると、自民党のポスターが貼ってある公民館(選挙期間中だけかな)があります。
うーん…、いきなり、わからない花です。
しかし、春になりました。ふうたろうが雪山で寝ぼけている間に下界の山々はずいぶん春になったものです。
オオイヌノフグリ(ゴマノハグサ科)です。これを見ると、やっぱり春が来たなあと感じます。
タチツボスミレ(スミレ科)でしょうか。スミレもかなり種類があるので、その場で同定しないと解らないかもしれません。
ミミガタテンナンショウ(サトイモ科)でしょうか。おもしろい形をしています。
車道歩きが嫌になったので、脇道に逸れました。いつものふうたろうのビョーキがでました。ぬかるみや泥道にハマりました。
樹林が、恐らく材木を採るために伐採されて、展望が利いています。もうけです。
足場の悪い伐採地を抜け、獣道なのか元々の登山道なのか解らない道に出てきました。
どうやら、八溝山には、車道以外に旧登山道というものが存在しているようです。上りくらいは、できるだけ旧登山道(土の道)を通りたいものです。
車道に追いやられている旧登山道は、細くて薄暗い斜面を通っています。
そして、今の登山道はすべて車道なので、旧登山道はその車道に分断されています。
山頂までの道標があります。しかし、ふうたろう以外、歩く人は皆無です。
日輪寺というお寺に向かう道がありますが、こちらに行ってしまうと谷をひとつ越えなければなりません。大変です。
カタクリの葉っぱと蕾を発見。さすがに4月11日ではカタクリ、早かったか。この辺り奥久慈は、桜もまだあまり咲いていないのです。
いやいや、そんなことはなかった。
カタクリ(ユリ科)は、場所によって花の早さが違うみたいです。
今年も、花の季節が到来、ですね。
楽しみです。山、イッパイいきましょう。
車道を逸れ、金性水(何と読むのか解らない)の方へ向かう道を取ります。
冷たくもなく、ぬるくもない、金性水の水飲み場があります。水量は比較的豊富です。
等高線に沿って歩き続けるのが終わると、階段の道が始まります。ウゲーっ!と思う瞬間です。
鉄水、だったでしょうか。鉄性水、だったでしょうか。とにかく金(Au)に対する鉄(Fe)です。カエルの鳴き声が聞こえます。
階段を上ると、車道横切り1回目。この車道を左に行くと、また別の水場に行くようですが、水場巡りしてるんじゃないので、先に進みます。
車道横切り2回目。八溝山の神社の鳥居です。もう少し。
ところで、左に何か白いモノが見えますが、何でしょうか。
とりあえず、やぐらをファインダーに入れないようにして記念撮影。
その間に横を通り過ぎた3グループの夫婦も、このダサい城型のやぐらにウンザリしていました。
『管理できないのならこんなもん作るな』『税金の無駄遣い』『山頂(三角点)に失礼だ』など、ケチョンケチョンです。
日本政治の矛盾を見に行きますか。
なんだか、言ってる側からこの貼り付けられた石壁が剥がれていくような音が。
やぐらの上からは、さすがに展望が利きますが、作り物の展望だからね、大したものではありません。
しかし、今日は雲が多い。
雨がぱらついてきたので、下山開始しますか。少し疲れたので、車道歩きで速攻で下りてしまいましょう。
すると、何やら、駐車場みたいな展望台みたいな場所が。
ここからでもまあまあ展望はよいですが、広角レンズで撮ると、ガードレールとかが入ってしまいます。アングルが空寄りなのはそのためです。
車道をずんずん下ります。ふうたろうが最初の方で嫌気を差してショートカットした車道の一部から、切り開かれた展望があったりします。
そして、慌てる乞食は儲けが少ないというか、脇道に逸れたところから50mくらい車道を歩いたところに、旧道入口があったりとか。ぐちゃぐちゃの泥道を歩く必要はなかったと。
さて、登山口のところにある小川です。14時半頃ですから、まだ2時間弱、バスまであります。
さっきの自民党の公民館(?)の横のあずまやでお菓子を食べていたら、ハエみたいな昆虫が頭にたかってきました。登山中から気にはなっていたけど、さすがに休憩中にハエにまでたかられるのは勘弁なので、出発。
しかし、里の道ばたには春の花が咲いています。
これはニリンソウ(キンポウゲ科)でしょうか。
ムラサキケマン(ケシ科)です。季節の花です。長閑です。
こういう花巡り、一緒に歩いて見る人がいたらいいなあと思う場面のひとつです。
大きいタンポポ。カントウタンポポ(キク科)かと思ったけど、どうも違うようだ。
長閑ですなあ。でも、こういうところを歩いていると、ひとりは何となく、寂しさを感じさせますなあ。
イワボタン(ユキノシタ科)でしょうか。ネコノメソウ属という種類だそうです。とても変わった風貌をした植物です。
朽ちかけた木の橋の上に、たくさんの杉の芽が出ています。ちょっと水不足気味なのか、枯れている感じもするけど。
カキドオシ(シソ科)でしょうか。
ふうたろう、蛇穴(じゃけち)バス停からかなり歩いてきました。
ここは、腐川沿いの、日輪寺や八溝山方面に続く道路ですが、崩落しているのか、通行止めになっています。通れれば、こちらを登ってもよかったという話か?
ムラサキケマンに似ていますが、若干色が薄いし、先っぽが他の場所と同じ色をしています。別のケシ科ケマン属でしょうか。
ずいぶん、花を見ながら歩いてきました。時計は16時を指していて、そろそろ蛇穴からバスが出てくるかどうかという状態。
さっきの公民館と同じ自民党員らしいポスターが貼ってある店に入って、買い物。正直あまり買いたそうなものはなかったけど、見たことのない変なお菓子があったので、ネタ程度に買ってみました。
味?
何か、歯磨きしたあとに乾いたパンでも食っているかのような味です。
なお、「オリゴ糖(腸の働きを良くするビフィズス菌)」とか書いてあって、目が丸くなりました。オリゴ糖はビフィズス菌じゃないからって、ツッコミをば。
門の井バス停です。ここで16時23分発常陸大子駅行きのバスを待ちました。
バスが常陸大子駅に着いたのが17時少し前。電車は17時48分と、1時間くらい待ち時間があるので、ここで夜飯にしてしまおうと思いました。
駅前のソバ屋に入ったら、とりあえず、米の飯が食いたいと思って、玉子丼を注文。それをたらふく食ったら、これを見つけたのです。
惜しいことをした。
でも、周りにいたお客さんであるおっちゃんたちとも話のネタになって、まあ、これはこれで良かったんだなと思いつつ。
このあと、あえて水戸線と関東鉄道常総線経由で、遠回りをして帰りました。ちょっと、mixiのゲームでやりたいことがあったので。
結果、帰宅は日付が変わるか変わらないかのところでした。嗚呼、遠かった…。
電車の中も、もちろんずっとひとりだったので、特に常総線の下館から水海道(みつかいどう)はかなり遠く感じました。
帰ってきたら、日記も書かず、風呂入って寝ました。嗚呼、長い1日だった…。
こうして、誕生日登山を終えました。八溝山は展望という点でも開発度合いという点でも、そして天気という点でも決して良いとは言えませんでしたが、たまにはこういう山を歩くのも、違う趣向があって良いものだと思います。ふうたろうたるヤマキチは、山に関しては場所を選ばないのだ。もちろん、五竜岳の時のようなムリは厳禁なのですが。
#211八溝山クリア。
天気:くもり時々晴れ、小雨ぱらつく(茨城県久慈郡大子町・福島県東白川郡棚倉町、移動中を含む)
地元の山です。何をもって、300名山なのか微妙な山ですが、私は梅雨明け前の暑い日にエゾハルゼミの大合唱の中、快適に歩けました。
まあ、この山は、高笹山方面に行かないといいところが分からないようです。徒歩であれば、唐竹久保バス停まで降りれば、良かったのに。
ま、どちらにしろ、大した山じゃないですけどね(笑)ただ、地元の山なので、今度、福島側から登り、高笹山を縦走してみたいですね。
まあ、時間の問題ですよね。八溝山はなんだかんだ言っても遠くて、予定と一緒に考えると、どうしても唐竹久保までは行けなかったんですよ。
高笹山という場所は予想でしか判らないけど、たぶんあの稜線だと思います。行きたかったですけどね…。いかんせん電車だけで日帰りだと絶望的です。
とりあえず、車道で山頂というのは、もう山として失格です。