次こそは(大雪山旭岳:北海道上川支庁)
東花苑の朝。早く起きて1日・2日の日記の2本くらい書こうと思っていましたが、起きたら5時半。さすがに今日の準備をしていると、全然時間が足りません。
とりあえず準備などをして7時にはメシを食いに食堂へ。
しかし、なんというか、メシはやっぱり・・・。まあ、駅前ホテルよりは数万倍いいですが。
このご飯、多すぎるでしょ。俺ひとりなんですけど。
…どうせこの飯は余ったら捨てられるのだろうと思ったので、その余りを旅館の人におにぎりにでもして持たせてくれと頼んだら、けんもほろろに断られました。「朝ご飯として出したのですから。」だとか。せいぜい衛生面で心配されるくらいかと思っていたのですが、さすがにケチくさいことを言いやがってと思わなくもなかったり。
…オオサカの高級料亭と同じ事、やらないよね?
一旦バスで旭川駅まで出て、パソコンなど、登山に必要ないものをコインロッカーに放り込んでこなければ。
しかし、乗り込んだバスは、唯一旭川駅には寄らないバスでした。しかも、170円の運賃だったのに200円入れてしまうとか、さっき朝飯で心の中で悪態をついたから因果応報?んなアホな。
旭川市はなんだか不思議ですな。いや、北海道自体がなんだか不思議ですな。
このバスの後ろの広告、「民主商工会」と書いてあります。一般企業のバスに、この団体の広告が載ることは、ふうたろうの知っている地域ではまずありませんでした。
そういえば、旭川地方法務局名義、だったか、「5月1日から~は憲法週間です。国民主権・基本的人権の尊重・戦争放棄は…」という当たり前のことが駅前買い物公園の通りでずっと流れていましたな。
所変われば品変わる、といいますか、ただ意固地な保守ではないですね、北海道。
まあ、長くなりましたが、どこへ行くのかまだ書いていませんでした。着いてからで申すのもアレですが、ここは旭岳ロープウェー乗り場前。2度目の大雪山旭岳をめざしています。駅前で旭岳温泉行きのバスを待っていたら、タクシーの運転手に、声をかけられました。…まあ、このあとは自主規制した方がいいのかな。
とりあえず、到着。
実は、今日も天気が下り坂らしく、天気の巡り合わせに失望していました。なので、できるだけ早く登山を始めたかったのです。
ロープウェーは混んでいます。それでも、あの蔵王の比ではありませんが。
このロープウェーを前に使ったのは2004年8月13日頃でしたかな。懐かしい。
良い天気ですね。本当に崩れるのでしょうか。
ふうたろうの横を次々とスキーを履いた人々が歩いていきます。そして、ありがたいことに、声をかけてくれる人もいます。何度もいいますが、そういう一つ一つが、今のふうたろうの助けになるのです。感謝。
強烈な日差しが旭岳の雪原を照らしています。ヘルメットとUVケア(SPF50+++)。暑いので半袖長袖ウールのシャツの合計3枚で歩いています。全然寒くない。
目印のあるところに人々が休憩しています。やっと気がついたのですが、適度に人がいるところは、やっぱり安心しますね。
上に行くほど風がだんだん強くなってきます。全然大きくはないけどシュカブラがあります。
前をカップルっぽい2人が。みんなスキーウェアとゴーグルなどで、年齢も、場合によっては性別さえも判りません。
遠くに黄金ヶ原。トムラウシからオプタテシケまでの縦走に取り付いたとき、きれいな笹原が広がっていたところです。
トムラウシもうっすら見えているはずですが、写真では判別できませんね。
しかし、ふうたろうの立っているところは、何気に雪庇、なのかな?
後続があります。って言うか、ふうたろうが抜かした人とかがいます。
みんな重いスキー履いてるんだもんなあ。ご苦労様。ふうたろうはスキーできないので、わかんで這い蹲(はいつくば)っています。
大きいです。なだらかな斜面がこれほど広大に広がるところは、本州ではどれくらいあったか…。鷲羽岳や水晶岳付近の雲ノ平…は、どうだったかな…。
パノラマがすごいです。ガスがなければもっとすごいですよね。真冬に来たいです。2~3月頃とか。
ニセ金庫岩に近づいてくると、とたんにエビの尻尾がデカくなってきます。エビの尻尾というのは、空気中の水の粒などが風で岩や木などに吹き付けられてマイタケみたいになっているやつです。見れば判ります。
昨日までこの辺りの天気は荒れていたみたいですからね…。
羊蹄山でも後半は天気がよく、結局雪景色は堪能できたわけですし、旭岳も悪天を避けられた。十分じゃないですか。
ニセ金庫岩を越えると、方向が90度変わります。そして、再び登ります。
この辺りから急に風が強くなり、寒くなります。さっきまでの暖かさと穏やかさはいったいどこへ。エビの尻尾もすごい。
まあ、圧縮していますので。ふうたろうも一緒に。
なんだか、登頂した瞬間いきなりガスが覆ってきましたけど?呪いですか?
腹が減ったので、気圧の低下にもかかわらず袋ごとせんべいになった蒸しパンを食いますか。
まあ、良いのですよ。ふうたろうは山頂の景色さえよければ、という立場ではないので。全体がよければ、それで良いのです。
旭岳から、間宮岳方面に向かいます。一旦、旭岳を下ります。
トレースはふうたろうのもの1本。快適な雪原歩きです。最高です。
しかし、次、間宮岳方面の稜線への登りは超大変です。風が猛烈に強いし。
昨日までの羊蹄山の筋肉痛がヒラメ筋を襲っているので、少しの登りでも既につらい。でも、何とか間宮岳稜線まで辿り着きました。奧に見えているのは熊ヶ岳。振り返っています。
ちぎれ雲が風に舞っています。そろそろ天気が崩れてくる頃ですか、気象情報によると。
また裸地。この間宮岳付近は猛烈な風でした。風というか、爆風というか。
あまりの風にルートを見誤り、何と、北海岳方面に向かってしまいました。そちらは更に暴風で、耐風姿勢を取っても吹っ飛ばされそうでした。本気で死ぬかと。
間宮岳の標付近でも風は非常に強く、登山ルートを囲うためのロープや鉄の杭にしがみつきながら歩くのが精一杯でした。
そして、その一連のごたごたでゴーグルをなくしました。
GPSを持っていなかったら、下手すれば有毒温泉のある谷へ下りていたかも知れません。嗚呼おぞましい。何とか軌道修正して、間宮岳を通過。
しかし、この間宮岳近辺は平らな地形なので、曇ったりガスが出たりすると、リングワンダーリング(Ring Wandering:英語)しそうです。本当に、方向感覚失いましたから。要は道迷いするってことですね。
風が強いので、写真を撮るのも本当に大変でしたが、歩いた記録ぐらいは残しておこうと思いまして、余裕無いながらも適当にシャッターを切っていました。
この立て札を見れば、西方向、つまり、中岳温泉や裾合平に向かえばいいです。間違っても中岳方面に向かうことの無いよう。爆風でどこに飛んでいくか判ったもんじゃない。
ついに、空は完全に曇ってしまいました。気圧配置の呪い(゚Д゚|||)
中岳温泉の手前に、スゴい急斜面があります。雪に覆われているので、下りられるのかどうか、若干不安を抱えていましたが、予感的中、だいぶ脚を斜面にかけるまでに時間がかかりました。だって、斜面をわかんで下っている人はいないのですから。みんなスキーです。
風は強いしガスはひどいし、靴は重いし足は疲れているし、精神的に余裕無し。この谷に下りたったとき、やっとその苦痛の精神状態から解放されました。
さ、もうテントを張りましょ。
そう思ったところ、前にテントを張った人たちが雪を掘って均している場所発見。遠慮無く使わせていただきます。それとも、イケないのかな?
そのすぐ下には、中岳温泉の源泉があります。源泉っていうか、そのものなんですがね。
テントを張り、食事。やっぱり腹が減っているので。
無印良品の新製品であるダルカレー。豆のカレーです。スパイスがよく利いて豆の感触がよくて、ふうたろう、ダルカレーはカレーの種の中でかなり好きです。
昨日買ったA旗でも読みますか。
みんな、メーデーがんばってますな。ふうたろうも、札幌のメーデーくらいに出られれば良かったかも知れませんな。
しかし、記事の中で気になったのは、「建設の不況が政治の責任」みたいな表現をしていたこと。そうなのかも知れないけど、ふうたろうでもそんなの、「はいそうですか」とは思えない。発言した土建の人たちもちゃんと説明していたのかも知れないし、もっとその辺は丁寧に書いてもらいたいと思います。
雲がきれいに焼けていますね。希望、持っても良いってことですか?
しかし、夜中になってガスがひどくなり、雨も降ってきました。沢靴のように濡れた登山靴を外に干しておこうと思ったけど、雨でテントの中に引っ込めました。もっとも、どちらにしてもそんなことで乾くような靴じゃないけども。
朝になったら、晴れてくれますか?ふうたろうに夢を持たせてくださいませんか。お願いします。
天気:晴のちくもり、一時雨(北海道上川支庁上川郡東川町・上川町、移動中は含まない)
覚え書き:メール。