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日帰り下山(大雪山から暑寒別岳へ:北海道上川支庁・留萌支庁)

2010年 5月 4日

 中岳温泉(ただのお湯のたまり場)のそばで目覚めた朝。昨日の夕方のぬか喜びが余計に悲しい朝。見てください!このガスをっ!!


 …まずい袋のインスタントラーメン(最近本当にまずく感じる)を食べ、出発です。今朝はそんなに慌てなくてもいい。せいぜい11時10分のバスに間に合うように下ればよいから。
 まさか、こんなところですっぽんぽんになって温泉になんて入ろうとは思いません。だいたい、ヌルいから。


 そもそも、浅いし。


 濃霧がひどすぎて足下が暗いではないか。


 同じようにこの谷で風をしのいでいるテント泊の人々。


 顔を出してきたおっちゃんらと少しだけ話して、ここをあとにしました。


 まさに、五里霧中という言葉がふさわしい。四方八方、まるでマンガかゲームかドラマか、とにかく現実のものとは思えないくらい、何も見えない。GPSがなければ、絶対終わっています。


 せいぜい晴れてこのくらいか。でも、さっきまで太陽の存在を疑うほど暗かったではないか。


 多少見通しが……。


 …!!?


 おや?何だ?!


 ものの5秒くらいで、向こうが判るくらい霧が消えていきました…。


 こういう晴れ方があるのか。やまない雨もあるなどと絶望していた途端の出来事だっただけに、感動の嵐。


 今までの濃霧と曇り空故に、ひときわ青空も雪原も輝くのです。


 ここしばらくは動画のように楽しむべし。


 雲が散っていく様子は、一つのドラマですね。素晴らしい。


 朝日が出たり入ったり。


 ちぎれ雲に紛れる、旭岳。実は旭岳だったんですね。気がつかなかった。


 中岳方面。こちらは山が複雑に入り組んでいるので、若干回復が遅い?


 雲が遠のいてきました。


 完璧に晴れました。


 中岳、いや、北鎮岳か。きれいに見えました。


 朝日と旭岳。


 雪をたたえた旭岳。


 雪面の陰影がおもしろい。


 仮にかっこよさそうに見えたら、それは罠です。実際はこの影の脚と胴との比率は逆です(滅


 当麻岳や比布岳などの稜線です。さっきのところからだと、大きすぎて17mmのレンズだと入りきらない。大きい景色です。


 上空をちぎれ雲が同じ方向に駆け抜けています。


 そしてまた太陽が覆い隠されて…


 ガスがふうたろうの周囲を覆いました。


 大きな雲の塊。西の空には雲がずっと控えていたのです。さっきの晴れ間は本当に束の間だったのですね。


 出発時の状態に戻りそう。


 こういうのは幻想的ですね。カラッと晴れきっているのも良いですが、こういう中途半端さも悪くない。そう、この状態も、なかなか良いところがあるんですよ。


 しかし、こうして完璧にガスに覆われると、それでも悲しいです。さっきの着かず離れずを繰り返しているとおもしろかったのに。GPS頼りに、姿見駅に直進です。


 姿見駅周辺の雪面整備をしているブルドーザか何かの音に向かって歩いていると、ありました。8時頃のことです。みんなが遊びに来る前に、整備です。ありがとうございます。


 霧の中に紛れる旭岳ロープウェー姿見駅。


 ロープウェーが動くのは1時間後(9時20分)。さすがに風があるのでじっとしていると寒く、中で待たせてもらいました。mixiのゲームくらいでは時間はつぶしきれない。かといって、メールの返事とかを打っている心の余裕もない。
 とりあえず便所参りするか。洗浄水が茶色いなと思ったら、汚水処理で水を再利用しているらしい。これ、ひょっとしたら、別海町の方でマイペース酪農をしているあの人がやっていた糞尿処理の技術では…!?まだふうたろう絵日記が始まる前の話なので、紹介はしていませんが、機会があればまた。


 姿見から始発に乗ったのはふうたろうひとり。従業員の方がふたりだったので、客であるふうたろうの負け(何
 それにしても、5m先が見えない。スゴい霧ですね。


 雲の下に出ました。


 上りのロープウェーは満員。


 昨日登ったふうたろうは、実はとても幸運だったのかも知れませんね。
 バスまで2時間くらいあります。バッジをゲットしておきました。


 待ち時間が長いので、少し歩きました。そしたら、無料の休憩所兼ビジターセンター発見。そこで休んでいたら、管理人の人と思わぬ情報交換ができました。うん。嬉しいですね、最高ですね。


 さて、旭川駅に戻ると、Bダッシュでコインロッカーの荷物を出し、荷物の詰め替え作業です。次は暑寒別岳。増毛(ましけ)方面に直で向かうのです。外で大風呂敷を広げて詰め替えしていると、同じバスに乗っていたカップル(夫婦?)が声をかけてきました。何かと思えば、カメラをバスの中に忘れているとのこと。ヤヴェー(゚Д ゚|||)バッグの中には携帯も入っているので、探すに探せねーじゃん!!
 しかし、ふうたろうが、余りにもバカでかい荷物を持って目立つ格好だったので良かったです。
 何気に、増毛のタクシー会社に電話するのに手間取ったりもしましたが、メインイベントはカメラ忘れだったかな。
 切符を買って、いざ増毛へ。「ぞうもう」ではありませんよ。切符は箸別(はしべつ)になっているけど、あとで予定が変更になります。


 駅で買ったカニシュウマイ弁当。深川までたった17分しかないので、ハイパーイナヅマ食いでした。なんだかせわしなくて、心の余裕は全然ありません。


 初めてJR留萌線に乗ります。
 途中、恵比島(えびしま)という駅がありました。ここ、古い駅舎に「明日萌駅(あしもいえき)」と書いてあります。1999年春~夏バージョンのNHK連続テレビ小説「すずらん」の舞台じゃなかったかな。NHK用に特設された駅舎なのか、本当に昔はこの名前の駅だったのかは知らないけども。明日萌(あしもい)って、いい名前ではないですか。


 線路沿いは、平地でもたんまり雪が残っています。


 電車が留萌(るもい)駅に着きました。留萌駅では20分くらいの停車時間があったので、外に出て、買い出し。LAWSONなんかでからあげクンレッドとか飲み物を買うなど、アーバナイズしてしまいました。実際は、からあげクンレッドに付いているつまようじが欲しかっただけだったのですが。


 瀬越駅付近。海がきれいです。ハイパーのどかです。


 地面にはアシタバみたいな草の中に、懐かしい花々があります。


 ハイパーのどかな車窓を流していきます。


 雲の雰囲気も良い。


 雪解け水で水かさが増えていると思われる川。


 笹原が多い、北海道日本海側。


 絹雲が流れています。


 そういえば、この辺りからだと、すぐそこの丘に隠れて、暑寒別岳は見えないのですね。


 増毛駅到着。一両編成の車両。みんな写真撮ってます。ふうたろうも便乗。


 留萌線の端っこ、増毛駅。ゴミ箱すらありません。からあげクンレッドのゴミが少し邪魔だけど仕方ない、持っていくか。


 呼んでいたタクシーが来ていないので少し散歩。テトラポッドの海岸線。


 写真がいきなり飛ぶけど、タクシーで登山口の一つ暑寒荘まで行きました。実は、箸別避難小屋に泊まりたかったのですが、そちらまでの道路は雪で閉ざされているらしいのです。靴はぐちょぐちょだし、さすがに体力的に歩くのは厳しかったので、こちらに来ざるを獲ませんでした。でも、暑寒荘、良い小屋ですよ。


 食堂もなかなかきれいです。


 目の前に池がある。しかし、他の利用客、ここから水を汲んでいた。ふうたろう、それはさすがに、大雪山の黄金ヶ原で水汲みをしていたおっちゃんと同じレベルだと思った。まあ、トウガラシの破片と見まごうがごとき生物多様性が育まれていた沼の水を飲んでいたふうたろうが言うべきことではありませんが。


 暑寒荘の正面。


 登山口。


 この水、飲むか?普通。煮沸してもイヤですね。もっと向こうにきれいな流れがありそうなのに。


 部屋がたくさんあって広いので、贅沢に一部屋使わせていただいています。


 この暑寒荘、問題は、カメムシとテントウムシが多いこと。テントウムシはともかく、カメムシのサンバは死です。


 布団まであります。でも、ふうたろうは寝袋を使います。乾かすのも兼ねて。


 1Fには暖炉があります。小屋の中と外に、大量に薪が積まれていて、それを使うことができるようです。誰が運んだのか、とてもありがたい。


 ふうたろう、薪割りを久しぶりにやってみました。でも、年配のおっちゃんに「新しい切り口から割るんだよ」「それは小さく割りすぎだな」などとだめ出しされていました。


 さて、天気が下り坂に向かうという情報が入っているので、明日はどこまで持つのでしょうか。一抹の不安を抱えながら明日を待ちます。


 お願いです。暑寒別岳、持ってください。


 大雪山から下りてきてそのまま暑寒別岳まで。実際、スゴく気分的にも体力的にも疲れています。でも、最後までがんばるのだっ!今はがんばれるときだから。いつ頃か、暑寒別岳に行きたいと叫んでいたときの夢を叶えるのです。行くのです。明日は登るのです。


天気:くもりのち晴れ(北海道上川支庁上川郡東川町・留萌支庁留萌市・増毛郡増毛町、移動中は含まない)

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