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数時間の勝負(表銀座縦走:長野県)

2010年 7月 4日

 4時半に目覚ましをかけました。23時頃に寝たので、何より、夜通しの強い雨で屋根から連続した騒音で、寝不足気味です。しかも、4時半に、目覚ましが鳴ったときはその音がかき消されるほどスゴい雨で、起きるのをやめました。


 しかし、5時になって周りの人々がもそもそし始めると起きるしかなくなりました。そして、なぜか知らないけど、晴れ間が出てきています。慌てて飛び起きましたさ。


 アルファ米を調理(?)しつつ、ちょっと外に出て写真。
 う~ん、これはひょっとしたら…


 常念岳も雲が多いながらも、ガスは晴れています。


 空はやや低めの高積雲が広がっています。


 稜線直下に雲海が広がっています。


 雲海が波打ちます。


 この後の天気がどうなるにせよ、いちばん良い時間帯に晴れているのは間違いないです。


 常念岳の上の方はかなり青空が広がっています。月まで出てきました。
 …月?


 食欲はあまりなく、中途半端に食べて出発。結局、予定通り大天井岳方面表銀座に向かうことになりました。


 肩から上の常念岳ピークが見えてきました。横通岳のピークはけっこうキツいですから、すぐです。


 それにしても、空が青い。さっきまでの雨の効果ですか。雨と晴れは紙一重ですか。


 実はまだ小雨がぱらついています。そのためか、虹が架かっています。この虹は、絶対雨が降らないと現れないものです。


 霧の中に浮かび来る森林限界近くの樹林。


 快晴の空よりこういう空の方が好きです。


 コックピットから。
 …という気分。


 ちょうど雲の隙間に入っている様子。


 虹が近くなったような気がする。


 逆巻く雲海の波。


 キツい横通岳の斜面。


 横通岳はトラバースです。この辺りの道はずっと稜線を地味に外しています。


 雪渓からまた安曇野の雲海。


 夏のアルプスの稜線に日が当たる。


 トラバース道を進みます。平坦なので、サクサク進めます。


 虹の向こうに穂高岳の涸沢カールが見えます。まだまだあちらは凄い雪。


 ハイマツ帯のさわやかなトラバース道。


 東天井岳の肩に続く緩やかなカーブ。


 もう少し晴れてもいいけど、快晴よりは空に変化があっておもしろいです。


 ハイマツが広がる斜面。


 蛍光管のように光を蓄えては放出する雲の下に、横通岳と常念岳。


 稜線上に雪渓が出てきました。これはまっすぐ進めないので、上がります。


 雪の上に赤いものがあると思ったら、指示用のペンキなのですね。


 東天井の肩です。大天井岳(おてんしょうだけ)に向かいましょう。


 これが東天井のピーク。


 大天井岳方面は雲が多い。


 この石垣はなんぞや?


 東に展望の利く場所からはいつでもこの風景が見られます。


 たなびく雲がたまらない。


 大天井岳手前のピーク。ピークは通りません。


 枠下の雪渓でパノラマが削られるので、雪渓の上にいっそのこと下りてみよう。


 でも、手前に今度は大きな山が現れました。大きいなあ、北アルプス。


 東天井方面を振り返ってみます。
 …ここまで風景が見られれば、この時季であればじゅうぶんかもしれませんね。


 大天井岳は雲の中。


 まだらな雲が山のでこぼこに引っかかってはちぎれていきます。


 そして、大天井岳付近になると、ガスの中に入ってしまいました。


 小雨がぱらついてきました。左端の方に大天荘が見えてきました。


 これが大天荘。
 なんか誰かがふうたろうの方にカメラを向けています。でも、ふうたろうの方もカメラをあちらに向けています。


 大天荘のベンチに座って休憩。さっきまでの大きな青空は見られなくなってしまいました。


 大天荘で、小屋番や、後述する名古屋の人と少し喋って、大天井岳に向かいます。まあ、ガスって何も見えないだろうけど。


 本当に、何も見えない。残念。もはやここまで。


 時々谷の下が見え隠れしますが、どうもこちらは厚い雲に覆われっぱなしのようです。


 燕岳の方からやってくる人は殆どいません。若い女性ふたり、大天井岳直下の急坂ですれ違って、それっきり。
 なお、この女性たちは、虹を見ることができたそうです。いや、見られてよかったね…。


 霧の中に消えていく登山道。


 木の階段と鎖。写真見返すまであったことを忘れるほどの小さいものだけど。


 遂に雨が本降りになってきました。
 嗚呼、だめだ。ハラも減ってきたし、イライラして前に進めない…。


 大下り。ガスで殆ど写真にならないので、黙々と歩き続けました。でも、コースタイム通りに進むのが精一杯。


 「蛙岩」と書いて、「げえろいわ」と読むらしいです。蛙という字を鳴き声の擬音語で読ませるなんて、スゴい。でも、これが本当に蛙岩なのかどうかは…微妙。この辺り、こういう岩が多いので。


 細い岩の隙間を登山道が抜けます。
 そういえば、さっきふうたろうを颯爽と抜いていく兄ちゃんがいました。でも、ふうたろう、あまりの空腹と疲労で返事ができませんでした。ああいうこと、あるんですな。


 暗中模索というか、五里霧中というか…(+_+)


 小屋の端が見えてきました。


 これが燕山荘(えんざんそう)。燕岳(つばくろだけ)すぐ近くにあります。
 小屋の玄関で少し休ませてもらい、荷物まで置かせてもらって、ちょっくら燕岳のピークを踏んできますか。


 燕岳付近から地面の様子が変わります。花崗岩、か。


 木の階段とか整備されていたり。


 撮るものがほとんどないので、更に空身なので、猛烈なスピードで燕岳に着いてしまいました。でも、しっかり曇っていますね。
 っていうか、雨です。


 長居は無用。…もったいない気もするけど、戻ろう。


 行きには気が付かなかった、霧の中の天然のお城。


 もう燕山荘が見えてきました。速い。11時7分に燕山荘に到着して、その後休憩を挟んで出発して、11時55分前後に戻ってきました。


 さて、荷物担いで中房温泉に下山です。
 でも、この道は通行止め。雪で通れません。


 やや緩やかな道を下っていきます。この辺りで、大天荘で会った名古屋の兄ちゃんが追いかけてきました。


 合戦小屋に着きました。彼がこれからずっと下まで一緒になるのですが、歩き慣れた道らしく、速い速い。


 合戦小屋の名物、スイカを半分御馳走になりました。一人では食べきれないと言っていましたが、ふうたろうは一人で食べちゃうだろうなあ。


 これが合戦小屋です。次、餓鬼岳に登り、燕岳リベンジのために来るとき、またここに寄っていこう。
 そういえば、名古屋の彼、燕山荘にはケーキという名物があるとか言ってましたね。


 さて、合戦小屋からのダッシュがスゴい。彼はまだ半分か3分の1くらいのスピードらしいですが、猛烈な勢いで急坂を下っていきます。


 雨が降ろうが霧が立ちこめようが、クソ暑かろうが、Bダッシュ。1時間ほどでもう中房温泉に着いてしまいました。驚異的なスピードで、思えば少し損をした気もしなくもないけど、バスの時刻があるし、雨も降っていたので、しょうがないです。


 この後、ずぶ濡れになったカッパやスパッツなどを洗い、すねを伝って入ってきたであろう雨水でビッチャンコになった靴を脱ぎ、穂高駅まで。2500円しかなかった持ち金のうち1700円をバス代で消耗し、あと800円というところで電車。穂高駅はクレジットカードが使えたので現金をこれ以上使わなくて助かったのですが。
 帰りはスムーズでした。これほどオチがない帰りは珍しい。
 というわけで、駆け足だった表銀座コースを終えました。天気的には残念な感も大きかったけど、朝の数時間晴れたこと、昨日の夜語り合ったこと、このふたつはとても有意義でした。ピークでは晴れなかったけど、ふうたろうの旅はピークハントだけではないからそれでいいのです。
 #76常念岳クリア、リベンジ達成。
 #123大天井岳クリア。
 #124燕岳クリア。


天気:雨のちくもり(岩手県岩手郡滝沢村・松尾村、移動中は含まない)

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