ブラックアウト街道(滅)(栗駒山【世界谷地コース】:宮城県)
(=皿=)
胃ムカムカ症候群が新幹線の中で勃発。そして、低い雲が垂れ込めているという、壊滅的状態(滅滅滅
ところで、バスはどこから出るの?駅ビルの中の観光案内所でこの辺りと聞いたんだけど、まさか罠…(アヴラ汗
5分ほど遅れてバスが到着。そして、約2時間のバス旅が始まります。駅からさらに2時間かかるってどうよ。
(=皿=)
山の上はイケるかと思ったけど、やっぱりダメぽ(滅
運転手のおっちゃんも、
「はい、ザンネンでしたー」
だそうで。
(=皿=)
ふうたろうの登山口はここじゃないから大丈夫だよきっと(ヴォー読み
世界谷地バス停到着。
実は、今乗っているこのバス、期間限定で、路線バスとして申請中だそうです。
→宮城交通(すぐにリンク切れすると思います)
霧雨が降ったり止んだりしている中、進みます。世界谷地とは、湿原に付けられた名前です。第一と第二がありますが、第二は2008年6月14日の内陸地震の影響で封鎖されているとかなんとか。
第一世界谷地までの道では、観光客にゾロゾロと出くわします。靴が普通だし。ふうたろうは寝不足でリキが入らないので、爽やかさは欠片もありませんが(滅滅滅
第一世界谷地の分岐をスルーすると、人の気配が一気に消えます。
ああこれで静かに歩けるなあ(棒読み
もっとも、世界谷地に行ったところでウルトラガスゾーンなので、楽しくも何ともないだろう…(じと目
分岐に到着です。ここまで第二世界谷地の分岐からやけに長かったけど…
何か地形と地図のギャップに違和感を覚えながら進んできたら、道が25000分の1の地図と違ってやがったという罠(滅
これは昭文社の地図の勝ち。
クモの巣に水玉がくっついてキラキラしています。こればかりはガスが無いと出来ないですな。
しかし、視界を遮るガスと歩けば絡みつくクモの巣にはうんざりするのが、デフォルト。
ギンリョウソウ(イチヤクソウ科)。110リットルのザック背負いながらの撮影はつらすぎますから。(マニュアルフォーカス、フラッシュ無し)
マイヅルソウ(ユリ科)。花は無理してでも屈まないと、撮る価値すら無いようです…。
コバイケイソウが今頃発芽しています。ちょっと前までここは雪の下だったのでしょうね。
どうでもいいけど、湿原をツボ足で歩かせるのやめてくんない?あのオゾマシいヌプントムラウシ分岐(北海道)辺りを思い出すからさ。
スゲの仲間(カヤツリグサ科)でしょうけども、名前、よく判りませんな。綿の時もいいけど、綿の時って、意外とふうたろうは見ることが無いのはなぜだろう(じと目
…ヌオッ(゚Д゚;)
何か、クマっぽい生き物のクンカクンカ(^・・^)する声が間近に聞こえる…(滅
そして、長い長い上り道を歩んできたら、湿原にぶつかります。またツボ足で歩かされるんですか、ここ(じと目
この辺りはガスが濃くなるとまともにルートを探せなくなるようで、ふうたろうはまさにその状態です。さらに雪渓もあるので、完全にルートが消えています。そういうときは…
雪渓のところは、ガスの白と完全に混ざってしまって、進路がまったく判りません。ふうたろうの人生みたいに(真顔
雪渓のないところをツボ足で歩かされています。湿原なんかツボ足で歩きたくないし。ハマったらずぶ濡れになるだけだし(滅滅滅
ヒナザクラ(サクラソウ科)が呑気に咲いています。
踏まずに歩くの大変なんじゃー(゚Д゚メ)ゴルァ
とりあえず、こういう時は方位磁石と斜面の方向を見ましょう。何となく北西方向に斜面が上向いているので、登れば稜線に行き着きそうですね?地図は当然見ましょう。
すんなり北方向へトラバースして進めるかと思ったけど、雪渓がすごくて無理。せめてピッケルがないと、アイゼンだけでは無理。
足もとを見ると、何となく雪が赤い…?誰か、ペンキで道しるべでも付けてくれてんだろうか?
これが噂のムシトリスミレ(タヌキモ科)ですか。よく見ると葉っぱに虫がイッパイくっついていますな。食虫植物だそうです。
イワヒゲ(ツツジ科)。今日の花は見たことが無いものが多いですな。これなら、花スペシャルにしても良かったかもしれないですな。
ところで、どこから稜線に復帰出来るんだよ。ここもどうやら違うみたいだし。
おっと!
ロープが下がっているということは、ここが復帰点ですな。ふうたろうはようやく刑務所の外に出られるようですな(白笑
ヌオッ(゚皿゚;)
しかし雪国を越えるとヤヴ国だった(滅滅滅
ベニサラサドウダン(ツツジ科)ですかな。きれいですな。花の季節ですな。
ヤヴ道でしたな。大変でしたな。植物が萌える季節ですな(じと目
さて、疲れた身体を圧して、栗駒山目指します。今日中に笊森避難小屋まで行きたいのですがね、本当は。
しかし、このルート、浸食のレベルがハンパないですな。融雪期はここが恐らく川になっているのでしょうな。
ピンぼけしてるけど、ウラジロヨウラク(ツツジ科)です。こないだの御神楽岳(本名御神楽、福島県)でも見かけましたっけ。
周辺の枯れ草に溶け込んでいますが、モウセンゴケ(モウセンゴケ科)。このケバケバの先にはネバッとした液が付いています。食虫植物です。
コバイケイソウ(ユリ科)。ベラトルムアルカロイド(類)と呼ばれる毒を含んでいるそうです。毒の名前の「ベラトルム」は、このバイケイソウの属名「シュロソウ」から来ているようです。
それにしても、この辺りの道は凶悪です。えぐれた道とヤヴのコンボはきつすぎます。
また水玉のクモの巣が。今度は住人も参加しています。っていうか、撮影協力費よこせ、っていわれているような(笑
青空が出てきて、クモの巣の水玉が輝きを増します。クモの巣の土台はミネザクラでしょうか。
デカザックが当たって揺らすもんだから、クモが逃げてしまいました。
(=皿=)
それよりも、このウルトラヤヴ漕ぎゾーン、何とかしてくれんかの。
さっきのトラバース道はこうして封鎖されていました。あのまままっすぐ進めば、また伝説を作るところでしたな。
宮城県側は雲が多め。
それより、あの左に見える輪っかは、ブロッケン現象の一部では?
今山頂に立てば、きれいなブロッケンの妖怪を見ることができるだろうけど…
あの内陸地震はひどい地震で、温泉業を営んでいた人や客なども亡くなっています。登山道が崩れるくらいならまた人が生きている限り直せるけど、人は誰も生き返らせることは出来ないからね…
しかし、ふうたろうのHPが0になりかけています。もうすぐ死んでしまいます。
どうやらこのまま笊森避難小屋まで向かうのは時間的に見ても厳しいようです。どこかビバーク出来る場所はないものか。
お賽銭投げ込むのはいいけど、銅貨やアルミニウム貨を投げ込むと、重金属汚染しない?誰かがお賽銭を回収すればいいんだけど。
空は、晴れそうで晴れない。
こんな時間になって登ってきた初老のご夫婦もそんなこと言っていましたが、ふうたろう、不届千万、お二人が山頂で景色を楽しんでいる歓声を心の中でうるさがっていました。あとでお二人から声をかけられたとき、我に返り、思い出しました。
「他人が自分を苦しめるのではない
自分の考えが自分を苦しめるのである」
竜門岳(奈良県)の下山時に、音羽山観音寺の境内にかかっていた格言です。
→格言
下界の霧は晴れる気配はありませんが、山の上の雲は何となく薄くなっているようです。
今日はオホーツク海高気圧があって、東寄りの湿った空気が流れ込んでいて、太平洋側は特に天気が悪いのです。しかし、ふうたろうはその風が奥羽山脈を越えられなくて日本海側では晴れることを考えると、山の上はイケると踏んでいたのであります。
ふうたろうはあの格言を思い出して、気が楽になりました。今日は睡眠不足でガタガタに弱っていたので、少し救われた気がします。
さ、15秒でゆであがる麺で、ナポリタンスパゲッティ・チーズタバスコドヴァッを食べます。
食後にはネスレのココアみたいなミロを飲みます。こいつは水にも溶けるので楽ですな。ただ、麦芽飲料ってのが、雲をつかむような説明しか書いてなくて意味分からんのだけども。ついでに、無機鉄(ピロリン酸鉄)とヘム結合鉄とは、同じ重量の鉄(イオン)でも、有効量が違うのではなかったっけ?
テントの中で地図を眺めながらニタニタすること1時間ほど。外の様子が気になって出てみたら、北東の空から晴れ間が広がってきているみたいです。
雲海の遙か上を飛行機が飛んでいます。あれは新千歳空港に向かっているのかな…名古屋から?
もう少しで太陽が出そうですが、日暮れまでに間に合うかどうか…
あちらには焼石岳が見えるはずですが、どうも雲海と靄の中に消えているようですな…2年前(2011年6月25日)の焼石岳・金明水避難小屋からは、この栗駒山はよく見えていましたっけ…。
雲が南西に流れていきます。こういう天気の変化は、本当に美しいものです。状態ではなく変化を楽しむ。
太陽は出てきたようですが、今更、ですなあ…。これがもう半日(12時間)早かったら、あるいはもう半日遅かったら、ありがたいんだけど…
しかし、それでも岩手県側は厚い雲に覆われています。山の上は快晴だというのに。
宮城県側も同じような天気ですね。下界はどんよりし続けているのでしょう。
ふうたろうは山頂でチカラ尽きましたが、まあ、笊森避難小屋までこのコンディションで向かおうとすること自体、無謀だったのかもしれませんね。明日は秣岳経由で秋田県側に下りていく予定ですが、天気や体調次第、ということになりますなあ…。
天気:くもり、夜は快晴(宮城県栗原郡栗駒町・岩手県一関市、東北新幹線など)