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山越え峠越え(熊伏山青崩峠コースおよび水窪町車道:静岡県)

2010年 12月 12日

 夕方の小雨はとっくに上がって、24時の時点で快晴の空になっていました。大千軒岳の時と違って、此方は太平洋側。雲ひとつありません。しかし、24時ではまだ起きるには早いので、寝ました。


 3時、起きました。曇っているのかなと思ったけど、やっぱり晴れていたので、サッとぜんざいを食って、片付けて出発。いつまでもこんなボロ小屋のそばでのらりくらりしていられないし、晴れているなら、いっそのこと山頂で朝日に焼ける山々を眺めたいし。


 しかし、真っ暗闇の急坂。ヘッドランプを点けての登りはやっぱりストレス。しかも、胃の具合も悪いし、腹まで痛くなるし。至仏山や雨飾山の時と同じようなことをやって、かつ、プリンペラン投与で乗り切って、Go up!


 稜線の先に光が見えてきたのは6時過ぎ、出発から2時間後のことです。稜線に出たのがそれくらいです。


 しかし、この山は深い樹林帯で、景色を見るには不向きな山ですな。新緑や紅葉などを楽しむ山ですな。


 稜線に着いてから少し山頂まで歩きます。でも、今までの恐ろしい急坂と暗闇とで、もうぐったり。


 6時38分、夜明け前になんとか登頂。達成感とかいうよりもひどく疲れました。


 一応、ふうたろうも記念撮影、と…。地面には雪が少し積もっていますが、昨日の雨と高温で少し解けたのではないですかね…。


 夜明けだ!…と思ったら、レンズにゴミとか泣けるから(滅


 CCDにもゴミっていたので、吹き飛ばしておいてから夜明けを堪能。これが見られなかったら、ぶっちゃけこのキツーい上り坂なんて犬死にという話。


 富士山とか見えるのかなと思ったけど、何山かを判別できるほどの山さえも見えませんでしたな…。


 練馬のスーパーで買ったチーズとかパンとかを食い散らかしつつ、夜明けを堪能。雪山だったらものすごい朝焼けだったろうなあ。


 ああ、重かった。今回は特に重く感じましたな…。


 さて、水窪駅まで猛烈に遠いので、サクッと行きますか。
 …といっても、サクッと行けるほどの体力と気力が湧いてこないという罠。


 これから青崩峠まで歩きます。この反射板が見えてきたらもう少し。
 しかし、展望のある場所が殆どというか、全然無いルートですな…。


 反射板の下の刈り込まれた場所から、少しだけ展望あり。まあ、作られた展望台というか。ちょっとふうたろうの方が、この山にあらぬ期待をしたというか、勝手に思いこみを抱いていたようですな…。これは失敗だった…。


 この青い空に冬枯れの木が映えているだけで十分だと思わないか?


 北斜面が崩れています。この道、そのうち無くなるのかな…。


 遠くに赤石山脈が見えますが、あれはどの山かなあと。光岳に登ったときも、結局どれがどの山かって、ビミョーに解らなかったりしましたし。


 この崖、現在進行形で崩れています。石ころとか瓦礫とか、バラバラと音をたてて崩れています。


 程なくして、柵が出てきました。もうすぐ終わりか、と思うと、あの急坂とかヤブとか4時間登山口までさまよったこととかを考えて、ホッとします。
 しかしそれは罠だ!


 あの登山口を探したときから考えれば、本当によくできたルートですな。スッときれいなカーブを描いて、ゴールめがけて…。


 これは雪かと思ったけど、どうも霧氷が落ちたもののようです。この辺りも、霧氷の季節に来ればまた素晴らしいでしょうね。あえていうなら、今はこの山は端境期なのかもしれませんね。


 柵が出てきたあたりから、こういう階段も出てきています。この稜線ももう10年は持たないだろうに…。


 崩れて樹林の無くなったところから、南信濃村方面が一望できます。…が、そんなにきれいなもんではないですな。殆ど陰で真っ黒ですし。


 ちょうど熊伏山のある稜線は日が当たって明るいです。この山は日帰りでちょうどいい山、なんでしょうね。ふうたろうが日帰りするには遠いだけの話であって。


 青崩峠に到着。
 峠と言っても、ここに車道が通っているとかではなさそう。それとも、新しい地図では通っているのかな?


 この腐りかけた木の橋は、早池峰山の平津戸コースにあったあの戸板の橋みたいに怖かった。


 どうもふうたろう、塩の道というところを歩いているようです。なんか、歴史的に価値があって歩かれている、という感触もないけどね…。


 今は昔、ここに茶屋があったけど、強盗が入って…という話が書かれています。クリックしたら読める、かな?


 目一杯暗い塩の道。でも、車道を歩き続けるくらいならこの方がいいと思うふうたろう。


 しかしそんなただの願望を、現実が打ち砕いてゆく。ここで塩の道が終わったようです。それとも、車道に変わっただけなのかな?


 とりあえず、これから水窪駅まで、ずっと10kmくらい、この車道歩き。頭で感じる時間的感覚よりもずっと長いから覚悟すると。


 水窪の銘水とやらがあるらしい。なんか、ワゴン車で乗り付けて、当人たちは2ヶ月半分に相当する水を、2リットルのペットボトル数十本に亘って汲んでいました。


 まあ、水場としては山ヤとしてはありがたいかもしれないけど、それ以上のもの、ではないかな…。ポンプがあって、溜まっている水を汲み上げているというか…。


 翁川(おきながわ、ふうたろうが今歩いている谷を流れる川)と国道474号線が交差するところ。人が歩けば474号線に出られそうだけど、車では無理そう。自転車なら、乗り越えられなくもない?
 まあ、誰が好きこのんでクルマ様の道を歩かなアカンのかな、なんてね。


 国道474号線をくぐって、その道路はいつの間にか国道152号線に変わります。…と、25000分の1の水窪湖の地図には描かれています。まあ、どこ所有でもあまりふうたろうには関係ないけどさ。


 道が474号線と合流するところで、使用禁止の便所が。このすぐ側に、水窪町営バスのバス停があります。池島バス停。でも、後で見るように、果たして動いているのかどうか…。


 遂にクルマ様の道に出ましたな。ここを延々歩くと。池島集落到着が9時23分です。


 この水窪町営バスの時刻表、ひどい朽ち方をしていますな。そもそも、「水窪町営バス」という文字が消えているというか。まあ、今となっては浜松市に急襲吸収(変換が奇しくも「急襲」で出てきてしまった)されてしまっているので「水窪町営バス」というのは物理的(?)に存在しないのだろうけど。
 上鶯巣(かみうぐす)は池島のまだ一個先。先は長い。


 水窪駅まで歩く覚悟は最初からあったとはいえ、あまりにも果てしないので、ぐったり、ですな…。


 集落ごとに茶畑とかがあったりします。でも、そんな風景も、だんだん飽きてきた…。


 あとは根性で歩くしかない。あとは根性で楽しむしかない(何


 何、このみさくぼっちって。しかし、これを見れば、もう水窪町中心街が見えてくるはず。


 高台から水窪町を見渡すような感じです。やっとここまで、と言いたいけど、その油断が罠なのですな。


 飯田線を越えました。線路が見えても駅はまだ遠くにあるという罠。


 水窪町の商店街があるそうなので、そちらの路地に入ってみますか。
 でも、ただの住宅地…ですな?これが、現状、なのですな…。


 空には絹雲が湧いてきました。天気は下り坂、なのかな。


 ¨:∴(゚ε゚;)ブッ
 たった今、数時間に一本の天竜峡行きの各駅停車が出ていったぞ!


 ああ、水窪町の市街地が対岸から見渡せるぜ(棒読み)


 今更水窪駅に到着。時刻表を見たら、天竜峡行きの各駅停車が出たのは7分前だったらしい。次、2時間後なんですけど?豊橋行きなら2時間半後なんですけど?


 まあ、せめてもの救いは、特急列車が20分後くらいにあるということ。
 ここで本の時刻表を持っているふうたろうの力が試されるのだ。どうやら、その20分後の飯田行きの特急でさっきの天竜峡駅行きの電車を追いかけ、天竜峡12時35分発の各駅停車に乗れば所沢まで滞りなく帰れる模様。豊橋経由の最終列車よりも1時間以上早く帰れる計算になります。これは行くしかない。


 かくして、特急伊那路号で天竜峡まで。飯田まで行ってムダに特急料金と乗車券代を取られる必要はない。天竜峡から青春18きっぷで帰るのですな。
 しかし、そうして浮かせたであろう代金は、天竜峡駅前のゼネラルストア(?)で買った、β化したおにぎりを掴まされるという罠でムダに消えるのでした。だいたい賞味期限過ぎてるし。一口食ってしまってボロボロのおにぎりに失望するという罠だったし。


 しかし、飯田線の車窓はいいものですな。飯田を過ぎないと中央アルプスの雪景色は見えてきませんが、この伊那谷の象徴と言える木曽山地と赤石山脈は登ってよし、見てよし。


 駒ヶ根で20分くらいの長い待ち時間がありました。ふうたろうはこれを待っていたのですよ。駅の外に、胸を張って出られる18きっぷの特権で、駅前のスーパーで穴子寿司とひじきの煮物を買うとかスケールの小さいことをやってみたり。


 朝が早かったので、伊那市を過ぎてしばらくしてから、岡谷あたりまで寝ました。上諏訪で下りるまで、5時間弱飯田線に乗りっ放しって、伯耆大山(鳥取県)から下りてきてそのまま田川伊田駅(福岡県)に向かった2008年の年末を思い出しますな。まあ、質的には似たようなもんか…。
 ところで、上諏訪に降り立ったのだから、ついでに甲府行きの電車まで10分以上の待ち時間があるのだから、やるべきことはひとつしかありませんな。


 ただで使える足湯。ふうたろうがここに入ったときは誰もいないというパラダイス。まあ、直後に出口から一人の兄ちゃんが入ってきたけど。


 温泉の力はスゴくて、裸足のふうたろうの足、しばらく冷えることなく、靴下履くことなく、結局家まで帰りました。まあ、小さい頃は雪が降ってもスリッパだったけどね。
 ところで、相変わらず、電車というのはノロウイルスが怖いものですな。武蔵野線では…(略)待ち時間を有効に使ってうがいとか手洗いを心がけましたが、効果のほどは?
 20時39分、命がけで所沢駅に到着。たぶん無事に、家に帰り着きました。
 帰ってから、洗濯とか片づけをほどほどにして、23時頃には寝ました。ここまでできてやっと下山口。あとは明日、日記を書いて、ふうたろうの旅は終わりを迎えます。
 そして今、旅は終わる。
 #220熊伏山クリア。


天気:晴れのちくもり(長野県下伊那郡天龍村・南信濃村・静岡県磐田郡水窪町、移動中を含む)

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