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TPPを阻止する覚悟って?

2011年 1月 19日

 本当に信じられない話だけど、満員電車から逃れて3日目にして、満員電車の山手線に揺られて、東京都大田区の蒲田までやってきました。何のためにわざわざ都墜ちてきたのか。
 しかし、これも仕事。ひいては人生という長い登山の一部。
 今日はわが職場組織の全国大会です。あの、2009年、猛烈に辛かったあの頃からもう2年が経ったのです。


 午前中は何をしていたか覚えていませんが、12時になると、会場に参加者が殺到するので、11時半頃から昼飯です。まあ、野菜の少ない普通の弁当です。それでも、腹に入れられるだけで幸せです。今のふうたろうにはすべての栄養素が欠乏中。


 午後、これまた何をやっていたのか判りませんが、受付が終わったら夜からのレセプションの準備を手伝っていたような気がします。食品(食器)を扱うので、最低限手洗いをし、落としたものは横に退けておくなどの措置を執りましたが、…まあ、愚痴になるのでやめておこう。
 そして食器の手伝いが終わって上に戻ってきたら…、まあ、愚痴になるのでやめておこう。
 会場に入って、話を聞いておくことにしました。今焦点のTPP(環太平洋戦略的経済連携協定)の話です。
 …どこが戦略的なのかという突っ込みでは物足りないくらいだけどね。


 レセプションが始まると、来賓や賛同・共闘する人たちが壇上に上がり、発言します。ふうたろう個人的な感想としては、正直殆どの発言に関心が向かず、ひたすら空腹に耐えるだけでした。
 …が、この、JAL(日本航空)の不当解雇と闘っている人たちの発言は違いました。労働基準法の解雇4要件も満たしていないと言っていましたが、50代以上のベテラン操縦士や客室乗務員が解雇されています。しかし、何より、空の安全を守っている仕事だという誇りを、ハッキリと声に込めて話していることに感銘を受けました。
 さらにここは農民の組織。彼らはただ自分たちの賛同を求めに来ただけでもありませんでした。自分たちが今まで知らなかったTPPのことを、勉強し始めたそうです。
 青森県の農家のKさんが言っていたけど、JALの客室案内が中国語訛りだったと。本当なのかと思いますが、ありえない話ではないでしょう。
 TPPは、関税を限りなく下げる(ゼロベース)もので、医療・介護などのサービス分野にまでおよんで輸出入が可能になるらしいのです。もはや、本気で農業だけの問題ではない、航空労働者だろうがバスの運転手だろうが、すべての国内産業を糧に生きる市民が打撃を受ける問題です。今ふうたろうの前に制服姿で整列している操縦士と客室乗務員たちは、我がことのように感じていることでしょう。
 146人の操縦士と客室乗務員は、この解雇に対して、提訴したそうです。


 レセプションはみんなの交流です。山形のSさんのところで餅を2個ほど食べたら、ウロウロしているうちに千葉にやってきました。
 芋の欠片を一口放り込んだら、涙がこみ上げてきました。苦しいほど美味い。そして、美味いほど苦しい。
 ヒメカオリ?といったか、このさつまいも。


 国産米で飼育した鶏の卵を披露しています。原料が米なので、トウモロコシのようにカロテノイド系色素が黄身に移行せず、卵焼きがまるではんぺんかモチのようです。ゆで卵も黄身が、白身というか黒身というか、硫黄成分が黒くなっているのがよく目立ちます。
 しかし、おそらく、カロチン(ビタミンA効力)以外の栄養はそれほど変わらないでしょう。ふうたろう、これで卵を持続可能に食べられるのであれば、これでいい。ビタミンAは、レバーを食べてもいいし、人参でも柿でも採れるはず。卵から絶対採らなければならない理由はないはず。
 とりあえず、ゆで卵がうまい、欠乏児ふうたろう。


 国産(埼玉県産)小麦のパン。学校給食に、さきたまロールという名前で出しているそうです。ポストハーベストは少なくとも検出されていません。しかし、国産小麦の分析実績は組織内でもそれほどありません。さきたまロールなどの国産小麦のレベルを上げるためにも、分析は定期的にやるようにしてほしい。
 …それを、この大会で発言したいくらいなんだけどね。
 米も、農薬の検出されにくい作物ではあるのですが、必ずしも検出されないわけではなく、出るものは出ます。安心・安全を担保するには、今の農法ではそういうコストを余分にかけなければなりません。


 北海道にやってきました。これはストリングチーズです。一本いただいてしまいました。タンパク質と脂質チャージ完了(何
 しかし、うまいチーズだ。


 これは長野県上伊那の白毛餅。うまいなあ…
 でも、TPPが締結されたら、このモチも上のチーズも埼玉の小麦も、消えてしまうかも知れない。それを作ってくれている目の前にいる人がいなくなってしまうかも知れない。「TPPの締結を1.5%の農民のためにやらないのは良くない。」みたいなことを言っている人間は、食の価値とそれを糧に生きている人たちの価値観を想像したことはあるのかと言いたい。


 これは山形県村上市方面のリンゴとカリンの混合ジュース。リンゴの甘味にカリンの渋みが加わったおもしろいジュースです。今度のスキー交流会にぜひ持ち込みたいものです。
 リンゴも濃縮果汁を輸入しています。ストレートで飲むには贅沢でも、濃縮還元でもジュースの自給率を高めたい。自給率を高めるには関税などで保護すると同時に、国内の消費力を上げる(給与を上げるなど)ことも大事です。そんな時にTPPの締結なんてとんでもない話です。


 ふうたろうのチャージが大方終わったら、壇上で飲まず食わずで歌っているヒューマンファーマーズたちの歌などを聴きながら過ごすと。
 ここでも感銘を受けたことがありますが、まあ、それはまたいつかの機会にでも書きましょう。


 美味いもの食う、楽しく人と交流する、感性を働かせて学習する、というのは本当に大事です。心の毒素を取り除きます。
 しかし、それだけではTPPとは闘えない。今日の議案では、「TPPを阻止する覚悟と生産を決してやめない覚悟」を持とうという提起がされています。TPPを語るべきなんだろうとは思います。でも、阻止する覚悟、というのは、ふうたろう、正直判りません。


天気:晴れ(東京都大田区、移動中は含まない)
覚え書き:南町住宅バス停・財政報告

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