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ヤブと岩を越えた道の果ては(諏訪山~帳付山縦走・乙父下山コース:群馬県)

2011年 1月 30日

 気が付いたら3時半頃でしたか。山の朝は暗くても朝なので、モソモソとカレーうどんとカレー雑炊を食べました。しかし、食い終わっても4時半。外は暗くて動く気がしないので、2度寝しました。そしたら、次は明々6時半。寝坊しまくりです。


 というわけで、7時過ぎ、出発。予定通り、お隣の尾根まで、道があるようなないような道を東進します。


 このルート、樹林帯なのですが、ちゃんと通れるくらいの隙間があります。ここがあの熊伏山クオリティとは違う。あそこのヤブは容赦なかったのですな…(滅


 稀に樹林が切れて展望が広がります。しかし、こんなに見えるところは多くありません。特に、南方向の展望は殆ど絶望的。これはその南方向の数少ない展望。


 あれは帳付山。あれを越えないと武州と上州の国境稜線を歩いていくことはできません。


 ところで、ふうたろうは真冬の完全装備をしています。普段の雪山であればその格好で1時間も歩けばすぐに1~2枚は脱ぎたくなるものですが、今日はそうなりません。寒さがハンパないです。


 この辺り、逆に雪がないので放射冷却で、身体からも直接体温が奪われるがごとき寒さですな。


 一応、ここはバリエーションルート。倒木とかありまくりです。


 ところで、カメラの電池が大ピンチなんですけど。替えの電池をカメラバッグに入れていないという罠。節約して撮っていますが、いつ電池が切れてカメラが死ぬかというストレスに晒されています。


 ブドー沢ノ頭を巻きながら、国境稜線に至ろうとしています。この辺り、ビミョーにヤブがキツくて、跳ねた枝が目の中に入ってきました。痛恨の一撃。


 国境稜線に至りました。しかし、景色も歩きやすさも変わり映えしませんな…。なんか、ちょっと飽きてきましたわ。


 西側に、西上州の広大な山々が広がっています。高い山はありませんが、奥深さはピカイチ西上州。


 東の果てには両神山が見えています。あそこまで行ける…はずもないよなあ。カメラの電池が切れかかっている時点でもはややる気を無くしているという件。


 そして、帳付山に近づけば近づくほど道がどんどん険しくなります。岩と木の根と急坂がキツいです。


 岩壁の横すれすれを歩きます。ゴリゴリッと。


 ヤセ尾根の急坂とか。これはまっすぐ進めないので一旦左手に下ります。
 ところで、一箇所だけ、下手すると東の方の枝尾根に迷い込んでしまいそうなポイントがあります。25000分の1の地図でいえば1609mのピーク。これを東に迷い込むと大変なことになるので、西側すれすれを意識して歩かないといけません。
 こともあろうに、踏み痕も迷う方向に付いています(滅


 帳付山を越えて、50000分の1昭文社の地図にルートが出てくると、道は楽になるだろうと思いこんでいたのがまちがいでした。相も変わらず道は険しく、挙げ句の果てに北西の果てから雪雲が近づいてくるという罠。


 ああ、岩の稜線が迫力満点だなあ(棒読み)


 もう、どこがどうやら。どこでも歩けそうな気がするし、どこも歩けなさそうだし。


 ここ上がったら展望が良さそうかと思ったら、そうでもなかったという罠。写真節約というわびしさ。


 とりあえず、方向としては天丸山(てんまるやま)方面。でも、既に天丸山を捨てて下山しようと企んでいるふうたろうであります。


 雪が薄く積もった落ち葉の尾根道。これがずっとなので、もう、正直飽きた。


 あそこに天丸山。どうやって登るのかなあと。いずれ、乙母方面から登って両神山まで縦走してみようかと思います。まあ、遥か先の話だろうけどね…。


 というわけで、ここでふうたろうは戦線離脱。諏訪山(カミヤツウチグラ)を縦走で制覇するという目的は達成されたので、くたびれないうちに下ります。


 行く先々でシカがガサゴソと群れをなして逃げていきます。どうでもいいけど、登山道の上でガサゴソして、落石を誘発するのはやめてくれ。


 気楽な斜面の道。でも、展望は無いです。


 ヌオッ(゚皿゚;)
 雪の下に氷のプレートがっ!!
 そういう罠があるので注意です。もちろん、ふうたろうの足はここで宙を舞いました。


 おそらく、元々は水場だったのでしょうけど、今はアイストラップです。踏んづけると足が宙を舞うので避けます。


 きれいに、山の斜面に弧を描く雪道。これはこれでいい。しかし、長い。しかもどこを歩いているのか微妙に解らない。25000分の1の地図にも一切の線が描かれていないので。


 ところで、寒さですが、昼間なのにまったく暖かくなりません。真冬フル装備なのに、止まっていたら手から冷却されます。猛烈に寒い。日は出ているのに!?


 斜面の道を延々と歩き続けて少しウンザリしてきたところに、車道?


 う~む…、これを歩くのか?いったいここはどこなんだろう。


 石切場に来たような気分ですが、とりあえず、車道に沿って歩きますか。それ以外の道が見あたりませんので。


 落石が時々パラパラいっているので、あまり斜面側には近寄りたくない。


 しかし、ここを歩いていて驚くべきは、稜線のどこよりも展望が良いという件。いや、これは罠かな…。


 車道が長い。いつまで歩くのか判らない。


 展望がいいと言っても、あまりにも延々とつづら折りに繋がる車道は疲れます。


 まあ、こういう雲の芸術には時々心を躍らされますが。


 太陽光線がキラキラ。


 あの国境稜線などを歩いていたのは何だったんだろうと、つい思いたくなるような気もしますが、ここはここ、ということで(何


 谷に下りてきたようです。でも、どこの谷なのかさっぱり判りません。迷っている気はしないのですが(車道である限り降り立つ場所が必ずある)、どこまで飛ばされるかと、何となくやきもきするような…。


 このクソ寒さ、そこら中の流れを凍らせているようですな。


 ん?(・ε・*)
 あれは砂防ダムだが…


 川が凍っていて、且つ、道から直接川に出られる川遊びポイントですな?


 おおっ(*・Д・)ノ□
 氷の下を水が流れている。


 それでは、あの氷の滝に近づいてみましょうか。


 あの小浅間山に向かって川を遡上した2008年1月の時に見た、作り物の氷柱ではありませんぞ。砂防とはいえ、本物はやっぱりいい。


 今年の冷え込みはやっぱりハンパないですなあ。


 川が凍ってその上に雪まで積もって。


 あらゆる流れが凍り付いて。


 ヌオッ(゚皿゚;)
 ふうたろうも遂に凍り付きました(滅


 しかし、ここはどこなのだろうと思っていたら、何と、乙父(おっち)の方まで歩いてきてしまったようです。
 …つまり、諏訪山と三笠山の間にあった謎のルートを下りてきたところで、今まで歩いてきた分全部戻ってきたという話です。これであの氷の滝が見られなかったら相当犬死にだっという件?


 この沢は西沢。ふうたろうがさっきあるいていた沢は東沢。やっとここで地図がどうなっていたのか理解できたという話です。


 でも、そんなに損した気でもなく。この西沢と東沢の分岐のところに4軒ほどの集落があって、そこに住む婆ちゃんと少し話ができました。昔は炭焼きで賑わっていたそうです。そうだな、今は外国産材の木炭がスゴいからな。
 婆ちゃん入れて4人くらいしかいなくなったそうです。


 下っていくと炭焼き工場がありました。切り出した木材から炭を作っているようですが…。


 ふうたろうが解らなかったのはこれ。ウルグアイラウンド農業合意関連対策というのは何?ウルグアイラウンドといえば、あのGATT、WTOの前身ではなかったか。どう、「関連対策」なんだろう。誰に聞けば解るだろう。


 西沢と東沢の出合から30分もしないうちに、乙父大橋バス停に到着。諏訪山山行が終わりました。


 バス停の隣にネコのたまり場。いったい何匹いるんだ?まあ、こいつらもここの住人ですよな。


 バスが来るまで、この今井屋商店で婆ちゃんたちと談話していました。諏訪山で遭難した人の話とか。
 ここはこの集落の流通を支えるのと同時に、集落に生きる人たちの交流をもまた支えているのだと思います。


 15時18分新町駅行きの日本中央バスに乗り込み、万場というバス停で意味不明の10分待ちの結果、17時8分群馬藤岡駅発の八高線に間に合わないことになって、ちょっと苛つきつつ、群馬藤岡駅前バス停で降りました。
 駅近くにイトーヨーカドーがあったので、可もなく不可もなしの天ぷらうどん(どちらかというと不可)を食って、また駅に戻ります。他に開いている食堂はない。というか、食堂そのものが存在しない。
 生麺を売っている店があったので、そこで蕎麦を買って帰ることにして、これで土産もバッチリ。


 八高線、寄居駅、小川町駅、中板橋駅と、東武東上線回りで帰りました。中板橋から家まで歩ける距離ではあるけども、山より迷いやすい道なので、お約束、都市迷子です。帰り着くまで30分かかりました。おとなしく大山駅から歩けばよかった…。
 というわけで、なかなか大変なウェイクアップ山行でした。さすがにブランクを克服するにはハードすぎたかな。でも、これくらい歩かないと、ふうたろうは欲張りなので自信を取り戻せそうもない。これで良かったんですよ、きっと。
 #222諏訪山(カミヤツウチグラ)クリア。リベンジ達成。


天気:晴れのちくもり(埼玉県秩父郡大滝村・群馬県多野郡上野村・藤岡市、移動中は含まない)

  1. みゃーみ
    2月 1st, 2011 at 21:34 | #1

    お疲れさまでした。
    諏訪山はまだしらべたことがないからよくわからないけど、なんとも険しいというか寂しいというかマイナーな山のイメージが自分の中にできあがってます。
    こんな寒い日にしかも諏訪山なので誰にも会わなかったことでしょう。
    だいたい会わないルートではありますが。。。

    それにしても寒さが半端ないという感じを受けました。
    普段、寒そうな山行でもあまり「寒かった~」とは聞かされていないのに今回はほんとに寒かったんでしょうね~。
    ちょっと温度計ほしくなりますね。
    何度あるんだろう?と思うような日が最近多いから。
    一般登山者の私が登る普通っぽいルート!?とかあるんですかね?
    ないのかな~。諏訪山だもん!

    それにしてもふうたろうさんってのは自分で家(テント)も車(その車道や林道歩き通す体力)も自分でもっているんだからそれはそれは安心ですね!

  2. ふうたろう
    2月 2nd, 2011 at 07:55 | #2

    >温度計
     ついこないだまで持っていたんですが、どうも狂っているようで、捨てました。というか、針が軸から外れて中でカラカラ音がするとか、どうにもなりません(滅

    >普通っぽいルート
     いや、車で行けば、至って普通のルートですよ。日帰り余裕ハイパーよちよちコースだと思います。公共交通だけを使い、それがなければ基本的には歩く(非常時ややむを得ないときのみタクシーも可)、という縛りがあるからゴツいだけです。

    >自分で家(テント)も車(その車道や林道歩き通す体力)も
     そうすることでしか山に登れませんから…。昨日も考えていましたが、北海道のニセイカウシュッペ山とか岐阜の能郷白山や冠山とか、いったいどうするんだと思いますね…

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