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呪いのふうたろう砲(姫神山一本杉登山口:岩手県)

2011年 2月 26日

 午前中の会議はやっぱり出るに値しないひどいものでした。こんなことのために大切な休日の、しかも今日は素晴らしい晴天の、そういう時間を、生産性のない(少なくともふうたろうにとっては)会議のために費やしたことに強い後悔の念を抱きます。何が一番悔やまれるかと言うと、自分でこの時間の無駄を許してしまったことです。
 まあ、そんな会議だから特に写真も撮っていないのです。始まりは午後の北国メドレーの新幹線から。イライラしながら大宮駅で駅弁を貪ります。


 大宮を出た新幹線が盛岡に着き、直ぐさま接続のいわて銀河鉄道の八戸行きで好摩駅まで。
 水を汲んだら歩いて、第一のミッションである姫神山のキャンプ場まで行こうと思っていましたが、何と仮設の駅舎でトイレも仮設、水道が…?ない!?


 マルッキリやる気を失うふうたろうでした。駅前にある高田屋という食堂に入って、いっそのこと早い夜飯にしてしまおうと思い、ガラリとドアを開けました。ついでに、ここで水を汲ませてもらおう(実はこれが主だとか)。


 しかし、注文した天ぷらそば、エビ天のエビは大きかったのですが、味が付いていないに等しいくらいつゆが薄く、半分以上残しました。


 戦意喪失したふうたろう、駅前にいつの間にか止まっていたタクシーで、キャンプ場に向かうことにしました。駅からキャンプ場まで2020円。安い出費ではないけど、とても歩くだけの気力がない。
 そして、到着してみると、誰もいないと思っていたこのキャンプ場に、先客がいるようです。


 とりあえず、テントを張る場所を探しましょう。雪が大量に積もっているけども。


 先客はさっきの車2台分だけでしょうか。周りに誰もいないところにテントを構えました。一瞬、水道が出るのではと、犬死に気分に悲壮感を漂わせながらコックをひねったら、出なかったので何とかセーフ。これで水が出たらマジでハイパー犬死に。


 薄雲が広がってきた東北地方。移動性高気圧の中心が、会議をやっている頃に東北地方を通過していったので、天気も徐々に下り坂なのかと思います。とにかく、あの会議がひたすら恨めしくて、悔やまれて、何より自分の選択が呪わしくて、その煩悩に苛まれるのでした。
 ああ…、岩手山が春霞の中だなあ…


 ふうたろうの小さいテントが広い雪原の中にひとつ。


 テントの中で、寝袋にくるまって写真でも撮っています。今日はもうやることもないし、やる気もないから…。


 寝っ転がりながら、空を眺めていました。心の中に闇が広がる。これからの北国メドレーの先行きが不安です。
 いつの間にか眠っていて、気が付いたら19時半頃になっていました。そのあと、寝たり起きたりを繰り返して、夜は更けていきます。しかしその間、さっきの先客と思われる若者たちが、夜中3~4時頃まで雄叫びを上げていて、余計に短い気を刺激してくれました。だいたい、この雪と寒さのシーズンに、ふうたろう以外に都会系の住人がいること自体、もはや運が悪いというのを超越しています。
 もはや今日の行動は、そのすべてが呪われています。何とひどい一日だろう…。


 こうして、呪いの塊となって発射されたふうたろう砲。ツラい旅の始まり。このまま姫神山に登ることさえもできないのではないかと、不安になるほどですが、どうなることやら。


天気1:快晴(東京都豊島区・板橋区)
天気2:晴れ、夕方から薄曇り(岩手県岩手郡玉山村、移動中は含まない)

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