北国の聖光(姫神山一本杉コース:岩手県 東大沼キャンプ場:北海道渡島支庁)
起床4時半。寝起きもビミョーに悪く、モチ3個のぜんざいを食べて、サブザックに荷物を詰め、出発。姫神山は往復3時間ほどの山ですから。
しかし、昨日の夕方にもまして雲の量が多く感じます。やっぱり呪いの雲がかかってしまったのだろうか。
一本杉コースの入口、何故かロープが張られていました。雪害による倒木が何とか、と書いていましたが…
しかし、倒木くらいで登山を諦めるか。迷いもせず前進。
しかし、6時半とはいえ、雲の多い空と樹林帯で暗い。心の炎もほぼ消えてしまっていて、暗澹たる雰囲気です。
写真の枚数は異様に少ない現在。一つ目の尾根にさしかかったところ(歩き始めて30分ほど)で、いつもの倍以上疲れています。
雪はガチガチに凍っていて、歩きやすさは抜群です。しかし、心までガチガチに凍っていては歩きやすさは低下します。
樹林帯の続く姫神山。見晴らしのほしい頃になってきました。ひたむきな上りも少し疲れてきましたし。
山頂付近になると、途端に樹林の密度が下がり始めます。すぐそこに山頂が見えています。ようやく、というところです。
この少し下で、長靴を履いた空荷のおっちゃんが下山していきました。
山頂直下の岩の上に立つと、岩手山方面が一望できます。どうやら、今日はもやが多いものの、雲間の多い薄曇りで推移してくれそうです。
やった!山頂だ!!
妙に嬉しかったこの登頂。天気も、昨日の夕方心配していた状態ほどではなく、むしろ良い方だったので、安堵感に変わりました。
山頂は-10℃。風がやや強くて寒い。でも、岩と雪の造形がいい。
一番遠くに見えるあの山は、早池峰山ではないでしょうか。
太陽に暈が被っています。しかし、絹層雲がやぶれているので、暈もボロ傘ってところですか(何
山頂の岩に立つと、もちろん岩手山の方は素晴らしい見晴らしです。姫神山は独立峰なので、展望はやっぱり素晴らしいですね。さすが200名山。
山頂は、雪が積もって凍っているので広くなっています。その気になればここにテントも張れる(何
ボロ傘の上にもう一本虹のようなラインが。これは何でしょうね。
雪の斜面が美しい。でも、寒くなってきたので、そろそろ下山しましょうか。
空はしばらく晴れていそうです。しかし、昼から本州では天気が下り坂で、それゆえにふうたろうも脱北してきたのです。「脱北」とは、「北に脱出すること」です(何
さて、展望を楽しみつつ、牛歩で下ります。すぐに樹林帯に入ってしまえば、もうそれっきりですから。
下りも同じ道。ふうたろうらしからぬピストンですが、まだこれから更に北に向かうので、このくらいでセーブしておかねば。
急坂です。それだけ見晴らしはよいということでもあります。しかも、若干時間帯がずれているので、見えている風景は少しずつ違います。ピストンはそのルートの表と裏を楽しむ歩き方、とも言えます。
上りではショートカットしたので通らなかったところに腰掛けて、チョコレートをかじります。
下山は、特にピストンでは、早いものです。もうすぐ一本杉登山口。
この真冬の姫神山に、意外と登ってくる人は多かった。ふうたろうが上って下りてくる間に、5人ほど会ったかと思います。
キャンプ場に戻ってきました。夜中じゅう大騒ぎをしていた動物のような集団(怒)と思しきテントがあります。
帰ってくると9時前。ひとつ腹ごしらえ。インスタントうどんに一味唐辛子を入れすぎて辛いのなんの。
それにしても、行く先は雪の姫神山だけなのに、ちゃんと除雪されていますね…
分かれ道に産業廃棄物処分場。人口の少ないところに置くんだよね。
駅に向かって車道歩きを続けると、色々なものを見ることでしょう。屋根から松の木が映えている萱葺き屋根の家。
年末の大雪で折れた樹木。これのことですか、雪害ってのは。
撤去作業をしていた農家のおっちゃん、燃やしても松ヤニの煤が煙突を塞ぐから薪にも使えないと。
また、産業廃棄物処分場。ガラスくず、木屑などの処分場。有害なものはそんなになさそうだけど…
玉山村の市街地、好摩駅前まで戻ってきました。「玉花堂」と書いてあるようですが…
この辺りの店の名は、「玉」が多いですな。玉山村、という名前から取っていたのでしょうか。玉山村は盛岡市に吸収されていますが。
玉花堂(本屋)でアイスを、スーパー玉末でどら焼き(何)を、それぞれ買って好摩駅へ。買い物はできるだけ買うところに近いところで作られた物を。どら焼きは二戸市産のどら焼きです。アイスは選択の余地がありませんでした(滅
さて、これから更に北を目指します。行き先は北海道七飯町(ななえちょう)。しかし、JRに特急料金をぼったくられるのがいやなので、時間もあることだし、鈍行(料金)で行きます。
初めて使った青い森鉄道は、何故か八戸から青森間の一部で、猛烈に混んでいました。山手線以下西武池袋線以上というレベルで。ここまで来て満員電車とは、「災害は忘れた頃にやってくる」ってやつですか(滅
潰されたKIOSK。新幹線を通すのはいいけど、在来線を切るJRの姿勢が許せない。民営化で誰得?
しかし、まだ新幹線が開通していない津軽線方面(中小国方面)はJRが生き残っています。そして、ふうたろうは青函トンネル直前の駅、蟹田駅で降りて、スーパー白鳥を待ちます。
駅前に「ウェル蟹」という、どこかで聞いたことがあるような名前の道の駅っぽいところに入りました。
10席ほどの小さな食堂スペースに調理担当のおばちゃん1人。「17時21分発の函館行きに乗りたいんですけど、それまでに食べられそうなもの、ありますか?」と尋ねると、時計を見て、ふうたろうのリクエストを聞いて、ホッケ定食を作ってくれました。ホッケは今朝取れたてで、基本的にこのウェル蟹で扱っているものを使って作ってくれたものばかりだそうです。おばちゃんも優しい。ふうたろうのMPが全快した!
しかし、北国の鈍行の旅は体力勝負。夜も遅くなってくると、睡眠は質も量も良くなかった今朝なので、疲れてきます。JR函館本線(砂原回り)銚子口駅に着いたのは21時19分。駅の出口が東大沼キャンプ場の方と逆方向だったことにはかなり焦りましたが、地図を見るとそう遠くもない模様。
さあ、真冬の北海道の夜を、キャンプ場まで歩きましょうか。まあ、すぐ近くなんですけどね。
もちろん、件のキャンプ場は雪に閉ざされた上に真っ暗闇です。姫神山のキャンプ場と違って人っ子1人いません。
即座にテントを張り、夜空にカメラをかざしつつ、明日の晴れることを願って、眠りに就きます。青森県では湿った雪が強く降っていましたが、どうやら七飯は晴れているようですね。
重く始まった朝でしたが、色々なものや人に救われ、何とか大沼までたどり着けました。天気が悪かったら目も当てられなかったけど、幸運にも、姫神山も東大沼キャンプ場も晴れていて、絶好のキャンプ日和(何
しかし、安心するのはまだ早い。明日が残っています。明日は目の前にある渡島駒ヶ岳を攻略します。途中までしか登れませんが、火山性の山特有の大展望を期待しています。だから、晴れてほしい。願い叶うか、それとも、ガスの中に沈むのか。
天気1:くもり時々晴れ(岩手県岩手郡玉山村)
天気2:晴れ時々くもり、青森県内では雪で強く降る(北海道渡島支庁亀田郡七飯町、移動中を含む)
自分も去年、姫神山に登りましたが、岩手山は見えませんでした。
松の生えた茅葺屋根の家、ナイスです(笑)歩いてないと、こういうの見過ごしますね。
ホッケうまそう。自分も大好物です。
姫神山から岩手山、あれくらいいつも見えるものかと思ったのですけど、そうでもないのですかね。隣の山ですから…
車道歩きもまた乙。車が使えないふうたろうはこれしか方法がないけど、それゆえに見えるものもあるってことですね。