修験者の道(七面山八紘嶺・北参道コース:山梨県)
いや、よく寝ました。家よりよく寝たのではないかと思いますが何か。
ひとまず、カレーうどんをすすって、出発しましょう。昼くらいには着くでしょう。
空はひたむきに曇っているけど、ついでに腹も痛いけど、まあ、樹林帯ですから、あまり気にしないで行きましょう。
グズグズの雪を踏みしめながら進みます。昨日は何度あっただろう気温、温度計は-4℃を指しています。
樹林帯なのでこれもあまり関係ないと言えば無いのですが、ガスが出たり晴れたりで、木の向こう側が見えたり見えなかったり。
ここはインクラ跡と地図には書いてある場所です。ここで休憩して何か食べた記憶があったり無かったり。
インクラ跡から少し急登を上がると、ふたコブのピークがあります。それを過ぎる頃、荒れた稜線歩き。本当はここ、道ではないのではないか?
荒れた道を越えて一段上の稜線に上がったら、また平原に出ます。もちろん、視界は無し。
次に、七面山までの最高峰に当たるピークの上りです。凍った雪が急坂にこびりついていて、悉く嫌気を指したので、アイゼン装着。今まで履いていなかったのかと思われるかもしれないけど。
そして、そのピーク1964mの上も、視界ゼロ。甲斐性無いなあ(滅
景色がまったく変わり映えしないので、延々と修行のように歩くしかありません。
希望峰という名前は、地図にあるのみで、看板らしきものは見あたりません。
どうやら、ここの展望は木々を伐採して得られているようです。まあ、この雰囲気だとそうでしょうなあ。
そこで休憩です。舶来のクッキーを食べながら。
ところで、このクッキー、これ以降の日本では、外貨が稼げなくて食べられなくなるかもね。地震だけなら復興できただろうけど、原発があれでは…ね。
東の方の展望はほとんど無いけど、うっすら富士山が見えていたりもします。
希望峰の展望は唯一無二…といってもかまいません。西側の展望は少なくともあそこだけです。そして、次はいよいよ七面山山頂を目指します。
1989mが七面山の最高峰なので、雪道をいいことに踏みに行きましたが、まあ、このざまです。
そして、1982mの三角点があるピーク。雪にただ埋もれている山頂です。
そして、展望はゼロ。南アルプスが樹林の向こうに見えるかどうか…。
針葉樹に囲まれています。なんだか、ずっと上り坂を歩いているような気分になりますね…。
しかし、ナナイタガレの縁に立てれば、東側の展望が得られます。
大きな崩落地です。いったいどこまで崩れれば気が済むのだろう。
しかし、実は、先に進むと(下っていくと)ロープが張られていて立入禁止区域だったようです。そりゃ、あの縁に立つと、普通に怖いですからね…。
しかし、この一ノ池がこういう風に見えるところまで歩いてくると、それはまちがいです。
そして、池から階段を上がります。
…このあと、敬慎院のトイレに10分以上籠もって、腹痛に堪え忍ぶことになります。これも修行か(違
そして、到着がちょうど昼時だったので、食事を500円でいただくことにしました。切り干し大根の煮物や昆布の佃煮などだけでしたが、ふうたろうの好みに合っていて、しかもハラが減っていたのもあり、非常に美味い。ありがたし。
食事が終わったら出発ですが、入口のところでお坊さんの1人と立ち話をしていました。こないだの地震で、このお堂の萱葺き屋根から土埃が舞い上がったそうです。どんだけ凄い威力ですか…
ん?
なんか、おばちゃんが太鼓みたいなのを叩きながらこっちに来る…?
かくして、ふうたろうはまた立ち話。おばちゃんは山が好きで、奥の院で働いているそうです。
確か、さっきのお坊さんも言ってたけど、やっぱり、お客さんが来ないそうですね。いや、客というか、参拝者というべきか。
奥の院。さっきの敬慎院のようにゆっくりするには、そろそろ時間が足りなくなってきました。
しかし、しばらくアイスバーンのトラバースです。時々谷側に滑り落ちそうになるところもあるので注意!
ここは雨畑方面に下る道への分岐。でも、なんだか荒れてるっぽかったけど…?
誰もいない急坂を下り続けて、誰もいない明浄坊。猛烈に閑散として寂しいですね。
急坂を下ると安住坊。ここにももちろん誰もいない。ただ冬枯れの大きなトチノキがあるのみ。
この辺りから、途中にあるベンチに何かが置かれていることに気が付きます。どうやら、これ、ヒル除け食塩水のようです。あの高千穂峰の下山路にいたおぞましいあいつの仲間です。ふうたろうが冬山をやる奴で、本当によかった。夏専門だったら、まるっきりヒルの餌食ではないか。
安住坊からの下りは一層急で、大きくジグザグにルートを辿りながら下山することになります。まっすぐ下を見ると絶壁です。
上の方で26とかを数えていた石柱が、やっと10をカウントしました。ここは十丁目。あと3下れば休憩所があるようです。
ここが七丁目休憩所。ありがたいことに水が補給できます。まあ、トイレの横の水道は水道管破裂気味ですが(滅
ここで、家用にも水を汲んでいきます。週前半分ほどの飲み水程度だけど。
しかし、そのふうたろうを送るバスは、やっぱり行き同様手荒く、今から2時間半待ちとか、よりによって、待ち時間の長さまで同じという罠(爆滅
期待していた温泉まで全部閉まっていて、ただぼけーっと待つのも時間の無駄すぎるので、タクシーを呼んで一番近い駅まで。バス停の前がタクシー屋さんだったので、話は早いのです。
地震の被害はここにまで及んでいました。大阪から800人の旅行客が入る予定だったのに、それがキャンセルになった。他にもいくつもキャンセルになって、今日はふうたろうが初めての客だったそうです。
…自粛(不謹慎)なんて、誰得なんだよと言いたくもなります。
運転手に紹介された下部ホテルの温泉ですが、利用料が1050円と、どこかの健康ランド並みに高いので、あっさり諦めました。足湯の場所も教えてもらったけど、まあいいや…。
その代わり、駅前のおみやげ屋で、無添加と自負するモナカを買っていきます。かくし最中という名前で売っています。12個入りのを650円で買ったら、ひとつ味見用にくださいました。ありがたいことです。
身延線は、計画されていない計画停電の影響で、鰍沢口駅で一旦駅の外まで放り出されることになりました。駅の中で待っていても暇なだけなのです。しかし、見てのとおり、ここには何か食べものを買う商店ひとつ見あたらない。住民はどこで買い物をするのだろうと思いつつ。
道路も閑散としています。この集落は廃れる一方なんだろうか。さっき見えていたホテルの看板も相当錆び付いていた。
鰍沢口駅から甲府駅まで、初老夫婦と山話その他を交わしながら過ごしました。やっぱりこれが醍醐味ですよねー。
そして、特に問題なく、無事池袋まで帰り着くのでした。
ずっと天気もビミョーで、送り迎えはやたらと手荒でしたが、人が優しかった山行だったなあと思います。樹林帯地獄は修行でしたが、あのお寺の雰囲気は良かった。次は精進料理(?)を食べに来ようかなあ。
#135七面山クリア。
天気:くもり(山梨県南巨摩郡身延町・早川町、移動中などを含まない)