雲の中の山へ(天塩岳・前天塩岳コース:北海道上川支庁)
6時過ぎに札幌駅に着きました。5月に果たせなかった北海道上陸、2ヶ月遅れで果たしました。まあ、渡ってきただけだけど。
札幌駅で何か食べようかと思ったけど、6時過ぎではさすがに東京でもろくなところが開いていないレベルなので、とりあえず、旭川に向かいましょう。1時間くらいの待ち時間があるので、そこで何か食べるのがいいでしょう。
しかし、困ったことに、予想どおり空は曇りまくりです。
旭川に到着。
…なんだこれは。ふうたろう馴染みの旭川駅はなくなっていました。跡形もなく。みやげ屋で、ばら売りの壺屋の「き花」を買っていこうと思ったのに、店はKIOSKしかない。駅から出る方法さえ判りにくくて、腹が減っているところにイライラの頂点。移動がいちいち大変な駅ビルかなんて必要なのかと言いたい。
結局、札幌で駅弁でも食っていればよかったという話ですが、とりあえず、立ち食いそば屋で済ませました。喫茶店みたいなのもありましたが、時間がかかると言われ、心が折れました。
上川行きの鈍行列車で愛別駅到着。予約していたタクシーでこれからいよいよ天塩岳登山口に向かいます。
タクシーの運転手と話をするのは、タクシーに乗るときの楽しみのひとつでもあります。金がかかる、というマイナス面だけをとらえがちだけど、これ重要。今年は天塩岳にタクシーで行く人が、ふうたろうで初めてらしく、例年にはない事態だそうです。観光地には原発の影響で外国人は来ないし、震災不況で更に国内旅行者もいない。おっちゃんのタクシー会社、この3ヶ月で60万円以上の赤字だそうです。
…などと、話をしつつ、天塩岳登山基地の天塩岳ヒュッテに到着です。広い駐車場には観光バスも一台止まっています。
さて、侵攻開始。いよいよ、大秘境地帯の天塩岳に足を踏み入れました。
沢沿いの道を歩いていきます。欄干のない橋を渡ること幾たびか。
せき止められてできた池のようなものがありますが、せき止めているのは人工物だったような気もしなくもない。
右に行くと(新道)避難小屋を経て山頂へ。左に行くと前天塩岳を経て山頂へ、それぞれ向かいます。ふうたろうは今日中に山頂を踏んで、避難小屋に到達する予定なので、左から行きます。
空が曇っていて暗いし、樹林帯なので、黙々と歩きます。前天塩岳に向かいましょう。この看板を右に行くと、谷を上がるコースになるでしょうか。
ヌオッ(゚Д゚;)
また変な道に迷い込んでいたのではないか。ヤヴから出てきたら、道が下に広がっていました。
休んでいると、巻き道の方から人の群れが現れました。どうやら、あの観光バスのツアーの人々らしいですが、どうもその一人が右足を怪我したらしく、しかも、深刻なようです。まあ、気をつけて帰れとしか言えないよねえ。
ふうたろうは前天塩岳に向かいます。しかし、猛烈にガスっています。
若干ガスが薄くなったような気がしますが、景色が見えるレベルには至りませんね。
前天塩岳山頂。展望はやっぱりダメ。さっきのツアーの人たちも、「何のために来たんだろう」と言っていましたが、ほんと、その通りですよなあ…(滅
さっきのツツジっぽい小さい花が咲きまくっています。でも、何だか花の種類は随分少ない…
しかし、低木のヤブっぽい道が鬱陶しい。余り通られないんでしょうね。
天塩岳の稜線は相変わらず雲が多めですが、ここまで見られるのなら、御の字、ですか。
これは、ミヤマシオガマかヨツバシオガマか。花、意外と少なくてなんとも…。
この右の尾根上を滝上町まで下るルートがありますが、使えるのかどうかは判らない。ふうたろう、実はこのルートも考えていました。明日が雨の予報でなければこのルートを使ったかも知れませんがね…。
ん?何?雨だと…?明日、雨なのか…(滅
展望、良くなりつつあります。このまま良くなってくれればいいのですが…。
天塩岳で少し晴れるのを待ってみたけど、ダメでしたな。もう、行こう。
あの雪渓がぽつぽつあるあたりのどこかに、避難小屋があります。
ところで、このあたりの道は、ウルトラぬかるみゾーンです。さっき会ったツアーのおっちゃんおばちゃんたち、靴がどろんこでしたもんね。
小屋の前は少し広場になっていて、小屋にあぶれた人はここでテントを張ることもできなくもなさそう。
しかし、小屋にあぶれることは決してありませんでした。ふうたろうアローン。
一人、ポンピングの度にぶぎゅると音のするガソリンストーブでトウモロコシを茹でつつ、MERUNのパンを軽くあぶって食いました。
明日はあの丘を越えて、下山します。そして、またタクシーで愛別駅まで戻ります。
ずっとしつこく残るガス。上空がどうなっているのか、よく判りませんが、きっとこのまま天気は急降下するのでしょうね…。
なんとか天塩岳にやってきました。タクシー利用の英断が必要なこの山。しかし、そうやってがんばってやってきた甲斐はどこまであったのやら…。そして、問題は明日の下山で、どこまで雨にぶちのめされるのかが笑点…じゃなくて、焦点になります。
天気:くもり時々晴れ(北海道上川支庁上川郡朝日町・網走支庁紋別郡滝上町、移動中は含まない)