敗残兵の行方(樽前山7合目~風不死岳縦走コース:北海道石狩支庁)
夜中、なんだか小屋のおっちゃんが暴れていたような気がするけど、朝になったら寝静まっていました。ふうたろうは、起こさないように出発です。それが4時27分頃のことでした。
昨日の夜(夕方)はあれほど星空も青空もきれいだったのに、今は下層雲がモヤモヤとかかっていて、ものすごく感じ悪い。
イワブクロ(ゴマノハグサ科)が咲いています。別名タルマイソウ。ここ、樽前山に因んでいるそうです。
しかし、花なんかにごまかされるわけにもいかないくらい、雲が多い。日が高くなってきたら、このガスだけでもなくなるでしょうか。
上の方を望むと、持続的にガスがかかっています。空は絹積雲などがかかってはいるものの、まだ青い。
展望無くてやる気もないので、やや遅めのペースで、樽前山のお鉢に到達しました。
そして、天塩岳に輪をかけて味気ない山頂。もはや苦行と化してしまった。
それでも、少し明るくなれば、晴れるのではないかと、期待するのですよ…
とりあえず、西岳に向かいましょう。お鉢巡りしてしまうと、風不死岳(ふっぷしだけ)縦走ができなくなるから、分岐のところに荷物ほっぽらかしてさ。
っていうか、この写真、6個前の写真と何が違うんだろう(滅
儀式的にやってきた山頂です。速攻戻りますよ。北側の縁よりもガスが濃くて、やる気も断然なくなってますし。
北側の縁に戻るにつれ、少しガスが薄くなっていきますが、所詮はこの程度。
これからあの水を吸って重くなった100リットルザックを担いでそのまま風不死岳の縦走に入ります。
晴れたような感じも一瞬あったけど、ご覧の通り、説明は要らない。
誰かが刈り払いをしてくれていますね。それでも、朝露というか、ガスを浴びて濡れまくりの草で靴は再びビチョ濡れ。
今日の展望はせいぜいあってこの程度。遠征でこの天気はほんとに萎えます。
鞍部を通過して、再び上りが始まったと思うと、岩場をよじ登るような感じのキッツい坂が連続します。靴は両足とも不快極まりない状態で、荷物は重くて、やたらと喉は渇いて、テンション下がりまくりです。
ああ広葉樹林が幻想的だなあ(棒読み)
でも、これが今日最大の景色だと思うほど、ですよ、ほんと。
そして、この背丈以上もあるヤブみたいな道を通ると、身体全部が濡れます。踏んだり蹴ったりですね。しかも、このあたり、ダニが多くて、注意して見ていないと、腕の上に載っかっていますので。
風不死岳が近づいてきて、再びヤブみたいなゾーンから抜けました。しかし、この展望の無さで、苛立ちもいよいよピークに近づいています。
でも、ま、こんなもんかね。ここら一帯はもう二度と来ないよ…(滅
あまりにも撮るものがないので速い速い。テンションの問題ではなく、下りはザクザクと無言で下りていけます。ここ8合目、らしい。
風不死岳に登ってくる人と3人ほど出会いました。よく考えたら、今日は平日の月曜日ですよね。
そして、登山口のゲート到達。風不死岳は意外と速く過ぎ去りました。4時間以上のところ、3時間ちょっとです。
しかし、恐怖はこれから。今はニセコバスが通り始める7月16日よりも前なので、このモーラップキャンプ場のある国道276号線を、支笏湖バスターミナルなどのある453号線沿いのバス停まで歩かねばなりません。平日はトラックもバンバン通る道ですから。
→ニセコバス 千歳空港・ニセコ線(2011年版)
時々、サイクリングロードがあって、そちらに無理やり流されますが、こちら、ハイパー蜘蛛の巣ゾーンです。
ん?(・ε・)
デジャブ?(滅
ここは確かに昨日も通っています。モーラップキャンプ場から出て、道道(北海道管轄の道、という意味)141号線に入るまでの国道276と453重複地点。
あ"ー!だりーー\(゚皿゚;)/
そして、国道を歩くこと1時間25分。家畜の豚を運ぶトラックが通過するたびにあの生臭い臭気がふうたろうを取り囲んで、胸がムカつきました。ふうたろう、農家にはなりたいけど、畜産業はしたくない、絶対。(泣
国道453へのショートカットルートを通ります。ここまで来ればあと少しでしょう。もうすぐ、バス停も見えてくるでしょう。
しかし、453に出てもバス停が見あたらないという罠。どこまで歩けばいいんだよ。
赤く塗りつぶされたバス停発見。塗りつぶされているのでアヤシかったけど、来るときにこの「分岐点」という名前のバス停はあったから大丈夫でしょう。
バス停前にへたり込んでしばらく放心状態になり始めたのは11時54分。ずぶぬれの靴を脱いで、片づけ開始です。
時刻表を見ると、休日より平日の方が本数が少ない。そして、今日は平日であるという罠が張られていましたが、肝心の12時48分(支笏バスターミナルは12時45分)のは間引かれていませんでした。
→北海道中央バス株式会社 千歳路線
ふうたろうは、強制的にエコ活動をすることになっていますねー(爆滅
待ち時間が長い上にここには森と道路以外何もなく、携帯の電波もダミーだったので、アリを眺めたり毛虫をつついたりする以外することがありませんでした。
バスが南千歳駅に着きました。行きは千歳駅から乗ったけど、帰り、特急に乗ろうと思ったら南千歳で下車しなければなりません。ゲームオーバーになりかねませんよ。罠がイッパイのふうたろうの旅ですしね…
スーパー北斗号に乗って、白鳥や新幹線を乗り継いでこれから東京まで帰るわけですが、その時のホッとしたことたるや、ありませんでしたなあ…。こんなにいいことなしの山行(人との出会いは別)はそうそうないですわ…(滅
まさに空前絶後の苦行山行、やっと終わりです。天塩岳はそれでもまだましでしたが、樽前山は、アプローチから宿泊、天気も含めて、細かい諸々のオプションすべてが苦行の連続でした。特に天気は明暗を分けますね。今回はほぼ全部が暗かったですが(滅
#143天塩岳クリア。
#144樽前山クリア。
天気:くもり(北海道石狩支庁千歳市・胆振支庁苫小牧市、移動中は含まない)
今回の北海道は過酷でしたね。 せめて天気だけでも味方してくれれば…
自分には想定できない大変のこといっぱいですが、天塩岳も樽前山も無事クリアできてよかったです。
この二つの山はふうたろうさんの足跡たどりたいと思ってます。
まだまだ大変なアプローチの山はいっぱいあるでしょうが、お盆休み北海道遠征も無事クリアできること期待してますね。
そうですね、過酷極まりなくて、泣きたいでございます(ノ_;)
でも、これもあって、最高の山もあって、ハイリスクだけどハイリターンな山行いっぱいで、充実感はほんとにあります。それに、この樽前と手塩だって、終わればやっぱり行って良かったと思いますしね。
天塩岳はともかく、樽前山はふうたろうの辿った道はかなり地獄を見ると思います。車道歩きがおそらく10km以上あると思うんですよ。あれはちょっと勘弁ですわ…。タクシーを上手く使うのがいいかと。マイカーだと縦走できないですからね…