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箱の中の農産物

2011年 11月 22日

 今日はいつもの職場ではなく、別のところに出勤というか、移動です。異動じゃないよ?
 大混雑の東京の交通を使って、流通センターまで。


 大田区の流通センター。ここでイベント。


 N民連の大会1日目の夜とかにやっているレセプションのような雰囲気ですが、今日は販売もやっているので、若干違います。


 まだ準備中。展示などは出来上がっています。


 そろそろ開始。ここは蔵王連峰山麓にある加工場らしい。福島県産の大豆を使ってきたけど、大豆はセシウムをかなり取り込みやすいとかで、困っているらしい。今年度は本当にそればかりになるでしょうな。


 原発でいえば最も被害を受けてしまった福島県からも来ております。リンゴや米、醤油、菜種油など、出しています。…が、「支援で買う」ということにはふうたろうは抵抗があります。醤油は去年までの大豆を使い、菜種油は油なので、リンゴはでかくて試食も美味かったので、それぞれ買いました。


 しかし、恐らくここでではなければ、買わないでしょうね。安全だから、ではなく、こればかりは若干の情が動いていると思います。


 餅と米。隣に検査済みの分析報告書があります。出ていない、そうです。


 ここは四国や中国地方。張り紙に「ササゲ」と書いてあるので、餅米を赤飯にしてしまいたくてしょうがないふうたろう、指さしながら近寄りました。…が、ここにはササゲを持ってきていなかったらしい。
 岡山県には備中だるまササゲというブランドがあるらしい。しかし、今年は不作だったとかいってたかな。山口県の農家の人が、その辺に捨てるように蒔いていたら大量に採れたといっていたけど、山口県からわざわざ郵送してもらうのも難だし。


 そう、ここ、山口県。みんな岡山のところまで来たらUターンしてしまうと嘆いていましたが、山口県、目立たなすぎです。看板のひとつくらいあった方がいい。
 ところで、おがくずに入った生きたエビがおります。この一箱で15匹くらい入っているかなあと言っていましたが、6200円もします。贈答用とはいえ、国産のエビは高いわ…。一匹400円以上ですからね。


 ここは茨城県のJAやさと。納豆が並んでいます。さすが茨城県といったところか。
 しかし、並んでいる納豆は、さっきの宮城県の加工場(蔵王連峰山麓の)のと違って、小粒オンリー。国産であることはふうたろうのこだわりをクリアしていますが(外国産のを使っていたら、この場から追放ですが(何))、小粒はいただけない。実は、売っている兄ちゃんも「俺も大粒の方がいい。大豆を食べている感触がある方が。」と言っていました。自分の好みが必ずしも大勢の流れに乗っているとは限らない(滅


 ここは日販連(略称?)のコーナー。流通の組織ですな。だから、色んなものがある…はず。でも、ふうたろうがこの場で買って行けそうなものはなかった。


 しかし、このタマゴを見よ!
 左のタマゴは、米を食べさせた鶏が産んだ卵。色がだいぶ淡い。ビタミンA効力がどのくらい違うのか、見てはみたい。
 でも、タマゴはビタミンAを摂るために食べるわけでもないので(ビタミンAは野菜でもレバーでも、バターとかでも摂れますから)、ふうたろうなら気にはしないけどな。


 大量に豆が並んだ北海道。今年1年目、新規就農した農家らしい。そして、この右端には、ふうたろうが目を付けているササゲちゃんがいる!
 ザンネンながら売り物ではないらしく、ほしかったら持っていって、と言われました。50gのササゲ、スーパーで買ったら200~300円はしますけど?中国産のなら半額以下ですけどね!
 もう一つ、変わった豆、ビルマ豆というのもいただいておきました。これはダルカレーにでもしようかな。
 それから、レンズ豆とひよこ豆を作ってほしいという要望も出しておきました(何 一年目なので、消費者からの要望があった方がやり易いというのです。熱心な農家だなあ。


 これは野菜の宝船。"宝船"と、確かに呼んでいましたね。…ほんとに、食べ物は宝、ですよ。


 ヌオッ(゚皿゚;)
 ふうたろうの前に置かれているこの弁当はっ!
 …どう見ても市販のコンビニ弁当系であるよな。周りには、餅を焼いたものとか、試食・販売含めて色んな食い物があるのに、なんで全国中央のわれわれがコンビニ弁当もどきを食べているのだ!!
 …目を疑いましたが、ならば捨てればいいのか、という話にもならんよね。


 千葉県の一夜干しサンマ塩焼きと一緒に食いました。


 ここは和歌山県。そう、ふうたろうが今年8月、犬鳴山で毛虫か何かに刺されたあとに行った紀ノ川農協のやつです。
 これはレインボーレッド、だっけ?キウイフルーツの一種で、種の周辺が赤くなっています。この色がアントシアニン系かカロテノイド系か、判らないのですが、カロテノイド系に100円賭けます(何


 これは柿です。アルコールを注入して渋を抜いたとか何とか書いていましたが、それもまたスゴいことを…


 ここは京都府。黒豆の煮付けを試食させています。左のは皺があり、右のは皺がない。
 一般的に黒豆の煮付けは皺が無くふっくらしたものがよいとされているけど、左側の皺ありの煮付け、味が濃くて、これはこれで美味い。右側のふっくら皺なしも別の味がして、それはそれで美味い。
 「どちらがいいと言うものではない、自分の気分や好みにあったものを食べましょう、と言いたかったのです。」と、担当の人。


 愛知県新城市の国産フォー。これは山にも使えるパック式。しかし、いつでも手に入るところにはないので、難しいなあ。それでも、一度味見はしてみたいものですな。


 ここは静岡県。無農薬のお茶を作っている農家の集団がいます。試飲用のお茶を飲んでみましたら、茶葉から入れたお茶は、喉にグルタミン酸特有の「旨味」を感じます。ふうたろう、実はお茶にその旨味はそれほど必要なのか疑問ではありますが、ちょうどその隣にあった抹茶は、その旨味があっさりしていて、飲みやすかった。これもまた、好みに合わせて、というものですなあ。


 愛媛県(四国)に戻ってきました。愛媛県の中予地区、八幡浜付近からやってきたらしい。みかんを売っています。
 しかしながら、今年は雨が多く、みかんの味のノリがいまいちよくない。この前の道前渓温泉で買った来見山のみかんも、味が薄かった。年によって作物の品質が変わるのは、地球にいる以上必然なのでしょうね。その必然は、変えるべきではないのかもしれません。
 ところで、この並んでいる二つはスダチです。どちらも"薄汚れて"いますが、汚れ方が違います。左のはカイガラムシの一種(の卵?)が付着しており、右のはある種の菌が付着して黒斑になっているものだそうです。
 これらは二つとも規格外ですから、二束三文にもならないでしょう。消費者に、キズやシミひとつ無いスダチやみかんを売り続けることで、こういうものが「規格外扱い」されていくのは納得がいきませんね。農薬などを使ってシミができないようにしているのなら、それはそちらの方が、自然からすれば「規格外」なのではありませんか?
 ともあれ、今の世の中は、ふうたろうの価値観とは165度くらい反対向きの方向に進んでいる気がします。


 ここは沖縄県。パイナップル生産日本一、って、パイナップルなんか本州でできるんかいな、とか思いつつ。
 そういえば、美味しんぼに、「パイナップルなんか外国でも作れるんだから、沖縄で作らなくてもいい」みたいなこと書いてなかったっけ。あれは今思えば違うよねー。赤土の流出を止める方法(起こっているという話は、ふうたろう自身は実際には聞いたことない)は、パイナップル作りをやめることではないだろうに。


 終わりには、あの宝船の野菜を解体して、一種類100円で持っていってもらうようです。でも、ふうたろうは既に色んなところからかなり買い込んでしまっているので、持って帰れません。大根とか白菜は死ですから(吐血


 今日、こうやって色んなところを回りましたが、紹介しきれてないところもあります。ジネンジョを作っている農家の話を聞いたら、やっぱり農業が工業的だと思う面もあったし、無農薬でがんばっているところもいくつかあった。ゆずは放射能汚染が結構ヒドくて参っているという話も聞いた。
 どうするんだろうね、これからの社会を。まだ「原子力無いとデンキガー」なんて言い続ける気かしら。ふうたろうにいわせれば、「原子力のせいで食べ物ガー」なんですが?
 農薬にしても、いつまでもそんな農業を続けられるのかな?日記でつぶやきのように書いたことがあるけど、どの農薬もが必ずしも「二酸化炭素と水(と窒素や硫黄酸化物、リン酸など)」という、物質循環に乗る形に分解されるわけではない。分解物がどういう挙動をするのか、どのくらい残留し続けるのか、どのくらいの量でどんな影響を与えるのか、知っている人がいたら教えてくれといいたい。あのキズとシミだらけのスダチをみていると、そのキズやシミを許せる社会を作るのか、あくまでも見てくれに固執し続けるのか、なんて思ったりもする。
 資本を大きくするための社会が今の資本主義なのだとしたら、やはり今の流れは必然なのだと思う。そして、今はそれを止めて新たな社会を作るという流れには至っていない。人が安心して暮らせる環境の崩壊が、その社会発展を待ってくれるとは限らない。今日見てきたくらいの、「自然をできる限り配慮した農業」の数くらいでは、とてもではないけど、間に合わないだろうね。


天気:晴れ(東京都大田区・板橋区)

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