登山口ビフォーアフター(奧茶臼山小沢橋から徒歩コース:長野県)
シルクホテル宿泊。朝食付きで5200円。
ふうたろうが朝、気が付いたら既に太陽は高く昇っていました。バスの時刻は9時30分。ふうたろうが起きたのは7時29分。寝坊しすぎだろと思うも、全然余裕です。それくらいにバスは遅い。
朝食会場は新館の「ホテルニューシルク」。そこでバイキング形式のメシが食えます。どういうものであれ、朝早くから準備に当たってくれていることに感謝。
このホテルの料理は、実に変わっています。ウィンナーとか玉子などは恐らくノーマルというか、普通以下のものだと思いますが、やたらと「手作り」「地産地消」にこだわりを見せています。フレンチドレッシングの手作りには驚きました。しかし、その味は、もっとがんばってほしい。何というか、味が薄い。努力の跡は他の料理にも色々感じるところがあるので、泊まりに来るとしたら、また使いたいと思う。
…なんてこと言ってると、奧茶臼山で全滅して再び来ることになったりして、ね…
朝食はしっかり食っておかないと、山でバテる。胃腸の具合は、一時期に比べてだいぶ良くなったので、だいぶ食べられるようにはなりました。タンパク質と炭水化物を中心に、あとは果物などで補ってきました。ごちそうさん、ホテルのみなさま。
さて、9時半のバスに向けて出発。昨日は明け方、そういえば雪が舞っていたんでしたっけ。ふうたろうの家の近辺では雨だったのか雪だったのか…寝坊して解らなかったんだけども。
しかし、あの中央アルプスを見よ!こんもり雪が積もっておるではないか。
空はど快晴!
…と思ったけど、天気予報を見ると、気圧の谷が夜になって近づいてくるとか何とか。確かに、天気図を見ると、低気圧が日本海と太平洋に、まるで口内炎が発症したかのように現れています。冬はこういう低気圧が始末に負えない。
空を見れば、これ、天気が崩れる前の絹雲ですな…。
9時30分発、遠山郷行きのバスに乗ります。
→信南交通乗合バス 遠山郷線(和田)
そのバス停で、小沢橋まで行きます。トンネルを抜けるとすぐのところのバス停。ここででかいザックの荷物料金と運賃を払い、いよいよ、対決です(何
奥に進むと渡れるのかどうか不安になりそうな、しかも凍り付いている橋があります。
そして早速、猛烈な急坂がお出迎え。いやあ、挨拶ありがとう(棒読み)
急坂なのであっという間に高度が稼げます。冬山用の装備がほぼフルで入っているので、けっこうな重さなんですね、荷物。まともにきついですわ。
何だか、さすがに車道に出るのが早い気もするけど、まあ、車道があるのだから、出ますか…
何気に、足場の土が崩れてバランスを崩しかけました。アブネえ…
車道を進むと廃トラックがありました。この奥には一軒の民家。しかし、そこで行き止まりです。
…地図にこんな場所、ないぞ…?
しょうがないので、針葉樹林(植林)帯の作業用路みたいなところに入ります。どうやら、さっきの民家の前の道路、地図には本当に道として描かれていない場所のようです。
しかし、こうして、右読みで立入禁止を読むのは、もうデフォルトとなっていますね。
車道に出合ってすぐのところに、本来出てくるべきだったルートがありました。登山道でも何でもないルートなので、案内板のかけらひとつありません。
車道に沿って歩けば、ひたすらクネクネクネクネと遠回りを繰り返すことになります。しかし、地図を見れば、尾根を伝ってショートカットができそうです。さっきもそうして登ってきたわけだし。
というわけで、突撃します。もちろん、車道を歩くよりはずっと急ですので、覚悟あれと。
それでも、車道を歩くよりも土の道、落ち葉の道を歩く方が、山を歩いている感じはするでしょう?
再び車道に出合います。これで2回目のショートカット終了。しかし…
「しらびそ高原まで10km」
…萎えるね。しかも、上り坂だぜ?しかも、100リットルザック背負ってるんだぜ?重さは量ってこなかったけど。
しかし、この最後のショートカットは尾根の付き方が違っていて、車道から尾根に出るまでに、かなりの急坂を這い上がらなければなりません。しかも、シカ防護用の鉄線の柵とかもあって、ズボンを破いてしまうという罠も。
茨の道、なんて言えばかわいいものですね。ふうたろうの場合、有刺鉄線の道かもしれませんぜ。
これがショートカットと車道の最後の出合。この先は谷があるのでショートカットできません。
いつの間にかしらびそ高原まで6kmまで縮めたけど、それでも6kmもまだあるのかと思うと、気が遠くなりますな…
この道、ショートカットできそうな道がそこかしこに枝分かれで出ています。それらはすべて罠なので、気が抜けません。
何やら、レクリエーションの森とやらがあるみたいですが、立入禁止ですね。潰れてんのかな?
日当たりのいい、雪が溶けているところで一服しましょう。
実はこのおにぎり、昨日の夜食べるために、家に帰ってから出発するまでの短い間に、急いで握ったものです。こいつの他、職場で漬けているぬか漬けのキュウリを半分、持ってきていましたので、一緒に食いました。
雪で路面が見えなくなってきました。この斜面の上は登山道に当たる部分、前尾高山ですが、とてもこんな崖をショートカットは不可能です。
この高さまで来ると、車道からの景色はとてもいい。ちゃんと歩いてきているからこそ、いいと思えます。
車の轍の他には動物の足跡だけ。人が歩く道でも、季節でもないのかもしれませんね。
やっと、「ハイランドしらびそ」が見えてきました。普通は、あそこまでみんな車で来て、そこに駐車して奥茶臼山を登るのでしょうね。しかも、雪なんて無い時期に、日帰りで。
…ふうたろうには、そのすべての条件がないのですよ。
人が歩かない道を歩いていると、色々なものをゆっくり見るものです。このパイプから出ている水だって、飲めるのか飲めないのか、考えていました。この上には汚染水を垂れ流すものなどないので、飲めると判断し、カラになったペットボトルに詰めていきます。
まっすぐの路面の上に積もった、真っ平らな雪の上に、動物先生の足跡。
ようやくこの奧茶臼山登山口に到着したが、14時4分。何と、小沢橋バス停を10時25分に出発してから3時間39分!いくら、歩いた道はすべて自分のものだ、といっても、これは手厳しい…
しかし、そんな疲れている暇もありません。今日中にある程度進んでおかないと、明日は奧茶臼山、前茶臼山を越えて、大鹿村の大河原バス停まで抜けるのがきつくなりますから。
展望、利いているようですが…何だかちょっと中途半端でないかい?
ひとまず、ふうたろうの前に待ちかまえているのは、前尾高山までの急坂です。雪は意外と辛くないくらい程度の積もり方しかしていませんが、今日これから続く、果てしなく遠い道のりが気疲れを呼びます。
笹が少し雪に埋もれている程度の積雪。これなら、わかん(持ってきてないけど)もアイゼンもまだまだ要らない。
今は手軽に雪景色を楽しめると思って、プチ雪山を謳歌しましょうよ!
笹原に積もった雪。今はまだらだけど、そのうち完全に隠れるほど積もるでしょう。
これから深まっていくだろう冬の始まり。こういう状態の雪景色を、山で見ることはあまりない。
このルートには、何カ所かビューポイントなるものがあるようです。…が、どこもかしこも、中途半端ですな…(="=;)
何だか、南アルプスの方、本格的にどす黒い雲がかかってきましたな。ヤヴァイんでないかい?
急な坂を登り続けて来た前尾高山。その苦労の結実は、深い樹林帯のど真ん中にありました(滅
ああ静かな森林だなあ(棒読み)
何より、この迷いながら歩いている姿を想像するだけでかわいいよね。
あの遥か下界のショートカットルートのところで拾った棒を杖(ピッケル)代わりに歩いていますが、その本領はこの雪で垂れ下がった枝の雪を払うところにあります。何もせずにここを突き進むと、体中雪まみれでずぶ濡れになるでしょう。
ああジゴクアルプス天然水だなあ(棒読み)
展望もクソもない中、尾高山。ここは前尾高山よりもなお樹林が深く、曇っているのも相まって、鬱になりそうです。
奧茶臼山まで5.1kmですか…。今日はどこまで進むんですか?
このルート、樹林帯である上に道が狭いの何の!そろそろテント張りたいけど、張れそうな場所がない。あのさきに行ったら、ガスに囲まれに行くようなもんだし。
少しでも先に、少しでも平らな土地に、テントを構えたのは16時半前。ここがふうたろうの今夜の宿になります。場所は、尾高山を過ぎて鞍部を過ぎてすぐのところ、くらいです。
…辺りは深い樹林帯で、真上を見ても、微かに空の隙間が見えるかなー?程度。でも、ハラが減ったし疲れたので、もういい。どうせこれから星空なんて見えないくらい曇ってしまうんだろうしね…。
テントを張ったら、スパゲッティにチーズを大量に入れ、いつものナポリタンソースでイナヅマ食いします。筋肉の修復に、ちゃんとタンパク質を補給しとかないとね?
しかしさ、ふうたろう、ふうたろう、これでも今夜の星空や月は楽しみにしていたのですよ。今日は皆既月食だと言われてもいましたし。
でも実際は、ふうたろうがテントに入ってすぐくらいで、雪がバラバラと降ってきました。そんな目に遭わされたふうたろうができることと言えば、ふて寝くらいしかないでしょ。
まあ、明日に期待しましょう。メシ食ったしもう寝よ…月食はもうええわ…
天気:晴れのちくもり、夜は雪(長野県飯田市・下伊那郡上村)