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乾いた空に続く坂(道)(針ノ木岳【扇沢コース】:長野県)

2012年 11月 10日

 …
 ヌオッ(゚Д゚;)
 ハラが痛い…
 …ふうたろうのハラの中に何かいるんじゃなかろうか。信濃大町の旅館を出て(昨日の夜大町に到着)すぐのところにあるセブンイレブンでおにぎりを買ったついでに、トイレへ直行。二王子岳の時のような悲惨さはなかったものの、この頃の腹痛と胸のむかつきはそれでもひどい。
 さて、2ヶ月ほど前の9月の3連休、針ノ木峠から野口五郎岳まで歩いたのですが、あのとき、あえて針ノ木岳を外して登りました。それは、今日こうして、改めて雪をアテにしてやってくるためです。さすがに11月も中旬に入れば雪くらい積もっていよう。いくら北のカタ(略


 バスで扇沢に向かうと、谷の両側は紅葉でイッパイ!どこかの北カタ(じと目)より全然いいぜ(白笑
 ヌオッ(゚Д゚;)
 …天気予報見忘れた(滅


 扇沢到着。これから通る道は、あの9月16日に通った道とほとんど同じです。「ほとんど」というのは、雪が降るとルートも変わる可能性があるからです。


 しかし…
 眠い
 (Θ_Θ)


 今日の装備は冬山。まあ、雪から水を確保できることはほぼ判っているので、2リットルのペットボトル一本あれば、一泊二日には十二分のはずです。それでも、何となく重い気がする冬山装備。たぶん気のせいだけど(じと目


 上の方は雪が谷筋に沿って付いているようです。


 サクサク行ってしまいたいところですが、眠すぎてしんどい(滅滅滅


 雪が付いた道。
 胸がむかつくので食欲も不十分。早よテン場(雪に埋もれてるだろうけど)で寝たい(ぇ


 山の上の方は曇っています。この辺りも小雪がずっと舞っています。
 ああ初雪最高(棒読み


 雪が積もっています。というか、こびりついている、と言った方が適切か。


 ブナ林。日本海側と太平洋側で違うとか書いています。


 閉ざされた大沢小屋前。空は何となくうすら明るいのですが、やっぱり曇っています。


 あのとき歩いた道の上、雪があって、人通りはほぼゼロ。…ほぼ?


 樹林が開け、谷を見上げることができます。この大沢、人気のコースなの、判ります。でも、人混みの時は死んでも行きたくない(滅


 写真を横にすると、谷の広さが伝わりますか?


 晴れ間が広がってきました。


 でも、すぐに曇ってしまいます。


 扇沢の方はこの谷の上の方より雲が多く、雪も降っていそうです。


 雪が若干深くなってきました。しかし、ふうたろうはアイゼンを履こうとしません。だってめんどくさいんだもん(←こら


 どうも先駆者の足跡が、ウサギが通れるくらいの隙間を通過していっているようです。
 さっき、「ほぼ」と書いた理由はこれです。先駆者が一人、いるようなのです。
 で、ふうたろうは、ザックを含めるとヒポポタマス(カバ)なので、こんなところ通れません(通りたくありません)。


 おおっーーー(目がハート
 雪青空キター!


 さて、渡渉するときがきました。雪の時に注意しなきゃいけないのは、飛び石の間が雪で埋まっていて、下手すると川にヅドンすることです。


 渡渉も難なく終えると(先駆者がいるのが大きい)、流水が凍っているのが。こういうところ、きれいだなあとか薄ら笑い浮かべながら歩いていると、谷底にヅドンしかねないので気をつけましょう。


 確か、この近辺でしたか、先駆者を追い抜いたのは…。追いついちゃったもんねー
 っていうか、ここから先はふうたろうが先駆者になるのです(`・ω・´)キリッ


 実はこの画像の中に、夏道が見えていますが、何処でしょう(藁
 雪が付いているので、はっきり言ってそこを通ろうなんて思いません。


 落石に注意すれば、沢の中に落ちないように気をつければ、この雪の中を突っ切った方が楽です。まあ、少なくともふうたろうはそう判断して、さっきの画像の右手にあった岩場の雪付きロープはさっさとあきらめたのです。


 こういう岩を雪がくっついた状態で触るのはイヤですね。触らぬ岩に祟りなし。


 雪渓の残骸が残っています。その上に新雪が積もっています。さらにそれをふうたろうが蹂躙していきます(黒笑


 誰も踏んでいない新雪。これを待っていたのだよ、君!(誰


 坂はアホほどきついし、雪もいつの間にかかなり深くなっていて、かなり歩きにくいけど、これがいいのですな。あのうだる暑さの夏からどれほど待っていたことか(ハイパー涙目


 ふうたろうの後ろを、さっきの先駆者の兄ちゃんが雪に沈みながら追ってきます。わかんを装備していないので、ふうたろうの踏み跡でも沈んでしまうそうです。ふうたろうは冬山の最高ランクの装備をしているので、気分的には余裕綽々。


 いやあ、青空と雪岩ゾーンが最高ですなあ(目がハート


 やはり山は雪に限る(`・ω・´)
 ま、ヤブや沢、森林も楽しいけどね。


 ふうたろうの後ろを追ってくる兄ちゃん、何処を歩くの?とふうたろうに聞く。初めて来た限りではこんなの、ほんとに何処歩くか判ったものではありませんね。


 でも、ふうたろうも知らない\(^-^)/
 …行ったところが道です(藁


 雲がウロウロしていて安定した景色ではありませんが、時に差す日と雪の斜面が美しいのです。


 枯れ草が埋まるほどではないので、まだまだこれでも初冬。豪雪地帯なので、ここも本当に雪が積もれば、登れないんじゃないかな。


 見上げれば、針ノ木岳から種池山荘方面への尾根が。でも、今回はおそらく、歩く時間もとれないと思います。


 とろけたチーズのように稜線に雲がこびりついています。


 さて、このボケナス級の急坂はいつ終わるのかしら。ふうたろうよりも初めて来たという兄ちゃんの方がもっと気が気でないでしょうな。


 この辺りの斜度は45度くらいあるのではなかろうか…
 本来はうまく谷沿いの道をジグザグに進みつつ、高度を稼いでいきます。無雪期であれば概ね4時間半もあれば、扇沢から峠まで着いてしまうのですから。


 こののっぺり積もった雪の斜面を見よ!あまり雪崩れそうでもないけど、雪崩れる?両斜面にはまだそんなに大量の雪がありそうでもないので大丈夫?


 ふうたろうがちょっと休んでいる間に先に行く。そんな兄ちゃんに送る歌。
 乾いた空に 続く坂道 後ろ姿が小さくなる 優しい言葉探せないまま 冷えたその手を振り続けた…
 岡村孝子さん「夢をあきらめないで」です。
 ま、ただ、ホンモノの方の"坂"は、都会の緩い下りなんだろうけど。"坂"だしね…(じと目


 なお、今日のふうたろうも、ずっとエンドレスで竹内まりやさんの「告白」が頭の中を流れています。雪の針ノ木岳のテーマソングになるでしょう(何
 しかし、今日で丸4日、流れ続けています。もうええ加減にせえと。
 ん?(・ε・*)
 着いたようですな、やっと、峠に!


 14時31分、扇沢を出発してなんと7時間、針ノ木小屋到着です。雪があるとかくも辛いものなのですなあ…。


 兄ちゃんもふうたろうと同じ針ノ木岳を目指していました。しかし、まさかこんなに大量の雪があるとは思わなかったそうです。そう、ふうたろうも2008年11月上旬に鹿島槍ヶ岳に登ろうとしたとき、同じことを思ったのですよ。


 ところで、峠からの風景は…ガスっています(じと目


 とりあえず、到着したということで兄ちゃんは念願のカップラーメンを食べるそうです。あの乾いた空に続く坂(道)で空腹と眠気に襲われていたみたいなので。


 蓮華岳方面の上り。ふうたろうは2ヶ月前、ここを登って、烏帽子まで行ったんですよね。


 美しい雪面を蹂躙しまくっています。


 兄ちゃんは針ノ木岳、諦めるしかありません。なぜなら、日帰りの予定を組んで登ってきたから…。ふうたろうはもちろん、闇テンのススメですから。
 なお、カップラーメンを食べた兄ちゃんは、夢をあきらめないでが頭にこびりついてしまったそうで、既にエンドレスモードに入っているようです(黒藁
 …帰り道、乾いた空に続く坂(道)と岡村孝子さんに夜露死苦!


 ふうたろうはこの美しい景色の峠にテントを張って、マッタリ夜を過ごすのです。
 ん?(・ε・;)


 ヌオッ(゚Д゚;)
 …テントの袋を風に飛ばされてしまった(滅滅滅


 テントの袋がゴミになることは心残りですが、袋を失ったくらいでめげることはありません。ええ、袋ぐらいではね(じと目
 さ、今シーズン初の、雪茹でスパゲッティ(何)を食べましょう。


 しかも、この驚くべき時刻を見よ!まだ15時半ですぞ。15時半にテン場についてメシまで準備できるなんて、VIP待遇もいいところ!
 …思えば長かったなあ辛かったなああの時とかこの時とか(棒読み


 スパゲッティはいいのですが、タバスコを忘れました。タバスコがないと物足りないのです。食欲全開にならないのです。
 ところで、胃がもたれていますがどうしよう。


 明日登る乾いた(略)坂


 一気に雲が消えていきました。展望がすばらしい。安曇野が雲海になっています。


 しかし、やっぱり不安定…


 ガスって、(Θ_Θ)…ま、幻想的とも、言えなくはないかも。


 でも、日が暮れると上昇気流が止まるのか、一気に晴れて…


 まだ17時なのに…、三脚を立ててシャッタースピードをかなり遅くしないととれないレベルです。本当にの日はつるべ落としです。


 谷底に雲がたまっています。そして、遙か彼方には槍ヶ岳が見えます。


 18時頃、一旦眠りについて起きたのが20時過ぎ。それから数時間眠れなくなったので、星空の撮影会でもやりましょう。
 今までシャッタースピードを長くして、流れるような星空を撮ってきましたが、今回はISO(感度)を上げて満天の星空を撮ってみようと思いました。


 正直、ノイズが多くてあまりきれいとは言えない。RAW画像で撮っていますが、どうやったらうまく現像できるのやら。


 真上を見上げれば、都会にいたら絶対見えないような星団のようなものも見えます。地上は都市の光のせいだけでなく、細かい塵や靄が澱んでいるのです。


 でも、こういう撮り方もあるのだということを理解できたなら、ありですかね?
 ふうたろうの写真レベルが1上がった!


 雪が深くて進めず、今日中に針ノ木岳は行けなかったけど、明日にはなんとか登れますかな?ただ、気がかりなのは明日の何時頃から天気が崩れるのか、ということです。遮るもののない岩山の針ノ木岳で吹雪はさすがにたまりませんからね…
 今はこの満天の星空に降り注ぐ流星たちに願いを掛けるしかありません。


天気:くもり時々晴れ、小雪舞う(長野県大町市・富山県中新川郡立山町)

  1. 11月 13th, 2012 at 06:40 | #1

    雪山の景色、素晴らしいですね。続きを楽しみにしています。
    流れ星が見えたかな?
    ところで驚き桃の木山椒の木でびっくりな事が…雲取の白岩小屋の所で霞沢岳のテント場で一緒だった女性に偶然会いました。丹沢に登って九州に移動するらしいです。とにかくビックリしました。

  2. ふうたろう
    11月 13th, 2012 at 09:27 | #2

     流れ星、たくさん見えましたよ。獅子座流星群の影響かと思いますが、数分で4~5個流れました。あんなにきれいな星空は久しぶりです。大抵は訳わからん樹林帯の片隅とか河原とかで転がっていますから…(藁

     かの女性、まだ旅を続けてたんですね。11月から戻ると言っていたのでてっきりもう看護師の激務に戻されているのかなあ、なんて思っていましたが・・

     僕も何度か、偶然の再会を果たした経験があります。
     一度目は屋久島行きのフェリー(2007年8月12日)で出会った男性と武甲山の山頂(2008年6月1日)で出会い
     二度目は大峰山の弥山川(奈良県、激しくマイナー、2009年11月21日)で出会ったおっちゃんと恵那山(岐阜県、2010年2月20日)で出会い
     三度目は南アルプス中岳避難小屋(荒川岳の中岳、2010年8月14日)で出会った女性と2週間後の北アルプス冷池山荘付近(2010年8月28日)に出会い

     …というような感じで。屋久島と武甲山はさすがにビビりました(汗

  3. みゃーみ
    11月 16th, 2012 at 22:23 | #3

    さぶそうな画像です。とうとう冬山が始まりましたね。
    針の木はまだ未踏ですがこんな時期にはいけなーい。

  4. みゃーみ
    11月 16th, 2012 at 22:26 | #4

    名前書かない人のコメントはでないようにしているのかな?消えちゃった~。

    なのでもう一度書きますね~。

    なんともさぶそうな画像ですね。とうとう冬山が来ちゃいました。

    あの暑苦しい夏よりはいいのかな~。やはりテントの中は冬山だから寒いんですよね?

    ふうたろうさんみたいに寒さに強かったらよかった。。。

  5. ふうたろう
    11月 17th, 2012 at 00:21 | #5

     こんな時期に行かんでもええですがな。ま、美しいのは間違いないッスけど。
     名前は足しておきましたよ。たぶん、書き忘れられてもすぐに判ります(藁

  6. ふうたろう
    11月 17th, 2012 at 00:24 | #6

     Sorry!
     匿名だから消えるんじゃなくて、もともとコメントを承認制にしてるんですわ。いろいろトラブルの素になるのとか、スパムがくっついてくるのとか、いろいろ。ま、人が書くかロボット(機械)が書くかの違いで(藁

     冬山はいいっすよ。あのうだる暑さの夏山では、何個命があっても足りません。

     もう少し暑さに強かったらよかった…

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