普通の道は愛せないの!(安房高宕山【三郡山石射太郎縦走コース】:千葉県)
出発前はいつも二の足を踏みます。しかし、今日はガチッと目覚ましで起きて、ザクッと出発します。まだ夜明け前の中板橋駅。
電車では寝るか、次の週末に行こうと考えている奥三界岳(岐阜県)の研究をするか悩んだけど、結局両方ともろくにできないまま保田駅(内房線)到着。
今日は房総半島のハイパーハイキング。ハイパーなので、当然普通にスイセン見て歩いて終わりとかはない。でも、いくら何でも6時間でこの距離はオゾマシいかもしれない、とは、計画段階で思ったりもしたが…
とりあえず、バスに乗るぞ。
…バスの車窓から雪が積もった農村の風景が見られます。何だよ。この期に及んでまだこんな罠してんのかよ(じと目
館山日東バスが大幡バス停到着。
→鴨川日東バスホームページ
「長狭・金谷・木更津線」を使います。料金600円。
さて、本日の一つ目の目標は三郡山(みこおりやま)です。ただし、25000分の1の地図にさえその名前が載っていないという罠。
長閑な田園風景ですが、今は冬。いくら房総半島が温暖だと言っても。
大幡からまっすぐ三郡山に向かっています。イケるかどうかは神のみぞ知る(ゑ
あそこのイノシシの罠みたいなのがある。登山道じゃないよね、どう見ても。
一旦引き返して道を探したけど、どこにもなかったので、強行突破します。ふうたろうの道は一方通行なのです。
植林帯です。所々土砂崩れのようなあともあります。針葉樹林は不安定らしいから…。
それはともかく、尾根はもう少し上の方にあるようですな。
ふうたろうには何か判らないけど、誰かが何かをまつっていたのでしょう。
今日のふうたろうの強みは、荷物が軽いこと。多少の急坂やヤヴなら強引に突っ切れます。
ま、それが正常人のやることかどうかは別にして、とりあえず、光明は見えましたな。
三郡山の林道からの入口を過ぎると程なくして深い針葉樹林帯。もちろん植林。
困難を伴った割にバス停から山頂まで1時間かからず何とか到達(どや顔
しかし、ふうたろうのミッションはここで終わりじゃないのですよ。これから高宕山を越えてその向こうのバス停まで行かねばならんのですよ。最終バスは17時半前後だった記憶がありますが、そんな真っ暗な中歩いたら全滅しますよ。
で、ずっと言おう言おうと思っていたんだけど、なんで房総半島に来てまで雪山を楽しんでいるのだ?
常緑樹の中、しゃりしゃりの雪道を歩きます。場所によっては凍っています。アイゼンがあった方が無難ですが、そんなもん用意していませんから。
ヌオッ(゚皿゚;)
倒木雪ガチガチゾーン。荷物が軽いからまだ良いけど、仮にこれ、100リットルザックで条件をそろえたら、たぶんまださっきの砂防辺りで右往左往しているに違いない。
ヌオッ(゚皿゚;)
道が3本に分かれています。だいたいの山では尾根を忠実に辿れば良いですが、千葉・房総半島の山はいかんせん低山で、細かい起伏や谷が無数に入り組んでいます。地図も方位磁石もない状態で突き進んだら、変な尾根に入り込んでそのまま道迷いになりかねません(違う尾根を下ると命取りです!)
三角点なんてあったりしますがここはルートではなく、罠です(滅
千葉県の山とは言え、夜になれば雪も凍り付くほどの寒さになります。たかがハイキングコースだとなめて遭難するとひどい目に遭うので覚悟してほしいものです。
さて、三郡山から道がしばらく北、そして東に方向を変えます。この辺りが最も道のややこしいところで、指導標はありません。リボンもかなりいい加減についているので、変な方向に誘われないためには、地図でしっかりと我が道を進むことです。
この辺りに限って言えば余市岳下山時のルートファインディングよりも大変です!
雪なし樹林帯ゾーン。展望がないので位置をつかみづらい。これがこの辺りで位置確認を難しくしています。
雪たっぷりの山とはまったく違う、木漏れ日の道。でも、これもまた冬の山です。冬は一つではありませんね。
指導標がぽつぽつ出てき始めるのはどの辺りからか…でも、指導標をアテにしているとひどい目に…
上の赤矢印がどっち指しているのか判らない。でも、地図を見れば右のピークを上がっていくことは判らなくもない。しかしひどい。
一つ目のヒメコマツの矢印とは違う方向に向かって進んでいくと道が開けました。
岩のくぼみにおっちゃんがハマって(寝て)いてかなりビビりましたが、その岩からの展望はとてもいい。
すぐ北には笹郷山が見えます。この山もまた、25000分の1の地図には出ていません。
この周辺はまだマシな方。三郡山を過ぎてからしばらくが大変。道、迷うぞ。
笹郷山の山頂。諏訪山(群馬県)並みにひっそりしています。っていうか、雪が積もっていて休めないではないか。
…また傷口に塩を塗っているふうたろう。痛みは慣れる(神経が脱分極しきる)ことによって治まっていく(違
ここは指導標があっても20mほど間違って進んでしまったところです。この指導標のあるところまで上がりきらずに左(西)方向に進むと、簡単に迷えます。
展望の利く箇所が増えてきました。
房総半島の低山帯は、ゴルフ場などの開発がなければかなり深い山地だと思います。細かい谷や尾根が入り組み、大きな山のような見通しも利かない。こういうところではおいそれと道なき子街道できません。森吉山(秋田県)や余市岳(北海道)のような大きな山・山塊であればこそです。
針葉樹林に覆われた道を進みます。枝尾根が頻繁に目くらましをかけてきます。
雪が解けてぬかるんでいたり凍っていたりすると厄介極まりありません。既に一度足払いを食らっていますので(滅
ん?(・ε・*)
…どうやらオゾマシい道が終わったようですな。
さあ、高宕山に向かうぞ!
現在時刻13時32分。出発から3時間13分。もちろん、休憩なども含めての時間。あと3時間ほどでバスに乗りたいのだけど、イケるかな?
手すりまでついていますね。これはウルトラハイキングコースです。
というわけで、直登します(岩壁はさすがに登らないけど)。実際は道がよく判らなかったのですけどね。
そこはプチ荒れ状態の道。でもかつては道があったのかな?
さ、高宕山の山頂を踏みに行きましょう。
さっきまで団体が二組ほど合計50人くらい、ふうたろうとすれ違っていきました。しかし、今はもういません。
あまりゆっくりもしていられない時刻なので進みます。…が、
何でこんな岩場が凍っとんのじゃ(゚Д゚メ)ゴルァ
道が交錯して雪も積もって、かなりややこしい状態になっています。
とりあえずふうたろうはこの関東ふれあいの道を突き進んで縦走したいので、石射太郎方面に向かいます。
…しかし2.2kmか。遠いな…
いやいや、誰が何のためにこんなところに寺を建てたんでしょう。
これはまさか、岩を削って作った、ということはないですかね。案内も何もないからわからないけど。
石射太郎に向かって進む足は小走り。荷物が軽いのでガンガン飛ばします。
石射太郎近し。しかし、石射太郎もまた、地図には載っていません。
そして石射太郎の展望。しかし実は、石射太郎の本当の最高点は柵で立ち入り禁止。
さて、これからダイレクトに下ればアッサリ植畑バス停まで行けますが、植畑のバスは17時半くらいまでないのでやや長いシャドウ歩きが強いられます。
というわけで、16時20分前後の東回りのコミュニティバス目指して縦走を続けよう。(植畑バス停は西回り)
→君津市コミュニティバス 中島・豊英線
鹿野山方面まで続いているらしいですが、そこまで連れて行かれるとさすがにヤヴァイので、途中で右側にそれなければなりません。そのタイミング、どこが良いかな…と。
それなりに主要なルートのようですが、もう、出会う人はいません。
いきなり現れた門扉。まるでふうたろうを罠にかけるかのようにありますが、壊れています。
ここからは指導標がまたもや消滅します。まあ、それが我が道というものですがね。そして、地図に書いてある破線が、必ずしも正しいとは限らない、という事実は、ここ数年全国を旅していてよーーーく感じたことでしょう。
地図作成時はきっとまだ伐採されていなかったのかも知れないけど、とりあえず広漠とした伐採地。どこへ続くんじゃ。というか、地図見れば、出るとこ間違っていたんだけどね(じと目
強行突破したら重機がありました。少なくともここまで重機が入れる道があるということです。
もし道が損失していたら、このウルトラデラックスハイパーヤヴ谷ゾーンを抜けなければならなかったということです。実にオゾマシい…
でも、もう普通の道は愛せないの!(黒ハート
ん?(・ε・*)
こんなところにトンネルが。
この辺り、土質がほとんど砂に近くて、トンネルの中で大声出しても響きません。…じゃなくて、強い地震とか起こったら簡単に落盤しそうです。
倒木とかデフォルトです(じと目
よく見たら、こないだの吹雪で、雪の重みやら風やらでボコボコにやられたような痕があります。
地面の下を水路が走っています。こうして人知れぬ場所でも水の管理をしてきたのですね、昔の人々は。
粗大ゴミが捨てられています。こうして人知れぬ場所にゴミを捨ててくるのですね、現代の人々は。
道路に出ました。何となく道道1号線雪まみれゾーンを思い出すなあ(棒読み
バス停の位置は定かではありませんが、地図に書いてある地名とバス停の名前を照らし合わせて進みます。今歩いているところを走るバスは1時間半~2時間後なので、路線を変えます。
昔に比べればバス路線のネット案内もかなり発達したと思いますが、ふうたろうが見るに、まだまだ全然見やすいものではありません。バス停の正確な位置、正確な路線地図、乗り換えのわかりやすさ、など、バスを利用しにくい要因はまだまだあります。ふうたろうがバス会社をやるなら、誰もが判る図を作る自信があります。
…逆に言えば、それだけバス会社のホームページはわかりにくいところが多いのですな。
国道が直角にカーブするところで橋の架かった細道に向かいます。国道はクルマがスピード出してヴンヴン走っているので非常に危険でした。
車道歩きを嫌う人が、山をやる人では多いけど、車道歩きも登山のうちだとふうたろうは思うのです。
この細い竹の林、春になったらタケノコが美味そうだけど、この辺りは放射性物質が降り注いだ可能性が…
ところで、バス停の位置が正確にはわからないので国道465号線沿いに君津に向かって歩いて行きます。行けども行けどもバス停がないので途方に暮れて地図を見ながら歩いていたら、いつの間にか通り過ぎていたのがこの東粟倉バス停です。16時16分到着、バスの発車は16時20分。アヴネー(゚皿゚;)
バスは余裕でバス停をスルーしていこうとしていましたが、乗ることができました。6時間1分の本番が終わります。中島バス停から一般路線バスに乗り換えて君津駅に向かいます。
そういえば今日は神奈川県など、午後からくもりの予報でしたね。確かに南西に雲が見えます。
君津駅前に喫茶店がありました。電車の乗り継ぎの時間を待つために流れ込んでくる人が多いそうです。ふうたろうはその辺にある魚民だの何だのと、入っても経済効果皆無の店には入りたくないので、だいたい個店に入ると決め込んでいます。それに、その方が冒険心がくすぐられる(ゑ
が、それがイコール美味いということにはなりませんがね。左にあるプリンは手作りで美味かったけど。
荷物が軽かったので6時間弱で歩いてきましたが、けっこうな距離を歩いたと思います。ちょっと日頃の山行の休憩に、なんて、とんでもない話です。かなりハードでした。
ま、普通の道は愛せないの!だからしょうがないよねもう(棒読み
なお、帰りは中央線(総武線も)が吉祥寺での人身事故、中央線を迂回して乗った山手線が大崎で非常ボタン押されて、それぞれ遅れました。毎度のことながら、あんな罠(じと目)やこんな罠(ヴォー読み)がイッパイの旅です。
天気:快晴(千葉県
覚え書き:木曽須原の地図・餅つき器