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山上の惨状(滅)(唐松岳【八方尾根~天狗山荘縦走コース】:長野県)

2013年 9月 14日

 昨日の夜到着が遅めで、しかもいつもの症候群でよく寝付けず、4時35分のムーンライト信州に乗れず、結局6時発の鈍行列車に乗ることになりました。白馬駅到着は8時ちょうど。ここから八方尾根のリフト乗り場に最も近い、八方バスターミナルまで行きます。


 八方バスターミナルからリフト乗り場まで歩かねばなりません。10分ほどらしいですが…


 ヌオッ(゚皿゚;)
 いきなり道に迷ってしまった…(滅滅滅


 何とか更正しました。
 危うく八方ふさがりになるところでした(滅滅滅


 リフト(ゴンドラ)乗り場到着は8時20~25分頃でしたか。始発は7時半なので、丸1時間ほど出発が遅れたことになりますね。


 ゴンドラにただひとり乗ります。


 荷物の重さを量らされるので身体ごと乗ったら77kgあったので、荷物の重さは27kgということになります。15kg以上は荷物料金を取られます。値段400円。ゴンドラ・リフト運賃だけで1400円かかりますので、合計1800円。


 最初のゴンドラを下りたらお空はこんな感じであります。


 次はリフトに乗ります。最終便の時刻とか書いてあるけど、こちらには戻らない予定なので、まあ、関係ないですね。


 2本目のリフトはずいぶん低いところを登っていきます。足が繁茂している草にあたるほど。


 2本目のリフトを降りたら、3本目のリフト乗り場に移動。


 湿原が広がっているようですが、ガスりまくりの刑。


 最後のリフトを降りたらいよいよ登山開始です。唐松岳に登ろうと思うと欅平から登るか、この八方尾根から登るか、五竜岳や白馬岳方面から縦走するかしかありません。


 木道の整備されたコースか登山コースか、といわれたら当然後者でしょう。しかし、たいていの人は木道を歩いているようです。


 雲は常に多いですが、さっきよりは何となく晴れ間も見えているような…。


 チョコレートを食べて再出発。


 急登につき迂回?これは誰に向けている看板なのでしょうね。


 今日は見通しは期待していなかったので、ここまで晴れればマシというものでしょうか。


 眼下を雲がウロウロ。


 トラバースする木道を人が歩いています。


 おや?何やら雲の向こうに稜線が見えますな。


 第一ケルンです。晴れ間もあるものの、やっぱり雲が多い。


 八方池山荘(リフト終点)が見えています。下界から山を見たときは、ガスの中を延々歩くことになるかと思っていたのですが、まあ、よかったよかった。


 彼方に尖った山が見えます。


 まだ見ぬ山々。どこなんだろうね…。


 第二ケルン手前の広場。トイレもあります。木道トラバースと合流しますので、人も一気に増えます。


 あそこに見える筋は登山道ではなく、水が流れてえぐれた場所のようです。


 第二ケルン。家族連れが写真を撮っているようです。


 後ろからも続々つづいています。


 前にも続々列がつづいています。


 この棒は第三ケルン。


 尾根からの展望は非常にいい。


 八方池の展望は非常に悪い(じと目


 八方池さようなら(棒読み


 今まではなかった樹林帯が出てきましたか。


 紅葉や新緑の頃は気持ちのよい森でしょう。


 既に紅葉している草が。これはオトギリソウの仲間か?


 近くを歩いていたおっちゃんが、ミヤマハクサンナントカとか言ってましたが、忘れてしまいました。


 容姿端麗なトラバース道。でもここ、積雪期はかなり怖い道でしょうな。


 トラバース道から谷を見たら奈落の底。積雪期に滑っていったらその奈落の底へ行くってことですな。


 カライトソウ(バラ科)でしょうか。近くにはワレモコウ(バラ科)も咲いていて、このふたつの雑種のハッポウワレモコウもいるようです。


 真っ白闇の彼方へ進みます。


 シシウドがたくさん咲く樹林帯のトラバース。


 これは何の実でしょうか。


 ヌオッ(゚皿゚;)
 なんだこの運動会場は!?
 とりあえず、ふうたろうの感覚では、山としては異常すぎる風景です。


 ここは扇雪渓という場所らしい。


 扇雪渓の人だかりを過ぎて坂を登り続けます。


 雲海から頭を出した北アルプス主稜線が見えるようになりました。


 ガスがすっかり晴れました。というか、ふうたろうがガスの上昇を追い越しました。


 列をなす登山者。本当に凄い数…


 ああ空はこんなに青いのに…


 ふうたろうたちが潜ってきた雲海。


 そして五竜岳が見えるようになりました。まあ、五竜岳と解ったのは、誰かが教えてくれたからですが。


 一部の木が黄葉しています。


 アルプス主稜線。今日はひょっとしたらあちらに行けるんじゃないか…?


 しかし、あのヅドンと落ち込んだところ、登り返しがエラいことになりそうな…


 ちょっとした広場から五竜岳が見渡せるので、みんなコンデジやらスマホやらを取り出して撮影会しています。


 ふうたろうも撮影会。


 非常によろしい景色ですな。嵐の前の静けさなんだろうけど。


 下界はめいっぱい曇っているんでしょうね。


 空へ続くような感じのする道。いいですなあ…


 秋になりかかった、ただ独り立っている木。


 上空の薄雲を透かして降り注ぐやさしい光。


 どこまでつづく、この道。


 こういう黄葉に囲まれたいっすねー(目がハート


 不帰のキレットの下には雪渓があります。落っこちたら数キロ真っ逆さまに滑っていきそうです。


 下層の雲海が上へ上へ、迫ろうとしています。


 夏道はるんるん気分。これが冬になったら45度のトラバースですよ、たぶん。


 上層の薄雲を見れば、もう天気の崩れも必至ですよね…


 まだ知らぬ稜線の山々。しばらくアレを白馬岳だと思っていましたが、なだらかにだだっ広そうなあの尾根は天狗の頭です。その右奥が白馬鑓ヶ岳。


 雲一つないど快晴もいいけど、やっぱり何か動きのある天気の方がおもしろいと思います。


 ジャンクションピークではピークまで上がらずにトラバースで進みます。そしたら、ピークの裏(西)に唐松山荘が。


 唐松山荘前の広場から、奥大日岳で最期だと思っていた忌々しい剱岳が、資材と一緒に見渡せます。
 ふうたろうは、立山~剱岳界隈には極端に嫌われているようで、足蹴にしたいほどです(←こら


 そして、まだ踏まぬ唐松岳。容姿端麗なそのお姿には惚れ惚れしますが、資材がなあ…(じと目


 唐松山荘の前には人だかりができまくっています。ふうたろうもその人だかりの一部です。


 ハラが減ってしまったので、450円のカップヌードルをシバきます。殆どがヘリコプター代ですよね。
 オスプレイMV-22で運んだら安全に安く届けられるんじゃないかな(棒読み


 さて、腹ごしらえも完了したし出発するか…
 ん?(・ε・;)


 ヌオッ(゚皿゚;)
 …ハラが痛い(滅滅滅
 しかもさっき450円のカップ麺を食べたときに100円玉使い切ってしまったという罠。
 まあ、しょうがない。山のためだと思えば300円のおつりくらい、高くないさ!


 今度こそ気を取り直して出発!
 …と思ったけど、15分くらいトイレでアヴラ汗をかいていた間に、何か雲が…!?


 左奥のところで滝雲になっていますねああきれいだなあ(ヴォー読み


 さ、ふうたろうはもう腹をくくっています。


 唐松岳を越えてキレットを過ぎて天狗山荘まで行くんだー(`・ω・´)キリッ
 というわけで、唐松山荘グッバイ。餓鬼山~欅平のコースさようなら(涙目


 ブッ¨:∴(゚ε゚;)
 猛烈な交通渋滞。剱岳に登ったときの立山通過を思い出すとは、まさにムロドウの呪いですな(じと目


 ああ唐松山荘…
 ホントはね、ふうたろうももう、のらりくらりと登山したいお年頃なんですよ(ふけ顔


 折角唐松岳の山頂に着いたというのにこの肩身の狭さというか、山上の惨状というか(滅滅滅滅滅滅


 どうやら、38人組の日立(企業)の山岳会の人々とちょうど鉢合わせしてしまったようでして。山上の惨状ってね…。別に、山岳会の人たちに恨みなんて微塵もありませんが、自分の間の悪さがね…今こっちに向かっている台風みたいに…(じと目


 さて、山上の惨状から逃れましょうか。不帰のキレットに突き進みますよっ!


 しかし、ガスがひどい…


 (Θ_Θ)
 アレ、第2峰南峰かな…


 唐松岳を通過した途端、人の数が一気にゼロになりました。いつものふうたろうに戻ったのですな。まあ、12時55分山頂発であれば、そんなもんかもしれんけど。


 ここ、晴れていたら稜線漫歩なんでしょうね。


 ああガスはガスで幻想的だなあ(ヴォー読み


 おや?なんだか、目の前の第2南峰のガスが…?


 で、ジグザグの登山道が延々と続いているのがよく見えるようになったと。


 ぐえぇぇ(滅
 けっこう疲れましたよ、もう。


 すばらしい岩山だなあ(棒読み


 あれあの尾根は何だろう(棒読み


 やっと南峰に着いた…110リットルのザック、久しぶりに足腰にキてますなあ…
 なお、この南峰に5人くらいのおっちゃんたちがいました。お話によると、天狗から唐松に行く方が簡単らしい。ふうたろうは唐松から天狗なので、簡単じゃない方らしい。
 ま、いつものふうたろうの山行に戻ったんだと思えば万々歳(じと目


 ザレているところもあります。まだ雨とかで濡れていないからそれでもいい。


 第2南峰から北峰に向かう細い岩尾根です。本当なら大展望なんだろうけど今は(略


 北峰からはちょっと道が険しくなります。岩場を垂直に下りていくところが多発します。鎖などが取り付けられていますが、基本的には頼らない。岩の出っ張りやくぼみを頼りに、自力で下りる訓練を!


 落石にも注意ですか。
 ここは渋滞やすれ違いで、本来時間がかかるところだそうです。昼出発なので、あまりものを食べているふうたろうは楽に進めますが。


 タカネマツムシソウが咲いています。岩場でも呑気に写真くらい撮れます。


 鎖場というのはこんなもんです。


 北峰の北側の崖下の道を通っていきます。ま、イヤというほど目印がついているので、迷うことはないでしょう…。


 トウヒレンの仲間ですな。アザミではありません。


 ウスユキソウ。…の仲間。


 ひとまず、一つ目の岩場は越えました。岩場は下るときの方が足下が見えないので、難しいのです。


 北峰を越えてまたしばらくすると、もう一段崖があります。鉄のはしごがお出迎え。


 これは梯子ではありません。この上を写真上から下に向かって、水平に歩いてきたのです。上下感覚が分からなくなってきますね。写真の上は鉛直方向の上ではなく、水平方向の奥です。


 ものすごいところを進まされているように見えますが、これでも鎖に捕まらず、岩だけにしがみついて下りることができます。たとえ110リットルの27kg持っていても。


 スーパーマリオのアスレチックステージみたいですね。ツタ登って上の段に行くとか。まだパックンフラワーが火の玉吐いてこないだけマシだけど(炎天下ではない)。ジュゲムがトゲゾーを落としてこないだけマシだけど(落石はない)。


 第1峰手前まで来ました。ここまでで1時間22分。


 タカネマツムシソウのつぼみです。秋の花ですからね。


 そしてまたここで、小上りがあります。これを必死こいて登り切れば…


 ようやく第1峰。もう足ガクガクなんですよ…


 進む先に見えるアレは何でしょうかね。絶望のガスがウロウロしていてどうにもこうにもならないんですが(じと目


 あの道がガスの中に消えているあたりが、鞍部になります。そこから先は…


 とりあえずこのハイマツの歩きやすい道を進みましょう。一応地図上では、岩場の道はもうありません。


 ヌオッ(゚皿゚;)
 鞍部に立ったところからガスが晴れてきてくれたおかげで絶望を展望できました。


 上の方に数人人がいます。ふうたろう、あれに追いつこうと思っていますが、このおかしすぎる急坂、足が上がらんぞ!


 ここは道の形状とかはどうでもいいくらい、とにかく上り坂がオゾマシい。この坂を人呼んで「天狗の大下り」というらしいですが、ふうたろうのような逆行を辿った人にとっては、大上りなワケでして。


 鎖とか付いていますが、マジそんなのどうでもいいので、このオゾマシい坂を何とかしてケロ。


 虫の息でここまでやってきましたが、今、標高差300mある大上りのどのくらいまで来た?確かめても高さが変わるわけではありませんがね…。


 ああ広大な山脈よー(ヴォー読み


 あと少しか、少しなのかっ?!


 時折日の差す平和な大上り(何


 やっと大上り終了…。59分かかりましたがな…。


 さて、あとは天狗の頭まで…
 ん?(・ε・;)


 地図をよく見たら、さりげなく天狗の頭まで100mほど上り坂になっています。ええ、あのモッサリとしたガスの上(中)のことですが何か。


 長い。さっきのキレット手前の鎖場なんてハイパーよちよちコースと思うくらい、キツい。


 ああガスが晴れたスッキリだなあ(ヴォー読み


 ああ空が青いなあ(遠い目


 そして晴れたと思ったら一段黒い(厚い)雲が空を覆ってきました。紫外線を受けると黒くなるメガネ(いつも使ってたやつはこないだの大崩山の日隠林道(宮崎県)で逝ってしまったので)のせいかと思ったけど、違ったようです。


 後ろを振り返ると、トラバース道がまっすぐ付けられていました。確かに、あのピーク一つ一つ踏み越えるのは鬼ですもんね…


 八方尾根のときを思うとウソみたいに誰もいません。前を行っていた3~4人はもう天狗の頭を越えたでしょうか。


 上層には相変わらず絹積雲だの絹層雲だのがウロウロしていますが、まだまだ、崩れはしていません。むしろいい景色を作ってくれているとさえ思います。


 天狗の頭、最後の上り坂。


 ようやく天狗の頭。あとは天狗山荘まで行けば今日は終わり…


 (Θ_Θ)
 しかし目の前は曇っている。


 天狗山荘まで300mですか。


 右側に下る道があります。天狗山荘はもうすぐそこなのです。


 ほら、見えてきた…


 天狗山荘は尾根の東側の天狗池のほとりに建っています。


 さて、テントを張るか、…といいたいところですが、今夜は雨ですし、こういうところに来るとなぜか小屋に泊まりたくなるんですよね。人との話とかもできるし。テントの魅力は、こういう場所ではもはや値段だけです。テントは一人きりで張らないと(`・ω・´)キリッ


 でも、自炊はしますよ。だって、荷物重いんだもん。


 夜、19時前後から外は雨になりました。しかも、雷を伴ってけっこう強く降っています。あとで雨レーダーを見ると、この北アルプス北部一帯だけ降っていたみたいですね…。
 明日は台風の雲がかかり始めるでしょう。台風がどう動くか解りませんが、仮に晴れ間があれば、白馬岳まで行ってから猿倉に下山となりましょう。欅平に下りるのはちょっと現実的ではなくなりましたからね…。


天気:くもり時々晴れ、夜の初め頃雷を伴ってやや強く降る(長野県松本市・北安曇郡白馬村・富山県下新川郡宇奈月町)

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