ラッセル・サプライズ(白砂山【花敷温泉~弁天山経由八間山縦走?コース】:群馬県)
夜遅くまでずっとムカムカして、なかなか難儀していました。しかし、今週末は完璧なる晴れ週末が予想されています。特に日本海側がいいとなれば、行かなければ二度とチャンスはないかも知れない(くらいの気持ちでいる)。
幸い、朝になったらほぼ落ち着いていて、110リットルのザックを担いで出発。今日は東武東上線、八高線および吾妻線を使って、草津方面に向かいます。
日本300名山も最終盤になってきました。特に200名山は残り5個。その一つである、草津白砂山へ。長野原草津口駅からローズクイーン交通が中之条町(旧六合村)より委託を受けて運行している、非常に不便なバスに乗って登山口のずっと前に向かいます。
ここが登山口のずっと前の花敷温泉バス停前。バス停前には売店があります。
売店では古めかしいポップに「苺ジャム」や「ピーナツパン」などと書かれ、ガラスのショーケースのパンに添えられています。奥には大手メーカーのお菓子類が見えましたが、他にも雑貨類などもあったかも知れません。
ふうたろうは「ピーナツパン」を買って、その場で食べました。
胃の具合がいつものように優れないとはいっても、少しでも食べられそうな雰囲気があれば食べておかねばなりません。天気ほど読みやすい体調ではないため、常に"今"しかありませんから。
ふうたろう以外にもう一人女性が乗っていて、その人もどこかにハイキングするようでしたが、ふうたろうよりも先に出発したようです。
久しぶりに真冬の装備を担いで歩いています。しかし、一番気がかりなのは、登山口のずっと前のバス停着が11時半近いこと。それがこのバスの始発。おかげで、ふうたろうの気は荷物以上に重い。
尻焼温泉街。紅葉のシーズンも終わっています。それでも観光客がちらほら。
25000分の1の地図を見ながら、根広尾根の取り付きに向かいます。
ただ、白根山がよく見える場所としては売り出しているようですが。
このまままっすぐ行っても根広尾根に合流できますが、どうせなら最初から登りましょうということで、右折。
集落の水をまかなっている水道施設でしょうか。配水池と書いてあったと思います。
昭文社の地図には載っていないルートですが、ネット上には確か歩いた人か何かの記録が残っていたと思います。
そんな不確定要素の多いルートの割には、けっこうイケる口ですな。
されど、進むしかありません。未踏エリアの東草津(というネーミングがされているかどうかは知りませんが)。何の情報もないので、小冒険です。
花敷温泉より低いところでは主に落葉松の黄葉が真っ盛りでしたが、このあたりは奥多摩の冬の日だまりのようです。
地図に道が出ているからといって、確実にその道が存在する保障はどこにもありません。あることを信じて進むしかないのが現状です。
なお、道には、エビ山~弁天山の尾根に出るまで指導標の類は一切ありませんが、笹を刈ったばかりでもあったようで、道はしっかりしています。
当然ですが、25000分の1の地図は、登山では必携だと思っています。
よく周りの地形を見ると、現在地確認のためのヒントとなる尾根などがあります。たまに地図のほうの道が間違っていることもあるので注意。
そりゃそうですよね。そんなに虫のいい話があるわけはない、ふうたろうの道(じと目
笹かぶりまくりですが、道迷いの不安はまったくありません。ただし、これが雪に覆われてしまうと話は別になりますので。
笹がすべて枯れ果てている場所があります。あの鹿納山~大崩山(宮崎県)のルートみたいに…
そして、少しでも日差しの弱い場所は、数日前に降った雪が残っています。ふうたろう、今日はさすがにわかんとアイゼンくらいしか持ってきてないぞ…(ぇ
今のところ、斜面が南に向いている場所では雪は残っていません。
笹のヤヴ漕ぎゾーンであるかのように見えますが、そんなでもありません。
北斜面より南斜面、西斜面より東斜面に、雪が残る傾向があるように思います。標高は1400mを超えてしばらくしたあたりでしょうか。
道があるように見えないですが、あります。写真の撮り方の問題です(`・ω・´)キリッ
景色が悪いとかそういうんじゃなくて、この白砂山の公共交通事情、悪すぎだから。
まあ、苛立ってもしょうがないので、とにかく前進あるのみ、ですがね。
標高1550mくらいになると、雪が常時あるようになります。全然深くはないですがね。
やっと弁天山が見えてきました。出発が11時半だった上に荷物が先週の大日ヶ岳に比べても2倍以上はあるので、なかなか伸びません。
今日初めての展望です。北よりも南、東よりも西の方で、雲が多いようです。
冬枯れの山なみ。吾妻川を挟んで浅間山や浅間隠山、榛名山の峰があり、そのまた向こうには安中市などを挟んで西上州の山々があります。でも、今日は鬱空度が高くて見えません。
草津白根山も山頂に雲を被ってますが、それ以上にこの鬱空粒子(何)が。
そして、弁天山の稜線です。ここで14時27分だという記録があります。もう、快適な登山をするなら、終わりの時刻ですな。
雪に霜が降りているようなキラキラ氷。雪氷学的な意味は解りませんが、雪の上の霜というのは、「無意味なこと」のたとえらしいです(じと目
おや。弁天山を回避する道が、弁天山の北側に付いているようですな。
時間(と体力)がふんだんにあるなら、弁天山まで上がってしまいますけどね…またそれは今度の機会にでも(生きていれば)。
初めての野反湖です。300以上の山に登っているのに、まだまだ見たことのない場所、現象などは無限と思えるほどにありますね。
北斜面の雪は、さっき南側の斜面、尾根を上がってきたふうたろうからすると、ずいぶん多く感じます。
笹原に出ましたが、ここ、えぐれている登山道の部分にかなりの雪がたまっています。
初めての野反湖。ふうたろうは荷物の重さにのけぞりそうになりながらやっとここまで来ましたけど。
何とか野反峠。店に入ってみようかとも考えましたが、もう15時なので、何かを食べたとしても夜飯に差し支えそうです。
野反峠の道路(国道405号線)に出ました。
それにしても、昔の地図を見ていると、山の上にも何本も道路を通す計画がることが判ります。たぶん、こういう道路はその一部が推し進められてしまった結果なのでしょうな。線路とは逆の運命を辿っています。
さて、ここで終わるわけにはいかないので、このまま八間山方面に進みます。ここからようやく白砂山登山と言えなくもないです。
こんなはずじゃなかったと、ふうたろうは普通のハイキングシューズに毛の生えた程度のものしか履いていませんが、それにわかんを取り付けることにしました。
わかんを履いて得策だったのか愚策だったのか、とりあえず、今日は行けるところまで行かなきゃ…既に15時回ってるけど。
登山道も所々、雪がなくなっています。おかげで、わかんがただの足かせになっています(滅滅滅
南東方向には、冬枯れの山々、そして鬱空粒子にまみれた榛名山が見えます。
わかんで土道を踏むのは非常に辛いので、雪があるところをどうしても狙っていきます。本当はよくないことなのだろうけど。その雪も深けりゃ別だけどね。
イカイワの肩、だそうです。
ふうたろう、重い荷物に、内臓への負担がかかっています。
手前のイカイワの頭を越え、その向こうの八間山までは、最低行かねば。
しかし、道のりは長くきつい。昭文社の地図のコースタイムで、峠より1時間20分だそうです(夏道)。
榛名山の上空などには雲がモッサリしています。この東草津界隈も、時折雲が通過します。
ふうたろうが今歩いている道、さすがにふうたろう一人しか歩いていない、ということはないようです。といっても、多くはありませんがね…
東の空から月が出てきました。満月に近いようですが、満月ではありません。
でも、ふうたろうは今やっとイカイワの頭です。
イカイワの頭は八間山の南西にある1828mのピークです。
秋の日はつるべ落とし。あっという間に暗くなっていきますよ。
ところで、ふうたろうは、この「秋の日はつるべ落とし」という言葉を、「急激に日が短くなっていくこと」と覚えていましたが、どうやらそうではないようですね。
なお、これは逆もしかりだと思いますが、朝も急激に明るくなっていくように感じます。
ふうたろう、最後の急坂にさしかかっています。もちろん、明日のことを考慮に入れない"最後"ですが。
えぐれた道の中の深雪を進むのは拷問なので、笹の上に積もったところを歩きます。
避難小屋っぽいものがありますが、倒壊寸前です。お化けでも出てきそうなくらい。
いつもの夜はパスタですが、水もどしパスタを試したいので、今夜はチャーハンを食います。
夜、山頂の展望の良い広場でマッタリテントライフを過ごしています。空は快晴なので、折角持ってきた三脚を使わない手はありません。しかし、昼間のように明るい写真になります。
もちろん、肉眼でこんな風に見えるはずはありません。写真ならでは、ですな。
やはり、白砂山までは全然届きませんでしたね。正直、ここまで雪が多いと思っていなかったので、誤算です。装備的には、ピッケルと冬用登山靴がないこと。でも、ピッケルを刺すほどの雪はなさそうですので、拾った木の棒で何とか乗り越えられそうです。アイゼンとわかんはありますので、何とかなるでしょう…
やれやれ、明日は切明温泉まで下る予定ですが、この先どうなっているのやら。
天気:晴れ時々くもり(群馬県吾妻郡六合村、東武東上線・八高線・吾妻線など)
こんばんは
野反湖まで行くバスは10月20日で終わりだったんですねー
わざわざ下から取りつくとは
kirisameさん、そうなんです。そこで終わっているんです。そのときに行こうかと、実は思っていたんですが、雨予報だったので結局いけず、こうなりました(汗
白砂山、思わぬ強敵となりました。