大きな寝返り(滅)(櫛ヶ峯【南八甲田縦断子ノ口バス停コース】:青森県)
櫛ヶ峯の山頂で寝ていたら風が強くなり、テントが大きく傾き始めました。がんばって寝てみようと試みましたがムリっぽかったので、テントを畳んで移動したような気がします。
気がついたら朝の5時。
何か、夜な夜な雪の急斜面をアイゼン履いて下ったり風で飛ばされていくテントを追いかけたりしたような夢を見た気がしますがどうでしょうか(じと目
変な時間に起きて活動してしまったような気がするので、食欲があまりないように思います。とりあえず、チャーハンをいつも通り食べて出発です。
きっと大きな寝返りでしょうけど、いちおう坂を下った分だけ進んでいるのでまあ、15分くらいは短縮していますかね(ヴォー読み
あそこからテントを畳んで丁寧に寝返ったとはすごいものだなあ(じと目
波打つような雪原の上を、アイゼンもわかんも履かずに歩いていきます。
彼方に白地山山塊。湿原地帯が広がっているそうなので、これは季節を換えて行きたいものですね。
今日のコースは未明の寝返り騒動のところからそうですが、広い尾根が延々と続く地形を何キロも歩き続けるものです。
駒ヶ峰。櫛ヶ峯に行かなければあそこからダイレクトに南下するだけでよいのですが、ふうたろうにもプライドというものがありますので(何
樹林が出てくると先が見えなくなります。特にリボンとかでの目印がはっきりしているわけではないので、地形、方角を確かめながらジックリ進むしかありません。
この南八甲田は歩くべき尾根こそ平坦で広い尾根ですが、何本(何枚?)も分かれているその尾根同士を隔てる谷は恐ろしく切れ落ちています。間違った尾根に進んだら間違えたところまで戻るしかありません。
中央奥のなだらかなピークが御鼻部山です。その手前に広大な台地が広がっていて、手前の樹林でどこから取り付いたらよいのかがよく判りません。そういうときは地図を見て、現在地と方角を頼りに進むしかありません。
しかし変化のない景色を進んでいると、色々と考え事をしてしまいます。
今回は友達とかとのめんどくさいいざこざのことを思い出して歩いています。例えば、去年のあの時のこととか。
ふうたろうは確かに言っているほどの行動はできていないと思います。実際、家にソーラーパネル付けるわけでもないし、加工食品に頼りまくっていますし、Facebookなどには貼り付いてパソコンはほぼ開きっぱなしです。
でも、マイカーに頼り切った生活とは無縁だし(学生の頃から数キロ離れた病院までチャリで通った)、地産地消は許す限り実行している(東京の自給率は1%なので地産地消自体が絵空事ではありますが)。お金を落とすことの意味を考えて買い物もする。
…あれ以来、ふうたろうに対して無関心なのか判らないけど、何のアクションもなくなった。Facebookなんかでいちおう友達だけど、無関心の友人なんてありえないでしょうが。
ふうたろうは疲れたり退屈になったりすると、そういう煩悩に苛まれます。早く忘れたい。早く終わりたい。残った関係だけを大事にしていきたい。ふうたろうの荒さ軋轢に耐えられる人だけの付き合いで十分だ!
…湿地であろう広い雪原に腰掛けて休憩します。気が遠くなるほど広い雪の大地です。
チョコクッキーなどを何枚か、食べます。煩悩で余計な燃料を使ったことでしょう…。
方位磁石だけが頼りです。仮にここでガスに遭ったらかなり難儀でしょう。
さて、湿地を抜けたら今度は見通しの利かないアオモリトドマツの樹林帯。
このあたりは大谷地から前谷地に抜ける場所で、もっともルート判断が大変です。向いている方角と少しでも地形に傾きがあるならその方角、傾きの大きさなども考慮に入れ、曲がり角を確定せねばなりません。煩悩にエネルギーを割いている場合ではありません。
はっきり言ってこのあたりは迷いの森です。リボンの類は一本もありません。地形と方位だけで進みます。GPSももちろんありません。
このコースは下るより登る方がルートファインディングは楽かもしれません。尾根を外したらそのまま谷底か別の尾根に向かって遭難しかねませんから。
しかし、ふうたろうは確実に進みます。このコースの目印は点在する湿地帯。この前谷地を見つけた時点で、今までのコースの正しさに確信を持ちました。
次は袖ヶ谷地を抜けて954.0mピークを目指します。さっきの前谷地への道よりはずっと楽ですが、まだまだ油断なりません。
おや、ふうたろうの行く先にリボンがありました。まれに見かけます。このコースは、地図と方位とでルートが探れなければ行けないと考えた方が良さそうです。そうでなければチョー高額なGPSに頼るか…
…ふうたろうのGPSは日高南部神威岳で滝壷ダイブして帰らぬ人になったので、それ以来買おうとはまったく思いません。
なんか、登山道と言うよりも林道っぽいものがあるように見える。
目印ゼロの迷いの森。でも、ふうたろうの目は惑わされませんぞ!
954.0mピークへの上りは若干きつい。このあたりでは珍しい坂です。でも、短いですね。
ここは954.0mピークの北西にある小ピークです。ここは張りだした雪の上からの展望がとても良い。
地図は後日作って出します。
何で刃物で切られているんでしょう。においからしてどうもコシアブラの木のようです。
ここが954.0mピーク。まただだっ広い上に尾根が分かれているので方角注意。
ふうたろう、言ってるそばから道を間違えました。地図上の地形も間違いさがしのごとく模様が似ているので、場所を見間違えました。地形と地図が合わないのでオタオタしていたら5~10分してようやく気づいたのです。
そして御鼻部山まで、再びだだっ広い尾根が続きます。南に進路を取っていれば迷うことはないと思いますが、グルッと一周見回してもみんな同じ風景なので、場所が判らなくなると大変ですね。
国道102号線に出ます。しかし、道路と言うよりもどちらかというと崖に近いものがありますな…(じと目
御鼻部山の山頂に行ってもただの車道なので、このまま東進します。御鼻部山の向こう側には広大な十和田湖が広がっているはずですが、ここからは見えません。
国道を車が走ってスピードを落としながら見ていくのを気にしながら。
風に煽られて崖の下に鍋などを入れる袋を持って行かれました。なので、回収。
崖下に下りたところにキクザキイチゲが咲いていたので撮影。車が隣を通っていきましたが気にしたら負け組(←気にしているので負け組
道路から打ち上げられた雪でどこかの朝日岳みたいなアップダウンピークウボァー(゚Д゚)状態になろうとしているので、車道に下りました。
とりあえず、青森方面と子ノ口方面とに分かれるところまでは(後日、地図を載せます)シャドウ歩き。
子ノ口方面の車道は「車両通行止め」となっています。どうも、崖崩れがあったようで、5年前の地図にもそう書いています。
どちらにしてもこのまま車道を歩き続ける趣味はないので、尾根を伝って子ノ口に向かいます。もちろん、登山道ではありません(じと目
よく解らない機械だけど、ソーラーパネルがくっついていますね。
ネコヤナギにも種類があるのでしょうけど、ふうたろうにはそれが判りません。春を告げるネコヤナギ。
ふうたろうのペースが落ちてきました。シャドウ歩きで歩く集中力がかなり下がりました。
特に何かトラブルがあるわけでもなく、概ね電線沿いに進みます。あまり尾根から外れても細かい沢の洗くつでアップダウンしてしんどいだけなので、ヤヴに巻かれない程度に尾根伝いに。
登山道ではないからと、思い切り荒い道となっております。転んだらたぶん止まらない。
一旦平坦な休み場。ここで最後の補給。今日は青森市に戻れるかどうか解りませんしね。
ちょっと休んだら最後の下りです。道がえぐれたり崩れたりと、足場が悪いので厳しいです。
沢があると口を付けて飲みたいところですが、雪解け水ってそんなにきれいじゃありません、実は。
と思ったら、直ぐ後ろにありました。さらに幸運なことに、25分後(16時16分)に最終バスの青森駅行きがあるではありませんか。
大きな寝返りをして以降、罠がほとんどなくてここまで来てしまいました。後が怖いですね(ヴォー読み
バスは奥入瀬川沿いを下っていきます。奥入瀬川沿いは黒山の人だかり。雪深い時期にでも、沢突撃を交えながら歩きますかね…
青森駅まで3時間弱乗ります。酸ヶ湯温泉に来るまででも1時間半。どんだけ遠いんだと。
ちなみに、盛岡駅から十和田湖に来る方が、青森駅から行くよりも近いようですので、次回からは検討しましょう。まあ、5年前の地図によると、ですがね…
こうして、無事に青森市内まで戻ってこられました。明日は天気が悪いそうで下山したいと思っていたところでしたから、助かりました。しかも、さりげなくスリッパをホテルに忘れていましたし(じと目歯ぎしりヴォー読み)取りに行きたかったのですよね。
念願の南八甲田縦断、成功です。たぶん。寝返りは大目に見てください(じと目
天気:晴れ(青森県南津軽郡平賀町・上北郡十和田湖町・青森市)