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ショウワ基地(滅)(苗場山【赤倉山コース】:新潟県)

2014年 6月 14日

 かくのごとく、出発前から殺された夕張岳の予定。それじゃ、苗場山へ。
 ん?(・ε・;)
 ヌオッ(゚皿゚;)
 ハラが痛い…(滅滅滅
 危うく、出発前から、予備登山にまで殺されるところでした。あと1分、中板橋駅のトイレに長居したら、この「平標登山口」バス停に1時間遅く着くことになります。さすがに出発10時だと、今日の予定である赤倉山山頂は、18時を回ることになります…


 さて、みんな、バス停の名前通り、平標方面に向かいます。ふうたろうだけ明後日の方向に向かいます。


 ああ七ヶ岳登山口から男鹿岳に向かったあの日のことがしのばれるなあ(棒読み


 赤湯温泉の入口です。ここからまず、「山口館」という温泉「旅館」を目指します。しかし、車で入ることができない、いわゆる秘湯です。いつか、泊まりにいきたいものですね。


 周り、誰もいません。そりゃ、こんなマニアックなコース、しかもメジャーな山に向かうには遠いコース、誰もいませんて。


 しかし、ここはつい最近、行ったことがあるコースです。2012年9月1日、佐武流山に登った時、使ったコースです。8月31日、越後湯沢のとんでもない宿に泊まるハメになったあの時(じと目


 このコースは、谷を横切り、峠を越え、川を遡り、尾根を這い上がるものです。2回目とはいえ、かなり険しいことは間違いない。


 今回はこの1週間ほど続いた雨と雪解けで、道がぬかるんでいる場所が多いと思われます。ここも水没しています。


 今回もふうたろうの目はコシアブラをさがしています。しかし、この辺りのコシアブラはもうとうが立ちすぎています。もっとも、食べるためではないので、「成熟」という条件を付けておけばいいでしょうけども。


 SD1(カメラ)を持って山に登るのはこれが2回目。何度も言いますが、このカメラは写真を撮ろうという気にさせます。人の目線を知っています。ただ画質がいい、撮りやすい、というものではありません。NikonD7000を使っていた時から、ふうたろうはマニュアル撮影を繰り返していたので、今のSD1が特段使いづらいということはありません。


 コケイラン(ラン科)だと思います。花を撮るには、もう少し明るさがほしいですな…


 ちぎれ雲の上には澄み切った青空があります。まだ梅雨の中休みですが、空は確実に夏です。


 ギンリョウソウ(イチヤクソウ科)です。5年以上前のふうたろうは、この時期の山、いや、そもそも頻度そのものが少なかったのですが、新緑・残雪期の山を行こうとしなかった。それでよくも「山が好きだ」なんて言っていたものだ…。


 最初の徒渉です。一昨年の佐武流山の時もここ、通りましたね。


 車道に出ました。ここはマイカーも入ってきます。


 駐車場。ここがマイカーの最終地点です。ふうたろうはここまで、1時間49分歩いてきました。佐武流山の時は1時間36分。まあ、コシアブラを採っていた時間分くらい、やっぱり伸びていますね。


 橋からは立派な滝を見下ろすことができます。


 …まあ、どうせ砂防だろうけど。


 しかし、それにしても、この奥は幸先の悪そうな空ですな…。さっき見えていた晴れ間も束の間、雨がパラパラ降っているのですよ…


 やっぱりガチの砂防だった(真顔


 ここは斜面が崩れています。2年前はどうだったかな…


 一度通った道なのでどんどん行きます。でも、案外覚えていないものだな、と、自分の記憶力の限界を感じる今日この頃。


 夕張岳ほど頻繁に来ていたら、目をつむっていてもルートが見えそうだけど、2回目くらいではとてもとても…


 これは、この時期おなじみのズダヤクシュ(ユキノシタ科)です。画質が精細なので、縮小(圧縮)時にぶれを事実上補正してくれています。


 ここ、釜段の滝の上だと思います。あそこに行ったら真っ逆さまに清津川(この沢は棒沢)にヅドンですね。


 釜段の滝を過ぎると、なぜか第一発目の上りがあります。そして、それがかなりキツいという件。
 で?何、この迂回命令の御触書(じと目


 ただでさえキツい上り勾配の中の迂回路は10mほどで終わりました。
 ここは鷹ノ巣峠とあります。
 実は、昭文社の地図をものの見事に持って来忘れています(滅滅滅


 見返りの松と書いていますが、当然、地形図の方にはそんなもん書いていません。一応、場所は解りますけどね。


 この、何の変哲もない森の風景を載せていますが、NikonD7000の時代なら、これは写真になりませんでした。木は真っ黒、新緑とその奥は真っ白。もちろん、データそのままだと黒つぶれの白飛びに見えますが、ちゃんと色調のデータが残っているので、補正をうまくかければ人の目で見た感じの雰囲気を残せます。
 いや、ひょっとしたら、D7000の時でもできたのかもしれないけど、それほどやる気にはならなかっただけかもしれない(てへぺろ


 日が差しています。このまま回復してくれればいいのですがね…


 ウスグラい樹林帯の下の方に、橋っぽいのが見えます。


 橋ですね、やっぱり。
 ところでこの橋、向こう側を支えているあの物体、トイレって書いてませんか?
 さすがに、長辺1200ピクセルまで圧縮しているので読めませんけど。


 この、サゴイ沢は、水の色が赤茶けています。鉄分でも溶けて(分散して)いるのでしょうか?


 橋が連続します。


 こちらの清津川は白く濁った沢です。この沢は遡れば、佐武流山や白砂山の方まで行きます。荷物が防水なら、浴びながら登るのもいいかもね(何
 ところで、露天風呂が見えています。男湯が覗けます。


 赤湯の看板。しっかりレジオネラ菌検査までやっています。こんなところにまでこんな検査いるのかよ、と、前にも思ったような気が。
 とはいえ、レジオネラ自体はいろいろな事故を起こしているらしい。それでも、どこまで無菌にすべきなのか、と、やっぱり考えてしまう…。


 さて、山口館に到着。ここで終わりならどんなに楽か。


 提灯が手ぐすね引いていますよ(じと目


 確か、進路はこの沢の奥のはず…
 ところで、この山口館の庭、小松菜と春菊が植わってない?
 いや、野菜は大事です(`・ω・´)


 山口館では足を止めることもなく、先に進みます。休んでいる場合じゃない。もう13時回ってますからね。
 え?ふつうはそこで終わる時刻だって?
 ふうたろうはふつうじゃないので(逃走


 水たまりにオタマジャクシとカエルがめちゃくちゃいます。やっぱり、9月と6月じゃ、全然違う場所歩いているようなもんですな。


 あの橋を渡って、赤倉分岐まで行きます。この辺りの道はめんどくさいですね。


 ところで、橋に上がるところの崖道が崩れかかっています。じき、梯子で登ることになるでしょうな。


 橋を渡ってから赤倉分岐まで、再び急坂。荷物が25kg程度あるので、やっぱりキツいもんはキツい。
 ところで、この辺でコシアブラ集めとこうか(真顔


 ユキザサ(ユリ科)です。これ、若い芽は食べられるらしいです。


 コシアブラです。これ、若い芽は(以下略


 赤倉分岐から赤倉山までの上りが、このコースもっともきついところ。急坂で、後ろに転がっていきそうなところもありますからね…
 とりあえず、クモった樹林帯をシコシコと登るのみ。


 ツバメオモト(ユリ科)です。ああウスグラい。


 ん?(・ε・;)
 これ、絶対知っている植物だと思うのですが、解りません。オウレン(キンポウゲ科)の仲間かな…?


 1465mピーク西側の鞍部まで来ました。登り坂、半分来たかな、というところです。
 じゃ、コシアブラ集めとこうか(鬼


 サンプル回収している間に晴れてきました。善行が実を結んだのか。いや、別に善いことでも何もないけどさ(じと目


 既に3箇所から集めているので、心なしか荷物が重くなった気がします。そんな状態で、こんな地べた付近に生えるオオイワカガミ(イワウメ科)なんか撮ろうとしたら、マジで身体が崩れそうになります。


 ウボァー(゚Д゚)
 遂にヤヴ来たか、ヤヴ!


 さっきの(Θ_Θ)どよーんは信じられないくらい晴れ渡りました。


 雪渓が出てきました。滑ったら苦労が水の泡なので、しがみついて登ります。


 ムシカリ(スイカズラ科)でしょうか。ふうたろうは樹木はほとんど知りませんが…


 ズボンがさっきからずぶ濡れです。雨で濡れまくった笹から、雑巾のようズボンが水を吸収してくれるので。


 水苔、いいですな。でも、このカメラじゃないと、撮る気しないな。


 このコース、赤倉山直下がいちばんキツいのです。当時の記録には「ザックや身体が当たると突き返される」ほどのネマガリタケとか書いていますが。
 でも、今はタケノコの時期ですからね。これ見よがしに食べられそうなものを採っていこうではないか(黒笑
 あと、登山道の真ん中に出たタケノコは折っておくと。伸びきったらウボァー(゚Д゚)ですから。


 これがたぶんユキザサの若芽です。これが食べられるはずですが、ふうたろうは確証が持てないため、手を出しません。


 赤倉分岐では花も咲いていたユキザサが、ここではつぼみです。あと1週間かな…いや、持たないか。


 うむ、思ったより笹の猛攻はないな。


 頭が5cm程度以内のネマガリタケを採っておきます。それ以上伸びたものだと、節の下のところがチョー固い。試しに皮を剥いて噛んでみたらいい。後悔するから(滅


 今日も天気は変わりやすいですが、もう雨は降らなさそうです。明日は天気、いいみたいです。


 ん?(・ε・*)
 これはシラネアオイ(キンポウゲ科)ではありませんか。5年目の新緑の季節到来、ですな。


 そして、17時を過ぎて、やっと赤倉山の分岐に到達…!以前のコースタイム(7時6分~15時16分)と寸分違わず同じ(8時56分~17時6分)というのは、本当にきもちわるい(じと目
 コシアブラで調節したようなもんだけどね(何


 一帯は雪に覆われていました。なので、雪の上に直接テントを張ってしまいます。


 とりあえず、メシ。スパムと米とスパイスとタマネギはいつものチャーハン。さて、チャーハンに入れようと思っていた卵は…


 とりあえず、さっき採ったタケノコの皮を剥くか。罪悪感に駆られるけど、この山の直下で採ったタケノコの皮なら、捨てても問題ないだろう…


 タケノコは卵とじにします。ただ、醤油とみりんを忘れてしまったのでどうしようかと悩んでみましたが、代わりにナンプラーでやってみたら、これがまたイケる!


 あとは、鉄のフライパンでスパム(発色剤無添加)とスパイスとタマネギを炒めます。


 揉みほぐしておいたパックのご飯を投入して、砂糖(和三盆糖)と塩で味を調えます。
 なお、さっきのタケノコのタイ風卵とじは、ナンプラーを入れすぎて死にそうでした。しかも、甘味を加えるの忘れてたし(滅滅滅
 残った汁を捨てるわけにもいかなかったので、チャーハンにかけて、スープチャーハンもどきにしました。


 9月と違って夜になるのは遅い。ちょっと外に出ようか。


 笹などが全部雪に押しつぶされて、快適です。


 尾根はオオシラビソとか針葉樹主体ですが、向こうには広葉樹があります。でも、スリッパで出てきているので、あっちには行けない。しかも、雪は直ぐそこで途切れていて、その先はウボァー(゚Д゚)だからね…


 木の枝が下に垂れ下がっているところまで、雪が積もります。ふうたろうの頭上4mくらいはあると思います。日本有数の豪雪地帯は、だてじゃない。


 スリッパでウロウロしているふうたろう、今度は尾根の東側に行って、夕日の当たった谷川連峰の方でも見ようかなと。


 でも、ヤヴと坂がきつかったのでさっさと戻ってきました(真顔
 雲がみるみるうちになくなって、そのあとに残る澄んだ空。6月の空だね。


 夜になると、今度は月明かりがぎんぎらぎんに。Sigma純正レリーズ(でも中国製)を持って来ているので、Bulbで写真撮影をば…と思いきや、シャッターが切れないではないか!?


 何度か叩いてみたらシャッターが切れるようになったので使ったところ、何と、Bulbは30秒が最高だったという罠(滅滅滅


 さらに、レリーズを三脚のフレームで叩く。
 ぽろっ
 放射冷却で凍った雪の上に死の音が響きました。
 ヌオッ(゚皿゚;)
 まだ3回くらいしかシャッター切ってないのにオワッてしまいました(ちーん


 考えたら、叩いて直るという時点でショウワのカオリしすぎだろと。
 ほら、お星様がゲラゲラ笑っているではないか(じと目


 SD1では回転するような星の撮影はできなさそうです。でも、RAW画像の現像の時に、かなり自由が利くことが解ったので、試しに撮っておきました。
 でも、さすがにダメだと思ったこの星だけの空が、ここまでイケるとは思わなかったですな…。恐るべし、SD1 Merrill。


 夜は案の定、ナンプラーで塩辛すぎた嵐のような卵とじのせいで、喉渇きまくりでした。そういえば、家にスイカ切ったのがあったなとか、思い出したりして。
 そんな、ショウワの基地で過ごす、星空の下での雪の夜。


天気:くもりのち晴れ、昼過ぎまで小雨ぱらつく(新潟県南魚沼郡湯沢町・長野県下水内郡栄村、上越新幹線など)

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