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報われぬゴール(大深岳~八幡平山頂バス停縦走ルート:岩手県)

2014年 9月 7日

 5時前に起床。小屋は暗いので寝覚めが悪いのが難点です。しかし、風雨に対する防御力はほぼ最強です。
 そそくさとチャーハンを食べ、4人にお先して出発。起きて空を見上げた時は(Θ_Θ)どよーんしまくりでしたが、今は北西の空から晴れてきています。


 八瀬森避難小屋から道を下ってすぐのところがこれまた高層湿原なのですが、木道もなにもないため、ヌプントムラウシの刑です。あの石狩岳縦走の時のキツさと言ったら、そりゃあもう…(遠い歯ぎしり


 ところで、八瀬森より先、大深岳まで、地図には倒木が多いとの記述があり、昨日大白森山で話をした人も倒木がすごいと言っていたので、絶望視していました。
 が、実はその後、大沢森を過ぎたあたりですれ違った人の情報によると、処理がされているとのこと。ヤヴはともかく、倒木だけでもなくなっていれば全然話は違います。
 いや、マジでこの処理は感動モノでしょ!


 30分で関東森。ここは東北なんだけど、関東森だそうです。特に何があるわけでもなし。


 それにしても、さっきから青空が近づいてきませんね。よく見ると、雲の帯が南西から北東に動いていて、膠着状態なんですよね(じと目


 ミツガシワ(リンドウ科)の群生地。初夏なら白い花が咲いています。


 日が差してくる東の空にガッツリと絹層雲がこびりついているため、ぶっちゃけ鬱空を見ながら東進している感じです。


 この、雲と青空の境界線が、いつまでたっても東に移動しないのです。何かの呪いなんですか?


 これはシロバナトウウチソウ(バラ科)だと思います。必ず何らかの花がそこにあるものですね。


 1283m地点の高層湿原です。ここもやはり乾燥化していて池塘はほとんど見当たりません。


 ヌオッ(゚皿゚;)
 …ハラが痛い(滅滅滅


 …ウメバチソウにも種類があるようですが、これはヒメウメバチソウ(ユキノシタ科)でしょうか。


 天気は一進一退。なんか、展望持てなくなってきつつありますが、そろそろ行きましょうかね。


 高曇りの様子で秋田駒ヶ岳も綺麗に見えています。


 この辺は雪が吹き溜まって、雪庇が斜面を削りながら落下していくのかな?笹原で少し切り立っています。


 展望は素晴らしいですが、日が差さないのでやっぱり(Θ_Θ)どよーんです。


 この山域にはいたるところに湿原が広がっています。しかし、何度も述べたように、ほとんど乾燥化が進んでいます。少なくとも、苗場山(新潟県)のような池塘はありません。それでも、ここは何十年、いや何百年前は、苗場山のように池塘がたくさんある湿原だったのでしょうか。
 こういう湿原の場合の遷移を湿性遷移というそうですが、その対義語である乾性遷移とともに、自然の変化を見届けてみたい気がします。
 でもこの湿原が極相林(これ以上変化しない状態の植物相)になる頃には、ふうたろうは何回死んでいますかね(ほんとうの意味で)。


 ここの縦走にはやはり3日はほしいところです。安比高原まで行こうと思えば、ね。そうであれば、景色も堪能できますから。


 それにしても、この道は相変わらずウボァー(゚Д゚)ですなあ(じと目


 また来ました、高層湿原。それこそミツガシワなどがバンバン咲く6月ころが最高かもしれませんね。ちょっと間違えたら雪ばっかりで枯れ草のくたびれたショボいものしか見られないかもしれないけど(じと目


 俺に完全無欠の青空をくれ。もう、飯士山(新潟県)を最にまともな青天を見てないぞ。


 ウボァー(゚Д゚)


 ウボァー(゚Д゚)


 これ、岩手山~八幡平の縦走路を先に歩いていたら、この道に入っていこうとはまず思わないですな。いや、それでも、行かなアカンときは行くんですけどね(じと目ため息ヴォー読み


 鬱空に(Θ_Θ)どよーんと浮かぶ岩手山が。やっとふうたろうの頭上も青空になりましたよ…その代わり、いですけどね。


 これが関東森分岐です。ここからやっと舗装路を歩ける…(ため息


 岩手山、モヤがすごすぎです。ふうたろうはもっと(`・ω・´)キリッとした空を仰ぎたいのですよ。


 見よ!この舗装路を!!露だくの草や笹から水属性の大海嘯(だいかいしょう)くらわなくて済むんですよ。


 広大な低木樹林帯が広がっています。ハイマツだけでなく、ミヤマナナカマドとかツツジの仲間などがたくさんいるはずです。紅葉したら見事でしょうね。


 そして大深岳到着。9時21分。すんなり行っても八幡平山頂のバス停、13時に着けるかどうかアヤシいレベル。っていうか、フルザック1泊2日で(しかも1日目重役出勤で)乳頭温泉から安比高原までとか、身の程知らずだろ。


 休む間もほどほどに、先に進みます。一応、目指す素振りくらいは見せておかねばカッコ悪いじゃないですか(←ゴルァ


 そして、源太ヶ岳と嶮岨森(けんそもり)方面の分岐です。源太ヶ岳経由だと、松川温泉にエスケープです。ま、エスケープする理由なんかないからしないけどね。


 これ、新宿の地下街を歩くよりはるかに楽なコースですね(目がハート


 彼方に畚岳(もっこだけ)が見えますか?あそこまではノルマの範囲ですよ(遠いため息


 大深山荘です。昨日のうちにここまで来られていれば、今日中に安比高原駅までのハイパーハイキングミッションはクリアできるはずです。しかし、朝飯が食えなかった上、露だくのデラックス・ゲンソー・ヤヴ漕ぎゾーン、宮崎県のアレが入っている状態が効きましたな(真顔


 大深山荘では10分程度の長めの休憩を入れたら、次は嶮岨森まで一気です。そしたら、程なくして鏡沼が見えてきました。


 松川温泉から八幡平に向かって、山裾に沿う一本の県道。


 大深山荘から休憩含めて42分で嶮岨森到達。大深岳までの亀の呪いのような悲惨プレイとは大違いで、コースタイムを縮めて行けます。


 展望抜群の嶮岨森ですが、なんか、アヤシい雲が鬱空を引き立てるようになってきましたな(じと目


 とりあえず、先に進もう。次は諸桧岳(もろびだけ)…の前に前諸桧(まえもろび)です。


 嶮岨森から諸桧岳の間は、大深岳までの遙かなる鬼畜コースほどではありませんが、アップダウンがきつめです。特に前諸桧まではゴージャスです(真顔


 真正面に、低木に紛れて前諸桧があります。嶮岨森から地図のコースタイムで40分。イケるかな?


 大きめの池がところどころに見えるこの尾根歩き。できれば池のそばまで行きたいですな。


 嶮岨森から歩いてきて24分。道が舗装されているので楽勝で歩けます。まあ、きついっちゃキツいけどね、宮崎県のアレとか入ってるし。
 念のため、ここは秋田県です。東北の(真顔


 前諸桧肩に至ったので、坂も緩やかになりました。


 前諸桧到着。嶮岨森到着から33分。なんとか間に合った。


 前諸桧を過ぎると、鞍部付近に池塘があります。そこにはミツガシワが群生しています。


 本当ならここでマッタリしたいところだけど…


 さっきから雲行きがチョー・アヤシいんですよネ。


 ここ、地図上では大きめの池になっていますが、すでに渇水しています。雨はいやというほど降っているので、水不足という理由ではないでしょうから、遷移が進んだか、どこかで水が漏れているかのどちらかでしょう。


 ここは沢などではなく、登山道です。洗掘で細かい砂や粘土層は洗い流されたのかもしれません。


 これがまともにヤヴだったら、まず歩けませんな。


 諸桧岳から畚岳が見えます。諸桧岳は小さいけど2つピークがあり、南側のほうが若干標高が高い。


 一応、ここが諸桧岳の山頂ということらしい。ハイマツなどの低木が目線くらいまで来ているので、秋田駒ヶ岳の時みたいな大展望はありません。


 ところで、このルートは人もよく歩く黄金街道です。乳頭温泉から大深岳まではヤヴもキツいことから敬遠されるのでしょうね。
 なお、山ガールなんてものをありがたがる人はいるようですが、彼女らが人生においてソロとは限らない。たいていはカップル連れで来ているパターンですし、ふうたろうには関係ありませんな(真顔


 畚岳が、大白森山付近で見ていた時から思うと近づきましたね(当たり前か
 でも、今にも雨が降ってきそうですね(ヴォー読み


 ヤマハハコ(キク科)。なんか、あっという間に秋になってしまいましたね…


 さあ、畚岳はすぐそこです。もう、八幡平より先を目指すのは諦めたほうがいい時間と天気ですな。
 ポツッ
 ヌオッ(゚皿゚;)
 ついに降ってきやがりました。


 しかし、この畚岳分岐に来た時には雨が止み、晴れ間も出てきたので、速攻で行ってこようと思います。


 つい最近草を刈り払ったような跡があります。登山道の刈払にはプロ仕様の草刈機が使われているそうで、腕くらいの太さの木ならサクッと斬っていくほどのものだそうです。ものすごく危険な道具っぽいですが、ちょっと使ってみたい…。日当も悪くないらしい(黒笑


 そして、畚岳の展望の利く場所から八幡平を眺めれば、(Θ_Θ)どよーんした八幡平が(じと目


 そして、畚岳の山頂は、バラバラに見えてほぼ全員仲間同士の若者男女の団体(ほぼ全員カップルと思われ)が占有。


 そして、意外なことに、畚岳の山頂は見かけよりもだだっ広く、周りの山のアングルもあまり良くなくて(´・ω・`)ショボーン


 なんか、このままここにいても、あの下の縁のほうが黒い(暗い)雲にどつかれそうなので、とっとと降りましょうかね。


 畚岳には未練なし。これなら曲崎山のほうがずっと良かったぜ…(じと目歯ぎしりヴォー読み


 ガスってるし、雲行きはアヤシいし、せっかくのビミョーな紅葉もこれでは…
 ん?(・ε・;)
 ポツポツポツッ
 ヌオッ(゚皿゚;)
 おいこら!降ってくるの早いわ!


 まだ降ったりやんだりを繰り返しているだけなので、早う逃げましょう。
 それにしてもここの洗掘すさまじいな…


 なんか、八幡平の方だけハレているようにも見えますが…
 八幡平の山頂は、みすぼらしい櫓があるだけのショボい山頂なので、正直2回めは行こうとは思いませんけどね…
 次は安比高原と西にある焼山を結ぶルートでも探ってみようかな。


 ウスグラい畚岳。
 ここももういいや(←こら


 もうすぐこの登山道が終わります。すぐそこに車が見えるので、あそこが登山口ですねもちろん一般人の(棒読み


 これはムシカリ(スイカズラ科)の紅葉かな。


 最盛期ですね、このひとだけ。


 さて、道路に出ました。しかし、何気にこの道路、上り坂がキツい。しかも交通量そこそこあるし(じと目


 相変わらず空模様は激アヤシいけど、まだ降っていません。


 道路からの眺望が一番いいというのはなんともやりきれない話ですなあ…(´・ω・`)ショボーン


 さて、バス停のあるレストハウスが見えてきました。八幡平が観光地であるという所以ですね。


 そして、バスの時刻表。


 …やっぱり盛岡行きは12時台に一本あったか。ふうたろうの時計は13時20分前後を指していますが、まあ、いつもどおりこんなもんですね(真顔


 このレストハウス、想像以上につまらない場所でした。というわけで、暇つぶしもろくにできないまま、ガスったこの場から14時半のバスで退散(じと目


 帰りは結局新幹線で。
 行きも盛岡に着いてから田沢湖に移動するようにしておけば、盛岡駅のコインロッカーにパソコンを放り込んでおき、夜行バスを待つ間に漫画喫茶にでも飛び込みながら日記の準備もできていたのですが、予約を(事実上)キャンセルできないツアーバスなんぞにしてまで無理して秋田県に行こうとする固い頭のせいで、こういう結果になりました。つまり、ヴァカでした(真顔
 ま、今回は二日前に慌てて準備したししょうがないね…


 帰りははやぶさ号の立席で、少しでも経費を浮かせました。ま、そんなお金は別のところで目一杯損失してるんだけどね。こないだの京都行きの前にしんだ時とか、三次でしんだ時とか(以下略


天気:くもり時々晴れ、午後一時小雨ぱらつく(秋田県仙北郡田沢湖町・岩手県岩手郡雫石町・松尾村・盛岡市、東北新幹線など)

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